トヨタ ヤリス中古車完全ガイド|ヴィッツ時代との違い・選び方まとめ

Toyota Yaris

Photo: Andra Febrian / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0

トヨタ ヤリスは、日本では2020年2月10日に発売された、Bセグメントのコンパクトカーです。日本ではそれまで「ヴィッツ」の名称で販売されており、ヴィッツ(1〜3代目)から現行ヤリスへ、名前が統一されました。中古車市場には、ヴィッツ時代のモデルも現行ヤリスも並びます。この記事では、世代ごとの違いと、確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。

📋 この記事の要点

✔ ヴィッツは、初代(1999年1月〜)・2代目(2005年2月〜)・3代目(2010年12月〜2020年4月)の3世代。2020年にヤリスへ車名が統一

✔ 3代目ヴィッツは2017年1月のマイナーチェンジで、ハイブリッド車を追加

✔ 現行ヤリス(2020年2月10日〜)は、GA-Bプラットフォームを採用。1.0L・1.5Lガソリンと、1.5Lハイブリッドがある

✔ 2022年10月6日に、ハイブリッドシステムの不具合で、リコールが届け出されている(製造:2019年12月11日〜2020年9月16日)

✔ 2026年3月2日の一部改良で、ハイブリッド車のパーキングブレーキが電動化

1. ヴィッツからヤリスまでの世代早見表

📊 ヴィッツ〜ヤリスの世代別早見表(日本仕様)

世代・型式 販売時期 エンジン 主な特徴
初代ヴィッツ SCP/NCP/NLP1#型 1999年1月〜2005年2月 当初は1.0L 直列4気筒(1SZ-FE型:70PS)のみ スターレットの事実上の後継車。1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。欧州カー・オブ・ザ・イヤーも受賞
2代目ヴィッツ KSP/SCP/NCP/NLP9#型 2005年2月〜2010年12月 1.0L(1KR-FE型)、1.3L(2SZ-FE型)、1.5L(1NZ-FE型)。4WDは1.3L(2NZ-FE型) プラットフォームを刷新。全幅1,695mmの5ナンバーサイズ。衝突試験速度を50km/hから55km/hに引き上げ
3代目ヴィッツ KSP/NSP/NCP/NLP/NHP13#/NSP15#型 2010年12月22日〜2020年4月 1.0L(1KR-FE型)、1.3L(1NR-FE型。FFは2014年4月から1NR-FKE型)、1.5L(1NZ-FE型)、ハイブリッド(1NZ-FXE型 1.5L) 2014年4月にマイナーチェンジ。2015年6月に「Toyota Safety Sense C」を搭載。2017年1月のマイナーチェンジで、ハイブリッド車を追加
4代目 ヤリス KSP210/MXPA1#/MXPH1#型 2020年2月10日〜現行 1.0L(1KR-FE型:51kW/69PS)、1.5L(M15A-FKS型:88kW/120PS)、1.5Lハイブリッド(M15A-FXE型:67kW/91PS+モーター) GA-Bプラットフォーム採用車の第1号。2020年から車名が「ヤリス」に統一。欧州カー・オブ・ザ・イヤーとRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞

※表は横にスクロールできます

📌 補足

3代目ヴィッツの販売終了は、記載により「2020年3月末に流通在庫の新車登録を完了」「2020年4月24日に販売終了」とあり、日付に差があります。年式で探すときは、初度登録年月の確認が確実です。ヤリスには、スポーツモデルの「GRヤリス」、SUVの「ヤリスクロス」という派生モデルがありますが、車体構造が異なるため、別モデルとして比べましょう。

2. 現行ヤリスの年式ごとの違いと、選び方

📊 ヤリスの主な変更(日本仕様)

