JAFの出動理由No.1は「バッテリー上がり」!2025年度データで見る予防と対処法

JAFには1年間で230万件以上の救援要請が寄せられ、約13.7秒に1件の割合で出動しています(2025年度)。その出動理由の1位は、四輪・二輪合計で「バッテリー上がり」(997,116件、構成比43.17%)です。この記事では、JAF公式サイトが公表している2025年度(2025年4月〜2026年3月累計)のデータを整理し、バッテリー上がりの原因・予防・対処、ハイブリッド車やEVの注意点、JAFと自動車保険のロードサービスの違いまでをまとめました。

📋 この記事の要点

✔ 2025年度(2025年4月〜2026年3月累計)の救援件数は全国合計2,309,716件(四輪2,213,684件、二輪96,032件)

✔ 出動理由の1位はバッテリー上がり(43.17%)、2位はタイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(20.90%)、3位は落輪・落込(5.41%)。この3つで約69%

✔ 高速道路の四輪では1位がタイヤトラブル(44.02%)で、一般道路とは傾向が異なる

✔ JAFは「ライトの消し忘れ等のドライバーのうっかりミス、メンテナンス不足などの人的要因が多い傾向」と説明している

✔ ハイブリッド車やEVにも12Vの補機バッテリーがあり、BEVの出動理由でも過放電バッテリーが2位に入っている

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 2025年度の救援件数と出動理由ランキング

JAFロードサービスの2025年度(2025年4月〜2026年3月累計)の救援件数は、次のとおりです。

📊 2025年度 JAFロードサービス救援件数(JAF公式サイトより)

区分 四輪 二輪 四輪・二輪合計
一般道路 2,152,386件 93,732件 2,246,118件
高速道路 61,298件 2,300件 63,598件
合計 2,213,684件 96,032件 2,309,716件

※表は横にスクロールできます

📊 2025年度 出動理由TOP3(JAF公式サイトより)

順位 出動理由 件数(四輪・二輪合計) 構成比
1位 バッテリー上がり 997,116件 43.17%
2位 タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足 482,696件 20.90%
3位 落輪・落込 124,979件 5.41%

※表は横にスクロールできます

📌 補足

JAFの注記によると、1位の「バッテリー上がり」は「過放電バッテリー」と「破損/劣化バッテリー」の合計数です。ライトの消し忘れなどで電気が足りなくなったケースと、バッテリー自体が傷んでいたケースの両方が含まれています。

💡 「約69%」は何の合計か

JAFが示している「約69%」は、上位3つ(バッテリー上がり、タイヤのトラブル、落輪・落込)の合計です。バッテリー上がりとタイヤのトラブルの2つだけを足すと、43.17%+20.90%で約64%になります。数字を引用するときは、どの項目の合計かを取り違えないようにしましょう。

2. 道路別・車種別に見る出動理由の違い

📊 道路別・車種別の出動理由TOP3(2025年度、JAF公式サイトより)

区分 1位 2位 3位
一般道路・四輪 過放電バッテリー(769,024件、35.73%) タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(442,300件、20.55%) 劣化/破損バッテリー(195,717件、9.09%)
高速道路・四輪 タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(26,985件、44.02%) 燃料切れ(5,285件、8.62%) 事故(4,777件、7.79%)
一般道路・二輪 過放電バッテリー(20,536件、21.91%) タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(13,140件、14.02%) 劣化/破損バッテリー(8,027件、8.56%)
高速道路・二輪 燃料切れ(420件、18.26%) タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(271件、11.78%) 事故(129件、5.61%)
BEV(電気自動車) タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足(3,335件、30.7%) 過放電バッテリー(2,364件、21.7%) BEVの駆動用電池切れ(1,165件、10.7%)

※表は横にスクロールできます

JAFは、四輪のタイヤトラブルが一般道路では全体の約20%なのに対し、高速道路では約40%と2倍以上になっていると説明しています。高速道路ではバースト(破裂)が多く、空気圧が低下したまま高速で連続走行するとタイヤのたわみが大きくなり、発熱してバーストに至ることがあるとされています(スタンディングウェーブ現象)。

💡 連休は救援要請が増える

JAFによると、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の連休は救援要請が急増します。2025年のゴールデンウィーク(4月26日〜5月7日)の一般道路(四輪・二輪合計)では、過放電バッテリーが1位(27,497件、37.98%)でした。長距離ドライブの前は、バッテリーとタイヤの点検をしておくと安心です。

