台風が過ぎて空が晴れたあとも、道路には倒木、枝葉、飛来物、停電による信号機の消灯、垂れ下がった電線などが残っていることがあります。この記事では、警察・国土交通省・電力会社・気象庁などの公開情報をもとに、信号機が消えている交差点の通り方、倒木・障害物を見つけたときの連絡先、電線・電柱への対応を整理しました(2026年9月25日確認)。
📋 この記事の要点
✔ 信号機が消えている交差点で警察官が交通整理をしている場合は、その指示に従う。手信号は「正面と背中=赤信号、体の左右=青信号」(警視庁)
✔ 警察官がいない場合は、交差道路の車両・反対方向から右折してくる車両・横断歩行者に特に注意し、安全な速度と方法で通行する。道幅の関係で、徐行や進行妨害の禁止が定められている(道路交通法第36条)
✔ 倒木・落下物などの道路の異状は、道路緊急ダイヤル「#9910」(24時間受付・無料)へ。事故は警察(110番)へ
✔ 切れたり垂れ下がったりした電線・倒れた電柱には、感電のおそれがあるため、絶対に近づかない
✔ 高速道路の通行止め解除は、雨が落ち着いた状態が一定時間続いたあと、点検・作業と安全確認を経て行われる(NEXCO東日本)
📑 目次
1. 台風一過後の道路に残る危険
台風が通過した直後は、天気が回復して油断しがちです。ただ、強風や大雨の影響で、道路の上にはさまざまな危険が残っている場合があります。公的な資料で確認できる範囲で整理します。
📊 台風一過後の主な危険
| 危険 | 公的資料の記載 | 運転者の対応 |
|---|---|---|
| 倒木・枝葉・飛来物 | 気象庁の風の表では、平均風速20〜30m/s(非常に強い風)で、細い木の幹が折れたり根の張っていない木が倒れ始め、看板が落下・飛散し、道路標識が傾くと記されている。NEXCO東日本は事例として、令和元年9月の千葉東金道路(台風15号、強風に伴う枝葉の散乱)、令和5年9月の常磐道(台風13号、大雨に伴う土砂災害・倒木)を挙げている | 見通しの悪いカーブや夜間は、速度を落とす。障害物を見つけたら、安全な場所に停車して通報する |
| 信号機の消灯 | 停電や損壊により、信号機が滅灯(消灯)している交差点がある(静岡県警察) | 次の節の通行方法に従う |
| 電柱・電線 | 気象庁の風の表では、平均風速35m/s以上(猛烈な風)で、電柱や街灯で倒れるものがあると記されている。切れたり垂れ下がったりした電線には、感電のおそれがある | 近づかない。電力会社へ連絡する |
| 冠水した道路 | JAFは、実際の冠水路は濁っていて水深を判断しにくく、マンホールが開いていることや見えない側溝などの危険もあると案内している | 水が引いたあとでも、低い場所や冠水した跡のある道は、慎重に通る。迂回を優先する |
| 高速道路の通行止めの継続 | 通行止めの解除は、雨が落ち着いた状態が一定時間続いた後、点検・作業(復旧・清掃)を行い、安全を確認したうえで行う(NEXCO東日本) | 雨がやんでも、通行止めが続くことがある。出発前に公式情報を確認する |
2. 信号機が消えている交差点の通り方
停電や損壊で信号機が消えた交差点では、まず警察官がいるかどうかで対応が分かれます。静岡県警察、警視庁の案内と、道路交通法第36条の条文をもとに整理しました。
📊 信号機が消えているときの通行方法
| 状況 | 通行方法 | 根拠 |
|---|---|---|
| 警察官が交通整理をしている | 警察官の指示に従って通行する | 静岡県警察 |
| 警察官が手信号を出している | 警察官の正面と背中に向かう交通は赤信号と同じ意味、体の左右に向かう交通は青信号と同じ意味。右折するときは、警察官の指示に従って交差点の中心付近までゆっくり進んで止まり、発進の指示が出てから、周囲に注意して右折する | 警視庁「手信号による交通整理」 |
| 警察官がいない | 交差点の広さ、交差道路や対向車線の見やすさ、交通量などに応じて、交差道路を通行する車両・反対方向から進行してきて右折する車両・交差点やその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、できる限り安全な速度と方法で進行する | 道路交通法第36条第4項(静岡県警察の案内) |
| 交差道路の道幅が明らかに広い(または優先道路) | 交差点の手前で徐行し、必要により一時停止するなどして、交差道路を通行する車両の進行を妨げない | 道路交通法第36条第2項・第3項 |
| 道幅が同じ程度 | 左方から来る車両の進行を妨げない | 道路交通法第36条第1項 |
| 歩行者(横断歩道) | 信号機が消えている横断歩道では、無理に横断せず、横断歩道橋・地下道や、直線で左右がよく見渡せる場所などに迂回する | 静岡県警察 |
⚠️ 「一時停止標識があるものとみなす」とは、案内されていません
警察の案内や道路交通法の条文で、信号機が消えた交差点を「一時停止の標識がある交差点とみなす」とする説明は確認できませんでした。信号機が消えた交差点は、道路交通法第36条などが定める「交通整理の行われていない交差点」としての通行方法(徐行、進行妨害の禁止、優先関係など)を踏まえて、状況に応じて安全に通行します。停止するかどうかは、交差点の見通し、交通量、道幅で判断が変わるため、手前で十分に減速し、周囲を確認して進むことが大切です。
🧭 消灯した交差点での進み方
交差点の手前で減速する
信号が消えていることを確認したら、速度を十分に落とします。
警察官の有無を確認する
警察官がいる場合は、手信号や指示に従います。
交差道路の幅と見通しを確認する
交差道路のほうが明らかに広い場合は、徐行し、必要に応じて一時停止します。
左方・対向右折・歩行者を確認する
