Photo: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0
ダイハツ タント ファンクロスは、4代目タントをベースに、SUVテイストの外観と内装を与えた派生モデルです。2022年10月に追加され、標準の「タント」「タントカスタム」と同じ、両側スライドドアと「ミラクルオープンドア」を備えています。この記事では、タントの世代とファンクロスの位置づけ、選び方、確認したい注意点を、公開情報をもとに整理しました。
📋 この記事の要点
✔ タント ファンクロスは、4代目タント(LA650S/LA660S型)の派生車。2022年8月22日に情報公開・先行受注が始まり、10月3日にマイナーチェンジと同時に発売された
✔ グレードは「ファンクロス」(NA)と「ファンクロスターボ」。2025年7月に特別仕様車「Limited」が発売された
✔ スバルへ、「シフォン トライ」の名でOEM供給されている(2024年10月〜)
✔ 外観は専用のフロントグリル・バンパー、シルバー加飾、サイドガーニッシュ、ルーフレール。内装は撥水加工のカモフラージュ柄シート(オレンジの差し色)
✔ 2026年8月31日に一部改良(ダイハツ公式)。ドアミラー・ドアアウターハンドルがブラックマイカメタリックに、アルミホイールがブラックに
📑 目次
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1. 世代の早見表(タントの歴史とファンクロス)
📊 タントの世代別早見表(FF/4WD)
| 世代・型式 | 販売時期 | エンジン | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 初代 L350S/L360S型 | 2003年11月〜2007年12月 | EF-VE型(659cc NA):58PS、EF-DET型(ターボ):64PS | 当時、軽自動車で最長のホイールベース(2,440mm)。2005年6月に「タントカスタム」を追加 |
| 2代目 L375S/L385S型 | 2007年12月〜2013年10月 | KF-VE型(658cc NA):58PS、KF-DET型(ターボ):64PS | 助手席側に、軽自動車初となるセンターピラーレス+スライドドアの「ミラクルオープンドア」を採用 |
| 3代目 LA600S/LA610S型 | 2013年10月〜2019年7月 | KF型(NA/ターボ) | 両側スライドドア。発売時からスマートアシスト搭載グレードを設定し、スマートアシストII(2015年4月)・III(2016年11月)へ進化。2016年12月から、スバルへ「シフォン」としてOEM供給 |
| 4代目 LA650S/LA660S型 | 2019年7月〜現行 | KF型(NA/ターボ)。ターボ車はD-CVT | DNGA-Aプラットフォームを採用した最初の車種。運転席ロングスライドシート、次世代スマートアシストを採用。2022年10月に「ファンクロス」を追加 |
※表は横にスクロールできます
📌 補足
ファンクロスは、4代目タントだけの派生モデルです。中古車では、2022年10月以降の登録の車が中心です。標準の「タント」「タントカスタム」と、機構(スライドドア・スマートアシストなど)が共通のため、年式ごとの変更は、4代目タントのものを確認しましょう。
2. ファンクロスの特徴と、選び方
📊 タントとファンクロスの違い
| 項目 | タント(標準) | タント ファンクロス |
|---|---|---|
| 外観 | 標準の外観デザイン(2022年10月以降も従来通り) | 専用のヘッドランプ・フロントグリル・バンパー、シルバー加飾、サイドガーニッシュ、ルーフレール(2022年10月の公式発表の記載) |
| 内装 | 標準の内装 | 撥水加工のフルファブリックシート(カモフラージュ柄・オレンジの差し色)、後席の防水加工シートバック |
| 装備の一部 | – | デッキサイド右側と天井に、ラゲッジルームランプ。後席右側にUSBソケット1口(2022年10月時点の記載) |
| グレード | L・X・Xターボなど | ファンクロス(NA)、ファンクロスターボ。2025年7月には特別仕様車「Limited」 |
| ボディカラー | タント専用の色設定 | 現行(2026年10月時点のダイハツ公式サイト)は、モノトーン8色・2トーン5種。2026年8月の改良で、スムースグレーマイカメタリックと、ブラックマイカメタリック×スムースグレーマイカメタリックが追加された |
📊 目的別の選び方
| 重視すること | 考え方の目安 |
|---|---|
| SUVテイストの外観・内装を重視したい | ファンクロスの専用外装・内装が候補。外装の細部は、年式(2026年8月の改良など)で異なる |
| 走りの余裕・高速道路の使用が多い | ターボ(ファンクロスターボ)を検討。NAとの違いは、試乗で確認 |
| 安全装備を重視したい | 4代目は、次世代スマートアシスト・ACC・LKCなどを設定。2020年12月に夜間歩行者検知などが追加、2026年8月に検知範囲が拡大されている。装備は、グレード・オプションで異なる |
