Photo: Acgskup / Wikimedia Commons, CC BY 4.0
アウディ A4は、1994年に登場した、アウディの中核を担うセダン(Dセグメント)で、ステーションワゴンの「アバント」もあります。ただし、A4は、2024年の車名の命名規則の変更に伴い、B10系へのモデルチェンジで「A5」に改称され、現在の新車ラインナップにA4という車名はありません(日本語版Wikipediaの記述)。そのため、A4は中古車で探す車です。この記事では、中古で流通する各世代の違い・選び方・輸入車として確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ A4は、アウディ80(B1〜B4系)を継承する形で、1994年にB5系として登場。中古車では、B5〜B9系が対象
✔ 日本では、B6が2001年5月、B7が2005年2月15日、B8が2008年3月(セダン)、B9が2016年2月19日(セダン)に発売
✔ B9(2015年〜2025年)は、日本では2020年10月7日にマイナーチェンジ(12Vマイルドハイブリッドを組み合わせ)。2021年1月7日にディーゼル車を設定
✔ 2024年の命名規則変更(のちに廃止と記載)により、B10系ではA4がA5に改称。日本では2025年2月17日に、A5(セダン/アバント)を発表
✔ 輸入車のため、整備・部品・保証、正規ディーラー車か並行輸入車かの確認が大切
📑 目次
1. 世代の早見表
📊 A4の世代別早見表
| 世代・型式 | 販売時期 | エンジン・トランスミッション | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| B5系(初代) | 1994年〜2001年。アウディ80の後継。1995年に、ステーションワゴンの「アバント」を追加。日本の発売時期の詳細は、参照した記事に記載なし | 欧州向けは1.6L〜2.8L。ATは「ティプトロニック」を採用 | 5代目フォルクスワーゲン パサートと共通のB5プラットフォーム。縦置きエンジンの前輪駆動を基本に、クワトロ(四輪駆動)も選択可能 |
| B6系(2代目) | 2001年〜2005年。2000年に登場。日本では2001年5月に発売。翌年にアバントとカブリオレが登場。2006年4月に、日本でカブリオレの販売を終了 | 2.0L 直列4気筒と3.0L V型6気筒が新登場。日本仕様は、ATとCVT(マルチトロニック)で、MTは用意されない。カブリオレはFFのみ | A6と共通コンセプトのデザイン。アルミ製の新設計サスペンション |
| B7系(3代目) | 2005年〜2008年。日本では2005年2月15日に発売 | 日本導入は「2.0」「2.0 TFSI クワトロ」「3.2 FSI クワトロ」。ATとCVT(FFのみ)。MTは日本未導入。Sトロニックは採用されず | 「シングルフレームグリル」が特徴。ボディパネルはルーフ以外を一新。カブリオレは日本に正規輸入されなかった。2006年のマイナーチェンジで、全車右ハンドルのみの設定に |
| B8系(4代目) | 2008年〜2015年。日本では2008年3月にセダン(全車右ハンドル)、同年8月19日にアバントを発売 | 2008年3月は「1.8 TFSI」(CVT・FF)と「3.2 FSI クワトロ」(6速AT)。2009年3月に「2.0 TFSI クワトロ」(7速Sトロニック)を追加、同年12月に3.2 FSIを廃止。2011年4月に「2.0 TFSI」(マルチトロニック)を追加 | ホイールベースはB7比で160mm延長。Cd値0.27。「アウディドライブセレクト」。2012年4月3日にマイナーチェンジ。「オールロード クワトロ」は、限定販売を経て2014年8月にカタログモデル化。2009年次RJCカー・オブ・ザ・イヤー=IMPORTを受賞 |
| B9系(5代目) | 2015年〜2025年。日本では2016年2月19日にセダン、同年4月21日にアバント、2016年9月6日にオールロード クワトロを発売 | 2016年2月は、2.0L 直列4気筒直噴ガソリンターボ+7速Sトロニックの「2.0 TFSI」系(FF・クワトロ)。2016年10月に1.4 TFSIを追加。2021年1月7日に、2.0L ディーゼルターボ(35 TDI・40 TDI クワトロ)を設定 | モジュラープラットフォーム「MLB evo」。12.3インチの「アウディバーチャルコックピット」を設定。Cd値は0.23(セダン)〜0.26(アバント)。2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤーのインポート・オブ・ザ・イヤーを受賞 |
| B10系(A5に改称) | 2024年にワールドプレミア。日本では2025年2月17日に、A5のセダン/アバントを発表 | 日本仕様は、2.0 TFSI・2.0 TDIに7速DCT。全車右ハンドル | B10系では、車名がA4からA5に変わった。A4セダンがA5セダンと改名される形で、スポーツバックは廃止。クーペ・カブリオレも廃止と記載 |
※表は横にスクロールできます
📌 補足
B9(5代目)は、2024年の命名規則の変更で「ICE(内燃エンジン)モデルとしてのA4は、最後のモデル」と記載されています。なお、この規則は、のちに廃止されたとも記載されています。「A4」という名前の新車は、現在はありませんが、同じクラスの後継は「A5」です。日本語版Wikipediaでは、A4の日本での販売終了の時期は記載がありません。年月・数値は、日本語版Wikipediaの記述に基づきます。
2. B8・B9の年式ごとの違い
📊 B8・B9の主な改良(日本語版Wikipediaの記載より)