時期 主な変更内容
2020年2月10日 日本で発売。ガソリン車は「X」「G」「Z」、ハイブリッド車は「HYBRID X」「HYBRID G」「HYBRID Z」。「Z」は1.5Lのみの設定。「X」の1.0L車には、エントリーモデルの「Bパッケージ」を設定
2020年4月下旬 1.5Lガソリン車に4WD仕様を追加
2021年5月10日 一部改良。ハイブリッド車と1.5Lガソリン・CVT車のレーダークルーズコントロールが、全車速追従機能付に。プリクラッシュセーフティに緊急時操舵支援機能を追加
2022年8月8日発売 一部改良。ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラーをメーカーオプション設定。「Z」「HYBRID Z」にステアリングヒーターを標準装備
2024年1月17日 一部改良。Toyota Safety Senseのプリクラッシュセーフティの検出対象を、交差点での出会い頭の車両や自動二輪車に拡大。「G」「Z」のメーターが7.0インチTFTに。ディスプレイオーディオを採用
2025年2月27日 一部改良。ETC2.0ユニット(VICS対応)などの標準装備を拡大。特別仕様車「Z URBANO」を発売
2026年3月2日 一部改良。ハイブリッド車のパーキングブレーキを電動化し、ブレーキホールドを装備。4WD車は寒冷地仕様が標準装備

📊 目的別の選び方

重視すること 考え方の目安
価格を抑えたい ヴィッツ時代のモデルは選択肢が広い一方、年式が古い個体が多い。整備記録・消耗品・リコール対応を重点的に確認
ハイブリッドの燃費を重視したい ヤリスのハイブリッド(M15A-FXE型)は、発売時のWLTCモード燃費が36km/Lと記載(日本語版Wikipedia)。ヴィッツにも2017年1月以降にハイブリッド車がある
安全装備を重視したい ヤリスは「X Bパッケージ」を除く全車にToyota Safety Senseを標準装備。ヴィッツは、2015年6月の「Toyota Safety Sense C」搭載後の年式で、グレードによってはメーカーオプション
取り回しのよさを重視したい ヤリスの日本仕様は全幅1,695mmの5ナンバーサイズ(全長3,940mm)。ヴィッツ2代目・3代目も全幅1,695mm
雪道・悪路も走りたい 4WD車を検討。ヤリスは1.5Lガソリン車の4WD(2020年4月下旬〜)と、ハイブリッドのE-Fourがある
MT車に乗りたい ヤリスの1.5Lガソリン(FF)に、6速MTの設定あり。iMT(自動ブリッピング機能)ではない

3. 弱点・注意したいポイント

📊 注意したいポイント

項目 内容 購入前の確認方法
ハイブリッド車のリコール(ヤリス) 2022年10月6日に、ハイブリッドシステムの制御プログラムが不適切で、警告灯の点灯時にフェールセーフモードに移行できず、ハイブリッドシステムが停止するおそれがあるとして、リコールを届出。対象は、2019年12月11日〜2020年9月16日に製造した37,674台 対象の製造時期か、対応済みかを、車台番号で、国土交通省・ディーラーに確認
ヴィッツのリコール 当サイトで参照した公開情報(日本語版Wikipedia等)には、ヴィッツのリコールの記載はなかった。ただし、公表リコールの有無は、車台番号ごとに異なる 車台番号で、国土交通省・ディーラーのリコール検索に照会して確認
CVT(無段変速機)の状態 1.0L・1.5Lガソリン車にはCVTがある。経年で変速時のショックや異音が出る場合もある 試乗で、変速のなめらかさ・異音を確認
ヴィッツの年式・消耗品 3代目は2020年頃、2代目は2010年頃、初代は2005年頃に販売終了。年数が経っており、消耗品の状態が重要 整備記録簿で、交換履歴を確認
ハイブリッド車の駆動用バッテリー 年数・走行距離とともに劣化しうる メーカー保証・販売店保証の有無と、残り期間を確認
ヴィッツ3代目の安全装備 ハイブリッド車を含め、グレードによって、Toyota Safety Sense Cがメーカーオプション。非装備の車両もある 装備の有無を、グレード表・実車で確認

⚠️ 注意

リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。ヴィッツとヤリスは、車名・型式・エンジンも異なるため、年式・型式の確認が大切です。