| OEM車も含めて探したい | スバル「シフォン トライ」は、ファンクロスのOEM車(2024年10月〜)。価格・保証・販売店のサービスを比べる |
| ベース車の世代を比べたい | 標準のタントは、2代目から助手席側、3代目から両側スライドドア。中古車の選択肢は、世代・年式で広がる |
💡 ポイント
「スマートクルーズパック」(全車速追従機能付ACC・LKC・ETCユニットなど)は、グレード・年式によって、標準装備かオプションかが異なります。特別仕様車「Limited」(2025年7月〜)は、ファンクロス/ファンクロスターボで、このパックの装備品がすべて特別装備されています。装備の有無は、現車で確認しましょう。
3. 弱点・注意したいポイント
📊 注意したいポイント
| 項目 | 内容 | 購入前の確認方法 |
|---|---|---|
| スライドドア・パワースライドドア | 使用頻度が高く、レールの汚れや経年で、動きが渋くなることがある(個体差)。4代目は、イージークローザー・タッチ&ゴーロックなどの機能も搭載 | 両側の開閉・電動の動作・予約ロックなどを、実車で確認 |
| ミラクルオープンドアの確認 | 助手席側のセンターピラーレス構造は、ドアの開閉・ロックの状態が使い勝手に影響する | ドア・ロックの動作、ゴムまわりの状態を確認 |
| CVT・D-CVT | ターボ車は、ベルトにスプリットギアを組み込んだD-CVTを採用。変速の感触は、個体で異なる | 試乗で、変速・異音・振動を確認 |
| アイドリングストップ・仕様の違い | 2023年4月11日から、アイドリングストップ(eco IDLE)非装着車を設定(ダイハツ公式)。2025年5月31日に生産終了とされる点は、公式では確認できていないため要確認 | 仕様(アイドリングストップの有無)を確認 |
| 2023年12月の出荷停止 | 2023年12月20日に、ダイハツの認証不正問題で現行生産車の出荷が停止された(国土交通省の公表)。タントの出荷停止の指示は、2024年3月11日に国土交通省により解除された(ダイハツ公式発表) | 車台番号での、リコール・改善対策の対応状況を確認 |
| リコール・改善対策 | ダイハツ公式に、「タント ファンクロス」名義のリコール(2024年6月6日・届出番号5494)と、タント全体の届出(2024年9月20日・届出番号5540ほか)がある。詳細は、下の表を参照 | 車検証の車台番号で、ダイハツ公式の対象車両検索・国土交通省の検索ページ・販売店のいずれかから、対象か・実施済みかを確認 |
📊 ダイハツ公式で確認できた、ファンクロスの時期に関わるタントのリコール(届出番号5494・5540・5270)
| 届出(公表日) | 対象 | 不具合の内容(公式の記載) | 改善措置(公式の記載) |
|---|---|---|---|
| 届出番号5494 2024年6月6日 |
「タント ファンクロス」。型式 5BA-LA650S(LA650S-0223347~LA650S-0400571、令和4年9月27日~令和6年4月5日、35,853台)、5BA-LA660S(LA660S-0066196~LA660S-0104412、同期間、8,974台)。計44,827台 | 後輪前方の床下に装着しているエアディフレクタにおいて、開発時の形状検証が不十分であったため、外装の技術基準(協定規則第26号)に適合していない | 全車両、エアディフレクタを対策品と交換。改善済車両には、車台番号打刻末尾の右側に黄色ペイントを塗布 |
| 届出番号5540 2024年9月20日 |
タント、タフト、ミラ イース、ムーヴ キャンバス、ムーヴ、ロッキー、キャスト、ミラ トコット。タントは、5BA/6BA-LA650S(LA650S-0047599~LA650S-0360930、令和元年10月7日~令和5年9月27日、310,968台)、5BA/6BA-LA660S(LA660S-0010649~LA660S-0096642、令和元年10月7日~令和5年9月28日、85,370台) | 前部座席において、取付けボルトの締付けが不適切であったため、走行中の振動等により当該ボルトが緩むものがある。異音が発生し、そのまま使用を続けるとボルトが脱落し、最悪の場合、衝突時に座席が動き、本来の乗員保護性能を発揮できないおそれがある | 全車両、当該ボルトを指示トルクで適切に締付ける。改善済車両には、車台番号打刻3桁目の上側に黄色ペイントを塗布 |
| 届出番号5270 2023年2月2日 |
タント、タフト、ムーヴ キャンバス、ロッキー。タントは、5BA-LA650S(LA650S-0243751~LA650S-0267503、令和4年11月2日~令和4年12月22日、12,275台)、5BA-LA660S(LA660S-0070195~LA660S-0075573、同期間、3,163台) | エアバッグコンピュータにおいて、コンデンサの製造工程が不適切なため、内部ショートが発生することがある。作動すべき衝突時にエアバッグ及びシートベルトプリテンショナが作動しないおそれがある | 全車両、エアバッグコンピュータを良品と交換。改善済車両には、運転者席側シート下の車台番号打刻末尾の上側に黄色ペイントを塗布 |
