青信号はなぜ緑色?昭和22年の法令表記と、縦型信号機・LEDの着雪問題を警察資料で確認

信号の「青」は実際には緑に見える。雪国の信号機は縦に長い。LEDの信号機は大雪で見えなくなることがある。どれも聞いたことがあっても、法令でどう決まっているのか、公的機関はどう説明しているのかとなると、意外と知られていません。

この記事では、道路交通法・施行令・施行規則の現行条文(e-Gov法令検索)、北海道警察・広島県警察・長野県警察・大阪府警察の公開資料、警察庁のQ&A、JIS Z 9103:2018の解説、青森県の研究報告をもとに整理します。YouTubeで公開したショート動画「法律では『青』なのに緑色?雪国の信号機が縦型の理由」の内容を、一次情報で確認し直して詳しく解説した記事です。

📋 この記事の要点

✔ 法令上の色名は「青色の灯火」。書かれているのは道路交通法本文ではなく、道路交通法施行令第2条(信号の意味)と第3条(灯火の配列。横型は右から、縦型は上から「赤・黄・青」)

✔ 北海道警察・広島県警察の説明では、電気式の信号機が初めて設置された昭和5年(1930年)は法令でも「緑色信号」。昭和22年(1947年)に法令でも「青信号」と呼ぶようになり、昭和48年(1973年)以降の灯器は「青に改められた」。理由の一つとして、日本語の「青」の範囲が広いことが挙げられている

✔ 雪国に縦型が多い理由について、北海道警察は「縦型にするとフードの面積が3分の1になり、雪が積もりにくくなる」と説明している。雪の重みで壊れる、という点は警察の公開資料では確認できなかった

✔ LED式は電球式より消費電力が小さく(警察庁: 6分の1程度)、研究報告では発熱量が小さいLED式で着雪がとくに深刻とされる。対策(フラット傾斜型・カバー・ヒーターなど)はあるが、確立した決め手があるとは言えない

✔ JIS Z 9103:2018の解説によると、信号灯の緑の範囲は、赤との識別を重視して青緑側に寄せて定められている(多様な色覚への配慮)

🎬 動画で見る(ショート)

この記事の元になった、かーぎーくんのショート動画です。動画では触れられなかった詳しい内容や条文・公式情報は、このあと記事で確認できます。

▶ YouTubeで見る(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

動画の補足(表現の精度について)
(1)動画では「法律には『青』と書いてある」と紹介しましたが、道路交通法の本文には色の名前が出てきません。「青色の灯火」は、政令である道路交通法施行令の第2条に書かれています(本文1)。
(2)動画では「新聞が『青信号』と書いたことから広まった」と紹介しましたが、北海道警察の資料は「新聞や世間の人々の間では『青信号』と呼ばれることが多かった」と書くにとどまり、理由としては「日本語の『青』の範囲は大変広い」ことを挙げています。両県警の資料に、新聞が原因で広まったという記述は確認できませんでした(本文2)。「日本ならではの感覚」という言い方も、他の言語との比較資料を確認していないため、この記事では言い切りません。
(3)動画の「今も少し青みがかった緑の光を選んでいる」について。北海道警察・広島県警察は、昭和48年以降の灯器は「青に改められた」と説明しています。JIS Z 9103:2018の解説は、信号灯の緑を青緑側に寄せたと書いています。どの程度青いかを示す色度の数値(警察庁の仕様書)は、本文を確認できませんでした(本文3)。
(4)動画の「重さに耐えられず壊れることもある」は、北海道警察の説明(フードに積もった雪が垂れ下がって見えにくくなる、雪の固まりが落ちてくる)とは少し違います。重みによる故障は長野県の新聞報道に出てきますが、警察の公開資料では確認できませんでした。また、「東北や新潟の一部」で縦型が見られる点は、個別の公的資料を確認できませんでした(本文4)。
(5)動画の「白熱灯は熱で雪を溶かしてくれていた」は、方向は研究報告と合いますが、着雪は電球式でも起こるため言いすぎでした。研究報告では、発熱量が小さいLED式でとくに深刻、というのが正確です(本文5)。

1. 「青色の灯火」は法令のどこに書いてある?

