エアバッグに交換時期はある?タカタ製リコールが今も車検を止める理由

「エアバッグにも交換時期があるのでは?」と気になったことはありませんか。この記事では、エアバッグの交換について取扱説明書に書かれている内容と、タカタ製エアバッグのリコールに伴う「車検で通さない措置」の経緯と現状を、国土交通省・Hondaの公式情報で整理しました。

📋 この記事の要点

✔ タカタ製エアバッグは、インフレータ(ガス発生装置)が異常破裂し、金属片が飛散する不具合で、平成21年(2009年)以降にリコールが実施されている

✔ 車検で通さない措置は、2018年(平成30年)5月1日に始まり、2020年5月1日から順次拡大された

✔ 国土交通省の集計では、措置の対象となる未改修車は、令和8年(2026年)6月末現在で4.3万台

✔ リコール対応の修理は無償(Hondaの案内)。対象車かどうかは、リコール情報検索やメーカーで確認できる

✔ 定期交換が必要かは、車種の取扱説明書で確認する。今回確認した2社の取扱説明書には使用期限の記載はなかった

1. エアバッグに「定期交換」は必要か

結論から言うと、車種ごとの取扱説明書で確認するのが確実です。今回、トヨタ(ハリアー)と三菱(eK)の取扱説明書のSRSエアバッグの項目を確認しましたが、使用期限や定期交換の間隔についての記載は見つかりませんでした。

📊 取扱説明書に書かれていること(確認日: 2026年9月25日)

確認した内容 取扱説明書の記載(要旨) 出典
使用期限・点検の間隔 記載なし(確認した範囲) トヨタ ハリアー、三菱 eK取扱説明書
一度ふくらんだあと 再使用できない。販売会社で交換する 三菱 eK取扱説明書
格納部に傷・ひび割れ そのまま使用せず、販売会社で交換する 三菱 eK取扱説明書
SRSエアバッグ警告灯 ON後の約7秒間はシステムチェックで点灯。点灯し続けるときは、正常に作動せず重大な事故につながるおそれがある 三菱 eK取扱説明書
作動したとき 30分経過するまでエアバッグに触らない 三菱 eK取扱説明書

⚠️ 「多くのメーカーが、車両の寿命と同等の耐久性と案内している」とは書きません

年式の古い車や、ご自身の車の扱いは、取扱説明書・ディーラーで確認してください。

2. タカタ製エアバッグのリコールと、車検で通さない措置

タカタ製エアバッグは、ガス発生装置(インフレータ)が異常破裂し、金属片が飛散する不具合が発生したため、平成21年以降にリコールが実施されています。国土交通省は、未改修の車のうち危険性が高いものを車検で通さない措置を、段階的に導入してきました。

📊 リコールと車検停止措置の主な経緯(確認日: 2026年9月25日)

時期 内容 出典
平成21年(2009年)以降 リコールを実施。総台数は2,106万台(令和元年11月末時点) 国土交通省(令和2年1月28日発表)
平成29年(2017年)10月 国内の改修率は83.2%で、約320万台の未改修車があった。全世界で、異常破裂による死者が少なくとも18人 国土交通省(措置の導入時の説明)
平成30年(2018年)5月1日 異常破裂する危険性が高い未改修車を、車検で通さない措置を開始 国土交通省
令和2年(2020年)5月1日 対象を順次拡大。国内で異常破裂したエアバッグと同じタイプで、生産から9年以上経過したものなど。令和元年11月末時点で約24万台 国土交通省(令和2年1月28日発表)
令和3年(2021年)11月29日 令和2年1月以降に届出があったリコールの対象車両も、車検停止措置の対象に追加 国土交通省
2022年5月1日 Hondaの案内で、措置の拡大の日付として記載 Honda

📊 措置の実施状況(確認日: 2026年9月25日)

項目 数字 出典
措置の対象となる未改修車(令和8年6月末現在) 計4.3万台(令和8年6月から、クール別ではなく全クールの合計での集計に変更) 国土交通省
令和8年6月の、運輸支局等で車検を通さなかった件数 12件(概算値) 国土交通省
平成30年5月からの、車検を通さなかった総件数 68,900件(概算値) 国土交通省
措置の施行前後の未改修車(危険性が高いもの) 平成30年4月末:74万台 → 平成31年4月末:23万台 国土交通省

