Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
日産 ルークスは、両側スライドドアと広い室内を特徴とする、軽スーパーハイトワゴンです。中古車市場には、スズキ パレットのOEM車だった初代、三菱が設計・製造した2代目(デイズ ルークス)、日産が設計を担当した3代目、そして2025年に登場した4代目が混在します。世代によって開発体制も安全装備も大きく異なるため、この記事では、世代ごとの違い・選び方・確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ 初代(ML21S/社内型式VA0)は2009年12月に発売。スズキ パレット/パレットSWのOEM供給車で、2013年3月に販売終了
✔ 2代目は「デイズ ルークス」(B21A/社内型式BA0)として2014年2月13日に発売。三菱eKスペースの姉妹車で、設計から製造まで三菱が担当
✔ 3代目(BA1)は2020年2月にフルモデルチェンジし、車名が「ルークス」に戻った。設計は日産で、S-HYBRIDを搭載。2021年12月に、安全上の問題の確認のため生産・出荷が一時停止された
✔ 4代目(BA2)は2025年9月に公式発表され、10月27日からデリバリーを開始。S-HYBRIDが廃止され、ガソリン車になった
✔ 同じ「ルークス」でも、世代によってエンジン・安全装備・装備内容が異なる。年式・グレードの見極めが大切
📑 目次
1. 世代の早見表
📊 ルークスの世代別早見表(車名の通称に注意)
| 世代・型式 | 販売時期 | エンジン・開発体制 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 初代 ML21S型(社内型式VA0) | 2009年12月〜2013年3月 | 直列3気筒のK6A型(「ハイウェイスター ターボ」は同エンジンのインタークーラーターボ)。スズキ パレット/パレットSWのOEM供給車 | 日産とジヤトコ共同開発の、副変速機構付CVTを搭載(4速ATの設定はなし)。エルグランドやセレナなど日産のミニバンのグレード名だった「ハイウェイスター」を設定。2012年6月に、アイドリングストップとヒルスタートアシストを標準装備した仕様を追加 |
| 2代目 デイズ ルークス B21A型(社内型式BA0) | 2014年2月〜2020年(3代目の登場まで) | 3B20型(「ハイウェイスター ターボ」は同型のインタークーラーターボ)+エクストロニックCVT。NMKVが開発し、三菱が設計・製造 | 三菱eKスペースの姉妹車。アラウンドビューモニターやリモコンオートスライドドアを採用。2016年12月にフロントフェイスを刷新 |
| 3代目 B44A/B45A/B47A/B48A型(社内型式BA1) | 2020年2月〜2025年 | BR06型+SM21型モーターとリチウムイオンバッテリーによる「S-HYBRID」。設計は日産(生産は三菱) | 車名が「デイズ ルークス」から「ルークス」に戻った。ミリ波レーダーを追加した「プロパイロット」を設定。2023年4月にマイナーチェンジ |
| 4代目 BB1A/BB2A/BB5A/BB6A型(社内型式BA2) | 2025年〜現行 | BR06型を踏襲。S-HYBRIDは廃止され、ガソリン車に戻った | 全方位対応の「360°セーフティアシスト」。「インビジブルフードビュー」「3Dビュー」「フロントワイドビュー」を追加。軽自動車初のインテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)などを採用 |
※表は横にスクロールできます
📌 補足
2代目は「デイズ ルークス」という車名で販売されました。中古車情報では、単に「ルークス」と表記されることもあるため、年式・型式(B21A/BA0)で世代を見分けましょう。エンジン出力・燃料消費率などの数値は、情報源に世代別の記載がないため、この記事では掲載していません。グレード・年式ごとの数値は、カタログや販売店の情報で確認してください。
2. 3代目・4代目の改良の流れ
📊 3代目・4代目の主な出来事(時系列)
| 時期 | 主な内容(日本語版Wikipediaの記載) |
|---|---|
| 2020年2月25日 | 3代目にフルモデルチェンジ(3月19日発売)。WLTCモードでの燃料消費率に対応。「S-HYBRID」搭載。「AUTECH」を設定 |
| 2020年12月17日 | 特別仕様車「アーバンクロム」を発表(2021年1月14日発売)。プロパイロット非搭載のターボ車「ハイウェイスターGターボ」を新設 |
| 2021年12月3日 | 安全上の問題についての確認のため、生産・出荷・登録業務を一時停止(兄弟車の三菱車も同様) |
| 2022年2月11日 | 原因が特定され、対策が確定したため、生産・出荷を再開。2020年12月以降に販売された車両について、近日中にリコールが実施されると記載 |
| 2022年9月15日 | 一部仕様向上。シートを抗菌仕様に変更し、燃料消費率が向上。ターボ車を標準車にも拡大し、「Xターボ」を新設 |
| 2023年4月17日 | マイナーチェンジ(6月下旬発売)。フロントフェイスを刷新。LEDヘッドランプとディスプレイ付自動防眩式ルームミラーを全車標準装備。「AUTECH」シリーズは廃止 |
| 2024年6月10日 | 一部仕様変更。最新の法規に対応させ、ボディカラーを入れ替え |
| 2025年9月19日 | 4代目のフルモデルチェンジを公式発表。10月27日からデリバリーを開始 |
| 2026年2月26日 | 「AUTECH LINE」に、「ハイウェイスターX」ベースのNA車を追加設定すると発表(4月2日発売) |
💡 ポイント
3代目は、同じ世代でも年式によって装備が変わります。2023年4月のマイナーチェンジ以降はLEDヘッドランプが全車標準装備です。それ以前の年式は、グレードごとの装備を、カタログや販売店で確認しましょう。
3. 世代ごとの違いと、おすすめの選び方
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 安全装備を重視したい | 3代目は、ミリ波レーダーを追加したプロパイロットを設定(プロパイロット搭載グレードと非搭載グレードがあるため、装備の有無を確認)。4代目は、360°セーフティアシストで機能を強化。2代目は、2014年12月の特別仕様車でエマージェンシーブレーキなどを設定し、2015年4月の一部改良で全車標準装備になった |
| 価格を抑えたい | 初代・2代目は選択肢が広い一方、年式が古いため、整備記録・消耗品・スライドドアの状態を重点的に確認。2代目は、後述の燃費不正問題への対応後の燃費表示も確認 |
| 走りの余裕・高速道路の使用が多い | ターボ車(「ハイウェイスター」系。3代目の2022年9月以降は標準車にも「Xターボ」を設定)を検討。NAとの違いは、試乗で確認 |