信号の種類と意味は、道路交通法施行令第2条の表に定められています。「青色の灯火」の欄には、次のように書かれています(一部を抜粋)。

📜 道路交通法施行令 第2条第1項の表「青色の灯火」(条文の抜粋)

歩行者…は、進行することができること。/自動車、一般原動機付自転車(…を除く。)、トロリーバス及び路面電車は、直進し、左折し、又は右折することができること。

道路交通法の本文(第7条)は、信号機の表示する信号に従う義務を定めています。色の名前そのものは本文には出てこず(2026年10月に取得した現行条文で「青」「緑」を検索して確認)、政令の施行令に書かれています。同じ表の「黄色の灯火」「赤色の灯火」の意味と合わせると、次のとおりです。

📊 信号の色と意味(道路交通法施行令第2条の表の要約)

灯火 車両等の意味(要約) 歩行者等の意味(要約)
青色の灯火 自動車などは、直進し、左折し、又は右折することができる(二段階右折の原付、軽車両などは直進・左折) 進行することができる
黄色の灯火 停止位置を越えて進行してはならない。ただし、安全に停止できない場合を除く 道路の横断を始めてはならない。横断中の人は、速やかに横断を終えるか引き返す
赤色の灯火 停止位置を越えて進行してはならない(すでに交差点で左折・右折している車両等の扱いは別に定めあり) 道路を横断してはならない

灯火の並び順と「縦型」「横型」

灯火の並び順は、施行令第3条第1項に定められています。

📜 道路交通法施行令 第3条第1項(条文の抜粋)

信号機の灯火の配列は、赤色、黄色及び青色の灯火を備えるものにあつては、その灯火を横に配列する場合は右から赤色、黄色及び青色の順、縦に配列する場合は上から赤色、黄色及び青色の順とし、…

横型は右から赤・黄・青、縦型は上から赤・黄・青の順に灯火が並ぶ図
図:灯火の配列(自作イラスト。灯火の色は図示用で、実物の色味を示すものではありません)

また、道路交通法施行規則の第4条と別表第一は、信号機の構造として縦型と横型のどちらも示しています。縦型は雪国だけの特別な形ではなく、法令上も認められた形のひとつです。同じ第4条第3項は、灯器の性能として、灯火が高速自動車国道と自動車専用道路では200m、その他の道路では150m前方から識別できる光度を有すること、光の発散角度が左方・右方・下方にそれぞれ45度以上であること、太陽の光線などによって紛らわしい表示を生じやすいものでないことを定めています。

2. 昭和5年は「緑色信号」だった

昭和5年の緑色信号から、昭和22年に法令でも青信号、昭和48年以降は青に改められたという年表
図:「緑色信号」が「青信号」と呼ばれるまで(北海道警察・広島県警察の説明をもとにした自作の年表)

北海道警察本部の子ども向けページ「しんごうのしくみ」は、「青信号」と「緑信号」のどちらが正しいのかについて、次のように説明しています(要約)。

  • 日本で初めて信号機が設置された昭和5年(1930年)は、緑色をしており、法律でも「緑色信号」と呼ばれていた
  • しかし、新聞や世間の人々の間では「青信号」と呼ばれることが多かった。日本語の「青」の範囲は大変広いので、緑色信号も「青」と呼ばれたと考えられる
  • 一般に「青信号」の呼び名が定着したことから、昭和22年(1947年)には法律でも「青信号」と呼ばれるようになった
  • その後、信号機の色も改良が進められ、昭和48年(1973年)以降に作られた信号機は、すべて青色になっている

広島県警察の「交通規制Q&A(信号機・あれこれ)」も、ほぼ同じ内容です。昭和5年は法令上「緑色信号」と呼んでいたこと、日本語で表す青の範囲は大変広く、植物の緑のものを青葉、青物などと呼ぶ例があること、昭和22年に法令でも青信号と呼ぶようになったこと、昭和48年以降に作られた灯器は呼び名のとおり青に改められていることが書かれています。なお、両県警のページには「色の三原色」という説明もありますが、この記事では扱いません。

電気を使った最初の信号機が昭和5年に東京の日比谷交差点に設置されたこと、赤・黄・緑の3色の灯器が使われたことは、長野県警察と大阪府警察の公開資料にも書かれています。両県警の資料では、日本の交通信号の第1号は大正8年(1919年)の上野広小路交差点で、木の板に「トマレ」「ススメ」と書いて回転させる方式でした。昭和5年の日比谷は、そのうち電気を使った信号機の最初という位置づけです。

📊 この記事で確認できたこと・できなかったこと

内容 確認できた出典 確認できなかったこと
昭和5年(1930年)、最初の電気式信号機は赤・黄・緑 北海道警察・広島県警察・長野県警察・大阪府警察の公開資料 当時の法令の原文
昭和22年(1947年)に法令でも「青信号」 北海道警察・広島県警察の公開資料 当時の法令の原文(現行の条文はe-Govで確認できるが、昭和22年の条文は今回確認していない)
昭和48年(1973年)以降の灯器は「青」に改められた 北海道警察・広島県警察の公開資料 法令や通達としての変更だったのかどうか、変更の具体的な内容
新聞の影響で広まった (「新聞や世間の人々の間では青信号と呼ばれることが多かった」という記述のみ) 新聞が原因だったという記述

