車を購入・登録する際に、多くの方が最初に戸惑う手続きのひとつが車庫証明(自動車保管場所証明書)です。この記事では、警察庁・警視庁・各県警察の公式情報とJAFの解説(2026年9月25日確認)をもとに、対象・要件・必要書類・手数料・流れを整理しました。なお、令和7年4月1日から保管場所標章(車庫証明のステッカー)は廃止され、標章の交付手数料も不要になっています。古い情報とは異なる点があるため、ご注意ください。
📋 この記事の要点
✔ 登録自動車の新規登録などの際に、保管場所の証明が必要。申請先は保管場所を管轄する警察署
✔ 保管場所は、使用の本拠の位置から2キロメートルを超えないことなど、4つの要件がある
✔ 令和7年4月1日から保管場所標章は廃止。標章の交付手数料も表示義務もなくなった
✔ 手数料は都道府県で異なる。東京都は窓口2,400円・電子申請2,300円(令和7年4月1日改定)
✔ 処理期間は、警視庁の案内で3〜7日間。軽自動車は、特定の地域で「届出」が必要
1. 車庫証明とは、どんなときに必要か
車庫証明は、自動車の保管場所の確保等に関する法律に基づき、自動車の保管場所(車庫)が確保されていることを証明するものです。警察庁の案内では、登録自動車について、次のような場合に保管場所証明の申請が必要とされています。
📊 車庫証明が関係する主な場面
| 場面 | 手続き | 備考 |
|---|---|---|
| 新規登録(新車・登録自動車を購入する場合など) | 保管場所証明申請 | 新車・中古車を問わない |
| 変更登録(使用の本拠の位置の変更など、引っ越し等) | 保管場所証明申請 | 神奈川県警察の案内では、引っ越しの場合などが例示されている |
| 移転登録(使用者の名義を変更する場合で、使用の本拠の位置の変更を伴うもの) | 保管場所証明申請 | 使用の本拠の位置が変わらない場合の扱いは、管轄の警察で確認 |
| 使用の本拠の位置を変えずに、保管場所の位置を変更した場合 | 保管場所変更届出 | 神奈川県警察の案内 |
| 二輪車 | 対象外 | 警察庁の案内 |
| 軽自動車 | 特定の地域では「届出」が必要 | 対象地域は警察・都道府県で定められている |
📌 補足
「使用の本拠の位置」とは、個人の場合は住所地または居所、法人の場合は事務所の所在地です(神奈川県警察の案内)。保管場所の位置とは別の概念なので、申請先を間違えないようにしましょう。
2. 保管場所の要件
警察庁の案内では、保管場所として認められるには、次の4つの要件を満たす必要があります。
📊 保管場所の4つの要件(警察庁)
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 道路上の場所以外であること | 道路(公道)上ではなく、道路以外の場所であること |
| 距離 | 使用の本拠の位置との距離が、2キロメートルを超えないこと |
| 出入りと収容 | 自動車を支障なく出入りさせ、その全体を収容できること |
| 使用する権原 | 保有者が、その場所を使用する権原(所有・賃借など)を有すること |
💡 ポイント
JAFのFAQでも、いちばん重要な条件として、使用の本拠から直線距離で2km以内であることが挙げられています。契約する前に、自宅と駐車場の距離を確認しておきましょう。
3. 必要書類
警視庁の案内では、保管場所証明申請の書類は次の3種類です。以前は「保管場所標章交付申請書」も併せて提出していましたが、標章の廃止に伴い、申請書の様式も変更されています(広島県警察の案内では、旧様式の一部が廃止され、今後は1・2枚目部分のみの提出)。
📊 必要書類
| 書類 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車保管場所証明申請書 | 所定の様式の申請書 | 都道府県警察のサイトからダウンロードできる場合がある。OSS(ワンストップサービス)でのオンライン申請もある |
| 保管場所の所在図・配置図 | 保管場所の位置、周囲の建物・空地・道路などを示す図 | 既存の地図の写しで代用できる場合がある(警察庁の案内) |
| 保管場所の使用権原を疎明する書面 | 下の表のとおり、土地の所有の状況で異なる | 自己所有なら自認書、他人所有なら使用承諾証明書など |
📊 使用権原を示す書面
| 保管場所の状況 | 必要な書面 |
|---|---|
| 自己所有の土地・駐車場 | 自認書(保管場所使用権原疎明書面) |
| 他人が所有する場所(月極駐車場・賃貸など) | 保管場所使用承諾証明書(所有者・管理者が作成)。警察庁の案内では、賃貸借契約書や領収書などでも認められる場合がある |
| 共有地 | 使用承諾証明書 |
📌 補足
