セルフ給油、エンジン停止・静電気・継ぎ足しのうち法令に書いてあるのは?政令・規則と消防庁・消防局の案内で確認【2026年11月】

※この記事で紹介している動画は、2026年11月25日(水)19:00に公開予定です。公開までは、記事の中の動画は再生できません。公開後に再生できるようになります。

※確認日は2026年10月27日です。政令・規則・消防法の改正は11月13日までの分を確認した内容で、公開日は11月25日のため、その後に施行された改正は確認していません。消防庁や市の案内も更新されることがあります。最新の条文と案内でご確認ください。

歌いながら話す動画『セルフ給油、エンジン停止・静電気・継ぎ足しのうち法令に書いてあるのは?政令・規則と消防庁・消防局の案内で確認【2026年11月】』の解説記事です。セルフ給油で『守ること』として挙げられるエンジン停止・静電気・継ぎ足しなどを、どこに書いてあるかで整理しました。危険物の規制に関する政令・同規則・消防法の現行の条文、消防庁の通知、横浜市・仙台市の案内、トヨタ・ホンダの取扱説明書を取得し直し、動画で触れきれなかった原文と、動画とは別の切り口(誰に向けた文か・通知の経緯・吹きこぼれの調査・思い込みの検証)を加えています。

給油の手順そのもの(油種の確認・ノズルの色・誤給油の対処など)は、先に公開しているセルフスタンドでの給油、正しい手順と注意点をご覧ください。ガソリンを携行缶に入れるときの本人確認や容器の決まりは携行缶にガソリンを入れてもらうとき免許証は必要?で整理しています。この記事は、それらでは扱っていない『その決まりは法令なのか、通知なのか、自治体の案内なのか、取扱説明書なのか』に絞っています。

📋 この記事の要点

✔ エンジン停止は、政令に書いてある。危険物の規制に関する政令第27条第6項第1号ロは、自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること、と書いている。セルフの給油取扱所は、同項第1号の3で、第1号(ヨを除く)の規定の例による。「給油中エンジン停止」の掲示板は規則第18条第1項第6号が決め、消防庁の1998年の通知は、スタンド側の確認に「エンジンが停止されていること」が含まれると書いている。

✔ 静電気は、ノズルの作りが規則で決まっている。シートに触れることは、条文に見当たらず、通知・案内にある。規則第28条の2の5は、引火点が40度未満の危険物を取り扱う給油ノズルは人体に蓄積された静電気を有効に除去できる構造、と定める(蒸気を回収する装置のある設備は除く)。ガソリンは消防法別表第一で引火点21度未満の第一石油類。「除去シート」に触れる、という文は政令・規則・消防法に見当たらず、消防庁の通知(2007年)、横浜市・仙台市の案内、トヨタ・ホンダの取扱説明書に書かれている。

✔ 「継ぎ足し」の語は、政令・規則・消防法の本文に見当たらなかった(各0件)。ただし政令第24条第1項第8号に、危険物があふれないように必要な措置を講ずる、という一般的な基準がある(継ぎ足しがこれに当たるかは、条文だけでは確認できなかった)。消防庁の通知(2006年・2007年)、横浜市・仙台市の案内、トヨタ・ホンダの取扱説明書が『継ぎ足さない』と書いている。消防庁の検討会報告書には、2006年9〜10月に3県のセルフスタンド等で給油を観察した調査が載っていて、給油の記録1,303件のうち吹きこぼれは14件、そのうち8件が継ぎ足し給油だった。

✔ 罰則の規定はあるが、利用者個人への当てはまり方は確認できなかった。消防法第10条第3項は取扱いの技術上の基準に従うことを定め、第43条第1項第1号は違反した者を3か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金としている。誰がどの行為で処罰されるかは、条文だけでは判断できなかった。

✔ もしものときの対処は、読んだ2つの市でも書き方が違う。仙台市は、給油口から火が出たらノズルをそのままにして店員を呼ぶ、と書くが、横浜市のページには同じ書き方が見当たらない。一つの市の案内を全国に当てはめず、スタンドの表示と店員(監視者)の指示に従う。

▶ YouTubeで見る(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 動画の内容(要約)

動画は、聞き役の『かーぎーくん』と解説役のかけ合いです。冒頭と章の頭、まとめで歌い、本文はリズムに乗せた会話です。歌の歌詞には数字や条件を入れず(『セルフの 給油』『守ること どこに?』『法令と 案内』『分けて 確かめよう』『迷ったら 表示を 見てから 給油』など)、条文の数字と条件は語りと画面の表で示しています。