3. 今の信号の色は?緑を青緑側に寄せる理由

信号の「青」の色味はどう決まっているのでしょうか。交通信号灯の細かい仕様は警察庁の仕様書(警交仕規第1014号)に定められているとされますが、仕様書の本文は今回確認できませんでした。代わりに、信号灯の色度の範囲を定めているJIS Z 9103:2018(安全色の色度座標の範囲及び測定方法)の解説を確認しました。

📜 JIS Z 9103:2018 解説(要約)

信号灯の色度座標の範囲は、1型・2型色覚への配慮を盛り込んでいる国際規格CIE S 004/E-2001などと、国内規格の警交仕規1014号との整合性を考慮して策定した。緑は、旧規格に含まれていた、赤との見分けやすさに難がある長波長側(黄緑側)を除いた。新しい緑の範囲は、赤との確実な識別を重視して範囲を青緑側に寄せている。

同じJISの附属書JC(参考)には、1型・2型の色覚の人は、赤と黄、赤と緑などの色相の区別が難しいこと、色光(信号灯など)では黄緑側に寄った緑は赤や黄との見分けがさらに難しくなるため、青緑系の色を用いることが重要であることが書かれています。ここで言う「緑」は、信号灯の安全色の区分のひとつで、交通信号の「青」そのものを名指ししたものではありません。ただ、JISの解説が日本の信号灯の仕様書(警交仕規1014号)と整合させたと書いている点は、「青緑寄り」という見方と矛盾しません。なお、同じ解説には「青は、交通用信号灯の規格では定義がない」とも書かれています。

注意: JIS Z 9103は、鉄道・道路などで法的規制の対象になっているものはそれに従う、と適用範囲に書いています。交通信号の実際の色の基準は、警察庁の仕様書など別の規定に従うものと考えられます。また、色の見え方には個人差があります。この記事は、実際の灯火の色度の数値や「どの程度青いか」を示すものではありません。

警察庁の「LED式信号灯器に関するQ&A」にも、色覚への配慮を示す記述があります。歩行者用のLED式信号灯器のデザインは、現在のデザインと比べて違和感がないことを基本に、試験用の灯器を作り、学識者、色弱の方、弱視の方、高齢者などによる視認試験とアンケート調査を行い、背景を黒にして人形部分を光らせるものが総合的に高い評価を受けた、と説明されています。

4. 雪国の信号機はなぜ縦型?

横型は雪を受ける上面が灯器3つ分の幅、縦型は灯器1つ分の幅になることを示す概念図
図:雪を受ける上面の比較(北海道警察の説明をもとにした自作の概念図。実際の灯器の形はメーカー・型式で異なります)

北海道警察本部の「しんごうのしくみ」は、信号機に縦型と横型がある理由を、次のように説明しています(要約)。

📜 北海道警察本部「しんごうのしくみ」(要約)

信号機は、もともと横型。しかし、横型だと、冬に信号機のフードに積もった雪が垂れ下がって、信号機が見えにくくなったり、雪の固まりが自動車や歩行者の上に落ちてくるかもしれない。縦型にすると、フードの面積が3分の1になり、雪が積もりにくくなるので、北海道など雪が降る地域に縦型が導入されている。関西や九州など雪が降らない地域には、縦型はほとんどない。

ポイントは、雪が積もって灯火が見えなくなることと、固まった雪が下に落ちることの2つです。縦型にすると、雪を受ける上面が小さくなります。

「雪の重みで壊れる」は警察の資料では確認できなかった

動画では「重さに耐えられず、壊れてしまうこともある」と紹介しました。長野県の中日新聞の記事(「しなのQ&A」)には、県北部など雪が多い地域では縦型が一般的で、縦型にすることで雪が積もりにくくなり、「雪の重みで信号機が故障したり、雪が垂れ下がって隠れてしまったりするのを防ぐ狙い」と書かれています(記事の全文は会員限定のため、この部分の情報源が警察かどうかは確認できていません)。一方、北海道警察の資料には、重みによる故障の記述がなく、見えにくくなることと雪の固まりの落下を挙げています。この記事では、警察の公開資料で確認できた内容を中心に書いています。

どの地域に多い?