出典:ダイハツ公式「リコール・改善対策情報」届出番号5494、届出番号5540、届出番号5270(2026年10月14日確認)。届出番号5540・5270は4代目タント全体の届出で、ファンクロスも、型式・車台番号・製作期間の範囲に入れば対象になります。公式の注記のとおり、車台番号の範囲には対象とならない車両も含まれ、製作期間は購入時期とは異なります。製作期間・台数は公式の記載をそのまま掲載しています。
4代目タントには、このほかにも、製作期間が2022年9月より前(令和元年〜令和4年前半)の車両を対象とする届出(届出番号5482・5266など)があり、ファンクロスの製作期間とは重ならないため、ここでは掲載していません。個別の車両が対象かどうかは、車台番号でダイハツ公式の対象車両検索から確認してください。
⚠️ 注意
ファンクロスは、外観はSUVテイストですが、基本的な機構は標準のタントと共通です。悪路走行を重視する場合は、車高・駆動方式・タイヤなどの仕様を、公式情報で確認したうえで検討してください。
4. 購入前チェックリストと、進め方
📝 実車を確認するときのチェックリスト
☑️ グレード(ファンクロス/ファンクロスターボ/Limited)と装備を確認した
☑️ 整備記録簿・点検記録簿の有無と内容を確認した
☑️ 事故歴・修復歴の有無を確認した
☑️ リコール・改善対策の対応状況を確認した
☑️ 両側スライドドア・ミラクルオープンドアの動作を確認した
☑️ スマートアシスト・ACC等の装備の有無と、警告灯の点灯を確認した
☑️ 試乗で、異音・振動・変速を確認した
☑️ 車検の残り期間と、次回車検の費用の見積もりを確認した
🧭 購入の進め方
世代と予算の目安を決める
安全装備・装備の新しさ・価格のバランスを考えます。
候補を複数探し、条件をそろえて比べる
同じ世代・グレード・走行距離で、車両状態を比べます。
実車確認と試乗をする
チェックリストに沿って確認します。
総額(車両価格+諸費用+次回車検)で判断する
見積もりの内訳を、必ず確認します。
5. 維持費の考え方
📊 維持費の主な項目
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 軽自動車税 | 当サイトの税額表の記事では、自家用乗用の軽自動車は一律10,800円と整理している(登録時期によって扱いが異なる場合がある) |
| 車検費用 | 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)に、車検基本料金・整備費用が加わる。詳しくは、軽自動車の車検費用の記事を参照 |
| 任意保険 | 型式・等級・使用状況で異なる。複数社の見積もりで比較 |
| 燃料代 | 燃料タンクの容量や、走行の仕方(街乗り中心か高速中心か)、NA/ターボの違いで変わる。燃費数値は、モード名(WLTC等)を確認して比べる |
6. ライバル・兄弟車との比較
📊 ライバル・兄弟車
| 車種 | 位置づけ | 詳しいガイド |
|---|---|---|
| ダイハツ タント | ファンクロスのベース車。標準的な外装デザインを求める方向け | タント中古車ガイド |
| ホンダ N-BOX | 軽スーパーハイトワゴンとして、比較される有力なライバル | N-BOX中古車ガイド |
| スズキ ハスラー | SUVテイストの軽自動車として、比較検討される選択肢 | ハスラー中古車ガイド |
| ダイハツ タフト | ダイハツの、SUVテイストの軽自動車。大型ガラスルーフが特徴 | タフト中古車ガイド |
7. よくある質問
🛠 リコール情報の確認先(公的・公式)
この記事で紹介しているリコールは、公開情報のうち確認できたものに限られます。中古車を選ぶときは、車検証の車台番号で、対象のリコール・改善対策が実施済みかを、次のページで確認しましょう。
| ダイハツ公式(対象車両検索) | 車台番号を入力して、対象・実施状況を確認できます |
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名・型式などから、届出されたリコール情報を検索できます |
| 国土交通省「車台番号検索ページ一覧」 | 各メーカーの、車台番号での検索ページにまとめてアクセスできます |
| 日本自動車整備振興会連合会「リコール情報検索」 | メーカーと車台番号を入力して検索できます |
まとめ
タント ファンクロスは、2022年10月に追加された、4代目タントの派生モデルです。標準のタントと機構は共通で、SUVテイストの外装・内装が特徴です。グレード・年式で、装備(スマートクルーズパックなど)が異なるため、実車で確認しましょう。スライドドアの動作、リコール対応、OEM車(シフォン トライ)との比較も含め、総額で選ぶのがおすすめです。
※世代・年式・仕様は、日本語版Wikipedia等の公開情報をもとに2026年10月時点で整理したものです。グレード・年式・個体ごとに装備や状態は異なります。中古車の価格は状態・地域・時期で大きく変わるため、当サイトでは特定の金額を断定していません。リコール・ダイハツ公式発表に関する記載は、ダイハツ公式サイト(2026年10月14日確認)によります。購入前に、販売店・メーカー公式情報で最新の内容をご確認ください。


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