スズキ アルトは、1979年に登場した、ハッチバック型の軽自動車です。軽ボンネットバンブームの火付け役となり、2016年12月には、国内累計販売台数(ラパンを除く)がスズキ車で初めて500万台に到達しました。中古車市場には、6代目〜9代目を中心に、幅広い世代が並びます。この記事では、世代ごとの違い・選び方・確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ 初代は1979年発売。中古車の中心は6代目(2004年9月〜)から現行の9代目(HA37S/97S型、2021年12月〜)
✔ 7代目(2009年12月〜2014年12月)から、副変速機構付CVTを再設定。低燃費仕様の「アルトエコ」(2011年11月〜)も設定
✔ 8代目(2014年12月〜2021年12月)には、「ターボRS」(2015年3月)・「ワークス」(2015年12月)を設定
✔ 9代目はアルト初のマイルドハイブリッド(HA97S型)を設定し、全グレードに「デュアルカメラブレーキサポート」を標準装備
✔ 6代目は、運転席・助手席SRSエアバッグが標準。4輪ABSはメーカーオプションでも用意されなかった(2007年6月に「X」のみ標準装備化)
📑 目次
1. 世代の早見表
📊 アルトの世代別早見表(駆動方式はFF/4WD)
| 世代・型式 | 販売時期 | エンジン・変速機 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 〜5代目 | 1979年〜2004年(5代目の乗用は1998年10月〜2004年、バンは2005年まで) | 世代により異なる | 初代(SS30V/40V型)は1979年発売。5代目(HA12S/22S/23S型)は1998年10月に、軽自動車規格の改正に合わせてフルモデルチェンジ |
| 6代目 HA24S/24V型 | 2004年9月〜2009年12月 | K6A型 DOHC(NA)。変速機は5MT・3AT・4AT | 3ドア車・2シーター・エアコンとパワステなしの仕様を廃止。運転席・助手席SRSエアバッグは標準装備。日産へ「ピノ」としてOEM供給(2007年1月〜2010年2月) |
| 7代目 HA25S/25V/35S型 | 2009年12月〜2014年12月 | K6A型(VVT再搭載)。「アルトエコ」はR06A型。CVTは副変速機構付 | 空力特性に配慮した形状と軽量化。「アルトエコ」は2011年11月に追加され、JC08モード燃費は発売時30.2km/L、2013年11月の改良で35.0km/L |
| 8代目 HA36S/36V型 | 2014年12月〜2021年12月 | エンジン型式・燃費は、参照した情報源に記載なし | 2015年3月に「ターボRS」、2015年12月に「ワークス」(約15年ぶりに復活)を追加。「ターボRS」は2018年11月に廃止。バン「VP」は2021年7月に生産終了 |
| 9代目 HA37S/97S型 | 2021年12月〜現行 | ガソリン車:R06A型+エネチャージ。マイルドハイブリッド車:R06D型+ISG。変速機はCVTに一本化 | 全高は8代目から50mm拡大。マイルドハイブリッドは、アルト初。WLTCモード燃費は、発売時の2WD車で27.7km/L、2025年6月発表の3型で28.2km/L(マイルドハイブリッド・2WD車) |
※表は横にスクロールできます
📊 9代目の主な変更点
| 時期 | 9代目の主な変更点 |
|---|---|
| 2021年12月 | フルモデルチェンジ。グレードは「A」「L」「HYBRID S」「HYBRID X」。全グレードが5ナンバー(軽乗用車) |
| 2023年12月(2型) | 法規対応で、メーターパネル内にリアパーキングセンサー作動表示灯を追加 |
| 2025年6月発表(3型、7月発売) | 衝突被害軽減ブレーキが「デュアルセンサーブレーキサポートII」に。車線逸脱抑制機能を追加。スズキコネクトに対応 |
📌 補足
派生・関連モデルとして、「アルトラパン」(別記事)や、OEM車のマツダ「キャロル」があります。8代目までは軽ボンネットバンもありましたが、9代目は乗用モデルのみです。
2. 世代ごとの違いと、おすすめの選び方
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| 安全装備を重視したい | 9代目は、夜間の歩行者も検知できる「デュアルカメラブレーキサポート」を全グレードに標準装備。6エアバッグを採用。2025年6月以降は、さらに強化。古い世代は、装備が限られる |
| 価格を抑えたい | 6代目〜8代目は選択肢が広い一方、年式が古いため、整備記録・消耗品・安全装備の差を重点的に確認 |
| 燃費を重視したい | 7代目の「アルトエコ」は、低燃費仕様の派生モデル(燃料タンク容量が20Lに)。9代目は、マイルドハイブリッド車が選択肢。測定モード(JC08/WLTC)が違う数値は、そのまま比べない |
| スポーティな走りを求めたい | 8代目の「ワークス」「ターボRS」が選択肢。9代目では、ワークスは廃止 |
| マニュアル車に乗りたい | 6代目〜8代目に5MT車の設定あり(グレードによる)。9代目は、CVTに一本化 |
| 仕事・商用にも使いたい | 8代目までの「バン」が選択肢。9代目には商用モデルがない |