北海道警察は「北海道など雪が降る地域」に導入されていると説明し、中日新聞の記事は長野県では県北部など雪が多い地域で縦型が一般的としています。動画では「東北や新潟、長野の一部」と紹介しましたが、東北・新潟について個別の公的資料は確認できませんでした。縦型が全国にどれだけあるかを示す統計も、確認できていません。

5. LEDの信号機は雪に弱い?原因と対策

警察庁の「LED式信号灯器に関するQ&A」によると、2026年3月末現在、全国の信号灯器は約231万灯で、うちLED式は約191万灯、約83.1%(車両用約85.4%、歩行者用約80.4%)です。LED式を進める理由として、警察庁は次の3つを挙げています。

📊 LED式信号灯器のメリット(警察庁Q&Aより)

項目 警察庁の説明
疑似点灯の防止 電球式では西日などが当たると点灯しているように見えることがあるが、LED式ではそのような現象が防止される
省エネルギー LED式は電球式に比べて消費電力が6分の1程度
長寿命 電球式の寿命は約半年から1年程度、LED式は概ね6年から8年と見込まれる

一方で、冬の着雪が課題になっています。青森県産業技術センター工業総合研究所の報告(平成30年度)は、「年々増加しているLED式信号灯器は、冬期間に着雪し、視認性が低下するという問題が生じている」と書いています。職業能力開発報文誌第30巻第1号(2018年)の研究ノートは、北海道・東北や日本海側の積雪寒冷地域で、雪や氷が灯器の表面に付着して視認性を悪化させていること、この問題は電球式でも発生するが、低消費電力ゆえ発熱量が小さいLED式でとくに深刻であること、平成28年(2016年)2月には、普段雪がほとんど降らない四国・九州の地域でもLED信号灯器への着雪問題が発生したことを述べています。

電球式の消費電力は約60〜80W、LED式は約10Wという比較の棒グラフ
図:信号灯器の消費電力の比較(青森県産業技術センター工業総合研究所の報告・職業能力開発報文誌・警察庁Q&Aをもとにした自作の図)

青森県の報告では、実験で気温1℃以上で着雪しやすいことが分かっているとされ、1℃の室内で雪を模した氷を吹き付ける試験が行われています。屋外の試験(2019年1月)では、20cm降り続いた雪で、対策なしのLED式灯器は赤色の全面に着雪し、ヒーター付きのカバーを付けた灯器は部分的な着雪にとどまりました。

対策には何がある?

📊 着雪対策の例(出典付き。効果は雪の降り方によって変わる)

対策 内容・確認できたこと 出典
フラット傾斜型・切り妻状の半球カバー型 実用化されているが、吹雪時には着雪が生じ、効果は限定的(研究ノート、2018年) 職業能力開発報文誌
超撥水塗装型 一時設置されたが、砂塵や紫外線に弱く数か月程度で効果がなくなり、製造中止(研究ノート、2018年) 職業能力開発報文誌
加熱ヒーター付き 消費電力が大きく(100W超の例)、ごく一部で試験的に利用(研究ノート、2018年)。青森県の報告では、ヒーター付きカバー(1灯8W)は電球式より着雪防止効果が劣り、電球式と同等にするには20〜30Wが必要とされた 職業能力開発報文誌/青森県の報告
赤灯だけを融雪(山形県) 2011年から導入、県内の車両用信号の約32%(約3,400灯)。北海道のような乾いた雪には適さない場合がある(報道、2023年) 北陸中日新聞
球面型・フラット型(秋田県・石川県) 秋田県は2種類で約43%(約4,600灯)。石川県はフラット型が約9,000灯で約6割。「垂直の信号機よりは雪が下に落ちやすく、前傾型は現状でベスト」との担当者の説明。カバー型は横なぐりの雪や曇りの問題で追加されなかった(報道、2023年) 北陸中日新聞
人手による除去 警察官や委託業者が長尺ブラシで雪や氷を除去している(青森県警提供の写真、2015年) 職業能力開発報文誌

このように、対策はいくつもありますが、どれも効果に限りがあり、警察とメーカーの試行錯誤が続いています(北陸中日新聞、2023年)。有効な案件が少ないことは研究ノート(2018年)も指摘しています。青森県の報告は、ヒーターを使う場合の電気料金にも触れています。信号灯器の電気料金は使った量ではなく最大消費電力で決まる定額制で、対策品を1灯あたり20〜30Wにすると、年間5,734円80銭(電球式と同額)になる試算です。冬の3か月だけ契約を変える方法も提案されています。