申請者の住所と使用の本拠の位置が異なる場合には、確認を求められることがあります(警察庁の案内)。JAFの解説では、公共料金の領収書などの資料が求められる場合が例示されています。
4. 手数料と期間
📊 手数料と期間
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 申請手数料(東京都) | 窓口申請2,400円、電子申請(OSS)2,300円(令和7年4月1日改定) | 警視庁 |
| 申請手数料(広島県の例) | 書面申請2,300円、電子申請(OSS)2,100円 | 広島県警察 |
| 保管場所標章の交付手数料 | 令和7年4月1日から標章が廃止され、不要 | 各警察の案内 |
| 軽自動車の届出の手数料(東京都) | 不要 | 警視庁 |
| 証明書の再交付(東京都) | 600円(窓口申請のみ) | 警視庁 |
| 処理期間 | 申請から3〜7日間(警視庁)。神奈川県警察は1週間程度 | 警視庁・神奈川県警察 |
| 受付時間(東京都) | 平日の午前8時30分から午後4時30分(土日祝日・年末年始を除く) | 警視庁 |
⚠️ 注意
手数料は各都道府県の条例で定められ、金額が異なります(警察庁の案内)。JAFのFAQなど、「標章の交付手数料を合わせて3,000円程度」という説明は、標章廃止前の情報にもとづくものです。実際の金額は、管轄の警察署または警察のサイトで確認してください。
5. 申請から交付までの流れ
🧭 申請から交付までの流れ
保管場所が要件を満たすか確認する
使用の本拠の位置から2km以内か、車が収まる広さか、権原があるかを確認します。
必要書類をそろえる
申請書、所在図・配置図、自認書または使用承諾証明書を用意します。賃貸の場合は、管理会社に承諾証明書の発行を依頼します。
保管場所を管轄する警察署に申請する
窓口またはOSSで申請し、手数料を納付します。申請先は、住所の管轄ではなく、保管場所の所在地の管轄警察署です。
交付を受ける
警視庁では、申請から3〜7日後に、「手数料のお知らせ(申請者控え)」を窓口に提示して証明書を受け取ります。
登録手続きに進む
受け取った証明書を、運輸支局などでの登録手続きで使います。有効期間があるため、日程は管轄の案内で確認しましょう。
📌 補足
標章が廃止されたため、証明書の交付後に、車のリアウィンドウなどへステッカーを貼る手続きはなくなりました。すでに貼ってある標章の扱いは、管轄の警察の案内で確認してください(広島県警察は、標章の再交付はしないとしています)。
6. 軽自動車の届出と、代行を頼むか
軽自動車は、証明書ではなく「保管場所届出」が必要な地域があります。対象は特定の市町村に限定されており、神奈川県警察の案内では、横浜市・川崎市・藤沢市・横須賀市など、具体的な市が列挙されています。お住まいの地域が対象かどうかは、都道府県警察のサイトで確認してください。
📊 自分で申請するか、代行を頼むか
| 方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 自分で申請する | 書類がそろえば自分で行える。代行手数料がかからない | 平日の日中に、警察署へ行く必要がある。OSS(電子申請)を使えば、申請時の来署を減らせる場合がある |
| ディーラー・行政書士に依頼する | 平日に時間が取りにくい人でも進めやすい | 別途、代行手数料がかかる。金額は依頼先ごとに異なる |
📝 申請前のチェックリスト
☑️ 保管場所が、使用の本拠の位置から2km以内である
☑️ 道路以外の場所で、車全体が支障なく出入り・収容できる
☑️ 自己所有か賃貸かを確認し、自認書または使用承諾証明書を用意した
☑️ 管轄の警察署(保管場所の所在地)と、受付時間を確認した
☑️ 手数料の額と、OSSの利用可否を、警察のサイトで確認した
☑️ 納車・登録の日程から逆算し、3〜7日の処理期間を見込んだ
☑️ 軽自動車の場合、住んでいる地域が届出の対象かを確認した
7. よくある質問
まとめ
車庫証明は、保管場所の所在地を管轄する警察署に申請します。保管場所は使用の本拠の位置から2km以内など4つの要件があり、書類は申請書・所在図配置図・使用権原の書面が基本です。令和7年4月1日から保管場所標章は廃止され、手数料は申請手数料のみになりました。金額と処理期間は警察ごとに異なるため、納車までの日程に余裕を持って、管轄の案内を確認しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。
アイキャッチ画像: 月極駐車場 by ex-h20g-fan, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons


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