ダイハツ トール中古車完全ガイド|世代別の選び方・弱点・維持費まとめ

Daihatsu Thor

Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0

ダイハツ トールは、2016年11月に登場した、トールワゴン型のコンパクトカー(小型乗用車)です。トヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティとして、OEM供給もされており、当時は軽自動車を除く国内向け小型自動車として、史上初の4姉妹車種だった、と日本語版Wikipediaに記載があります。世代は2016年11月発売の1世代のみで、2020年9月にマイナーチェンジを受けています。この記事では、年式ごとの違い、姉妹車との関係、確認したいポイントを、公開情報をもとに整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 2016年11月9日に発売。世代は1世代で、2020年9月15日にマイナーチェンジ。「2020年に2代目が登場した」という情報が一部で見られるが、確認できた範囲では、2020年はマイナーチェンジ

✔ エンジンは、NAの1KR-FE型と、ターボの1KR-VET型(72kW[98PS]、140N・m[14.3kg・m])の2種類。4WDはNAのみ、ターボはFFのみ

✔ スマートアシストは、2018年11月の一部改良でスマートアシストIII(公式リリースではXを除く全グレードに標準装備)になり、2020年9月のマイナーチェンジで新型ステレオカメラの採用など機能が強化された(公式リリースの価格表では、Xを含む全グレードのスマートアシスト欄が○)。2026年8月31日の一部改良で、サイドエアバッグ・カーテンエアバッグが標準装備に

✔ トヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティが、OEM車。タンクは、2020年9月に販売終了

✔ 2023年12月に、1KR-FEエンジンの認証試験で不正があったことが公表され、出荷が停止。2024年4月19日に生産再開

1. 年式・グレードの早見表

📊 トールの年式・グレードの早見表(日本語版Wikipediaの記載による)

時期 グレード・エンジン 主な特徴・変更点
2016年11月9日〜(前期) X/G/カスタムG(NA)、Gターボ/カスタムGターボ NAは1KR-FE型、ターボは1KR-VET型。4WDはNAのみ。NAのX・G・カスタムGは、スマートアシストII(SA II)の有無を選べる。ターボ車は、SA IIが標準装備。同時に、トヨタへのOEM供給を開始(11月21日にスバル ジャスティも)
2018年11月1日 一部改良 G“SA III”/カスタムG“SA III”、Gターボ等 スマートアシストIIIに変更。SA IIIと前後コーナーセンサーは、公式リリースで「Xを除く全グレードに標準装備」と記載。グレード体系を変更(SA付に統合し、G・カスタムGを廃止)
2020年9月15日 マイナーチェンジ(後期) X/G/カスタムG、Gターボ/カスタムGターボ スマートアシストを強化(公式リリースの価格表では、Xを含む全グレードのスマートアシスト欄が○。機能の内容はグレードで異なる)。ステレオカメラを、2代目タフトに採用された改良型に変更し、夜間歩行者検知・追従二輪車検知に対応。ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)、路側逸脱警報、標識認識機能などを追加。WLTCモードの燃料消費率・排出ガスに対応。ウェルカムオープン機能等も追加
2022年9月1日 一部改良 (グレード変更なし) 排ガス規制・フロン排出抑制法・タイヤ取り付け法規に対応。オイルフィルターが、フィルター交換タイプからカートリッジ交換タイプに変更
2023年12月〜2024年4月 (全車) 2023年12月20日に、ダイハツの不正問題の調査で全車種の出荷が停止。トールは、搭載する1KR-FEエンジンの認証試験で不正があったと公表。2024年4月19日に生産再開
2024年12月9日 (全車) 一部仕様変更。メーカー希望小売価格も改定
2026年8月31日 一部改良 X/G/カスタムG 等 SRSサイドエアバッグ(運転席/助手席)とSRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)が標準装備化。衝突警報・衝突回避支援ブレーキの検知機能を拡大(横断自転車、交差点右折時の対向車、横断歩行者を追加)。「X」は、運転席シートリフター・メーターなどを装備見直し

⚠️ 注意

「現行は2020年登場の2代目」「ハイブリッド(e-SMART HYBRID)仕様もある」といった情報が一部で見られますが、日本語版Wikipediaでは、トールは2016年11月発売の1世代で、2020年9月はマイナーチェンジとされ、エンジンはNAの1KR-FE型とターボの1KR-VET型の2種類と記載されています。ハイブリッド仕様の設定は、確認できませんでした。年式は、車検証の初度登録年月とグレード表で確認しましょう。

2. 姉妹車(OEM)との関係

📊 トールとOEM車(日本語版Wikipediaの記載による)

