Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
BMW M5は、5シリーズをベースにした、BMW Mの高性能セダン(一部世代はツーリングも設定)です。日本語版Wikipediaでは、M5はE28型(1985年デビュー)から、G90型(2024年フルモデルチェンジ)までの世代が確認できます。中古車では、E60型・F10型・F90型あたりが検討の中心になり、2024年以降の現行世代は、プラグインハイブリッド(Mハイブリッドシステム)を採用しています。この記事では、世代ごとの違い・選び方・確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ M5は1985年のE28型でデビュー(日本へは1987年から導入)。E34型(1988年)、E39型、E60型、F10型(2011年発表)、F90型(2017年8月発表)、G90型(2024年7月フルモデルチェンジ)と続く
✔ E39型はV8エンジンで6速MTのみ。E60型はV10エンジン(日本仕様は7速SMGのみ)。F10型は4.4L V8ツインターボ(560PS)で後輪駆動
✔ F90型は、Mモデルのセダンとして初めて四輪駆動(M xDrive)を採用
✔ 現行のG90型は、4.4L V8ツインターボ+モーターのプラグインハイブリッドで、システム最高出力は727PS・1,000N・m。日本では2024年10月2日にセダン、同年12月25日にツーリングが発表された
✔ M5の世代・年式によって、変速機・駆動方式・電動化の有無が大きく異なる。並行輸入車の場合もあるため、正規ディーラー車かの確認が大切
📑 目次
1. 世代の早見表
📊 BMW M5の世代別早見表(記載のある範囲)
| 世代・型式 | 日本語版Wikipediaの記載(発表・導入時期) | パワートレイン | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| E28型 M5 | 1985年デビュー。日本へは1987年から導入 | 3,453cc 直列6気筒DOHC。最高出力286馬力(日本仕様は260馬力)。5速MT | M1のエンジンを改良して搭載。当時の世界最速の4ドアサルーンと記載。正規輸入された車両は非常に少ないと記載 |
| E34型 M5 | 1988年デビュー。日本向けはセダンのみ(欧州向けにはツーリングも設定) | 3.6L 直列6気筒DOHC・5速MT。1993年に3.8Lへ拡大、1994年に6速MTと18インチタイヤを採用 | 最高速度はリミッターで250km/hに制御。後期型はフロントブレーキが大径・4ピストン化 |
| E39型 M5 | 日本での販売の詳細は、情報源に記載なし | V型8気筒DOHC。400馬力の大台。6速MTのみ | 専用エアロ・18インチアルミ・レザー内装。最高速度リミッターは250km/h(解除で295km/h以上と記載) |
| E60型 M5 | 日本仕様はセダンのみ(ツーリングは日本に正規輸入されていないと記載) | V型10気筒DOHC。507馬力(始動時は400馬力モード、「P500」「P500S」モードで507馬力)。7速SMG(日本仕様はSMGのみ) | F1技術のフィードバックによる新開発エンジン。ヘッドアップディスプレイを備える。速度リミッターはメーター読み270km/hで作動 |
| F10型 M5 | 2011年に発表。右ハンドル・左ハンドルの双方が輸入された | 4.4L V型8気筒ツインターボ。最高出力560PS。DCT。後輪駆動 | M5専用のフロントエアインテーク・ディフューザー・4本出しマフラー。「コンペティション・パッケージ」がオプション。2013年に特別仕様車「ナイトホーク」(10台限定、575馬力) |
| F90型 M5 | 2017年8月に発表。2020年9月28日のLCI(フェイスリフト)の項に「M5も同時に発売」との記載(日本での初期の発売時期は、情報源に明確な記載なし) | エンジン・出力の数値は、情報源に記載なし。2019年に「M5 Competition」を追加(ベースのM5よりエンジン出力を強化、車高を7mm下げ、ドライブモードに「TRACK」を追加) | Mモデルのセダンとして初めて、四輪駆動を採用。2020年にフェイスリフト(LCI) |
| G90型 M5 | 2024年7月にフルモデルチェンジ。日本では2024年10月2日にセダン、同年12月25日にツーリングが発表 | 「Mハイブリッドシステム」(プラグインハイブリッド)。4.4L V8クロスバンク ツインターボ+モーター(8段ATのハウジングに内蔵)+リチウムイオンバッテリー(22.1kWh)。システム727PS・1,000N・m | 基本はM専用4WD「M xDrive」(DSCオフで2WDモードも設定)。全長×全幅×全高=5,096×1,970×1,510mm。M5で初採用の四輪操舵(インテグレーテッドアクティブステアリング)。日本仕様は、カーボンルーフ・シートベンチレーション・4ゾーンエアコンが標準と記載 |