💡 ポイント
アルトは、世代ごとにグレード体系が大きく変わります。同じ世代でも、エンジン・変速機・装備がグレードで異なるため、型式(HA24S/25S/35S/36S/37S/97S)とグレード表で確認しましょう。
3. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| 6代目のABS | 運転席・助手席SRSエアバッグは標準だが、4輪ABSはメーカーオプションでも用意されなかった(2007年6月に「X」のみ標準装備化) | グレード・年式から、ABSの有無を確認。警告灯もチェック |
| 7代目「アルトエコ」の燃料タンク | 標準車の30Lに対し、アルトエコは20L | 長距離を走る場合の、給油頻度を考慮 |
| 9代目「A」グレードの装備 | 法人ユーザー向けを想定した簡素なグレード。リアドアガラスが固定式(開閉機能なし)、ドアミラーが手動式など | 装備が、用途に合っているかを確認 |
| AGS・MT・ATの状態 | 8代目には5AGS(AMT)の設定があった。変速の感覚は、CVTやMTと異なる。MT車はクラッチの状態も確認 | 試乗で、変速感・クラッチの滑り・異音を確認 |
| ターボ・スポーツ仕様の使用歴 | 「ワークス」「ターボRS」は、走行条件で、エンジンや足回りの消耗に個体差が出る(一般的な傾向) | 整備記録簿・改造歴を確認 |
| 公表リコール | 参照した情報源(日本語版Wikipedia等)には、アルトの公表リコールの記載がなかった | 公表リコールの有無は、車台番号で国土交通省・ディーラーに確認 |
⚠️ 注意
リコールの対象や内容は、車台番号ごとに異なります。「対象外だから安心」「対象だから避ける」と決めず、対応済みかどうかを、記録簿や販売店で確認してください。
4. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ 型式(HA24S/25S/35S/36S/37S/97S)で、世代と、マイルドハイブリッドの有無を確認した
☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を確認した
☑️ ABS・エアバッグ・衝突被害軽減ブレーキなど、安全装備の有無を確認した
☑️ 試乗で、異音・振動・変速感・警告灯の点灯がないか確認した
☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代と予算の目安を決める
安全装備・燃費・年式のバランスを考えます。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。
実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って確認します。
総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する
見積もりの内訳を、必ず確認します。
5. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 軽自動車税 | 当サイトの税額表の記事では、自家用乗用の軽自動車は一律10,800円と整理している(登録時期によって扱いが異なる場合がある) |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、軽自動車の車検費用の記事を参照 |
| 燃料代 | 低燃費を特徴とするモデル。世代・走り方・使い方で変わる。測定モード(JC08/WLTC)が違う数値は、そのまま比べない |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較 |
6. ライバル・兄弟車との比較
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| ダイハツ ミライース | 経済性重視の軽自動車として、比較される | ミライース中古車ガイド |
| スズキ ワゴンR | 同じスズキの、軽トールワゴン | ワゴンR中古車ガイド |
| スズキ アルトラパン | アルトの派生モデル。丸みのあるデザインが特徴 | アルトラパン中古車ガイド |
| マツダ キャロル | アルトのOEM車 | 専用ガイドはありません |
7. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| スズキ公式(対象車両検索) | 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます |
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
まとめ
アルトは、世代ごとにグレード体系・変速機・安全装備が大きく変わります。9代目は、マイルドハイブリッドと全グレードの衝突被害軽減ブレーキが特徴です。6代目〜8代目を選ぶ場合は、グレードごとの装備・整備記録・試乗での確認が大切です。型式で世代を確認し、実車確認と総額で選びましょう。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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