| 年月 | 主な内容 |
|---|---|
| 2009年3月(B8) | 「2.0 TFSI クワトロ」を追加。アウディバルブリフトシステム(AVS)を採用し、7速Sトロニックを搭載 |
| 2012年4月(B8) | マイナーチェンジ。シングルフレームグリルを立体的なデザインにし、前後バンパー・ヘッドライト・テールランプを変更。全車に、アイドリングストップ機構「スタートストップシステム」を採用 |
| 2015年1月(B8) | 安全装備のアシスタンスパッケージなどを標準装備化した、オプションパッケージ「Dynamic line」「Luxury line」を新設定 |
| 2016年2月〜4月(B9) | 2016年2月:セダン「A4」を発売(FFは「2.0 TFSI」「2.0 TFSIスポーツ」、4WDは「2.0 TFSIクワトロ」「2.0 TFSIクワトロ スポーツ」)。4月:アバントを発売 |
| 2016年10月(B9) | 1.4L 直列4気筒直噴ターボの「1.4 TFSI」「1.4 TFSIスポーツ」を、セダン・アバントとも設定。「1.4 TFSI 1st edition」を限定販売(セダン220台・アバント230台) |
| 2017年11月(B9) | 「1.4 TFSIスポーツ」に、アダプティブクルーズコントロール、「アウディアクティブレーンアシスト」、3ゾーンオートマチックエアコンなどを標準装備。「S line パッケージ」が選択可能に。「2.0 TFSIスポーツ」「2.0 TFSIクワトロ スポーツ」を設定 |
| 2018年〜2019年(B9) | 特別仕様車が続く。「tuxedo style」(2018年8月・500台)、「A4オールロード absolute」(2018年12月・125台)、「ブラックエレガンス」(2019年1月・セダン/アバント各125台)、「Meisterstueck」(2019年5月発表) |
| 2020年10月7日(B9) | セダン・アバント・オールロード クワトロのマイナーチェンジ。ワイドなシングルフレームグリル、LEDヘッドライト・テールランプの新デザイン。全幅を5mm拡大。パワートレインに12Vマイルドハイブリッドを組み合わせ |
| 2021年1月7日(B9) | ディーゼル車を設定。FF車の「35 TDIアドバンス」「35 TDI Sライン」は最高出力163PS・最大トルク380N・m。4WD車の「40 TDIクワトロ アドバンス」「40 TDIクワトロSライン」は190PS・400N・m。いずれも、2.0L ディーゼルターボ+12Vマイルドハイブリッド、7速Sトロニック |
| 2024年5月23日(B9) | 特別仕様車「Meisterstück」を追加設定(advancedの装備を充実。S line Meisterstückも) |
💡 ポイント
B9は、2020年10月のマイナーチェンジで、外観・ライト・マイルドハイブリッドの有無が変わります。2020年10月より前の車か、後の車かで、装備・パワートレインが異なるため、年式(車検証の初度登録年月)と、グレード名を、必ず確認しましょう。
3. 目的別の選び方
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 今の新車を検討したい | A4の後継は、B10系の「A5」(セダン・アバント)。日本では2025年2月17日に発表。中古のA4と比べたい場合は、世代・パワートレインの違いを確認 |
| 先進安全装備を重視したい | B9(2016年〜)は、2017年11月に「1.4 TFSIスポーツ」へACC・アクティブレーンアシストを標準装備するなど、年式でグレードごとの装備が異なる。2020年10月のマイナーチェンジ後の車も、候補に。装備は個体ごとに、資料で確認 |
| ディーゼルがよい | B9の2021年1月以降に、35 TDI・40 TDI クワトロ。12Vマイルドハイブリッド、7速Sトロニック。日本の発売はB9の後期 |
| ワゴンの使い勝手が欲しい | アバント。B8は2008年8月から、B9は2016年4月から。B9では、アバントの荷室の使い勝手を、実車で確認 |
| SUV寄りの走破性が欲しい | 「オールロード クワトロ」。B8は限定販売を経て2014年8月にカタログモデル化。B9は2016年9月発売で、最低地上高はA4アバントより30mm高い140mm(日本仕様)。個体数が限られる |
| 予算を抑えたい | B6・B7・B8は選択肢が広い一方、年式が古い。整備記録・消耗品・電装・CVT(マルチトロニック)の状態を、重点的に確認 |
4. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| CVT(マルチトロニック)・ATの状態 | B6・B7(FF)、B8の「1.8 TFSI」「2.0 TFSI」は、CVT(マルチトロニック)を採用。年式が古い個体は、走行距離・整備の履歴で状態が異なる | 試乗で、発進・加速時の変速感、異音・振動を確認。整備記録で、オイル交換などの点検歴を確認 |
| Sトロニック(DCT) | B8の「2.0 TFSI クワトロ」(2009年〜)やB9は7速Sトロニック。低速走行・渋滞での感覚は、個体・使い方で差が出る | 試乗で、発進・低速・渋滞での変速の滑らかさ、異音・警告灯を確認 |
| クワトロ(四輪駆動)の駆動系 | 四輪駆動車は、駆動系の点検項目が増える。使い方(雪道・悪路の使用歴)で状態が異なる | 整備記録で、駆動系の点検歴を確認。試乗で、異音・振動・ハンドルの取られ方を確認 |