📌 補足

「25社・累計約2,100万台」「改修完了率は9割台後半」という記述も、今回確認できた国土交通省の数字(2,106万台、令和8年6月末で措置対象の未改修車4.3万台)と表現が異なるため、改めました。

3. 自分の車が対象かを確認する方法

🧭 確認から修理までの流れ

1

車検証で、車名・型式・車台番号を確認する

車台番号は、リコールの対象かどうかを調べるときに使います。

2

国土交通省のリコール情報検索、またはメーカーの検索を使う

国土交通省の「自動車不具合情報ホットライン」のサイトから、リコール情報の検索ができます。Hondaのように、自社のリコール検索ページを用意しているメーカーもあります。

3

検索アプリを使う(Hondaの案内)

Hondaの案内では、日本自動車整備振興会連合会の無料のリコール検索アプリで、車検証のQRコードを読み取る方法が紹介されています。

4

対象だった場合は、ディーラーに連絡する

Hondaの案内では、エアバッグのリコール作業は無償です。部品の準備のため、事前に販売店に連絡するよう案内されています。

5

改善措置済証を受け取る

車検を受けるときは、改善措置済証を運輸支局等に提出することになります(国土交通省の措置の方法より)。

📊 確認・相談の窓口(確認日: 2026年9月25日)

窓口 内容
国土交通省 自動車不具合情報ホットライン リコール情報検索、不具合情報の受付。電話 0120-744-960(物流・自動車局 審査・リコール課)
各メーカーのお問い合わせ先 国土交通省のページに、メーカーごとの問い合わせ先・ウェブサイトの一覧がある
ディーラー 対象の確認、無償修理の予約

4. 中古車購入・車検の前のチェックリスト

📝 チェックリスト

☑️ 車検証の車台番号で、リコールの対象かを検索した

☑️ タカタ製エアバッグのリコールについて、改修済みかを確認した

☑️ 記録簿に、リコール作業の履歴があるか確認した

☑️ 中古車の場合は、販売店に、改善措置の状況を確認した

☑️ SRSエアバッグ警告灯が、点灯し続けていないか確認した

☑️ 車検の前に、対象の有無をディーラー・整備工場に相談した

☑️ 取扱説明書で、エアバッグの項目を確認した

📊 状況別の考え方(一般的な整理)

状況 考え方の目安
リコール対象かどうか分からない 車台番号で検索、またはディーラーに問い合わせる
対象で、修理が済んでいない 無償で受けられる。措置の対象の場合は車検を通せないため、早めにディーラーへ
中古車を購入する 価格や走行距離だけでなく、リコールの改修状況を、販売店・記録簿で確認する

⚠️ 注意

リコールの対象や、車検停止措置の対象範囲は、車台番号・製造時期ごとに異なります。個別の判断は、ディーラーや国土交通省の窓口にご相談ください。

5. よくある質問

Q. エアバッグは、何年で交換が必要ですか?

A. 今回確認したトヨタ(ハリアー)と三菱(eK)の取扱説明書には、使用期限や定期交換の間隔の記載はありませんでした。車種によって異なる可能性があるため、取扱説明書やディーラーで確認してください。

Q. 車検停止措置は、いつ始まったのですか?

A. 国土交通省によると、2018年(平成30年)5月1日に開始し、2020年5月1日から順次拡大されました。令和3年11月29日にも対象が追加されています。

Q. リコールの修理には、お金がかかりますか?

A. Hondaの案内では、エアバッグのリコール作業は無償です。他のメーカーも、リコールは無償修理が基本ですが、詳細は各メーカーでご確認ください。

Q. 対象かどうかは、どこで調べられますか?

A. 国土交通省のリコール情報検索(自動車不具合情報ホットライン)、各メーカーの検索ページ、Hondaが案内している日本自動車整備振興会連合会のアプリなどで調べられます。

まとめ

エアバッグの交換時期は、車種の取扱説明書で確認するのが確実です。タカタ製エアバッグのリコール対象で修理が済んでいない車は、車検で通らない措置の対象になります。この措置は2018年5月1日に始まり、令和8年6月末現在でも4.3万台の未改修車があります。年式の古い車を持つ方・買う方は、車台番号でリコールの対象を確認しましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

アイキャッチ画像: Deployed airbags(スペインで撮影) by David Perez, CC BY-SA 3.0

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