Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
アウディ A1は、アウディのラインアップで最もコンパクトなエントリーモデルで、Bセグメントに属します。中古車市場には、初代(8X型)と2代目(GB型)が並び、ボディ(3ドアの有無)、エンジン、安全装備が大きく異なります。この記事では、世代ごとの違い・選び方・輸入車として確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ 初代(8X型)は2010年〜2018年。日本では2011年1月に3ドア、2012年6月に5ドアの「スポーツバック」を発売
✔ 2代目(GB型)は2018年6月にフルモデルチェンジ。日本では2019年11月に「35 TFSI」で販売を開始し、2020年6月に「25 TFSI」を追加。ボディは5ドアのみ
✔ 初代は2015年6月のマイナーチェンジで、アウディ初の1.0L 直列3気筒TFSIエンジンを採用
✔ 2代目は、アウディプレセンスフロント(衝突警告・緊急自動ブレーキ)を、日本の発売時から全車に標準装備
✔ Wikipediaでは、2代目を「2018年〜2026年」の世代と記載。日本での販売終了時期は記載がないため、要確認
📑 目次
1. 世代の早見表
📊 A1の世代別早見表
| 世代・型式 | 販売時期 | エンジン・トランスミッション | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 初代 8X型 | 2010年〜2018年。日本では2011年1月11日に3ドア、2012年6月4日に5ドア「スポーツバック」を発売。2014年11月にS1・S1スポーツバック、2015年6月18日にマイナーチェンジ | 1.2Lまたは1.4Lの直列4気筒TFSI(直噴ターボ)と、1.6L ディーゼル(TDI)が用意された(欧州)。1.4Lターボは最高出力122PS。5速MTのほか、1.4Lターボには7速Sトロニック(DCT)。日本の発売時は1.4 TFSI+7速Sトロニック | プラットフォームは、フォルクスワーゲン ポロ(6R型)と共通のA05。オールアルミ構造は見送られたが、高張力鋼を多用し、車両重量は1,045kg以下。全エンジンにアイドリングストップ機構を搭載 |
| 2代目 GB型 | 2018年6月20日にフルモデルチェンジ(欧州では同年秋頃に販売開始)。日本では2019年11月1日に正式発表、同月25日に販売開始。2020年6月16日に「25 TFSI」を追加 | 日本仕様は、1.5L 直列4気筒TFSI(COD:シリンダーオンデマンド付き)の「35 TFSI」と、1.0L 直列3気筒TFSIの「25 TFSI」。ともに7速Sトロニック | 5ドアのみ(3ドアは廃止)。プラットフォームはMQB。全長4.03m(先代比56mm増)、ホイールベース95mm増、荷室65L増。アウディプレセンスフロントを全車に標準装備 |
※表は横にスクロールできます
📌 補足
欧州仕様の2代目には、「25 TFSI」(1.0L・70kW)、「30 TFSI」(85kW)、「35 TFSI」(1.5L・110kW)、「40 TFSI」(147kW)の4種がありますが、日本で発売されたのは、日本語版Wikipediaの記述では「35 TFSI」と「25 TFSI」です。年月・数値はWikipediaの記述に基づきます。
2. 年式・グレードごとの違い
📊 日本での主な年式の違い
| 年月 | 主な内容 |
|---|---|
| 2011年1月(初代・日本) | 3ドアを発表・発売。グレードは、1.4L 直列4気筒TFSI+7速Sトロニックの組み合わせのみ |
| 2012年6月(初代・日本) | 5ドアの「スポーツバック」を追加。「1.4TFSI」と「1.4TFSI スポーツパッケージ」の2グレード。3ドアとの違いは、Bピラーを230mm前方へ移動してリアドアを設けたこと、ルーフを80mm以上後方へ延長したこと |
| 2014年11月(初代・日本) | スポーツグレード「S1」「S1スポーツバック」を追加。6速MTと2.0L 直列4気筒TFSI、四輪駆動(クワトロシステム) |
| 2015年6月(初代・日本) | マイナーチェンジ。デザインを刷新し、電動パワーステアリングを採用。マルチコリジョンブレーキを新採用。新開発の1.0L 直列3気筒TFSI(JC08モード燃費22.9km/L)を採用。「1.4TFSI Cylinder on Demand」(気筒休止付き)は10PS出力向上。新グレード「Sport」を設定 |
| 2019年11月(2代目・日本) | 「35 TFSI」で発売。全車にCODとアウディプレセンスフロントを標準装備。限定250台の特別仕様車「1st edition」も設定 |
| 2020年6月(2代目・日本) | エントリーグレードの「25 TFSI」(1.0L TFSI)を追加。先代と比べ、最大トルクが15Nm向上 |
| 2020年11月〜2024年5月(2代目・日本) | 特別仕様車が続く。「citycarver limited edition」(2020年11月・250台。最低地上高を40mm拡大したオフロードルック)、「A1 citycarver Black Style PLUS」(2022年4月・125台)、「A1 Sportback urban chic edition」(2024年5月・150台) |
💡 ポイント
2代目の運転支援システムには、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、アクティブレーンアシスト、ハイビームアシストも「用意」されていると記載されています。グレードやオプションで装着状況が異なるため、個体ごとの装備は、販売店の資料で確認しましょう。
3. 目的別の選び方
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 3ドアが欲しい | 3ドアは初代にだけ設定。日本では2011年1月に発売。2代目は5ドアのみ |
| 後席・荷室を重視したい | 2代目はホイールベースが95mm、荷室が65L拡大と記載。初代の5ドア(スポーツバック、2012年6月〜)も候補。実車で、後席の広さと荷室を確認 |
| 先進安全装備を重視したい | 2代目(2019年11月〜)は、アウディプレセンスフロントを全車に標準装備。初代は、2015年6月のマイナーチェンジで、マルチコリジョンブレーキを新採用 |
| エンジンの世代・燃費を重視したい | 初代の2015年6月以降に、1.0L 3気筒TFSI(JC08モード燃費22.9km/L)。2代目は、35 TFSI(1.5L・COD付き)と25 TFSI(1.0L)。モード燃費は、走行条件で実際の燃費と異なる |