雪で信号が見えない「白信号」について: 2022〜23年の冬、北陸では雪で覆われて色が分からない信号機が各地に現れた、と北陸中日新聞が報じています。台風後などの信号機の故障への対処は、当サイトの別記事にまとめています。

6. よくある質問

Q. 青信号は「進め」という意味ですか?

A. 施行令第2条は、青色の灯火について、自動車などは「直進し、左折し、又は右折することができる」、歩行者等は「進行することができる」と定めています。進むことが「できる」という書き方です。なお、青信号でも、交差点では、交差道路の車、対向の右折車、横断する歩行者などへの注意が必要です(道路交通法第36条第4項)。

Q. 縦型の信号機は、北海道だけですか?

A. 北海道警察は、北海道など雪が降る地域に導入されていると説明し、関西や九州などにはほとんどないとしています。長野県では、新聞報道によると県北部など雪が多い地域で縦型が一般的です。東北・新潟の個別の公的資料や、全国の縦型の数を示す統計は、確認できませんでした。

Q. LED式は電球式より劣っているのですか?

A. いいえ。警察庁は、疑似点灯の防止、消費電力が6分の1程度、寿命が6〜8年程度といったメリットを挙げ、整備を進めています(2026年3月末で約83.1%)。冬の着雪は課題ですが、LED化が進む理由はあります。

Q. 縦型やフラット型にすれば、雪で見えなくなることはありませんか?

A. 完全には防げないようです。研究ノート(2018年)は、フラット傾斜型や切り妻状の半球カバー型について、吹雪時には着雪が生じ、効果は限定的だと述べています。縦型について着雪の程度を測った資料は、確認できませんでした。

Q. 信号の灯火は、どのくらい先から見える基準ですか?

A. 道路交通法施行規則第4条第3項は、灯火は高速自動車国道と自動車専用道路では200m、その他の道路では150m前方から識別できる光度を有すること、と定めています。太陽の光線などで紛らわしい表示を生じやすいものでないこと、という基準もあります。

まとめ

信号機の色と形について、確認できたことを整理します。(1)「青色の灯火」は、道路交通法の本文ではなく施行令第2条に書かれています。灯火の並び順は、横型は右から、縦型は上から赤・黄・青です(第3条)。(2)北海道警察・広島県警察の説明では、昭和5年は法令でも「緑色信号」、昭和22年に法令でも「青信号」となり、昭和48年以降の灯器は「青に改められた」とされています。日本語の「青」の範囲が広いことが理由の一つとして挙げられています。(3)JIS Z 9103:2018の解説では、信号灯の緑は、赤との識別を重視して青緑側に寄せて定められています。(4)雪国に縦型が多い理由について、北海道警察は、フードの面積が3分の1になり雪が積もりにくくなるためと説明しています。(5)LED式は消費電力が小さく発熱量が小さいため着雪が深刻で、対策はあるものの、確立した決め手があるとは言えない状況です。

雪の日は、信号が見えにくくなることがあります。余裕を持って交差点に近づきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。法令・基準・設置状況は改正・変更されることがあるため、最新の内容や個別の判断は、警察庁・各都道府県警察など公的機関の公式情報でご確認ください(確認日: 2026年10月17日)。新聞報道(中日新聞・北陸中日新聞)は、記事の掲載時点の報道として参照しています(長野県の記事は会員限定で、一部のみ確認)。信号機の形や設置の状況は、地域・交差点によって異なります。

参考(一次情報・公的機関・研究報告・報道): e-Gov法令検索 道路交通法(第7条)/同 道路交通法施行令(第2条・第3条)/同 道路交通法施行規則(第4条・別表第一)/北海道警察本部 しんごうのしくみ/広島県警察 交通規制Q&A(信号機・あれこれ)/長野県警察 交通信号機・運転免許証の歴史/大阪府警察 子どもしつもんコーナー 質問36/警察庁 LED式信号灯器に関するQ&A/JIS Z 9103:2018(解説・附属書JC)/青森県産業技術センター工業総合研究所 LED式信号灯器着雪・凍結対策の実用化に関する研究(PDF)/同 研究成果の概要(PDF)/職業能力開発報文誌 第30巻第1号 LED車両用信号灯器の着雪凍結対策(PDF)/中日新聞 しなのQ&A 県内の信号機、なぜ縦型と横型?(2022年1月30日)/北陸中日新聞 雪の白信号 事故懸念 北陸で多発LED式の対策法は(2023年2月27日)

図はすべて自作のイラストです(AI生成なし)。灯火の色は図示用で、実物の色味を示すものではありません。

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