車種 関係・販売時期 トールとのデザインの関係
トヨタ ルーミー トールのOEM車。2020年4月まで、トヨタ店・カローラ店向け トールカスタムとデザインがほぼ共通。2020年9月15日以降のモデルは、標準車ともほぼ共通
トヨタ タンク トールのOEM車。2020年4月まで、トヨペット店・ネッツ店向け。2020年9月15日のトール・ルーミーのマイナーチェンジに伴い、販売終了 前期型のトール標準車と、デザインがほぼ共通
スバル ジャスティ トールのOEM車(2016年11月21日〜)。日本市場では、約21年11ヶ月ぶりの車名復活 前期は、標準車・カスタム共にトールとはデザインが異なる。2020年9月24日以降は、デザインが共通となり、カスタムベースのモノグレード仕様

📌 補足

OEM車は、基本設計が共通ですが、エンブレム・一部の装備・グレード体系・販売店のサービスなどが異なります。トールを中古で探す際は、ルーミー・タンク・ジャスティも視野に入れると、選択肢が広がります(同じ年式でも、装備・グレード名が異なる場合があるため、条件を比べましょう)。

3. 選び方(目的別)

📊 目的別の選び方

重視すること 考え方の目安
安全装備を重視したい 2020年9月以降は、公式リリースの価格表でXを含む全グレードにスマートアシストが設定され、夜間歩行者検知、前後の誤発進抑制、標識認識機能などを備える(ACCなど、機能の内容はグレードで異なる)。2026年8月以降は、サイドエアバッグ・カーテンエアバッグが標準装備。2018年11月以前は、スマートアシストの有無を選べたため、装備の有無を必ず確認
走りの余裕を求めたい ターボ(1KR-VET型、72kW[98PS]、140N・m[14.3kg・m])を検討。FFのみで、4WDの設定はない。NAとの違いは、試乗で確認
雪道・4WDが必要 4WDはNAエンジン仕様のみに設定(ビスカスカップリングを用いたパッシブオンデマンド方式の四輪駆動)。ターボ車は、2WD(FF)に限られる
室内の使い勝手を重視したい 両側パワースライドドアは、上級仕様(G等)に装備。標準の「X」との違いは、グレード表で確認。ウェルカムオープンなど、後期の装備は、年式で確認
デザインで選びたい 標準車とカスタムでは、フロントフェイス・LEDリアランプ・内装が異なる。姉妹車(ルーミー・タンク・ジャスティ)とも、外観の好みで比べる
福祉車両を探したい 2021年6月から、乗降シート車「シートリフト」(NA車の「X」と「G」)が設定された(日本語版Wikipedia)。専門の販売店で探すと、選択肢が広がる
予算を抑えたい 前期・NAの、装備が簡素なグレードは、選択肢が広い。ただし、スマートアシストの有無・年式を、確認

💡 ポイント

トールは、ダイハツの「ブーン」をベース車両とし、軽自動車のムーヴやタントなどでも採用されている、高剛性ボディとDサスペンションを採用している、と日本語版Wikipediaに記載があります。「軽自動車ベースの設計」といった説明は、確認できた範囲では、この記載と一致しませんでした。ベース車両は、小型乗用車のブーンです。

4. 弱点・注意したいポイント

📊 注意したいポイント

項目 内容 購入前の確認方法
2023年の認証不正の件 2023年12月に、ダイハツの不正問題で全車種の出荷が停止。トールは、搭載する1KR-FEエンジンの認証試験で不正があったと公表された。2024年4月19日に生産再開。なお、この件が中古車の状態に与える影響は、日本語版Wikipediaには記載がない 該当年式の車両は、販売店に、対応状況・保証内容を確認
年式によるスマートアシストの差 2018年11月以前(前期)は、スマートアシストの有無を選べた。2018年11月にスマアシIII(公式リリースではXを除く全グレードに標準装備)へ、2020年9月に機能強化へ(公式リリースの価格表ではXを含む全グレードで○) 装備の有無・世代を、グレード表・販売店で確認
グレードによる装備差 両側パワースライドドア・オートエアコン・LEDヘッドランプなどは、グレードで異なる(前期の普及仕様Xの装備一覧には、パワースライドドアの記載がない。後期は、LEDヘッドランプがG・Gターボに標準) 実車の装備を、ひととおり確認
小排気量エンジン 1.0Lクラス。NAは、坂道・高速道路・乗員が多いときに、余裕を感じにくいことがある 試乗で、加速・登坂の感覚を確認
オイルフィルターの型式(2022年9月〜) 2022年9月の一部改良で、オイルフィルターが、フィルター交換タイプから、カートリッジ交換タイプに変更 整備を依頼するときは、年式を伝えて、適合部品を確認
スライドドア・電動装備の作動 使用頻度が高い装備で、経年により、作動に不具合が出る場合がある(個体差) 両側スライドドアの開閉・電動の作動を、実車で確認
公表リコール・改善対策 ダイハツ公式のリコール情報に、2017年11月・2019年4月・2020年10月・2023年1月(届出番号5266)・2023年6月(5337)・2023年11月(5405)の届け出がある(対象は車台番号ごとに異なる)。2023年11月分は、燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)が燃料で膨潤・変形して作動不良となり、最悪の場合は走行中にエンストするおそれがあるという内容で、対策は燃料ポンプの交換(トールの対象は、平成30年4月〜令和元年5月の製作車の一部。公式の届出内容による) 車台番号で国土交通省・ディーラーに確認