| 見た目の好み | 標準仕様と、スポーティ仕様の「ハイウェイスター」の2種体制。世代によって、フロントフェイスのデザインが大きく異なる |
| 介護・福祉用途 | 福祉車両「ライフケアビークル」に、助手席が車外に回転・昇降する「助手席スライドアップシート」を設定(2代目の2014年7月から)。3代目には送迎タイプ(のちに「オートステップ付車」)があり、4代目は助手席スライドアップシートのみの設定 |
| 最新の装備・デザイン | 4代目が候補。ただし、発売から日が浅いため、中古車の流通は限られる |
💡 ポイント
グレード名の「ハイウェイスター」は、標準仕様に対するスポーティ仕様の設定です。同じ世代でも、標準仕様とハイウェイスターでは、外観・装備・エンジン(ターボの有無)が異なります。
4. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| 3代目の生産・出荷停止とリコール | 2021年12月に、安全上の問題の確認のため、生産・出荷・登録業務が一時停止された。2020年12月以降に販売された車両が、リコールの対象になると記載されている(不具合の内容は、情報源に詳細の記載なし) | 対象車か、対応が済んでいるかを、車台番号で国土交通省・ディーラーに確認 |
| 2代目の燃費不正問題 | 2016年4月20日に、三菱自動車による燃費不正の対象となり、販売が中止。2016年7月4日に再開。国土交通省の再確認で、燃費の再測定値が最大16%乖離していたと記載され、燃費値が修正された | 燃費の表示が、修正後の数値か確認。中古車情報の燃費値も、鵜呑みにしない |
| 初代の一部特別仕様車 | 2011年6月の特別仕様車「リミテッド」シリーズは、運転席・助手席SRSサイドエアバッグを非装備にして、価格を引き下げた仕様 | 購入予定の個体が、リミテッドかどうか。装備を車検証・グレード表・実車で確認 |
| 2代目のハイビーム/ロービーム操作 | 歴代のルークスで2代目のみ、三菱主体の設計のため、ハイビーム/ロービームの切替操作が三菱式(パッシングと併用するレバーの2段階引き) | 乗り換えの場合は、試乗でレバー操作の違いを確認 |
| スライドドア・電動装備 | 使用頻度が高く、経年で作動に不具合が出ることがある(個体差) | 両側スライドドアの開閉・電動の動作を、実車で確認 |
| 小排気量エンジンの余裕 | NAは、坂道や高速道路の合流で余裕が少なく感じることがある | 試乗で、加速や登坂の感覚を確認 |
⚠️ 注意
リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。3代目以外の世代のリコールについては、この記事の情報源に記載がありません。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、国土交通省・ディーラーで対応状況を確認してください。
5. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した
☑️ 世代(初代/2代目/3代目/4代目)と、年式・グレードを確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した
☑️ 両側スライドドアの開閉・電動の動作を確認した
☑️ プロパイロット等の安全装備の有無・警告灯の点灯を確認した
☑️ 試乗で、異音・振動・CVTの変速感を確認した
☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代と予算の目安を決める
安全装備・装備の新しさ・価格のバランスを考えます。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。
実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って確認します。
総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する
見積もりの内訳を、必ず確認します。
6. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 軽自動車税 | 当サイトの税額表の記事では、自家用乗用の軽自動車は一律10,800円と整理している(登録時期によって扱いが異なる場合がある) |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、軽自動車の車検費用の記事を参照 |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較 |
| 燃料代 | 燃料タンクの容量・走行の仕方(街乗り中心か高速中心か)・ターボの有無で変わる。数値は世代・グレードごとの公式値で確認 |
7. ライバル・兄弟車との比較
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| ホンダ N-BOX | 軽スーパーハイトワゴンの定番として、比較されやすい | N-BOX中古車ガイド |
| スズキ スペーシア | 同じ軽スーパーハイトワゴン。初代ルークスは、スペーシアの前身「パレット」のOEM車 | スペーシア中古車ガイド |
| ダイハツ タント | ミラクルオープンドアが特徴の軽スーパーハイトワゴン | タント中古車ガイド |
| 日産 デイズ | 同じ日産の軽ワゴン。「デイズ ルークス」は、デイズシリーズの第二弾だった | デイズ中古車ガイド |
| 三菱 eKスペース/eKクロス スペース | 2代目以降のルークスとの共同開発車(兄弟車)。専用ガイドは三菱 eKスペース中古車完全ガイド | – |
8. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| 日産公式(リコール情報) | 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます |
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
まとめ
ルークスは、初代(パレットのOEM)、2代目(三菱設計のデイズ ルークス)、3代目(日産設計・プロパイロット設定)、4代目(2025年〜)で、開発体制も装備も大きく異なります。3代目は2021年12月の出荷停止とリコールの対応状況を、2代目は燃費不正問題への対応後の燃費表示を確認しましょう。世代・グレード・走行距離を条件にそろえ、実車確認と総額で比べて選ぶのが、失敗しないコツです。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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