セルフ給油で守ること、どこに書いてある? エンジン停止は政令、静電気はノズルの構造が規則、継ぎ足しは条文に語がなく通知・案内
図:動画で確かめた3つの「守ること」(自作の図)
章 開始 内容 使った一次情報
イントロ 00:00 歌のフックと、守ることを『出どころ』で分ける考え方(政令・規則 / 消防庁の通知 / 市の案内 / 取扱説明書) (各章の出典)
1. エンジン 00:40 政令第27条第6項第1号ロ(セルフは第1号の3)、規則第18条の掲示板、スタンド側の確認、理由(横浜市の案内)、消防法の罰則と、確認できなかったこと 政令・規則・消防法、消防庁 消防危第25号、横浜市
2. 静電気 02:10 規則第28条の2の5のノズルの作り(スタンドの基準)、ガソリンの引火点、シートに触れる案内、取扱説明書 規則、消防法別表、消防庁 消防危第61号、横浜市・仙台市、トヨタ・ホンダ
3. 継ぎ足し 03:39 継ぎ足しの語は条文に0件(あふれ防止の一般基準は政令第24条。継ぎ足しが当たるかは確認できず)、消防庁の通知、市の案内と取扱説明書、検討会報告書の調査(2006年・3県)、すぐ止まるとき 政令・規則・消防法、消防庁 消防危第181号・第61号、横浜市・仙台市、トヨタ・ホンダ
4. もしものとき 05:31 火が出たとき(仙台市)と横浜市の違い、給油量・時間の上限、セルフでできること(容器への詰替え) 仙台市・横浜市、規則第40条の3の10・第28条の2の4、消防庁 消防危第25号
まとめ 06:42 出どころ別の4つの確認と、締めの歌 (上記)
動画では、通知の宛先や調査の細かい数字(給油所へのアンケート、火災件数の表)は時間の都合で入れていません。この記事の2-5・3-2・3-3で扱います。

2. 動画で触れきれなかった補足

2-1. 政令第27条第6項の原文(エンジン停止)

動画の語りと画面は、聞きやすくするために一部を大意(言い換え)にしています。危険物の規制に関する政令の原文は次のとおりです(e-Gov法令検索で取得。施行日2026年4月4日の版)。

📜 危険物の規制に関する政令 第27条第6項(原文)

第6項:「第二項から前項までに定めるもののほか、危険物の取扱いの技術上の基準は、次のとおりとする。」
第1号:「給油取扱所(第十七条第三項第一号から第三号までに掲げるもの及び顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所を除く。)における取扱いの基準」
第1号ロ:「自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること。」
第1号ヨ:「顧客に自ら自動車等に給油させ、又はガソリン、灯油若しくは軽油を容器に詰め替えさせ、若しくは灯油若しくは軽油を車両に固定されたタンクに注入させないこと。」
第1号の3:「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における取扱いの基準は、第一号(ヨを除く。)の規定の例によるほか、総務省令で定めるところによること。」

読み方です(この記事の読み方で、条文の言い換えは大意です)。第1号は、顧客に自ら給油させない通常の給油取扱所の基準で、イ〜ヨまであり、ロが原動機の停止です。ヨは、その給油取扱所では顧客に自ら給油させないことを定めています。第17条第3項第1号〜第3号は飛行場で航空機に、船舶に、鉄道又は軌道の車両に給油する給油取扱所で、第1号の2が扱っています。セルフ(顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所)は第1号の3で、第1号(ヨを除く)の規定の例によるとされているので、ロの原動機の停止も例によります。

📜 セルフの給油取扱所の定義(規則第28条の2の4・原文)

「令第十七条第五項の総務省令で定める給油取扱所は、顧客に自ら自動車若しくは原動機付自転車に給油させ、又は灯油若しくは軽油を容器に詰め替えさせることができる給油取扱所とする。」

政令の「自動車等」について、定義の括弧書きは、読んだ範囲に見当たりませんでした。ハイブリッド車や電気自動車での『原動機の停止』の表現は車で違うので、取扱説明書で確認してください(トヨタ ヤリスクロスのガソリン車は「エンジンスイッチをOFFにしてください」、ホンダ N-BOXは「エンジンを停止させる。」と書いています)。

2-2. 「給油中エンジン停止」の掲示板と、スタンド側の確認

📜 危険物の規制に関する規則 第18条第1項第6号(原文。施行日2026年6月30日の版)

「第二号及び第四号の掲示板のほか、給油取扱所にあつては地を黄赤色、文字を黒色として「給油中エンジン停止」と表示した掲示板を設けること。」

📜 同 第40条の3の10第1項第3号ロ(セルフの給油取扱所における取扱いの基準・原文の一部)

「顧客の給油作業等が開始されるときには、火気のないことその他安全上支障のないことを確認した上で、」(以下、制御装置でホース機器への危険物の供給を開始し、顧客の給油作業等が行える状態にする、と続く)

📜 消防庁 消防危第25号(平成10年3月13日)の説明(原文の一部)

「安全上支障のないことの確認には、給油作業においては、エンジンが停止されていること、自動車の燃料タンクへの給油であること(ガソリンを容器へ詰め替えるものでないこと)等の確認が、容器への詰め替え作業においては、容器が適法なものであること等の確認が含まれること。」

規則第40条の3の10は、セルフの給油取扱所の側が、顧客の給油作業を直視などで監視し、開始のときに安全を確認して供給を始め、終わったら止め、非常時は一斉に止め、必要な指示を行う、と定めています(同条第1項第3号イ〜ホ)。消防庁の1998年の通知は、その確認に『エンジンが停止されていること』が含まれると説明しています。つまりエンジン停止は、政令の基準であり、スタンドの掲示とスタンド側の確認の対象でもあります。