⚠️ 注意

リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。

5. 購入前チェックリストと、進め方

📝 実車を確認するときのチェックリスト

☑️ 車検証の初度登録年月と、グレード(X/G/カスタムG/ターボ)を確認した

☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した

☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した

☑️ スマートアシストの有無・世代と、警告灯の点灯がないことを確認した

☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した

☑️ 両側スライドドア(パワースライドドア装備の場合は電動)の作動を確認した

☑️ 試乗で、異音・振動・加速の余裕(NAかターボか)を確認した

☑️ 姉妹車(ルーミー・タンク・ジャスティ)も含めて、条件を比べた

☑️ 車検の残り期間と、次回車検費用の見積もりを確認した

🧭 購入の進め方

1

年式(前期か後期か)と予算の目安を決める

安全装備・エンジン(NAかターボか)・駆動方式を考えます。

2

トール・ルーミー・タンク・ジャスティを比べる

同じ年式・グレードで、条件を比べます。

3

実車確認と試乗をする

チェックリストに沿って確認します。

4

総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する

見積もりの内訳を、必ず確認します。

6. 維持費の考え方

📊 維持費の主な項目

項目 考え方
自動車税(種別割) 排気量(1.0Lクラス)で決まる。具体的な金額は、当サイトの税額表の記事で確認。登録時期で税率が異なる場合がある
車検費用 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、普通車の車検費用の記事を参照
燃料代 エンジン・駆動方式を問わず、全車が「平成32年度燃費基準」を達成(2016年の発売時、日本語版Wikipedia)。実際の燃費は、走り方・使い方で変わる
任意保険 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較

7. ライバル・兄弟車との比較

📊 ライバル・兄弟車

車種 位置づけ 詳しいガイド
トヨタ ルーミー トールのOEM車(トヨタブランド)。基本設計は共通 ルーミー中古車ガイド・ルーミー値引き相場(新車)
スバル ジャスティ トールのOEM車(スバルブランド) 中古車専用ガイドはなし。ジャスティ値引き相場(新車)・ジャスティ購入・売却ガイド
スズキ ソリオ 競合車種として挙げられている、コンパクトなトールワゴン(日本語版Wikipedia) ソリオ中古車ガイド
ダイハツ タント ダイハツの軽自動車。トールと、ボディ・サスペンションの考え方を共有(日本語版Wikipedia)。軽自動車枠で、維持費を抑えたい場合の選択肢 タント中古車ガイド
日産 ルークス 軽自動車のハイトワゴン。維持費や乗車人数を比べる ルークス中古車ガイド

8. よくある質問

Q. トールとトヨタ ルーミーの違いは何ですか?

A. ルーミーは、トールのOEM車で、基本設計は共通です。2020年9月15日のマイナーチェンジ以降は、トールの標準車・カスタムとも、ルーミーとデザインがほぼ共通になったと、日本語版Wikipediaに記載されています。グレード名や装備は、年式ごとに異なるため、条件を比べましょう。

Q. トールには、ハイブリッド仕様はありますか?

A. 日本語版Wikipediaでは、エンジンはNAの1KR-FE型とターボの1KR-VET型の2種類と記載されており、ハイブリッド仕様の設定は確認できませんでした。詳しくは、メーカーの公式情報で確認してください。

Q. トールは、2代目ですか?

A. 日本語版Wikipediaでは、2016年11月に発売された1世代で、2020年9月にマイナーチェンジを受けた、と整理されています。年式で装備が大きく変わるため、初度登録年月とグレードで確認しましょう。

Q. NAとターボは、どちらを選ぶべきですか?

A. 高速道路・坂道が多い、乗員が多いなら、ターボ(98PS/14.3kg・m)が余裕があります。ターボは2WD(FF)のみで、4WDはNAのみです。街乗り中心なら、NAで十分という選び方もあります。試乗で確認しましょう。

🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)

この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。

ダイハツ公式(対象車両検索) 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます
国土交通省「リコール情報検索」 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます
国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます
日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 メーカーと車台番号を入力して検索できます

まとめ

トールは、2016年11月発売の1世代で、2020年9月のマイナーチェンジを境に、スマートアシストや装備が大きく変わります。ルーミー・タンク・ジャスティというOEM車と条件を比べ、年式・グレード・駆動方式(4WDはNAのみ)を確認して選びましょう。「2代目」「ハイブリッド仕様」といった情報は、確認できませんでした。実車確認と総額で選ぶのがおすすめです。

※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。スマートアシストの設定状況とリコールについては、ダイハツ公式の2018年11月のニュースリリース・2020年9月のニュースリリース・リコール・改善対策情報も参照しています(2026年10月7日確認)。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。

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