※表は横にスクロールできます
📌 補足
M5は、5シリーズ(セダン・ツーリング)の高性能モデルです。日本語版Wikipediaでは、5シリーズの世代表記(F10=6代目、G30/F90=7代目、G60/G90=8代目)と、M5としての世代の数え方(E28から数えてG90が7代目)が異なるため、中古車情報では、世代の数字ではなく、型式(E60・F10・F90・G90)で確認しましょう。
2. 世代ごとの違いと、選び方
📊 F90型とG90型の比較
| 項目 | F90型(2017年〜) | G90型(2024年〜) |
|---|---|---|
| 発表時期 | 2017年8月(2019年にM5 Competition追加、2020年にLCI) | 2024年7月にフルモデルチェンジ。日本では、セダン(2024年10月2日)・ツーリング(2024年12月25日)を発表 |
| パワートレイン | エンジン・出力は、情報源に記載なし | プラグインハイブリッド。4.4L V8ツインターボ+モーター。システム727PS・1,000N・m。モーター単体で197PS・450N・m |
| 駆動方式 | Mモデルのセダンとして初めて四輪駆動 | M xDrive(4WD)。DSCオフで2WD(後輪駆動)モードも設定 |
| ボディタイプ | セダン(ツーリングの設定は、情報源に記載なし) | セダンとツーリング。日本の正規輸入では、M5ツーリングは初と記載 |
| 注意したい点 | グレード(M5 / M5 Competition)・LCI前後の違いを確認 | バッテリー(22.1kWh)の保証・充電環境。中古の流通量は、これから増える段階 |
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 最新の世代・電動化を求める | G90型。プラグインハイブリッドで、システム727PS。中古車としての流通は、まだ多くないため、認定中古車や在庫車を探す |
| 四輪駆動の安定感がほしい | F90型以降。F90型はMモデルのセダンとして初の四輪駆動。G90型もM xDrive |
| ワゴンボディ(ツーリング)がほしい | G90型のツーリングは、日本の正規輸入では初のM5ツーリングと記載。E60型のツーリングは日本に正規輸入されていない |
| MTで運転したい | E28型・E34型・E39型はMT(E34型は1994年に6速MT)。日本での設定・導入時期は個体・年式ごとに異なるため、要確認。E60型の日本仕様はSMGのみ |
| V8ツインターボの後輪駆動 | F10型。4.4L V8ツインターボ・560PS・DCT・後輪駆動。右ハンドルと左ハンドルの双方が輸入された |
| 希少な限定車 | F10型の「ナイトホーク」(10台限定、2013年8月30日までの予約で受注と記載)。台数が少ないため、中古での流通も限られる可能性がある |
💡 ポイント
M5は、年式によって、変速機(MT・SMG・DCT・AT)・駆動方式・電動化の有無が大きく異なります。同じ「M5」でも、乗り味とメンテナンスの考え方が変わるため、試乗と整備記録の確認が大切です。
3. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| 高出力エンジン・冷却系・オイルの管理 | M5は、世代を通じて高出力のエンジンを搭載する高性能モデル。使用状況(サーキット走行の有無など)で、消耗の進み方が変わる | 整備記録簿で、エンジンオイル・冷却水・冷却系統の点検歴を確認 |
| E60型のSMG(2ペダルMT) | 日本仕様は7速SMGのみ。油圧でクラッチを作動させる2ペダルMTで、一般的なATとは構造が異なる | 変速の作動・整備歴・SMG関連の整備実績を、試乗と整備記録で確認 |
| F10型のエンジンに関する記載 | 情報源には、5シリーズ550i・X5 M・X6 Mに搭載されたS63B44O0に「問題があった」との記載があり、F10型M5は改良型のS63B44T0を搭載と記載。問題の内容は、情報源に記載なし | F10型M5のエンジン型式・整備歴・リコール対応を、販売店・ディーラーで確認 |
| G90型のバッテリー(プラグインハイブリッド) | 22.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。車両の状態・保証条件で扱いが異なる | バッテリーの保証内容・残り期間、充電の方法・環境を確認 |
| タイヤ・ブレーキの消耗 | 高性能モデルのため、タイヤ・ブレーキの消耗と交換費用に注意。G90型は車体が大型化 | 残量・製造年・交換時の見積もりを確認 |