道幅が同じ程度なら、左方から来る車両を優先します。対向から右折する車両や、横断する歩行者にも特に注意します。
安全を確認してから進む
譲り合いを意識し、相手の動きを確認して、慎重に通過します。
3. 倒木・障害物・落下物を見つけたとき
道路をふさぐ倒木や落下物を見つけたときは、安全な場所に停車してから通報します。連絡先は、状況に応じて使い分けます。
📊 道路の異状を見つけたときの連絡先
| 状況 | 連絡・行動 | 補足 |
|---|---|---|
| 国道・高速道路など、幹線道路上の倒木や落下物 | 道路緊急ダイヤル「#9910」(全国共通・24時間受付・無料)。LINEアプリでの通報も、令和6年3月29日から可能 | 道路の穴ぼこ、路肩の崩壊、落下物、路面の汚れなど、道路の異状が対象(国土交通省) |
| 都道府県道・市区町村道の倒木など | 「#9910」でも受け付ける。国道事務所から、該当する道路管理者に情報提供される(政府広報オンライン) | 都道府県等が管理する道路では、夜間・土日祝日は、早急に対応できない場合もある(国土交通省) |
| 交通事故が起きた | 警察(110番)へ連絡する | 事故情報は、警察へ連絡するよう国土交通省が案内している |
| 私道・私有地 | 「#9910」の対象外(政府広報オンライン) | 所有者・管理者、自治体の窓口などへ相談する |
| 電線や電柱がからんでいる | 近づかず、電力会社へ連絡する | 次の節を参照 |
🧭 通報の手順
安全な場所に停車する
通報は、運転中にしません。安全な場所に停車してから、電話やスマートフォンを使います。
場所を特定できる情報を確認する
道路名(国道○号、県道○号など)、進行方向、キロポスト(路肩や中央分離帯の距離標識)、周辺の目印となる施設を確認します。
「#9910」またはLINEで通報する
音声ガイダンスに従うと、最寄りの国道事務所または高速道路会社につながります。LINEの場合は、写真と位置情報も送れます。
通報後も、二次的な事故に注意する
通報後は、後続車や周囲の状況に注意し、安全な場所から出発します。
📌 対応状況の連絡について
道路緊急ダイヤルは、通報者への対応状況・結果の個別連絡を行わないとされています。通報後は、他のドライバーへの注意喚起や、迂回の判断は、各自で行う必要があります。
4. 倒れた電柱・垂れ下がった電線への対応
📊 電線・電柱に関する公的な案内
| 状況 | 公的・事業者の案内 | 対応 |
|---|---|---|
| 切れたり垂れ下がったりした電線 | 中部近畿産業保安監督部近畿支部は、災害時に切れた電線が垂れ下がっていたり電柱が倒壊していたりすることがあり、感電するおそれがあるため、絶対に近づかないよう案内している。九州電力送配電は、切れた電線には電気が流れている可能性があり、触ると感電するおそれがあるとしている | 決して近づいたり触ったりしない。最寄りの電力会社の送配電事業者に連絡する |
| 倒れた電柱 | 同上。感電するおそれがあるため、絶対に近づかない | 車で通過できる場合でも、電線や電柱の近くには寄らず、迂回する |
| 連絡先 | 電力会社の送配電事業者ごとに、連絡先が異なる(地域による) | お住まいの地域を管轄する送配電事業者のウェブサイト等で確認する |
📌 確認できなかった点
電線が走行中や停車中の車体に触れてしまった場合の具体的な対処については、今回確認できた公的資料が見つかりませんでした。そのため、この記事では取り上げていません。状況に応じて、電力会社・警察・消防の案内に従ってください。
5. 出発前のチェックリストと、参考リンク
📝 台風一過後に運転する前のチェックリスト
☑️ 通る道の通行止めや規制の情報を、公式情報で確認した
☑️ 停電エリアに入る可能性があるルートでは、信号機が消えている交差点があると想定している
☑️ 警察官の手信号(正面・背中=赤、体の左右=青)の意味を確認した
☑️ 倒木・落下物を見つけたときの通報先(#9910、110番)を控えている
☑️ 電線・電柱には絶対に近づかないと決めている
☑️ 冠水した道や、低い場所は避けるルートにした
☑️ 暗い時間帯や見通しの悪い道では、速度を落とす
- 静岡県警察「信号機が滅灯(消灯)している場合の通行方法」
- 警視庁「手信号による交通整理(もし信号機が消えてしまったら)」
- e-Gov法令検索 道路交通法
- 国土交通省「道路緊急ダイヤル(#9910)」
- 政府広報オンライン「道路の異状を見つけたら「道路緊急ダイヤル#9910」へ!」
- 中部近畿産業保安監督部近畿支部「断線した電線等による感電防止について」
- 九州電力送配電「切れた電線に近づいたり、触ったりしないでください」
- 気象庁「風の強さと吹き方」
6. よくある質問
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まとめ
台風一過後は、倒木・飛来物、信号機の消灯、垂れ下がった電線など、道路に危険が残りやすい時期です。信号機が消えた交差点では、警察官の指示に従い、いない場合は道路交通法第36条に沿って、周囲に特に注意して安全に通行します。倒木や落下物は「#9910」へ、事故は110番へ通報し、電線・電柱には絶対に近づかず、電力会社に連絡しましょう。
※本記事は、警察・国土交通省・電力会社等の公開情報を整理した一般的な情報提供です。交通規制や現場の指示は状況によって異なります。現場では警察官・道路管理者・電力会社などの指示に従い、法令の個別の適用については、警察や専門家へご確認ください(2026年10月時点)。


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