同乗者の乗り物酔いを防ぐには?原因と対処法まとめ

📋 この記事でわかること

  • 乗り物酔いはなぜ起こるのか
  • 乗り物酔いを起こす3つの要因
  • 酔いを防ぐための事前準備
  • 酔ってしまったときの対処法
  • 妊娠中・持病がある場合は自己判断で薬を使わない

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

乗り物酔いはなぜ起こるのか

楽しいはずのドライブや旅行も、同乗者が乗り物酔いを起こしてしまうと台無しになりかねません。まずはそのメカニズムを知っておきましょう。

人の体には、無意識にバランスを保とうとする「平衡機能」が備わっており、これをつかさどっているのが内耳(耳の奥)にある三半規管などの器官です。三半規管の中にはリンパ液があり、水平器のような役割で体の傾きを感知しています。車に乗るとこのリンパ液が揺さぶられる一方、脳は視覚や聴覚、筋肉の動きなど複数の情報を総合して平衡感覚を保とうとします。自分は動いていないのに車窓の景色だけが変化するような状況では、感覚器官から伝わる情報にずれが生じ、脳が混乱してしまいます。その結果、自律神経に異常な信号が送られ、頭痛や吐き気といった症状が現れるのです。

一般的に横揺れより縦揺れのほうが酔いやすく、感覚が敏感で頭が不安定な子どものほうが大人より酔いやすいとされています。犬などのペットも乗り物酔いを起こすことがあるため、移動中はこまめに様子を確認してあげましょう。

乗り物酔いを起こす3つの要因

乗り物酔いの要因は「身体的要因」「外的(物理的)要因」「心理的要因」に分けられます。身体的要因は過度な疲労、睡眠不足、空腹や満腹、無理な姿勢での乗車などです。外的要因は、車に乗り慣れていないこと、ガソリンや車内の臭い、カーブや揺れの大きい道路の走行、車内でのスマートフォンや読書などが挙げられます。心理的要因は、自分は酔いやすいという思い込みや、乗車への不安感など心の動きによるものです。

酔いを防ぐための事前準備

身体的要因を減らすには、ドライブ前夜にしっかり睡眠をとり、空腹のまま乗車しないことが基本です。ドライブの日程が決まっている場合は、数日前から体調管理に気を配りましょう。外的要因の軽減はドライバーや同乗者の気配り次第です。ガソリンの臭いが苦手な人がいる場合は同乗者が車から離れているタイミングで給油する、車内では臭いの強い食べ物を控える、酔いやすい人はできるだけ揺れの少ない車体中央部に座らせる、走行中は定期的に換気するといった工夫が効果的です。ドライバー自身も急発進・急停車や小刻みなアクセル操作を避け、スムーズな運転を心がけましょう。心理的要因には、「自分は酔わない」という前向きな暗示や、会話や好みの音楽でリラックスすることも役立ちます。

酔ってしまったときの対処法

どれだけ準備をしても酔ってしまうことはあります。そんなときは、車を降りて休憩するのが最も効果的です。適切な場所に停車し、深呼吸や水分補給をしながら景色を眺め、体調と気持ちを整えましょう。酔い止め薬も有効な手段で、自律神経を整える成分や胃腸の異常な活動を鎮める成分が含まれています。ドラッグストアなどで購入できますが、できれば事前に医師や薬剤師に相談し、自分に合った薬を用意しておくと安心です。

ツボ押しも一つの方法です。手首の付け根から指3本分(約5cm)ほど肘側にある「内関(ないかん)」というツボを刺激すると、自律神経の働きが整うとされています。米粒大のビーズなどを絆創膏で固定しておけば、力を入れずに刺激し続けられます。市販の「酔い止めバンド」も同様の目的で使われています。

妊娠中・持病がある場合は自己判断で薬を使わない

酔い止め薬は手軽に購入できますが、誰にでも同じように使えるとは限りません。妊娠中・妊娠の可能性がある方は、酔い止め薬に含まれる成分によって体への影響が異なるため、市販薬であっても自己判断で服用せず、事前にかかりつけの医師に相談することが推奨されています。また、緑内障や前立腺肥大症による排尿障害、てんかんの既往がある方も、酔い止め薬の成分によっては症状を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。持病がある同乗者に酔い止めを勧める場合は、良かれと思って安易に手持ちの薬を渡すのではなく、本人が普段から服用可能な薬かどうかを確認してから渡すようにしましょう。

まとめ

乗り物酔いは、体の平衡感覚と脳が受け取る視覚情報のズレによって起こる自然な生理現象です。事前の体調管理とスムーズな運転、車内環境への配慮で発生をある程度抑えることができ、万一酔ってしまった場合は無理をせず休憩を取ることが一番の対処法です。

参考: JAF「クルマ何でも質問箱」同乗者の乗り物酔いを防ぐには?(出典: 日本OTC医薬品協会、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)

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