| 正規ディーラー車か、並行輸入車か | 情報源には、E28型の時代に並行輸入も盛んだったと記載。年式によっては、並行輸入車が混ざる場合がある | 車検証・保証書・整備記録簿で、正規ディーラー車か確認 |
| リコール・改善対策 | 情報源に、M5の具体的なリコールの記載はなし | 車台番号で、国土交通省・ディーラーに、対応状況を確認 |
⚠️ 注意
リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。
4. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ 型式(E60・F10・F90・G90など)と、年式・グレード(M5 / M5 Competition)を確認した
☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ 正規ディーラー車か、並行輸入車かを確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した
☑️ G90型は、バッテリーの保証内容と充電環境を確認した
☑️ 試乗で、変速・ブレーキ・異音・警告灯を確認した
☑️ タイヤ・ブレーキの残量と、交換時の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代・グレード・ボディタイプと予算の目安を決める
安全装備・装備の新しさ・保守のしやすさのバランスを考えます。輸入車は、車両代のほかに整備・部品代の余裕も見ておきます。
正規ディーラー車か、並行輸入車かを確認する
車検証・保証書・整備記録簿で確認します。正規ディーラー車か、認定中古車か、一般の販売店の車かで、保証や整備記録の扱いが異なります。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態・整備記録・保証内容を比べます。
実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って、警告灯・電装・変速・ブレーキなどを確認します。
総額(車両価格+諸費用+次回車検・整備の費用)で判断する
見積もりの内訳を確認し、整備費用の見込みを、販売店に事前に聞いておきます。
5. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 自動車税(種別割) | 排気量の区分で決まる。具体額は、当サイトの税額表の記事を参照。電動化された仕様の扱いは、車検証・税額表で確認 |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、普通車の車検費用の記事を参照 |
| 整備費・部品代 | 輸入車は、国産車より部品代・工賃が高くなる傾向がある。実際の金額は、整備工場の見積もりで確認 |
| タイヤ・ブレーキ | 車重・出力・タイヤサイズにより、交換費用が変わる。残量と、交換時の見積もりを購入前に確認 |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況・車両保険の有無で異なる。購入前に、複数社の見積もりで比較 |
| 燃料代 | エンジン・パワートレインの種類(ガソリン・プラグインハイブリッド)と、走り方で変わる。数値は、車検証・メーカー公式情報で確認。当サイトでは、推定値は記載しない |
6. ライバル・兄弟車との比較
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| BMW 5シリーズ | M5のベースとなる、Eセグメントのセダン(ツーリングも設定) | BMW 5シリーズ中古車ガイド |
| メルセデス・ベンツ Eクラス | 5シリーズの主なライバルとして、日本語版Wikipediaに記載 | Eクラス中古車ガイド |
| アウディ A6 | 5シリーズの主なライバルとして、日本語版Wikipediaに記載 | A6中古車ガイド |
| BMW M2 | 同じBMW Mのモデル。ボディサイズ・性格が異なるため、用途で比べる | BMW M2中古車ガイド |
7. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
輸入車は、正規ディーラーに車台番号を伝えて、リコール・サービスキャンペーンの対象か照会できます。
まとめ
BMW M5は、E28型からG90型まで、変速機・駆動方式・電動化が世代ごとに大きく変わります。中古車では、型式で世代を確認し、整備記録・正規ディーラー車かどうか・リコール対応を確かめることが大切です。世代・グレード・走行距離を条件にそろえ、実車確認と総額で比べて選びましょう。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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