3. バッテリー上がりの原因と、寿命が近づいたときのサイン

📊 バッテリー上がりの主な原因

原因 内容(JAFの解説) 予防の考え方
電装品の消し忘れ エンジンを止めた状態でライト類・室内灯・ウインカーなどをつけ続けると、充電されないまま蓄えた電気を消費する。ドアがしっかり閉まっていないと室内灯がついたままになることもある 降車時に、電装品がオフか、ドアが閉まっているかを確認する
自然放電 クルマに乗らない状態が長く続くと、記憶装置や時計機能を維持するためにコンピュータやカーナビなどが少しずつ電気を消費し、上がることがある 長く乗らない予定があるときは、事前に整備工場などで状態を確認する
使用状況による消耗 夏の夜間・雨・渋滞のように、エアコン、ヘッドライト、ワイパー、オーディオ、カーナビ、ブレーキランプが同時に働く状況ではバッテリーが酷使される。夏に弱ったバッテリーが冬にトラブルを起こすこともある 夏のあと、冬の前にバッテリーの状態を点検してもらう
バッテリーの寿命 使われ方で大きく異なるが、一般に2〜3年といわれる。夜間の走行が多い、近所の買い物だけなど、長い距離を走らないクルマは寿命が短くなりやすい 年数と使い方を把握し、点検・交換時期を決めておく

📊 JAFが挙げる寿命のサイン

寿命が近づいたときのサイン 内容
エンジン始動時 セルモーターの回転が弱くなる
明るさの変化 ライトやランプの明るさが、エンジンの回転数によって違う
電装品の動き パワーウインドーの動きが遅くなる
外観 バッテリー液が減りやすい、バッテリー本体が膨らんでいる
年数 2年を過ぎた頃からバッテリーが原因のトラブルが多くなるといわれる(前兆なく突然かからなくなる場合もある)

バッテリーの交換時期について、JAFの別のページでは、一般的なガソリン車で2〜5年が目安、アイドリングストップ機能付きのクルマは負荷が大きいため2〜3年が目安と説明されています。3年以上経過したバッテリーは内部の劣化が進んでいる可能性があり、カー用品店やガソリンスタンドには無料でバッテリー点検を行う店舗もあるとされています(対応は店舗によって異なります)。

4. バッテリーが上がってしまったときの対処(ジャンピングスタート)

ライトの消し忘れなどでバッテリーが上がった場合は、他のクルマから電気を一時的に分けてもらう「ジャンピングスタート」でエンジンを始動できることがあります。JAFの案内をもとに、手順を整理します。作業に不安があるときは、無理をせずロードサービスを呼びましょう。

🧭 ジャンピングスタートの流れ(JAF「自動車のバッテリー上がりと応急処置」より)

1

ブースターケーブルを点検する

被膜の破損、断線、バッテリーの端子を挟むクリップ部分のガタがないかを確認します。問題があれば使いません。

2

救援車を用意する

電気を供給してくれる救援車を近くに止め、エンジンを停止させます。トラックは電圧が24Vと高いため、救援車には使えません。

3

ケーブルを決められた順序でつなぐ

(1)上がったクルマのプラス、(2)救援車のプラス、(3)救援車のマイナス、(4)上がったクルマのマイナス(端子ではなくエンジンの金属部分など)の順です。

4

救援車のエンジンをかける

AT車はパーキング、MT車はニュートラルで、サイドブレーキをかけます。アクセルを踏んで回転を少し高く保ちます。

5

上がったクルマのエンジンを始動する

スターターを回して始動します。

6

ケーブルを逆の順番で外す

始動したら、つないだときと逆の順番でケーブルを外します。

⚠️ 注意

ケーブルをつなぐ順序を誤ると、ショートや発火、ケガにつながるおそれがあります。また、JAFは「ハイブリッド車は車の構造上、他の車のバッテリー上がりを救援することはできません」と案内しています。救援車が用意できない場合や、自動車整備に不慣れで自信がない場合は、JAFなどのロードサービスに任せるのが安全です。

📌 エンジンがかかったあとも点検を

JAFによると、エンジンが始動すれば走行はできますが、バッテリー自体が寿命を迎えていたり損傷していたりすると、エンジンを止めたときに再び始動できないことがあります。発電機が不調の場合は走行中に止まることもあるため、ディーラーや専門店で早めに点検を受けましょう。

📊 JAFの料金の目安(最新の料金はJAF公式サイトで確認してください)

項目 内容(JAF公式ページより)
JAFのバッテリー上がり作業料金(非会員) 21,700円(昼間・一般道路での応急始動作業の場合。ページの表記は「2025年7月現在」。2026年9月25日に確認)
JAF会員の場合 24時間いつでも無料でロードサービスを受けられるとされている

5. ハイブリッド車・EVも「補機バッテリー」で上がることがある

ハイブリッド車や電気自動車には、走行用の「駆動用バッテリー」とは別に、ライトやカーナビなどの電装品を動かす「補機バッテリー(12V)」が搭載されています。JAFの説明を整理すると、次のとおりです。

📊 駆動用バッテリーと補機バッテリーの違い

種類 役割 JAFの説明
駆動用バッテリー クルマの走行に使用する 長寿命を前提に設計されており、ハイブリッド車では「5年または走行10万km」、電気自動車では「8年または走行16万km」などの長期保証を設定しているメーカーが多い。通常の使用環境では頻繁な交換が必要なケースは多くない
補機バッテリー(12V) ライトやカーナビなどの電装品を動かす 消耗品で、使用環境にもよるが2〜5年程度が交換時期の目安。劣化すると、電装品が正常に動作しなくなるだけでなく、ハイブリッドシステムや電気自動車のシステム自体が起動しない場合もある