📜 同 第40条の3の10第2項(原文)

「条件付自動制御装置を使用して顧客の給油作業等の監視等を行う場合において、次の各号のいずれにも該当するときは、前項第三号イからハまでの規定(当該条件付自動制御装置が第二十八条の二の五第九号に規定するものである場合には、前項第三号イからニまでの規定)は、適用しない。」

ただし、第2項には例外があります。条件付自動制御装置(スタンド側の監視・制御を代わりに行う装置)を使って監視する場合に、次の4つのすべてに当たるときは、第1項第3号イ〜ハ(直視などでの監視、給油開始時の安全確認と供給の開始、終了時の供給停止)の規定は適用されません(その装置が規則第28条の2の5第9号のものであれば、イ〜ニ)。(1)装置・機器・記録装置が正常に作動している(2)装置の使用条件を満たしている(3)火気その他安全上の支障がない(4)係員が、条件に当たらなくなった場合に直ちに気づいて監視と制御を引き継げ、事故が起きた場合に応急の措置を講ずることができる。この例外の運用や、どのスタンドが使っているかは、確認できませんでした。動画の『規則は、スタンド側が…確認する、と定めている』は、この例外の場合を除いた第1項の話です。

2-3. セルフのノズル・設備の基準(規則第28条の2の5)と、ガソリンの引火点

セルフのノズル・設備の基準(規則第28条の2の5第1項第2号)のイ・ハ・ニ・ヘ・ト・チを並べた図
図:規則第28条の2の5第1項第2号の設備の基準(自作の図。大意)

📜 規則 第28条の2の5 第1項第2号ハ・ニ(原文)

ハ:「引火点が四十度未満の危険物を取り扱う給油ノズルは、給油時に人体に蓄積された静電気を有効に除去することができる構造のものとすること。」ただし書き:「ただし、ロ(3)に規定する可燃性の蒸気を回収する装置を設けた顧客用固定給油設備については、この限りでない。」
ニ:「給油ノズルは、自動車等の燃料タンクが満量となったときに給油を自動的に停止する構造のものとするとともに、自動車等の燃料タンク給油口から危険物が噴出した場合において顧客に危険物が飛散しないための措置を講ずること。」

号 内容(規則第28条の2の5 第1項 第2号。大意)
イ 給油ホースの先端部に手動開閉装置を備えた給油ノズルを設ける
ロ 手動開閉装置を開放状態で固定する装置のあるノズルの条件((1)開放状態のままでは給油を開始できない構造 (2)給油口から脱落したとき自動停止 (3)引火点40度未満はベーパー(可燃性蒸気)回収装置)
ハ 引火点が40度未満の危険物を扱う給油ノズルは、人体に蓄積された静電気を有効に除去できる構造(蒸気回収装置のある設備は除く)
ニ 満量になったとき給油を自動的に停止する構造と、噴出しても顧客に飛散しない措置
ホ 給油ホースは、著しい引張力が加わったときに安全に分離し、漏えいを防ぐ構造
ヘ ガソリンと軽油の誤給油を有効に防止できる構造
ト 一回の連続した給油量及び給油時間の上限をあらかじめ設定できる構造
チ 地震時にホース機器への危険物の供給を自動的に停止する構造

これらは、セルフの給油設備の構造の基準です(第28条の2の5の第1項の柱書は、令第17条第5項による特例を定めるもの)。条文の作りからは、お客さん本人に向けて『静電気を除去せよ』『満量で止まったら足すな』と書いた文ではない、と読めます(この記事の読みです)。ヘ(誤給油の防止)は、この記事では1行触れるだけにとどめます(誤給油の対処はセルフスタンドでの給油、正しい手順と注意点を参照)。

📜 消防法 別表第一 備考(原文)

第12号:「第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他一気圧において引火点が二一度未満のものをいう。」
第14号:「第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が二一度以上七〇度未満のものをいい、」(以下略)

ガソリンは第一石油類で、引火点は21度未満なので、規則第28条の2の5の『40度未満』に当たります。灯油・軽油は第二石油類(21度以上70度未満)で、40度未満に当たるかどうかは、この条文だけでは決まりません。

2-4. 消防法の基準に従う義務と罰則の規定、政令第24条のあふれ防止の基準

📜 消防法 第10条第3項(原文。施行日2025年6月1日の版)

「製造所、貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱は、政令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。」

📜 同 第43条第1項(原文)

「次のいずれかに該当する者は、三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」第1号:「第十条第三項の規定に違反した者」

📜 同 第11条の5第1項(原文)

「市町村長等は、製造所、貯蔵所(移動タンク貯蔵所を除く。)又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱いが第十条第三項の規定に違反していると認めるときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者に対し、同項の技術上の基準に従つて危険物を貯蔵し、又は取り扱うべきことを命ずることができる。」

政令第27条は、この『技術上の基準』を定める条文です。ただし、第43条第1項第1号の『違反した者』が、セルフで給油する利用者個人を指すのか、給油取扱所の側(所有者・管理者・占有者など)を指すのか、どの行為が違反として扱われるのかは、条文だけでは確認できませんでした。適用された例も確認できていません。そのため、『エンジンをかけたままは違反で罰則』『継ぎ足しは法律違反』といった言い切りは、この記事でも動画でもしていません。