| 12Vマイルドハイブリッド(2020年10月以降) | B9の後期は、12Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせる。システムの警告灯・バッテリーの状態を、購入前に確認したい | 警告灯の有無、バッテリー交換の履歴、保証の内容・期間を確認 |
| ディーゼル車(2021年1月以降) | 35 TDI・40 TDIは、ディーゼル特有の排気関連の点検が、整備の内容に含まれる(詳細は車種・年式で異なる) | 警告灯の点灯履歴・整備記録を確認。ディーゼル特有の点検が済んでいるかを、販売店に確認 |
| 電装・MMI・バーチャルコックピット | 世代でMMIやメーターの仕様が異なる(B9は12.3インチのバーチャルコックピットを設定)。電子装備が多い | ナビ・MMI・メーター・カメラ・ACCの動作を、実車で確認 |
| オールロード クワトロ・限定車 | 限定車・特別仕様車は、専用の外装・ホイール・装備を持つ。標準グレードと構成が異なる | 特別装備の内容を、販売店の資料で確認。ホイール・タイヤのサイズも確認 |
| リコール・改善対策 | 公表リコールの有無は、車台番号ごとに異なる。この記事では、特定の内容を断定しない | 車台番号で、国土交通省のリコール検索・正規ディーラーに確認 |
⚠️ 注意
輸入車のため、正規ディーラー車か並行輸入車か、保証(メーカー保証・販売店保証)の範囲と期間、輸入車に対応できる整備先が近くにあるかを、購入前に確認してください。認定中古車制度の有無・内容は、販売店ごとに異なります。
5. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ 整備記録簿・点検記録簿(正規ディーラー・専門店を含む)の有無と内容を確認した
☑️ 正規ディーラー車か並行輸入車か、保証の内容・期間を確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した
☑️ CVT・Sトロニックの変速感、異音・警告灯を、試乗で確認した
☑️ クワトロ(4WD)の場合は、駆動系の点検歴と、走行中の異音・振動を確認した
☑️ ナビ・MMI・メーター・安全装備の動作を確認した
☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代と予算の目安を決める
世代(B6〜B9)、ボディ(セダン・アバント)、パワートレイン(ガソリン・ディーゼル、FF・クワトロ)を考えます。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態と保証の内容を比べます。
整備記録を確かめ、実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って確認します。正規ディーラー車か並行輸入車かも、この段階で確認します。
総額(車両価格+諸費用+保証+次回車検・整備)で判断する
見積もりの内訳と、保証の範囲・期間を必ず確認します。
6. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 自動車税(種別割) | 排気量ごとに税額が決まる。具体額は、当サイトの税額表の記事で確認(登録時期によって扱いが異なる場合がある) |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、車検費用の記事を参照 |
| 整備・部品代 | 輸入車のため、国産車より部品代・工賃が高くなる傾向がある(車種・内容で異なる)。輸入車に対応できる整備先を、購入前に確認しておくと安心 |
| 燃料代 | ガソリン(ハイオク・レギュラーなどの指定は個体で異なる)か、ディーゼル(軽油)かで異なる。使用する燃料の種類は、車検証・取扱説明書で確認 |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較 |
7. ライバル・兄弟車
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| BMW 3シリーズ | 輸入セダンとして、走りを重視する場合に比べられる | BMW 3シリーズ中古車ガイド |
| メルセデス・ベンツ Cクラス | 輸入セダンとして、快適性を重視する場合に比べられる | Cクラス中古車ガイド |
| レクサス IS | 国産のプレミアムセダンとして、維持費を抑えたい場合の選択肢 | レクサスIS中古車ガイド |
| アウディ A3 | アウディの、一回り小さい中核モデル(Cセグメント) | A3中古車ガイド |
| アウディ A6 | アウディの、一回り上のクラスのセダン/アバント | A6中古車ガイド |
8. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
輸入車は、正規ディーラーに車台番号を伝えて、リコール・サービスキャンペーンの対象か照会できます。
まとめ
A4は、2024年の命名規則の変更で、B10系から「A5」に改称されました。中古では、B5〜B9系が対象で、日本ではB9(2016年2月〜)が主力です。B9は2020年10月のマイナーチェンジで12Vマイルドハイブリッドが加わり、2021年1月にはディーゼルも設定されました。世代・年式・グレードを決め、CVTやSトロニックの状態、クワトロの駆動系、電装の動作、保証内容を確認して、正規ディーラー車か並行輸入車かを確かめ、総額で比べて選びましょう。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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