スズキ スペーシア中古車完全ガイド|世代別の選び方・弱点・維持費まとめ

Suzuki Spacia

Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0

スズキ スペーシアは、両側スライドドアを備えた軽スーパーハイトワゴンです。「パレット」のフルモデルチェンジ車として、2013年に登場しました。中古車市場には初代(MK32S/42S型)・2代目(MK33V/53S型)・3代目(MK54S/94S型)が並び、カスタム・ギア・ベースなどの派生モデルもあります。この記事では、世代ごとの違い・選び方・確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 初代(MK32S/42S型)は2013年3月、2代目(MK33V/53S型)は2017年12月、3代目(MK54S/94S型)は2023年11月に登場

✔ 2代目からマイルドハイブリッドを搭載。3代目は、NA車のエンジンがR06D型に変更され、「デュアルセンサーブレーキサポートII」を採用

✔ 派生モデルは、カスタム(2013年6月〜)、ギア(2018年12月〜)、ベース(4ナンバーの商用モデル、2022年8月〜)

✔ 初代は軽量化のためサイドエアバッグを非装備。2代目でサイドとカーテンのエアバッグが標準装備(グレード・年式で要確認)

✔ 公表リコールあり。スズキ公式で、スペーシア(MK53S・MK54S型)・スペーシア ベース(MK33V型)を含む2026年7月9日の届出(番号5843)と、スペーシア ベース1台を含む2024年7月11日の届出(番号5520)を確認。対象かは車台番号で確認を

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世代の早見表

📊 スペーシアの世代別早見表(駆動方式はFF/4WD、CVT)

世代・型式 販売時期 パワートレイン 主な特徴
初代 MK32S/42S型 2013年3月〜2017年12月 R06A型(NA・ターボ)。2015年5月から「S-エネチャージ」 パレットの両側スライドドア・副変速機構付CVTを継承。2013-2014 日本カー・オブ・ザ・イヤー「スモールモビリティ部門賞」。2015年5月のマイナーチェンジで、ステレオカメラ方式の「デュアルカメラブレーキサポート」をセットオプション設定
2代目 MK33V/53S型 2017年12月〜2023年11月(ベースは継続) マイルドハイブリッド(最長10秒間のモーターによるクリープ走行が可能) プラットフォームは「HEARTECT」。初代よりホイールベースを35mm拡大(2,460mm)し、全高も高められた。ヘッドアップディスプレイ(軽自動車初)や、パワースライドドアの予約ロック機能を採用。2020年8月の2型でWLTCモードに対応
3代目 MK54S/94S型 2023年11月〜現行 マイルドハイブリッド。NA車はR06D型エンジンに変更 衝突被害軽減ブレーキは「デュアルセンサーブレーキサポートII」に。ACCは全車速追従・停止保持機能付(一部グレード)。リアシートの「マルチユースフラップ」を採用(一部グレード)

※表は横にスクロールできます

📊 派生モデル

派生モデル 概要
スペーシア カスタム 2013年6月〜。外観をスポーティに仕上げたモデル。初代には、さらにカスタムZも設定(2016年12月〜)されたが、2代目で廃止
スペーシア ギア 2018年12月〜。SUVテイストのモデル。丸型LEDヘッドランプ・ガンメタリックの加飾が特徴。2代目は2024年9月に発売
スペーシア ベース 2022年8月〜。4ナンバーの商用モデル(軽ボンネットバン)。最大積載量は200kg(4名乗車時は100kg)。2代目ベースは、3代目登場後も継続販売

📌 補足

OEM車として、マツダ「フレアワゴン」(2013年4月〜)、「フレアワゴンカスタムスタイル」(2013年7月〜)が供給されています。初代モデルは、日産へのOEM供給はありませんでした。

世代ごとの違いと、おすすめの選び方

📊 目的別の選び方

重視すること 考え方の目安
安全装備を重視したい 初代は、2015年5月以降の「デュアルカメラブレーキサポート」装着車が目安(セットオプション)。2代目は前方・後方の衝突被害軽減ブレーキと誤発進抑制機能が標準装備化、3代目は自転車・自動二輪車の検知に対応。グレード・年式で異なるため、要確認
価格を抑えたい 初代は選択肢が広い一方、年式が古いため、整備記録・消耗品・安全装備の差を重点的に確認
燃費を重視したい 2代目・3代目はマイルドハイブリッド。ただし、燃費の表示モード(JC08/WLTC)が違うため、数値をそのまま比べない
走りの余裕を求めたい カスタム・ギアには、ターボ車の設定がある。NAとの違いは、試乗で確認
アウトドア・遊び心のあるデザインが好み ギアは、SUVテイストの外観・撥水加工のシート表皮が特徴
荷物・仕事にも使いたい ベースは、4ナンバーの商用モデル。リアシートを格納すると広い荷室になり、マルチボードも備える。乗用モデルとは、積載量や税・保険の区分が異なるため、要確認

