回送運行許可(回送ナンバー)とは、仮ナンバーとの違い

ナンバーの付いていない車を運ぶ必要がある業者が使う「回送運行許可」、通称「回送ナンバー」「ディーラーナンバー」。個人が車検切れの車を運ぶ際に使う「仮ナンバー」とは似ているようで仕組みが異なります。この記事ではその違いを整理します。

📋 この記事でわかること

  • 回送運行許可(回送ナンバー)とは
  • 仮ナンバーとの違い
  • 取得の流れ
  • 利用頻度によって選び方が変わる
  • どちらを使えばよいか

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

回送運行許可(回送ナンバー)とは

回送運行許可は、業務上ナンバーの付いていない車両を回送(移動)する必要がある事業者向けの制度です。取得すると「回送運行許可番号標」という、赤枠の付いたナンバープレートの貸与を受けられることから、「赤枠ナンバー」「ディーラーナンバー」とも呼ばれます。管轄は運輸支局(運輸局)で、基本的に個人ではなく、車の販売・輸送・整備などを業とする事業者が取得する制度です。

仮ナンバーとの違い

両者は「ナンバーの無い車を公道で走らせる」という点では似ていますが、仕組みは大きく異なります。

  • 管轄機関:回送運行許可は運輸支局、仮ナンバー(臨時運行許可)は市区町村役場が窓口です。
  • 取得できる対象:仮ナンバーは車の所有者本人が取得できますが、回送運行許可は基本的に事業者のみが対象で、個人が単発で取得するものではありません。
  • 運用範囲:仮ナンバーは、申請した運行経路・目的・期間の範囲内でしか使用できず、車検切れの車両を車検場や整備工場へ運ぶといった限定的な用途に絞られます。一方、回送運行許可は運行経路の指定がなく、許可された事業の範囲内であれば繰り返し様々な車両の回送に使うことができます。
  • 有効期間:仮ナンバーは数日程度の短期間の貸与であるのに対し、回送運行許可は最長5年間有効という長期の許可です。

取得の流れ

回送運行許可を取得する一般的な流れは、申請書類の作成・管轄運輸支局への提出・許可書の交付・ナンバー貸与申請・回送運行専用の自賠責保険への加入・ナンバープレートの貸与、という手順になります。仮ナンバーに比べて手続きの準備や審査に時間がかかる分、一度取得すれば長期間・繰り返し利用できる点が特徴です。

利用頻度によって選び方が変わる

回送運行許可は、1か月単位の短期契約から、最長5年までの長期契約まで、事業者の利用頻度に応じた区分が用意されているのが一般的です。たまにしかナンバーなし車両を扱わない小規模な事業者であれば短期の許可で足り、日常的に多数の車両を扱う中古車販売店や輸送業者であれば、長期の許可を取得しておいた方が、その都度の申請の手間を省けます。個人が単発で仮ナンバーを取得するのとは異なり、事業の規模・頻度に応じて契約期間を選べる柔軟さも、回送運行許可の特徴の一つです。

どちらを使えばよいか

個人が自分の車検切れの車を1回だけ整備工場や車検場に運びたい場合は、市区町村で取得できる仮ナンバーが適しています。一方、日常的にナンバーなしの車両を扱う中古車販売店・輸送業者・整備工場などは、都度仮ナンバーを取得するよりも、回送運行許可を取得しておく方が効率的です。

まとめ

回送運行許可(回送ナンバー)は事業者向けの長期・反復利用が可能な制度で、個人向けの短期・単発利用である仮ナンバーとは管轄機関・対象者・運用範囲のいずれも異なります。それぞれの制度の対象者・目的に応じて、適切な方を選ぶことが大切です。

出典・免責

本記事は、複数の行政書士事務所・自動車専門メディアの情報をもとに、一般的な制度内容を整理したものです。申請要件や手続きの詳細は変更される場合があるため、最新情報は管轄の運輸支局や専門家にご確認ください。

アイキャッチ画像: Toyota Used Cars by Mr.ちゅらさん, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

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