スバル WRX S4中古車完全ガイド|選び方・弱点・維持費まとめ

Subaru WRX S4

Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0

スバル WRX S4は、スバルのスポーツセダン「WRX」のうち、STIモデルとは別に用意された、ターボエンジン+AWDの4ドアセダンです。中古車は、初代(VA系、2014年〜)と2代目(VB系、2021年〜)が混在します。なお、2代目は2026年5月18日に生産が終了し、以降は在庫車のみの販売とされています。この記事では、世代ごとの違い、選び方、確認したい点を、公開情報をもとに整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 初代(VA系)WRX S4は2014年8月25日に発売。2.0L直噴ターボ(FA20型)、スポーツリニアトロニック、VTD-AWDの組み合わせ

✔ 2代目(VB系)は2021年11月25日にフルモデルチェンジを発表。2.4L直噴ターボ(FA24型)を搭載し、変速機はスバルパフォーマンストランスミッション(SPT)

✔ 2代目は2026年5月18日に生産終了。あわせて「WRX S4 STI Sport」の展開も終了

✔ アイサイトは世代・年式で内容が異なる。初代は2017年7月の大幅改良でツーリングアシストなどを追加

✔ 情報源では、6速MTは米国仕様の記載のみ。日本仕様のWRX S4のMT設定は、確認できなかった

1. 世代の早見表

📊 WRX S4の世代別早見表

世代・区分 時期 エンジン・駆動 主な特徴
初代 VA系(前期) 2014年8月25日〜2017年7月 FA20型 2.0L直噴ターボ(レヴォーグと共通)。スポーツリニアトロニック(CVT)。AWDは前45:後55を基準に連続可変制御するVTD-AWD グレードは「2.0GT」「2.0GT-S」。アイサイト(ver.3)を全車に装備。電動パワーステアリング。2015年6月の一部改良でアドバンスドセイフティパッケージ(メーカーオプション)を新設定
初代 VA系(後期) 2017年7月3日大幅改良(8月7日発売)〜2021年1月 同上 アイサイト・ツーリングアシスト、後退時自動ブレーキシステム、ステアリング連動ヘッドランプなどを全車に装備。2018年9月に最上級「STI Sport EyeSight」を追加。2020年7月にグレードを「STI Sport EyeSight」に集約し、WLTCモードに対応
2代目 VB系 2021年11月25日発表〜2026年5月18日生産終了 FA24型 2.4L直噴ターボ(2代目レヴォーグの「STI Sport R」と共通)。変速機は、初代のスポーツリニアトロニックを基にしたスバルパフォーマンストランスミッション(SPT、8速マニュアルモード付) スバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用。2023年10月の改良でアイサイトにステレオカメラ+広角単眼カメラを採用。グレードは「GT-H」「STI Sport R」と、アイサイトX等を備えるEX系

※表は横にスクロールできます

📌 補足

初代(VA系)には、WRX STI(EJ20型エンジン・6速MT)もありました。日本市場向けのWRX STIは2019年12月23日に注文受付を終了しています。この記事は、WRX S4を中心に解説します。初代WRX S4は2021年1月24日に注文受付を終了し、以後は流通在庫のみの販売となりました。

2. 2代目(VB系)の年式別の違い

📊 2代目(VB系)の年式別の違い

時期 区分 主な内容
2021年11月25日 フルモデルチェンジ発表 日本仕様は「GT-H」と「STI Sport R」の2グレード。アイサイトXやSUBARU STARLINKなどを備えた「GT-H EX」「STI Sport R EX」も設定。ボディカラーは全8色
2022年11月24日 一部改良 ヘッドランプ・室内灯の消し忘れ時の自動消灯機能を追加。スマートキーにスリープ機能とモーションセンサーを搭載(リレーアタック対策)
2023年10月25日 一部改良 アイサイトがステレオカメラに広角単眼カメラを追加した改良型に。デジタルマルチビューモニターに3Dビュー表示等を追加。SUBARU STARLINKにリモートエアコン機能を追加、Apple CarPlayがワイヤレス接続に対応。「アイサイトX」「STARLINK」非装備の「GT-H」「STI Sport R」を廃止
2024年1月12日 特別仕様車 「STI Sport#」を500台限定で発表(抽選)
2024年12月12日 一部改良 ドライバーモニタリングシステムとドライバー異常時対応システムの連携を強化。パルスブレーキ・コーストダウンを追加。「STI Sport R-Black Limited」を設定
2026年1月9日 特別仕様車 「STI Sport R-Black Limited II」を発表
2026年3月18日〜5月18日 生産終了 2026年5月18日をもって新規注文受付を終了、生産終了。WRX S4 STI Sportの展開も終了