📜 危険物の規制に関する政令 第24条第1項第8号(原文。施行日2026年4月4日の版)

第24条第1項:「法第十条第三項の製造所等においてする危険物の貯蔵及び取扱いのすべてに共通する技術上の基準は、次のとおりとする。」
第8号:「危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、当該危険物が漏れ、あふれ、又は飛散しないように必要な措置を講ずること。」

第24条は、製造所等での危険物の貯蔵・取扱いの『すべてに共通する』技術上の基準です。第8号は、危険物が漏れ、あふれ、飛散しないように必要な措置を講ずることを求めています。『継ぎ足し』という言葉はありませんが、給油中の吹きこぼれ(あふれ)を防ぐ一般的な基準が政令にある、ということです。継ぎ足しがこの第8号に当たるのか、誰がどの措置を講ずることになるのかは、条文だけでは確認できませんでした。

2-5. 消防庁の通知(静電気・継ぎ足し・運用)

消防庁の通知の経緯の年表(1998年の運用通知から2018年の消防の動きまで)
図:消防庁の通知の経緯(自作の年表。出典は各通知と消防の動き2018年12月号)
通知 発出日 内容(確認した範囲。原文の要点)
消防危第25号 1998年3月13日 セルフ(顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所)の運用。給油量・時間の標準、スタンド側(監視者)の確認事項、使用方法の表示に「火気厳禁」「給油中エンジン停止」「ガソリンの容器への注入禁止」等を記載
消防危第95号 2001年8月13日 2001年4月にセルフで火災2件(給油口のキャップを緩めたとき噴出したガソリン蒸気に引火。静電気による引火の可能性が高いと見られる)。25号通知に静電気対策を加えた
消防危第39号 2002年3月20日 給油口の火災が3件相次いだとして、キャップ操作時の静電気による火災の危険性の注意喚起の徹底を依頼
消防危第181号 2006年8月4日 吹きこぼれ対策。ノズルを奥まで差し込み、レバーを完全に握って給油し、一度満量停止した場合に継ぎ足して給油しないよう、固定給油設備に表示する等して顧客に周知。ノズル等の日常点検
消防危第61号 2007年3月16日 静電気火災の防止(ノズルの導電性の確保、給油キャップを開ける前に静電気除去シートに触れるよう周知、接地の確認)と、吹きこぼれの防止(適切な給油方法の周知、日常点検、スプラッシュガードの設置)

通知の宛先は、25号が各都道府県消防主管部長、181号・61号が各都道府県消防防災主管部長・東京消防庁・各指定都市消防長です。通知は、お客さん本人に命じる条文ではなく、消防庁がスタンドの関係者や消防本部に『周知するよう』お願いする文書です(法令そのものではありません。181号・61号は『周知徹底を図られるようお願いします』と結んでいます)。消防の動き2018年12月号(p.34)は、平成13年の静電気の火災を受けて注意書きに静電気対策を加えるよう各消防本部に通知したこと、平成19年(2007年)には、セルフスタンドの火災事故発生割合がフルサービスより高いことから規則を改正し、給油ノズルは静電気を有効に除去できる構造とすること、吹きこぼれたガソリンが顧客に飛散しない措置を講ずることなどを規定した、と説明しています。

📜 消防庁 消防危第61号(2007年3月16日)(原文)

静電気:「従来どおり、給油キャップを開放する前に、給油客が静電気除去シートに触れるよう周知すること。」
継ぎ足し:「(3) 自動的に給油が止まったら、それ以上の給油はしない。」(適切な給油方法として給油客に周知するもの)
すぐ止まるとき:「早期に満量停止装置が頻繁に作動することが繰り返し発生する場合には、自動車メーカーに相談するように給油客に周知すること」

📜 消防庁 消防危第181号(2006年8月4日)(原文の一部)

「給油ノズルを奥まで差し込み、レバーを完全に握って給油するとともに、一度満量停止した場合に継ぎ足して給油しないよう、固定給油設備にこの旨を表示する等当該セルフスタンドを利用する顧客に周知すること。」

消防庁の周知資料『セルフ給油に関する注意事項』(平成19年3月末現在の数字を含む版。仙台市のページにPDFが掲載されています)は、ドライバー向けに次のように整理しています。

項目 『セルフ給油に関する注意事項』の記載(原文)
給油の前に 「パーキングブレーキ等を作動させ、自動車にブレーキをかけるとともに、自動車のエンジンをきってください。」
静電気 「給油前には、必ず『静電気除去シート』に触れ、体にたまっている静電気を取り除いてから自動車の給油キャップを開けてください。」(シートがない場合は「必ず自動車の金属部分に触れてください。」)
給油作業 「給油は、必ず一人で行ってください。」。手順: ノズルを止まるところまで確実に差し込む→レバーを止まるところまで確実に引く→「自動的に給油が止まったら、それ以上の給油はしない。」→ノズルを元の位置に戻す
すぐ止まるとき 「給油開始後、早期に満量停止装置が作動し、給油できない場合には、給油方法についてセルフスタンドの従業員に相談しましょう。」
その他 火気厳禁(タバコ・ライターなど)、ガソリンの容器への小分けはしない、スタンド内に掲示してある注意事項は必ず守る