実際に、2025年度のBEVの出動理由では、過放電バッテリーが2位(2,364件、21.7%)に入っています。「充電は十分あるはずなのに動かない」というときは、補機バッテリーの状態も疑ってみましょう。定期点検のときに、補機バッテリーの状態を確認してもらうことが大切です。

⚠️ 注意

ハイブリッド車・EVの救援やバッテリー交換は、車種ごとに手順や注意点が異なります。取扱説明書を確認し、不明な点はディーラーや整備工場、ロードサービスに相談してください。

6. JAFと自動車保険のロードサービス、どう使い分ける?

バッテリー上がりの際に頼れる先として、JAFと、自動車保険に付帯するロードサービスがあります。JAF公式サイトの「自動車保険のロードサービスとの違い」の説明を整理しました。保険のサービス内容は契約ごとに異なるため、実際の内容は、ご自身の保険証券や約款・保険会社の案内で確認してください。

📊 JAFと自動車保険のロードサービスの違い(JAF公式ページの整理)

比較点 JAF 自動車保険のロードサービス
対象 「人」にかかる。会員が運転するクルマであれば、レンタカーや友人のクルマなどにも対応 「クルマ」にかける。契約したクルマが対象
利用回数 利用回数の制限なし 年間の回数に上限が設けられている場合が多い
対応範囲 タイヤのパンク修理、雪やぬかるみでのスタック、冠水・台風などの自然災害、異音・異臭などにも対応 バッテリー上がりや燃料切れなどの基本的な出動が中心
費用 非会員は有料、会員は原則無料(内容により有償の作業もある) 契約の範囲内で無料の場合が多い(内容は契約による)

💡 ポイント

JAFは、自動車保険とJAFの両方に加入していることで、充実したサービスが受けられるとしています。どちらを先に呼ぶかは、ご自身が加入している内容(無料の範囲・回数・連絡先)を事前に確認したうえで決めておくと、いざというときに慌てません。JAFと保険付帯サービスの違いは、当サイトの別記事でも整理しています。

📝 出発前・日常のバッテリー予防チェックリスト

☑️ 降車時に、ライト・室内灯・その他の電装品がオフになっていることを確認した

☑️ ドアがしっかり閉まっている(室内灯が点灯したままになっていない)

☑️ 長期間乗らない予定があるときは、事前にバッテリーの状態を確認してもらった

☑️ エンジンの始動時、セルモーターの回転が弱くなっていないか気にしている

☑️ 使用年数を把握し、車検・定期点検のときにバッテリーの点検をお願いしている

☑️ ブースターケーブルを積んでいる場合は、被膜の破損やクリップのガタがないか確認した

☑️ JAFや保険会社のロードサービスの連絡先を、スマートフォンなどに控えてある

出典(公式)

7. よくある質問

Q. 出動理由の1位が「バッテリー上がり」なのはなぜですか?

A. JAFは、ライトの消し忘れ等のドライバーのうっかりミスや、メンテナンス不足などの人的要因が多い傾向にあると説明しています。なお、1位の件数(997,116件)は、過放電バッテリーと、破損・劣化バッテリーの合計です。

Q. ハイブリッド車やEVなら、バッテリー上がりの心配はありませんか?

A. そうとは限りません。駆動用バッテリーとは別に12Vの補機バッテリーがあり、これが上がると、システムが起動しない場合もあります。2025年度のBEVの出動理由でも、過放電バッテリーが2位でした。

Q. エンジンがかかったら、そのまま走って充電すれば大丈夫ですか?

A. JAFによると、始動すれば走行はできますが、バッテリー自体が寿命を迎えている場合は、エンジンを止めたときに再び始動できないことがあります。発電機の不調で走行中に止まることもあるため、早めに点検を受けましょう。

Q. ジャンピングスタートに自信がないときは?

A. 救援車やブースターケーブルがない場合、整備に不慣れで自信がない場合は、JAFなどのロードサービスに任せるのがおすすめです。ケーブルの接続順序を誤ると、ショートや発火の原因になります。

まとめ

JAFの2025年度(2025年4月〜2026年3月累計)のデータでは、出動理由の1位はバッテリー上がり(43.17%)で、上位3つ(バッテリー上がり、タイヤのトラブル、落輪・落込)で約69%を占めています。JAFは、消し忘れなどのうっかりミスやメンテナンス不足といった人的要因が多いと説明しており、降車時の確認と、バッテリーの年数・状態の点検で防げるものも少なくありません。ハイブリッド車やEVにも補機バッテリーがあるため、油断は禁物です。万一のときは、無理をせずロードサービスを頼りましょう。

※本記事は、JAF公式サイトの情報(2026年9月25日に確認)をもとにした一般的な情報提供です。件数・料金・サービス内容は更新されることがあります。バッテリーの状態や車両の不具合は、整備工場・ディーラーでの点検をおすすめします。

アイキャッチ画像: Battery boost Whitby, Ontario by Mobiletireservicegta, CC BY-SA 4.0

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