3. 目的別の選び方

📊 目的別の選び方

重視すること 考え方の目安
運転支援を重視したい 初代は2017年7月の大幅改良で、アイサイト・ツーリングアシストや後退時自動ブレーキを追加。2代目は新世代のアイサイトを搭載し、2023年10月の改良で広角単眼カメラを追加、2024年12月の改良でドライバー異常時対応の連携を強化
新しい世代・パワーを求める 2代目(2021年11月〜)は2.4L直噴ターボ(FA24型)、SGPを採用。生産終了(2026年5月)後は、新車での注文はできず、在庫車・中古車での検討になる
初代でコストを抑えたい 初代は2.0Lターボ(FA20型)で、流通の選択肢は広い一方、年式が古く、整備記録・消耗品の状態を重点的に確認
スポーツ走行志向・専用装備がよい 初代は「STI Sport EyeSight」(2018年9月〜、ビルシュタイン製ダンパー・レカロ製シートなど)、2代目は「STI Sport R EX」系。限定の特別仕様車も複数ある。限定車は、装備内容を個別に確認
MT(マニュアル)を探している 情報源では、WRX S4の日本仕様は、初代がスポーツリニアトロニックのみ(発売時)、2代目がSPT。6速MTは米国仕様の記載のみで、日本仕様のMT設定は確認できなかった。MT車が必要なら、初代WRX STI(6速MT)も含めて検討

💡 ポイント

2代目は2026年5月18日に生産終了となりました。中古車を選ぶ際は、生産終了後の部品供給・メンテナンス体制などについて、ディーラーや整備工場に確認しておくと安心です。

4. 弱点・注意したいポイント

📊 注意したいポイント

項目 内容 購入前の確認方法
高出力ターボ車としての整備状態 一般に、ターボ・AWDのスポーツモデルは、タイヤ・ブレーキ・オイル類などの消耗品の管理状態が、車両状態に影響しやすい 整備記録簿で、オイル・冷却・足回りの整備履歴を確認
スポーツ走行・改造の履歴 スポーツ志向のグレードでは、サーキット走行歴や社外パーツへの変更がある個体もあり得る 改造の有無・純正部品への戻し可否・走行履歴を、販売店に確認
変速機(スポーツリニアトロニック・SPT) 初代はスポーツリニアトロニック(CVT)、2代目はそれを基にしたSPT。使われ方で状態は個体ごとに異なる 試乗で、変速の滑らかさ・異音・振動を確認。変速機に関する整備履歴を確認
限定車・STIモデルの装備 「STI Sport#」など、限定車や特別仕様車は専用装備を持つ。修理・部品の扱いが通常グレードと異なる可能性がある 専用装備の内容と、部品の取り寄せ・修理体制を、ディーラーに確認
2代目の生産終了 2026年5月18日に生産終了。以降は在庫車のみの販売とされる 保証内容・部品供給・メンテナンス体制を、ディーラーで確認
リコールの有無 参照した情報源では、WRX S4の公表リコールは確認できなかった 公表リコールの有無は、車台番号で国土交通省・ディーラーに確認