4. 購入前チェックリストと、進め方

📝 実車を確認するときのチェックリスト

☑️ 車名(ヴィッツ/ヤリス)・世代・型式が、希望と合っているか確認した

☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した

☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した

☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した

☑️ Toyota Safety Sense(C)などの安全装備の有無と、警告灯の点灯がないか確認した

☑️ ハイブリッド仕様は、駆動用バッテリーの保証内容を確認した

☑️ 試乗で、CVTの変速感・異音・電動パワーステアリングの動作を確認した

🧭 購入の進め方

1

世代と予算の目安を決める

ヴィッツ時代のモデルか、現行ヤリスか。安全装備・燃費・価格のバランスを考えます。

2

候補を複数探し、条件をそろえて比べる

同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。

3

実車確認と試乗をする

チェックリストに沿って確認します。

4

総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する

見積もりの内訳を、必ず確認します。

5. 維持費の考え方

📊 維持費の主な項目

項目 考え方
自動車税(種別割) 排気量(1.0L・1.3L・1.5L)で区分が決まる。税額は、当サイトの税額表の記事で確認
車検費用 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、普通車の車検費用の記事を参照
任意保険 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較
燃料代 ガソリン車とハイブリッド車で異なる。ヤリスは、レギュラーガソリン仕様。走行の仕方で変わる

6. ライバル・兄弟車との比較

📊 ライバル・兄弟車

車種 位置づけ 詳しいガイド
トヨタ ヤリスクロス ヤリスと同じGA-BプラットフォームのコンパクトSUV ヤリスクロス中古車ガイド
トヨタ GRヤリス ヤリスの派生スポーツモデル(車体構造が異なる) GRヤリス中古車ガイド
トヨタ アクア 同じトヨタのコンパクトなハイブリッドカー アクア中古車ガイド
ホンダ フィット 同クラスのコンパクトカー フィット中古車ガイド
日産 ノート e-POWER搭載のコンパクトカー ノート中古車ガイド
マツダ MAZDA2 同クラスのコンパクトカー(欧州では、ヤリスのハイブリッドをOEM供給した「MAZDA2 Hybrid」がある) MAZDA2中古車ガイド
スズキ スイフト 同クラスのコンパクトカー スイフト中古車ガイド

7. よくある質問

Q. ヤリスとヴィッツは、別の車ですか?

A. 日本では、ヴィッツ(1〜3代目)の後継として、2020年2月に「ヤリス」が発売されました。ヴィッツは2020年に販売を終了し、日本の車名はヤリスに統一されています。車体・プラットフォームは、世代ごとに異なります。

Q. ヴィッツにも、ハイブリッド車はありますか?

A. 3代目ヴィッツは、2017年1月12日のマイナーチェンジで、ハイブリッド車が追加されました(1.5L)。それ以前のヴィッツには、ハイブリッド車の設定はありません。

Q. ヤリスのハイブリッド車に、リコールはありますか?

A. 2022年10月6日に、ハイブリッドシステムの不具合で、国土交通省にリコールが届け出されています(2019年12月11日〜2020年9月16日製造、37,674台)。対象かどうかは、車台番号で確認してください。

Q. ヤリスにMT車はありますか?

A. 1.5Lガソリン車(前輪駆動)に、6速MTの設定があります。iMT(自動ブリッピング機能)ではありません。中古車を探す際は、グレード・駆動方式の確認が必要です。

🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)

この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。

トヨタ公式(車台番号検索) 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます
国土交通省「リコール情報検索」 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます
国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます
日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 メーカーと車台番号を入力して検索できます

まとめ

ヤリスは、日本では2020年にヴィッツから車名が統一された、コンパクトカーです。ヴィッツは初代〜3代目、現行ヤリスはGA-Bプラットフォームの4代目で、世代ごとに安全装備やパワートレインが異なります。ハイブリッド車は駆動用バッテリーの保証とリコール(車台番号で確認)、CVTの状態を確認し、実車確認と総額で比べて選びましょう。

※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました