エンジン警告灯が点灯したら、すぐ止めるべきか

走行中、メーターにエンジンの形をしたオレンジ色のランプが点灯した。このまま走り続けてよいのか、すぐに止まるべきなのか、迷ったことはありませんか。この記事では、JAF、ホンダ、トヨタ、スズキの公式ページと、国土交通省の資料で確認できた内容をもとに、エンジン警告灯の意味、点灯と点滅の違い、判断の進め方、車検・点検との関係を整理しました。結論として、JAFは、点灯・点滅している状態での走行はお勧めしないとしています。

📋 この記事の要点

✔ JAFは、エンジン警告灯の点灯だけでは異常部位を特定できず、点検と診断が必要。状況によっては重大なトラブルにつながる恐れがあるため、走行はお勧めしないとしている

✔ 警告灯が点灯・点滅している状態での走行は、保安基準違反となる可能性がある(JAF)

✔ ホンダのPGM-FI警告灯は、点灯が排気ガス制御システムの異常、点滅が気筒の失火(燃焼異常)の検知。点灯は「ただちに点検」、点滅は安全な場所に停車して10分以上エンジンを停止するよう案内(FIT 2023)

✔ スズキは、エンジン警告灯はエンジン制御システムの異常で、そのまま使用すると、エンストや再始動できないおそれがあると案内

✔ 国土交通省のOBD検査は、令和6年10月1日(輸入車は令和7年10月1日)から車検に追加され、不合格の場合は修理しないと車検に通らない

1. エンジン警告灯とは

📊 エンジン警告灯についての公式ページの記載(2026年9月25日確認)

出典 記載の内容(要点)
JAF エンジンまたはトランスミッションシステムなどに異常があると点灯する。車には多くのセンサーがあり、いずれかで異常が検出されると点灯する。故障部位によっては、エンジンに異常な振動などが発生する。点灯だけでは異常部位を特定できず、点検と診断が必要
トヨタ(公式サイト) エンジンまたはトランスミッションシステムに異常があると点灯する。正常な状態では、エンジンスイッチをONにすると点灯し、エンジンをかけると消灯する
トヨタ プリウス 取扱説明書 エンジン警告灯は、ハイブリッドシステム・エンジン電子制御システム・電子スロットルの異常を示す場合があり、ただちにトヨタ販売店で点検を受けるよう案内
ホンダ FIT 2023 取扱説明書(PGM-FI警告灯) 点灯:エンジンの排気ガス制御システムの異常。点滅:エンジン各気筒の失火状態を検知
スズキ(お車のご使用時に関するお願い) エンジン警告灯(オレンジ)の主な原因は、エンジン制御システムの異常。そのまま使用すると、エンスト、再始動できないおそれがある

📌 補足

エンジンをかける前にONにしたとき、一度点灯して、エンジン始動後に消灯するのは、正常な動作です(トヨタ公式サイトの記載)。始動後も点灯し続ける場合が、異常のサインです。

2. 点灯と点滅の違い、対処の考え方

📊 点灯・点滅した場合の対処の例

状態 公式ページの案内 出典
点灯・点滅(共通) 走行はお勧めしない。JAFへ救援要請。点灯・点滅した状態での走行は、保安基準違反となる可能性がある JAF
点灯(ホンダ) ただちにHonda販売店で点検を受ける。点灯したまま走ると、排気ガス制御システムとエンジンの損傷につながる可能性がある ホンダ FIT 2023 取扱説明書
点滅(ホンダ) 可燃物のない安全な場所に停車し、10分以上エンジンを停止して冷えるのを待つ。再始動して再び点滅する場合は、50km/h以下の速度で最寄りのHonda販売店まで走行し、点検を受ける ホンダ FIT 2023 取扱説明書
点灯・点滅した後に消えた(トヨタ) 警告灯が点灯・点滅した後、消灯した場合は異常ではないが、同じ現象が再度発生した場合は、トヨタ販売店で点検を受ける トヨタ プリウス 取扱説明書(警告灯の総論)

⚠️ 「点灯なら、そのまま走ってよい」とは言えません

JAF・ホンダ・トヨタの案内は、いずれも点検を求めています。点滅は、ホンダの説明書では失火(気筒の燃焼異常)の検知とされ、停車して対処するよう案内されています。点灯の場合も、ただちに点検を受けるよう案内されており、急がなくてよいということではありません。

📌 補足

対処の細かい手順(速度、待つ時間など)は、メーカーや車種で異なります。上のホンダの数値(10分、50km/h)は、FIT 2023の説明書の記載です。自分の車の取扱説明書を確認してください。

3. 点灯したときの判断の進め方

🧭 判断の進め方(公式ページの案内をもとに整理)

1

安全に停車できる場所に停車する

JAFは、点灯・点滅した状態での走行はお勧めしないとしています。無理に目的地まで走らず、安全な場所に止まります。

2

点灯か点滅か、ほかの症状はないかを確認する

JAFは、故障部位によっては、エンジンに異常な振動などが発生するとしています。振動・異音・加速の不調などがないか、メモしておきます。

3

取扱説明書で、自分の車の指示を確認する

スズキは、警告灯は車種・仕様によって異なるため、取扱説明書に従うよう案内しています。

4

JAF・保険付帯のロードサービス・販売店に連絡する

JAFは、救援要請を案内しています。JAF会員の無料範囲(20kmを超えるけん引など)を超える作業は、費用を負担する場合があります(JAF、2026年9月25日確認)。