⚠️ 注意

リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。

5. 購入前チェックリストと、進め方

📝 実車を確認するときのチェックリスト

☑️ 世代(初代VA系か、2代目VB系か)と、年式ごとの装備の違いを確認した

☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容(オイル・冷却・足回り)を確認した

☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した

☑️ スポーツ走行歴・社外パーツ(改造)の有無を確認した

☑️ リコール・改善対策の対応状況を確認した

☑️ アイサイトなどの安全装備の有無・警告灯の点灯を確認した

☑️ 試乗で、変速の感触・ステアリングの手応え・異音・振動を確認した

☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した

🧭 購入の進め方

1

世代・年式と予算の目安を決める

安全装備・装備の新しさ・価格のバランスを考えます。

2

候補を複数探し、条件をそろえて比べる

同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。

3

実車確認と試乗をする

チェックリストに沿って確認します。

4

総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する

見積もりの内訳を、必ず確認します。

6. 維持費の考え方

📊 維持費の主な項目

項目 考え方
自動車税(種別割) 排気量・登録時期によって税額が異なる。具体額は、当サイトの税額表の記事で確認。登録から長期間が経過した車は、税額の扱いが異なる場合があるため、あわせて確認。初代は2.0L、2代目は2.4Lで、排気量の区分が異なる
車検費用 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、普通車の車検費用の記事を参照
任意保険 型式・等級・使用状況・年齢条件で異なる。複数社の見積もりで比較
タイヤ・ブレーキなどの消耗品 ハイパフォーマンス系のタイヤ・ブレーキを装着したグレードでは、交換時の費用が変わる。グレードごとのタイヤサイズを確認
燃料代 ターボ車のため、走り方で燃費は変わる。指定燃料は、車検証・取扱説明書で確認

7. 兄弟車・ライバル車との比較

📊 ライバル・兄弟車

車種 位置づけ 詳しいガイド
スバル レヴォーグ WRX S4と同じ系統のエンジン・プラットフォームを使う、ステーションワゴン。初代WRX S4は、レヴォーグと共通のFA20型エンジン。2代目は、2代目レヴォーグの「STI Sport R」と共通のFA24型エンジン レヴォーグ中古車ガイド
スバル BRZ 同じスバルのスポーツモデル。2ドアクーペ。走りのキャラクターを比べる候補 BRZ中古車ガイド
スバル インプレッサ WRXの名は、もともとインプレッサのスポーツバージョンに付けられていたグレード名が由来(WRXは1992年のインプレッサWRXが起源) インプレッサ中古車ガイド
BMW 3シリーズ 輸入車のスポーツセダンとして、比較検討する人がいる選択肢の一例。輸入車は、保証・部品・整備体制の確認が別途必要 BMW 3シリーズ中古車ガイド

8. よくある質問

Q. WRX S4とWRX STIの違いは何ですか?

A. 初代(VA系)では、WRX STIにEJ20型エンジンと6速MT、WRX S4にFA20型エンジンとスポーツリニアトロニックが搭載されていました。AWDの方式(STIはDCCD、S4はVTD-AWD)やパワーステアリング(STIは油圧、S4は電動)なども異なります。

Q. WRX S4とレヴォーグの違いは?

A. WRX S4はセダン、レヴォーグはステーションワゴンです。エンジンやプラットフォームなど、基本的な設計は共通のものを使っています。用途(荷室の使い方や、後席の使い方)で比べましょう。

Q. WRX S4は、日本仕様でMTがありますか?

A. 参照した情報源では、6速MTは米国仕様の記載で、日本仕様のWRX S4のMT設定は確認できませんでした。日本仕様のトランスミッションは、初代がスポーツリニアトロニック、2代目がSPTと記載されています。仕様は、年式・グレードごとに、販売店・メーカー公式情報で確認しましょう。

Q. 2代目は、今でも新車で買えますか?

A. 2026年5月18日に新規注文受付を終了し、生産終了となりました。以降は在庫車のみの販売とされています。在庫の有無は、スバルの販売店に確認してください。

🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)

この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。

スバル公式(リコール情報) 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます
国土交通省「リコール情報検索」 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます
国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます
日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 メーカーと車台番号を入力して検索できます

まとめ

WRX S4は、初代(VA系)と2代目(VB系)で、エンジン(2.0Lと2.4L)・変速機・プラットフォーム・運転支援機能が大きく異なります。2代目は2026年5月18日に生産が終了しているため、中古・在庫車での検討が中心です。ターボ・AWDのスポーツセダンとして、整備記録・走行歴・改造の有無を確認し、世代と年式をそろえて比べて、実車確認と総額で選びましょう。

※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。

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