| 走りを楽しみたい | 初代のS1(2014年11月〜、6速MT・2.0L TFSI・クワトロ)。台数・状態は個体差が大きい。使用歴・改造の有無を重点的に確認 |
| 車高が高めの外観がよい | 2代目の特別仕様車「citycarver」系(最低地上高40mm拡大)。限定車で台数が限られる |
4. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| デュアルクラッチ式ATの変速感 | 初代の1.4Lターボ(7速Sトロニック・DCT)、2代目の35/25 TFSI(7速Sトロニック)は、変速の仕組みが一般的なATと異なる。発進・低速時の感覚は、個体差がある | 試乗で、発進・低速走行・渋滞時の変速の滑らかさ、異音・振動を確認 |
| 気筒休止(COD)・アイドリングストップ | 初代は全エンジンにアイドリングストップ機構を搭載。2015年6月以降の1.4 TFSI CODと、2代目の35 TFSIは、気筒休止システム付き | 試乗で、エンジンの再始動・走行中の振動・警告灯を確認 |
| 小排気量ターボの余裕 | 1.0L 3気筒(25 TFSI・初代の2015年以降)は、高速道路の合流や登坂での余裕が、車重・乗員数で異なる | 試乗で、加速・登坂の感覚を確認。高速道路の使用が多いか、判断材料に |
| 電装・インフォテインメント | 2代目は、10.25インチのデジタルインストルメントクラスター、10.1インチのMMIなどを装着できる(オプションを含む)。電子装備が多く、故障時の対応は、部品・整備先の確認が大切 | ナビ・スマートフォン連携・カメラ・ACCの動作を確認。ソフトウェア更新の有無を、販売店に確認 |
| 特別仕様車・限定車 | 限定車は、専用の外装・内装・ホイールを装備。標準グレードと装備が異なり、部品の入手性が異なる場合がある | 特別装備の内容を、販売店の資料で確認。ホイール・タイヤのサイズも確認 |
| 初代の年式相応の状態 | 2010年〜の初代は、年数・走行距離が進んだ個体が多くなる | 整備記録簿、消耗品(タイヤ・ブレーキ・ゴム類)、下回りのオイルにじみを確認 |
| リコール・改善対策 | 公表リコールの有無は、車台番号ごとに異なる。この記事では、特定の内容を断定しない | 車台番号で、国土交通省のリコール検索・正規ディーラーに確認 |
⚠️ 注意
小型でも輸入車です。正規ディーラー車か並行輸入車か、保証の範囲と期間、輸入車に対応できる整備先が近くにあるかを、購入前に確認しましょう。認定中古車制度の有無・内容も、販売店ごとに異なります。
5. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した
☑️ 正規ディーラー車か並行輸入車か、保証の内容・期間を確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を、車台番号で確認した
☑️ 試乗で、7速Sトロニックの変速感・異音・警告灯を確認した
☑️ ナビ・MMI・デジタルメーター・安全装備の動作を確認した
☑️ タイヤ・ブレーキ・ホイールの状態(限定車は専用サイズ)を確認した
☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代と予算の目安を決める
初代か2代目か、3ドアが必要か、安全装備をどこまで求めるかを考えます。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態と保証の内容を比べます。
整備記録を確かめ、実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って確認します。正規ディーラー車か並行輸入車かも、この段階で確認します。
総額(車両価格+諸費用+保証+次回車検・整備)で判断する
見積もりの内訳と、保証の範囲・期間を必ず確認します。
6. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 自動車税(種別割) | 排気量ごとに税額が決まる。具体額は、当サイトの税額表の記事で確認(登録時期によって扱いが異なる場合がある) |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、車検費用の記事を参照 |
| 整備・部品代 | 輸入車のため、国産車より部品代・工賃が高くなる傾向がある(車種・内容で異なる)。輸入車に対応できる整備先を、購入前に確認しておくと安心 |
| 燃料代 | 車種・グレード・走り方で異なる。Wikipediaに記載の燃費(初代・2015年6月以降の1.0L 3気筒TFSI:JC08モード22.9km/L)は、モード燃費であり、実際の燃費とは異なる |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較 |
7. ライバル・兄弟車
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| BMW 1シリーズ | 同じ輸入コンパクトカーとして、走りを重視する場合に比べられる | BMW 1シリーズ中古車ガイド |
| アウディ A3 | アウディのなかで、A1より上のクラス(Cセグメント)の中核モデル | A3中古車ガイド |
| フォルクスワーゲン ポロ | 初代A1は、ポロ(6R型)と共通のプラットフォーム(A05)を使用 | ポロ中古車ガイド |
| アウディ Q2 | 同じアウディの、コンパクトなSUVタイプとして比べる場合 | Q2中古車ガイド |
8. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
輸入車は、正規ディーラーに車台番号を伝えて、リコール・サービスキャンペーンの対象か照会できます。
まとめ
A1は、3ドアのある初代と、5ドアのみの2代目で、ボディ・エンジン・安全装備が異なります。2代目はアウディプレセンスフロントを全車に標準装備し、初代は2015年6月のマイナーチェンジで1.0L 3気筒などが加わりました。デュアルクラッチ式ATの変速感、電装の動作、保証内容を確認し、正規ディーラー車か並行輸入車かを確かめて、総額で比べて選ぶのが、失敗しないコツです。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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