なお、この資料の旧URL(消防の動き2018年12月号が示す消防庁のアドレス)は、2026年10月27日時点で開けませんでした。仙台市が掲載しているPDFを使っています。消防庁の現行の掲載先は確認できませんでした。

2-6. 横浜市・仙台市の案内と、取扱説明書

出どころ エンジン 静電気 継ぎ足し
横浜市消防局(2025年7月9日更新) 「給油中は車のエンジンを止めましょう。ガソリンなどから発生する蒸気に引火するおそれがあります。」 「給油の際は、計量機にある静電気除去設備に触れてから給油を行ってください。」(特に冬場は乾燥しやすく静電気が多くなる) 「給油が自動的に止まったら、それ以上の注ぎ足しは行わないようにしましょう。」キャップレス給油口は「継ぎ足し行為をおこなうと普通の給油口の車より油があふれやすく、とても危険」
仙台市消防局(2024年6月14日更新) 「車のエンジンは停止する。」 「給油前に静電気除去パッドに触れる。」 「注ぎ足しをしない。」(ほかに「ノズルを給油口の奥まで差し込む。」「給油中はその場を離れず、他の人と代わらない。」)
トヨタ ヤリスクロス(2026年8月〜・ガソリン車) 「ドアとドアガラスを閉め、エンジンスイッチをOFFにしてください。」 「給油前にボデーなどの金属部分にふれて体の静電気を除去してください。除去したあとは給油が完了するまで、車内にもどったり、他の人やものにふれないでください。」 「継ぎ足し給油をしないでください。」「正常に給油できない場合は、スタンドの係員を呼んで指示に従ってください。」
ホンダ N-BOX(2026年版) 「エンジンを停止させる。」「エンジンは常に停止させる」 「燃料補給作業は、フューエルキャップを開ける前に車体などの金属に触れて身体の静電気を除去してから行う。」「燃料補給中に車内に戻ると、再び帯電することがあります。再度、静電気を放電してください。」 「給油ノズルの自動停止後は、追加補給しない。」「気温などの変化により燃料があふれ、火災になるおそれがあります。」

仙台市は、さらに『もしものとき』を次のように書いています(原文)。横浜市のページには、同じ書き方(火が出たとき・ノズルが抜けたとき・あふれたとき)は、読んだ範囲に見当たりませんでした。

📜 仙台市「セルフガソリンスタンドではご注意を!!」(原文)

給油口から火が出たら:「ノズルをそのままにして、店員を呼びましょう。」「(ノズルを引き抜くと、こぼれたガソリンに引火する場合があります。)」
給油口からノズルが抜けたら:「レバーを引くのをやめて、ノズルを元の位置に戻して店員を呼びましょう。」
ガソリン等があふれたら:「ノズルをそのままにして店員を呼びましょう。」
「※操作が分からないときは、店員に確認しましょう。」

取扱説明書は、トヨタ ヤリスクロス(2026年8月以降の版・ガソリン車)とホンダ N-BOX(2026年版)の2車種だけを読みました。他社・他車種は読んでいないので、『各社とも』とは言えません。自分の車の取扱説明書で確認してください。

2-7. 一回の給油量・時間の上限と、セルフでできること

📜 規則 第40条の3の10第1項第2号(原文)

「顧客用固定給油設備の一回の給油量及び給油時間の上限並びに顧客用固定注油設備の一回の注油量及び注油時間の上限をそれぞれ顧客の一回当たりの給油量及び給油時間又は注油量及び注油時間を勘案し、適正な数値に設定すること。」

規則は数字を書いていません。消防庁の1998年の通知(消防危第25号)は、設定値の標準を次のように示しています。ただし1998年の通知で、改定の有無は確認した範囲で見当たらず、規則の書き方からは、設定はスタンド側(給油取扱所)が決めると読めます(規則が『適正な数値に設定すること』と書いているためで、通知に実際の設定を示す文は見当たりません)。

通知が示す標準(大型トラック専用の給油取扱所等以外) ガソリン 軽油 給油時間
消防危第25号(1998年3月13日) 60リットル 100リットル 4分

📜 消防庁 消防危第25号 第1(原文の一部)

「また、当該給油取扱所では、顧客にガソリンを容器に詰め替えさせること及び灯油又は軽油をタンクローリーに注入させることは行えないものであること。」

セルフでお客さんが自分で給油できるのは自動車(自動二輪車を含む、と通知は書いています)と原動機付自転車で、灯油と軽油は容器にも入れられます(規則第28条の2の4)。ガソリンの容器への詰替えは、その中に入っていません。携行缶の購入ルールは携行缶にガソリンを入れてもらうとき免許証は必要?を参照してください。