💡 ポイント

同じ世代でも、マイナーチェンジで装備が変わります。2代目は、2020年8月(2型)・2021年12月(3型)に、安全装備などが改良されています。年式ごとの装備は、グレード表や販売店の情報で確認しましょう。

弱点・注意したいポイント

📊 注意したいポイント

項目 内容 購入前の確認方法
初代のエアバッグ装備 先代のパレットではサイドエアバッグが標準装備だったが、初代スペーシアは軽量化のため、非装備。2代目でフロントシートSRSサイドエアバッグとカーテンエアバッグが標準装備(2020年8月以降はカーテンエアバッグの装着グレードを拡大) グレード・年式ごとの装備を、カタログ・販売店で確認
スライドドアの作動 使用頻度が高く、経年で作動に不具合が出ることがある(個体差)。パワースライドドアは、ワンアクション式や予約ロック機能など、世代で機能が異なる 両側のスライドドアの開閉・電動の作動・挟み込み防止機能を、実車で確認
マイルドハイブリッド車のバッテリー 2代目以降は、モーターアシスト用の機構(ISG・リチウムイオンバッテリーなど)を搭載 整備記録簿で、バッテリー類の点検・交換歴を確認
小排気量エンジンの余裕 NAは、乗員や荷物が多いとき、坂道・高速道路で余裕が少なく感じることがある 試乗で、加速や登坂の感覚を確認
ベース(商用モデル)の仕様 4ナンバーで、最大積載量は200kg。リアシートはヘッドレストのない一体可倒式のベンチシート 乗用モデルとの違い(装備・保険・税の区分)を確認
公表リコール スズキ公式のリコール等情報に、スペーシア・スペーシア ベースを対象とする届出がある(2026年7月9日・届出番号5843、2024年7月11日・届出番号5520など)。詳細は、下の表を参照 車検証の車台番号で、スズキ公式の対象車両検索・国土交通省の検索ページ・販売店のいずれかから、対象か・実施済みかを確認

📊 スズキ公式で確認できた、スペーシア ベースを含むリコール(届出番号5843・5520)

届出(公表日) 対象車両 不具合の内容(公式の記載) 改善措置(公式の記載)
届出番号5843
2026年7月9日公表
リコール開始日 令和8年7月10日
スペーシア(型式 DAA-MK53S・5AA-MK53S・4AA-MK53S・4AA-MK54S)、スペーシア ベース(型式 5BD-MK33V)、ハスラー。届出全体で461,952台(スペーシア・ベース計407,381台、ハスラー54,571台) エンジンのクランクプーリボルトの締付および強度設定が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。ボルトが折損すると、クランクシャフト位相角度を正しく検出できず、適切なエンジン制御ができなくなり、エンストに至るおそれがある 全車両、クランクプーリボルトを対策品に交換。プーリ等に損傷がある場合は、損傷のある部品を新品に交換(修理は無料)
届出番号5520
2024年7月11日公表
リコール開始日 令和6年7月12日
アルト(型式 3BA-HA37S 3台・5AA-HA97S 1台)、アルト ラパン(型式 5BA-HE33S 6台)、スペーシア ベース(型式 5BD-MK33V、車台番号 MK33V-203883の1台、製作 令和6年6月19日)。合計11台 フロントホイールハブとドライブシャフトを締結するナットの締め付けが不適切なため、締め付けトルクが不足しているものがある。使用を続けるとナットが緩んで異音が発生し、最悪の場合、ホイールハブとドライブシャフトの間で著しいガタが発生するおそれがある 全車両、左右のナットを新品に交換し、規定のトルクで締め付ける(修理は無料)

📊 届出番号5843:スペーシア・スペーシア ベースの対象範囲(公式の表のとおり)

型式 車台番号の範囲 製作期間 対象台数
DAA-MK53S MK53S-180362~MK53S-251708 平成31年1月7日~令和2年1月10日 69,807
DAA-MK53S MK53S-602422~MK53S-662116 平成31年1月7日~令和2年1月8日 59,446
DAA-MK53S MK53S-853073~MK53S-890261 平成31年1月7日~令和2年1月10日 37,051
5AA-MK53S MK53S-428914~MK53S-529274 令和4年8月22日~令和5年11月1日 85,890
5AA-MK53S MK53S-808642~MK53S-813117 令和4年8月22日~令和4年10月5日 4,386
5AA-MK53S MK53S-000001~MK53S-027211 令和5年4月28日~令和5年10月31日 27,207
4AA-MK53S MK53S-975505~MK53S-992617 令和4年8月22日~令和5年5月8日 17,104
4AA-MK53S MK53S-060001~MK53S-071158 令和5年4月28日~令和5年10月31日 11,156
4AA-MK54S MK54S-100001~MK54S-168746 令和5年1月12日~令和7年7月3日 68,717
5BD-MK33V(商品名「スペーシアベース」) MK33V-100793~MK33V-118148 令和4年8月22日~令和5年12月11日 17,321
5BD-MK33V(商品名「スペーシアベース」) MK33V-200001~MK33V-209300 令和5年12月4日~令和7年7月8日 9,296