5

消灯しても、点検を検討する

トヨタの説明書は、消灯した場合は異常ではないが、同じ現象が再び発生したら点検を受けるよう案内しています。

📝 警告灯が点灯したときのメモ

☑️ 点灯か点滅か

☑️ いつ点いたか(走行中・加速時・始動時)

☑️ 振動・異音・異臭・加速の不調があるか

☑️ 取扱説明書の、警告灯のページを確認した

☑️ 連絡先(JAF・保険付帯・販売店)を確認した

4. 車検・点検との関係

📊 制度上の位置づけ(2026年9月25日確認)

制度 内容 出典
日常点検(自動車点検基準 別表第2) 原動機について、「かかり具合が不良でなく、かつ、異音がないこと」「低速及び加速の状態が適当であること」などを点検する e-Gov法令検索(自動車点検基準)
定期点検(別表第6) 「その他」の欄に、「車載式故障診断装置の診断の結果」が定められている。注記で、原動機・制動装置・エアバッグ・衝突被害軽減制動制御装置などに係る識別表示(警報するもの)の点検をもって代えることができるとされている e-Gov法令検索(自動車点検基準)
OBD検査(国土交通省) 車検に「電子装置の検査」が追加。国産車は令和6年10月1日、輸入車は令和7年10月1日から。特別な診断機を接続し、故障に該当する情報(特定DTC)がないかなどを確認する 国土交通省 OBD検査とは(ユーザー向け)

📊 OBD検査の概要

OBD検査の項目 国土交通省の案内
対象車 令和3年10月1日(輸入車は令和4年10月1日)以降のフルモデルチェンジ車。対象車両の車検証には「OBD検査対象」と記載
対象にならない期間 車検証に「OBD検査対象」とあっても、型式指定の日から2年かつ初回登録から10か月が経過するまでの間は、対象外
不合格のとき 修理をしなければ車検に通らない。地方運輸局長などの認証を受けた整備工場で修理
受検前の注意 診断機を接続する差し込み口(データリンクコネクタ)に、ドライブレコーダー等が接続されている場合は、あらかじめ外す

警告灯が点灯している原因によっては、ここで挙げた点検・検査で確認される不具合に当たる場合があります。ただし、警告灯の点灯と車検の合否の関係の細かい扱いは、車種や検査の種類によって異なるため、この記事では断定しません。

5. ほかの警告灯との違いと、日頃の備え

📊 警告灯の一例(スズキ「お車のご使用時に関するお願い」)

警告灯(スズキの例) 色 主な原因 そのまま使用した場合
充電警告灯 赤 充電系統の異常、ベルト切れなど バッテリーの電気が無くなると、エンスト、再始動できないおそれ
油圧警告灯 赤 エンジン回転中のエンジンオイル圧力低下など エンジン破損につながるおそれ
ブレーキ警告灯 赤 パーキングブレーキの解除忘れ、ブレーキシステムの異常など ブレーキが利かなくなるおそれ
エンジン警告灯 オレンジ エンジン制御システムの異常 エンスト、再始動できないおそれ

※表は横にスクロールできます

警告灯の種類や意味は、車種・仕様によって異なります。スズキも、取扱説明書に警告灯点滅/点灯時の症状が記載されているので、確認して従うよう案内しています。

📝 日頃の備え

☑️ 取扱説明書の「警告灯」のページを確認した

☑️ 日常点検(冷却水の量、エンジンオイルの量、エンジンのかかり具合・異音、低速・加速の状態)を習慣にしている

☑️ ロードサービスの連絡先(JAF・保険付帯)を控えている

☑️ 点検整備の記録を残している

💡 ポイント

点検整備の記録の大切さは、当サイトの関連記事でも解説しています。

6. よくある質問

Q. エンジン警告灯が点いたら、すぐ止まるべきですか?

A. JAFは、点灯・点滅している状態での走行はお勧めしないとして、JAFへの救援要請を案内しています。ホンダの説明書は、点灯はただちに点検、点滅は安全な場所に停車と案内しています。

Q. 点灯と点滅は、どちらが深刻ですか?

A. ホンダの説明書では、点灯は排気ガス制御システムの異常、点滅は気筒の失火の検知とされ、点滅時は停車してエンジンを止めるよう案内されています。ただし、点灯も、ただちに点検が必要とされています。

Q. 警告灯が自然に消えたら、大丈夫ですか?

A. トヨタの取扱説明書は、点灯・点滅した後に消灯した場合は異常ではないが、同じ現象が再度発生したら販売店で点検を受けるよう案内しています。

Q. エンジン警告灯が点いたまま、車検は通りますか?

A. 車検の合否は、車種や検査の内容によって異なります。JAFは、点灯・点滅したままの走行は保安基準違反となる可能性があるとしています。まず、原因の点検と診断を受けてください。

まとめ

エンジン警告灯は、エンジンやトランスミッションなどの異常を知らせるランプで、JAFは、点灯・点滅している状態での走行はお勧めしないとしています。ホンダの説明書では、点滅は失火の検知とされ、停車してエンジンを止めるよう案内されています。判断に迷ったら、安全な場所に停車し、取扱説明書を確認して、JAFや販売店に連絡しましょう。車検ではOBD検査が始まっているため、警告表示を放置せず、原因の点検を受けることが大切です。

※本記事は一般的な情報提供です。操作・点検・対処は車種・年式によって異なるため、必ずお使いの車の取扱説明書、メーカー・販売店、またはJAFなどのロードサービスにご確認ください。個別の状況の判断は、専門家・公的窓口にご相談ください(公式ページの確認日:2026年9月25日)。

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