台風などで車が被害を受けたとき、「り災証明書はもらえるのか」「保険の請求に必要なのか」と迷う方は多いようです。実は、り災証明書は住まいの被害を証明するもので、車の被害は「被災証明書」の対象です。この記事では、大田区の案内や内閣府、国税庁、国土交通省、保険会社の公開情報をもとに、2つの証明書の違いと、車の手続きとの関係を整理しました。
📋 この記事の要点
✔ り災証明書は、災害で被害を受けた居住・所有する「住家」の被害の程度を証明するもの。車は住家以外で、被災証明書(届出の証明)の対象(大田区)
✔ 大田区の場合、申請に必要なものは、申請書・身分証明書・被害状況の写真など。手数料は無料。「修復する前に」の申請がすすめられている
✔ 被災証明書は原則として現地調査を行わず、提出された写真などで確認する(大田区)
✔ 保険会社に提出する書類は、各社で異なる。被災証明書が必要かどうかは、契約先の保険会社に確認する。大田区は、保険会社への提出に備え、修理前の写真を残すよう案内
✔ 台風で車両保険を使うと「1等級ダウン事故」となり、事故有係数が1年適用される(アクサダイレクト)
1. り災証明書と被災証明書、何が違う?
大田区の案内をもとに、2つの証明書の違いを整理します。なお、制度の名称や運用は、市区町村によって異なることがあります。お住まいの自治体の窓口で確認してください。
📊 り災証明書と被災証明書の違い(大田区の案内より、確認日: 2026年9月25日)
| 項目 | り災証明書 | 被災証明書 |
|---|---|---|
| 対象 | 災害で被害を受けた、居住・所有する住家 | 住家以外の被害。門扉、カーポート、空家、店舗、倉庫、車、テレビアンテナなど |
| 何を証明するか | 被害の程度を公的に証明する | 被害を受けたことについて、届け出たことを証明する |
| 調査 | 区職員が住家被害認定調査(現地調査)を行い、被害の程度を判定する | 原則として現地調査は行わず、提出された写真などで確認する |
| 車の被害 | 対象外 | 対象(車などの動産) |
| 手数料 | 無料 | 無料(大田区の場合) |
📌 内閣府の「被害認定基準運用指針」との関係
内閣府の防災情報のページでは、「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」(令和8年6月改定)が公開されています。り災証明書の被害の判定は、住家の被害認定に基づくものです。車の被害の程度を、この指針で判定するものではありません。
2. 申請の流れと、準備するもの(大田区の例)
実際の窓口・書式は自治体ごとに異なります。ここでは、大田区の案内で確認できた内容を例として紹介します。
🧭 被災証明書の申請の流れ(大田区の案内より)
被害状況の写真を撮る
大田区は、災害で被害を受けたときは、片付けや修理の前に、被害状況を写真に撮っておくことが重要と案内しています(証明書の発行や保険会社への提出に備えるため)。
申請書を用意する
被災証明書は「被災証明書交付申請書兼被災証明書」を使います。オンラインでの申請も案内されています。
身分証明書・写真などを添えて申請する
運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなどの身分証明書と、被害の程度を確認できる写真などを提出します。代理人が申請する場合は委任状が必要(同居家族の場合は不要)。
自治体が確認し、交付する
被災証明書は、原則として現地調査を行わず、提出された写真などで確認します。
⚠️ 「修復する前に」申請・撮影を
大田区は、申請期間は設けていないが、災害と被害の因果関係が判断できない場合には、り災証明書を発行できないとして、修復する前の申請をすすめています。車の被害も、片付けや修理に入る前に、状況を写真で残しておくことをおすすめします。
📌 補足
大田区は、大規模災害が発生した場合には、通常と取り扱いが異なることがあり、区のホームページなどで周知するとしています。災害の規模や地域によって変わるため、最新の情報は、お住まいの自治体で確認してください。
3. 保険請求と証明書の関係
保険会社が請求に必要とする書類は、会社や契約内容で異なります。被災証明書が必須かどうかを示した公的資料は確認できなかったため、この記事では「保険会社に確認する」ことを基本にしています。
📊 車の被害と保険請求(確認日: 2026年9月25日)
| 確認したいこと | 確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 車両保険で補償される台風関連の損害 | 車両保険に加入していれば、豪雨・洪水・高潮による水没、飛来物の衝突、台風による土砂災害などが対象になる | 三井ダイレクト損保 |
| 補償されない自然災害 | 地震・噴火・津波による損害は、車両保険に加入していても補償されない | 三井ダイレクト損保 |
| 車両保険の種類 | 大雨・洪水による損害は、一般車両保険と「車対車+A」の車両保険で補償される | アクサダイレクト |
| 必要書類 | 保険会社ごとに異なる。被災証明書が必要かは契約先に確認。修理前の被害写真は、大田区が保険会社への提出に備えて撮影をすすめている | 各保険会社、大田区 |
| 等級への影響 | 台風・洪水・高潮などで車両保険を使うと「1等級ダウン事故」。翌年の契約から1年間、事故有係数が適用される | アクサダイレクト |
⚠️ 保険の判断は、契約先に
補償の対象・免責金額・必要書類・等級の扱いは、契約内容で異なります。この記事は一般的な情報です。個別の判断は、保険会社や専門家にご確認ください。
4. 証明書が関わる、ほかの場面
📊 証明書が求められることがある場面(確認日: 2026年9月25日)
| 場面 | 確認できた内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 廃車(永久抹消登録) | 国土交通省の案内に、ある災害の被災時の永久抹消登録の必要書類として、罹災証明書または被災証明書(または申立書)が挙げられている例がある | 台風・洪水の場合に証明書が必要かは、この記事では確認できなかった。運輸支局に確認 |
| 自動車重量税の還付 | 国税庁の案内では、永久抹消登録等と同時に還付申請書を提出する。対象は被災者生活再建支援法の適用を受ける自然災害 | 申請書類の詳細は、国税庁・運輸支局の案内で確認 |
| 自治体の被災者支援 | 大田区は、税金や保険料の減免、資金の貸付制度、見舞金などがあるとして、担当窓口への問い合わせを案内 | 制度の内容は自治体ごとに異なる。窓口で確認 |
📝 被害を受けたときの書類・記録チェックリスト
☑️ 被害状況の写真を、片付けや修理の前に撮った(車全体・被害部位・周囲の状況)
☑️ お住まいの自治体で、被災証明書(車)の申請方法と窓口を確認した
☑️ 身分証明書・車検証の写し(車両番号が確認できるもの)を用意した
☑️ 保険会社に連絡し、必要書類と、被災証明書が必要かを確認した
☑️ 修理見積書・領収書などを保管した
☑️ 廃車にする場合は、抹消登録の必要書類と、重量税還付の条件を確認した
5. よくある質問
まとめ
り災証明書は住家の被害を証明するもので、車の被害を証明するのは被災証明書です。申請の窓口や書式は自治体で異なりますが、大田区の案内では、片付けや修理の前に写真を撮っておくことが、証明書の発行や保険会社への提出に役立つとされています。保険請求で被災証明書が必要かどうかは保険会社ごとに異なるため、契約先に確認しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。証明書の名称・申請方法・保険の扱いは、自治体や保険会社で異なります。個別の判断は、お住まいの自治体の窓口・保険会社・専門家にご確認ください(確認日: 2026年9月25日)。


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