出典:スズキ公式「リコール等情報」2026年7月9日(届出番号5843)、2024年7月11日(届出番号5520)(2026年10月14日確認)。公式の注記のとおり、車台番号の範囲には対象とならない車両も含まれる場合があり、製作期間は購入時期とは異なります。製作期間・台数は公式の記載をそのまま掲載しています。

📌 このほかの、スペーシアを含むリコール(2019年以降の届出、公式のタイトルのみ)

上記は、スズキ公式「リコール等情報」の一覧に、車名として「スペーシア」が含まれている届出(車いす移動車のみのものを除く)です。型式・対象範囲は届出ごとに異なるため、内容と対象かどうかは、各ページと車台番号で確認してください。

⚠️ 注意

リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。

購入前チェックリストと、進め方

📝 実車を確認するときのチェックリスト

☑️ 型式(MK32S/42S/33V/53S/54S/94S)と、標準・カスタム・ギア・ベースの別を確認した

☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した

☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した

☑️ リコール・改善対策の対応状況を確認した

☑️ 両側スライドドアの開閉・電動の作動を確認した

☑️ 衝突被害軽減ブレーキ・エアバッグなどの安全装備の有無と、警告灯を確認した

☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した

🧭 購入の進め方

1

世代と予算の目安を決める

安全装備・装備の新しさ・価格のバランスを考えます。

2

候補を複数探し、条件をそろえて比べる

同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。

3

実車確認と試乗をする

チェックリストに沿って確認します。

4

総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する

見積もりの内訳を、必ず確認します。

維持費の考え方

📊 維持費の主な項目

項目 考え方
軽自動車税 当サイトの税額表の記事では、自家用乗用の軽自動車は一律10,800円と整理している(登録時期によって扱いが異なる場合がある)(ベースは4ナンバーのため、区分を要確認)
車検費用 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、軽自動車の車検費用の記事を参照
燃料代 世代・エンジン(NA/ターボ)・駆動方式で異なる。測定モード(JC08/WLTC)が違う数値は、そのまま比べない
任意保険 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較

ライバル・兄弟車との比較

📊 ライバル・兄弟車

車種 位置づけ 詳しいガイド
ホンダ N-BOX 同じスーパーハイトワゴンで、比較されやすい N-BOX中古車ガイド
ダイハツ タント ミラクルオープンドアが特徴のスーパーハイトワゴン タント中古車ガイド
日産 ルークス 同クラスの、日産の軽スーパーハイトワゴン ルークス中古車ガイド
スズキ ソリオ 同じスズキの、小型車規格のハイトワゴン(スペーシアの関連項目に記載) ソリオ中古車ガイド
マツダ フレアワゴン スペーシアのOEM車 専用ガイドはありません

よくある質問

Q. スペーシアは、どの世代がおすすめですか?

A. 安全装備を重視するなら、標準装備が充実した2代目・3代目が目安です。価格を抑えたい場合は初代も候補ですが、エアバッグ装備や整備状態の確認が大切です。

Q. スペーシア・カスタム・ギアの違いは?

A. スペーシアは標準モデル、カスタムはスポーティな外観、ギアはSUVテイストの外観の派生モデルです。カスタム・ギアには、ターボ車の設定があります。

Q. スペーシアベースとは何ですか?

A. 2022年8月に発売された、4ナンバーの商用モデルです。荷室が広く、最大積載量は200kg(4名乗車時は100kg)です。乗用モデルとは、税・保険の区分が異なる場合があるため、確認しましょう。

Q. スペーシアの世代は、型式で見分けられますか?

A. はい。初代はMK32S/42S、2代目はMK33V/53S、3代目はMK54S/94Sです。中古車を探すときは、型式で世代を確認しましょう。

🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)

この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。

スズキ公式(対象車両検索) 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます
国土交通省「リコール情報検索」 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます
国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます
日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 メーカーと車台番号を入力して検索できます

まとめ

スペーシアは、初代(MK32S/42S型)・2代目(MK33V/53S型)・3代目(MK54S/94S型)で、パワートレインや安全装備が異なります。標準・カスタム・ギア・ベースの派生モデルも、用途に合わせて選びましょう。両側スライドドアの作動と、グレードごとの安全装備を確認し、世代・グレード・走行距離をそろえて、実車確認と総額で比べるのがおすすめです。

※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。リコールに関する記載は、スズキ公式サイト「リコール等情報」(2026年10月14日確認)によります。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。

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