3. 違った観点から整理する

3-1. 『誰に向けた文か』で整理する

エンジン停止・静電気・継ぎ足し・スタンド側の指示が、政令・規則、消防庁の通知、市の案内、取扱説明書のどこに書いてあるかを並べた表
図:守ることの出どころ別の整理表(自作の表。出典は各行の条文・資料)
出どころ 誰に向けた文か(この記事の読み方) セルフ給油での例
政令第27条(取扱いの技術上の基準) 条文に主語は書かれていない。消防法第10条第3項が、取扱所での危険物の取扱いは政令の基準に従うこと、と定める ロ: 給油するときは原動機を停止させる(セルフは第1号の3で例による)
規則第28条の2の5(設備の基準) スタンドの設備の構造(顧客用固定給油設備) ノズルの静電気除去構造、満量での自動停止、誤給油の防止、量・時間の上限を設定できる構造
政令第24条(すべてに共通する技術上の基準) 取扱いのすべてに共通する基準。条文に主語は書かれていない 第8号: 危険物が漏れ、あふれ、飛散しないよう必要な措置を講ずる(継ぎ足しがこれに当たるかは確認できなかった)
規則第18条・第40条の3の10 スタンド(給油取扱所)の側の義務(掲示板の設置、顧客の給油作業の監視・制御・指示) 「給油中エンジン停止」の掲示板、給油開始時の安全確認
消防庁の通知 消防庁から都道府県・消防本部などに宛てた通知(お願い)。スタンドの関係者やお客さんへの周知を求める(法令そのものではない) キャップを開ける前にシートに触れる、継ぎ足さない、すぐ止まるときは従業員に相談
市の案内 市民への呼びかけ 横浜市・仙台市とも、エンジン停止・静電気除去設備に触れる・注ぎ足さない
取扱説明書 車の使用者への注意 トヨタ・ホンダ: 金属に触れて静電気を除去、継ぎ足し(追加補給)をしない

『守ること』が全部同じ重さの法律、というわけではありません。エンジン停止は政令の技術上の基準にあり、静電気は、条文ではノズルの構造など設備の基準として書かれ、お客さんの行動としては、通知・自治体の案内・取扱説明書で求められています。継ぎ足しは、条文に言葉がなく、あふれ防止の一般基準(政令第24条第1項第8号)があります。ただし、これに当たるか、誰の措置かは確認できませんでした。それでも三つとも、国・自治体・自動車メーカーの資料が同じ方向を向いていることは確かです(確認した範囲)。条文に書かれていないことと、『やらなくてよい』ことは、別です。

3-2. 継ぎ足しが問題にされた理由(消防庁の検討会報告書に載っている調査のうち2つ・2005〜2006年)

吹きこぼれの調査: 給油所への調査(2005年12月)と、セルフスタンドでの給油の観察(2006年9〜10月。1,303件中14件、うち8件が継ぎ足し)
図:吹きこぼれの調査の数字(自作の図。消防庁 消防危第61号の検討会報告書 第3章)

消防危第61号の検討会報告書(第3章)には、消防庁がフルスタンドに行ったアンケート(平成18年10月・72件)や検証実験なども載っています。そのうち、吹きこぼれの数字が分かる2つの調査を紹介します。1つ目は、石油連盟など4団体が2005年12月に、セルフ給油所500か所とフル給油所5,000か所に行った実態調査です(セルフ440件・88%、フル2,015件・40.3%が回答)。最近1年間に『吹きこぼれが発生したことがある』と答えたのは、セルフ給油所の95.5%、フル給油所の77.6%でした(給油所側の回答)。セルフでの吹きこぼれの原因の推定(複数回答)は、『給油方法、注意事項についての周知不足』97.6%、『給油ノズルと自動車の燃料タンクや給油口の形状等との関係』79.5%、『給油ノズルの不具合』58.3%。『周知不足』と答えた回答のうち最も多かった理由が『オートストップ後の継ぎ足し給油をしていた』(74.6%)でした。

2つ目は、日本自動車工業会と日本自動車研究所が2006年9〜10月に、埼玉・茨城・千葉のセルフスタンド等で給油の様子を観察した調査です。報告書の原文は「埼玉、茨城、千葉の各県4 カ所(ENEOS、JOMO、九州石油、COSMO) のセルフスタンド及びJARI 給油所」で、『各県4か所』の意味(各県に4か所か、4つのブランドに1か所ずつか)は、原文だけでは確定できませんでした。給油行為1,303件のうち吹きこぼれは14件(1%)で、内訳は継ぎ足し給油によるもの8件(57%)、それ以外の不適切な操作によるもの6件(43%)でした。報告書は『自動車と給油ノズルの不適合が原因で吹きこぼれが発生したケースはなかった』と書いています。

📜 消防庁 消防危第61号の検討会報告書 第3章(原文)

作動しない場合:「給油速度は給油レバーの握りによって決まり、継ぎ足し給油、よそ見、給油口カバーに給油レバーを引っかける等の不適切な給油方法により、給油レバーの握りが浅くなりすぎると考えられる」
間に合わない場合:「継ぎ足し給油により燃料タンクが満タンになったときに給油管内の燃料液面と給油ノズル満量停止センサ部が近い状態となる」

第5章のまとめは、『燃料吹きこぼれの多くは不適切な給油方法が原因で発生している』としています。数字は2005〜2006年のもので、現在の状況を示すものではありません(確認日時点で、より新しい同種の調査は確認できませんでした)。

3-3. セルフスタンドの給油中の火災件数(消防の動き2018年12月号)

年 平成18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
給油取扱所の全火災事故 40 27 27 30 29 29 29 22 26 17 31 26
セルフスタンド(給油中) 6 3 7 3 3 5 3 3 2 2 2 4
フルサービススタンド(給油中) 3 1 1 4 6 2 3 1 3 0 2 5

消防の動き2018年12月号(p.34、表1)の数字です(単位は件。平成18年=2006年〜平成29年=2017年)。本文は『セルフスタンドの給油中の火災事故は年に数件程度に抑えられています』『火災事故発生割合も減少してきていますが、フルサービススタンドと比較すると、火災事故発生割合は高い傾向にあります』と説明しています(割合は1万施設あたり。この記事では件数の表のみ掲載)。平成30年以降の同種の数字は確認できませんでした。仙台市は『過去には、仙台市内のセルフガソリンスタンドにおいて、給油中の火災が2件発生しております』と書いています。

件数が数件という数字は、『セルフは危険だから避ける』という意味ではなく、『だから決まりが積み重ねられ、手順を守ることが大切』という読み方ができる、というのがこの記事の整理です(火災の原因や個々の事例は、この表からは分かりません)。

3-4. 思い込みの検証表

よくある思い込み 確認できたこと 根拠
継ぎ足しは法律違反 政令・規則・消防法に「継ぎ足し」「注ぎ足し」「吹きこぼれ」の語は各0件。ただし政令第24条第1項第8号に、危険物があふれないよう必要な措置を講ずる、という一般的な基準がある。消防庁の通知・市の案内・取扱説明書が「しない」と書く。継ぎ足しがこの基準や消防法第10条第3項・第43条の違反に当たるかは確認できなかった 政令第24条・規則・消防法、消防危第181号・第61号
エンジンをかけたままなら、違反で罰則 エンジン停止は政令第27条第6項第1号ロ(セルフは第1号の3)の基準。消防法第43条に罰則の規定があるが、利用者個人にどう当てはまるかは確認できなかった 政令、消防法第10条第3項・第43条
静電気除去シートに触れるのは、法律で義務 政令・規則・消防法に、シートに「触れる」文は見当たらない(「除去シート」「除電」は0件)。ノズルの静電気除去構造は規則(スタンドの設備の基準)。触れることは消防庁の通知・市の案内・取扱説明書にある 規則第28条の2の5、消防危第61号
静電気で必ず引火する 「必ず」とは書かれていない。2001年の火災2件について、消防庁は原因を静電気による引火の「可能性が高い」とみている。セルフの給油中の火災は平成18〜29年は年に2〜7件 消防危第95号、消防の動き2018年12月号
セルフは危険だから避けるべき 消防庁は、セルフの給油中の火災発生割合がフルサービスより高い傾向、と説明する一方、年に数件程度に抑えられていると書く。恐怖訴求の根拠にはしない。手順を守る 消防の動き2018年12月号
火が出たら、仙台市の対処が全国共通 仙台市は「ノズルをそのままにして、店員を呼びましょう」と書く。横浜市のページには同じ書き方が見当たらない。読んだ2つの市でも案内が違う 仙台市・横浜市
一回の給油量の上限は、法律で決まっている 規則は「適正な数値に設定すること」と書き、数字は書かない。1998年の通知は(大型トラック専用の給油取扱所等以外の)標準を示すが、規則の書き方からは、設定はスタンド側が決めると読める 規則第40条の3の10、消防危第25号
セルフでも、ガソリンを缶に入れられる セルフで顧客が給油できるのは自動車・原付。灯油・軽油は容器に入れられるが、ガソリンの容器への詰替えは入っていない(通知は「行えない」と書く) 規則第28条の2の4、消防危第25号

3-5. 確認できなかったこと

①消防法第43条の罰則が、利用者個人のエンジン停止・継ぎ足し・静電気除去の不履行にどう適用されるか(適用例・解釈)。②政令の「自動車等」の定義の括弧書き、ハイブリッド車・電気自動車での『原動機の停止』の扱い。③消防庁の周知資料『セルフ給油に関する注意事項』の現行の掲載先と、平成30年以降のセルフ給油中の火災件数、消防危第25号の標準値が現在も運用されているか。④横浜市のページに『火が出たとき』の対処が見当たらなかったことは、同市が別の媒体で案内していない、という意味ではありません。⑤取扱説明書は2車種のみ(トヨタ ヤリスクロス・ホンダ N-BOX)。⑥継ぎ足しが政令第24条第1項第8号(あふれ防止の一般基準)に当たるか。

4. よくある質問

Q. エンジンをかけたまま給油したら、違反ですか?

A. エンジン停止は、政令第27条第6項第1号ロ(セルフは第1号の3で例による)の基準です。消防法第10条第3項は取扱いの技術上の基準に従うことを定め、第43条第1項第1号に罰則の規定があります。ただし、利用者個人にどう当てはまるかは、条文だけでは確認できませんでした。違反かどうかの前に、横浜市が書くとおり、ガソリンなどから発生する蒸気に引火するおそれがあるので、エンジンを止めて給油してください。ハイブリッド車・電気自動車の止め方は、取扱説明書で確認してください。

Q. 静電気除去シートがないスタンドでは、どうしますか?

A. 消防庁の周知資料は、シートが設置されていない場合は自動車の金属部分に触れてください、と書いています。トヨタ ヤリスクロスとホンダ N-BOXの取扱説明書も、車体などの金属部分に触れて静電気を除去するよう書いています。除去したあとは、給油が完了するまで車内に戻らないでください(トヨタ)。戻ったときは、もう一度放電してください(ホンダ)。

Q. 満タンで自動的に止まったあと、少しだけ足してもよいですか?

A. 足さないでください。政令・規則・消防法に「継ぎ足し」の語は見当たりませんが、消防庁の通知(2006年・2007年)、横浜市・仙台市の案内、トヨタ・ホンダの取扱説明書が、継ぎ足さない・追加補給しない、と書いています。ホンダは、自動停止後に追加補給をすると燃料が満タン容量以上に入ることがあり、気温などの変化であふれて火災になるおそれがある、と書いています。なお政令第24条第1項第8号は、危険物があふれないよう必要な措置を講ずる、という一般的な基準を定めていますが、継ぎ足しがこれに当たるかは、条文だけでは確認できませんでした。

Q. 給油を始めてすぐに止まってしまうときは?

A. 消防庁の周知資料は、早期に満量停止装置が作動して給油できない場合は、給油方法についてセルフスタンドの従業員に相談しましょう、と書いています。消防危第61号は、早期に満量停止装置が頻繁に作動することが繰り返し発生する場合は、自動車メーカーに相談するよう周知することとしています。無理に足したりせず、まず従業員に相談してください。

Q. 給油中に火が出たら、どうすればよいですか?

A. 仙台市は、給油口から火が出たら、ノズルをそのままにして店員を呼びましょう(ノズルを引き抜くと、こぼれたガソリンに引火する場合がある)と書いています。横浜市のページには、同じ書き方が見当たりませんでした。読んだ2つの市でも案内が違うので、スタンドの表示と店員(監視者)の指示に従ってください。消防庁の周知資料も、監視者の指示には従うよう書いています。

Q. セルフで、ガソリンを携行缶に入れてもよいですか?

A. セルフで顧客が給油できるのは自動車と原動機付自転車で、灯油と軽油は容器にも入れられます(規則第28条の2の4)。ガソリンの容器への詰替えは、その中に入っておらず、消防庁の通知は、顧客にガソリンを容器に詰め替えさせることは行えない、と書いています。携行缶で買うときの本人確認などは、携行缶にガソリンを入れてもらうとき免許証は必要?で整理しています。

5. あわせて読みたい・まとめ・出典

あわせて読みたい(サイト内の記事):

▶ セルフスタンドでの給油、正しい手順と注意点(給油の手順・ノズルの色・誤給油の対処。この記事は、決まりの出どころに絞っています)

▶ 携行缶にガソリンを入れてもらうとき免許証は必要?本人確認・使用目的・セルフでの扱い・静電気を消防庁資料で確認【2026年】(携行缶の購入・本人確認・セルフでの容器の扱い)

▶ 給油口の左右は燃料計の三角でわかる?公式資料で確認した6社の表示と、キャップ「カチッ」の回数(給油口の位置の見分け方)

まとめ

セルフ給油で守ることは、出どころで分けると整理できます。(1)エンジン停止は、政令第27条第6項第1号ロ(セルフは第1号の3)に書いてあり、看板は規則第18条が決めている。(2)静電気は、ノズルの作りが規則第28条の2の5で決まっていて、シートに触れることは消防庁の通知・市の案内・取扱説明書にある。(3)継ぎ足しという言葉は、政令・規則・消防法になく(あふれ防止の一般基準は政令第24条第1項第8号ですが、継ぎ足しが当たるかは確認できていません)、消防庁の通知・市の案内・取扱説明書が『しない』と書いている。(4)もしものときの対処は、読んだ2つの市でも違うので、表示と店員の指示に従う。迷ったら、車の取扱説明書と、スタンドの表示を確認してください。

確認日・免責・出典

確認日は2026年10月27日です。危険物の規制に関する政令は施行日2026年4月4日の版、同規則は2026年6月30日の版、消防法は2025年6月1日の版で、2026年11月13日までに施行される改正は、e-Govの改正履歴で確認できませんでした。消防庁の通知は法令そのものではなく、消防庁から都道府県・消防本部などに宛てた通知(お願い)です。横浜市のページは2025年7月9日更新、仙台市のページは2024年6月14日更新の版です。取扱説明書は、トヨタ ヤリスクロス(2026年8月〜の版・ガソリン車)とホンダ N-BOX(2026年版)です。この記事は一般的な情報提供で、個別の判断は、最新の条文・消防などの公的な案内・お車の取扱説明書・スタンドの表示でご確認ください。条文・通知・自治体の案内・取扱説明書は変更されることがあります。

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