EVの急速充電には、「CHAdeMO(チャデモ)」「CCS」「NACS」など、複数の規格があります。日本国内で販売されるEVの多くはCHAdeMOに対応し、欧州ではCCS、北米ではNACSの採用が広がるなど、地域ごとに事情が異なります。この記事では、各規格の違いと、日本での現状、海外・輸入車を使うときの確認点を、公表情報をもとに整理します。
📋 この記事の要点
✔ CHAdeMOは日本発の急速充電規格。日本で販売されるEVはほぼ対応(テスラ等の一部を除く)
✔ CCSは、普通充電用のコネクタに直流用の端子を加えた形。北米はタイプ1ベース(CCS1)、欧州はタイプ2ベース(CCS2)
✔ NACSはテスラ発の規格。SAE Internationalが2024年9月30日にJ3400としてRecommended Practiceを発行
✔ 日産の新型リーフは、米国仕様がNACS、日本仕様がCHAdeMO、欧州仕様がCCSを採用
✔ マツダは、2027年以降の国内向けEVにNACSを採用すると2025年5月に発表(報道)。アダプターでCHAdeMO等も利用できる見通しとされる
1. 主な充電規格の違い
EVの急速充電(直流での充電)には、地域ごとに複数の規格があります。車と充電器の規格が合わないと、そのままでは充電できません。
📊 主な急速充電規格(東京電力エナジーパートナー、Wikipediaほかの解説による整理)
| 規格 | 主に使われる地域 | 特徴 |
|---|---|---|
| CHAdeMO | 日本(ほか、アジア・欧州の一部) | 日本発の急速充電規格。V2H(車から家への給電)に対応しているのが特徴として紹介される。日本で販売されるEVは、ほぼ対応している |
| CCS1 | 北米、韓国、台湾など | 普通充電用のタイプ1コネクタに、直流用の端子を2つ加えた形 |
| CCS2 | 欧州、南米、南アフリカ、中東、インド、東南アジア、オーストラリアなど | 普通充電用のタイプ2コネクタに、直流用の端子を2つ加えた形 |
| GB/T | 中国 | 中国の国家規格 |
| NACS | 北米(テスラ発)。SAE J3400として標準化 | 小型のコネクタで、交流・直流の充電を同じ端子で行える。テスラのスーパーチャージャーで使われる |
📌 補足
CHAdeMO協議会の公式サイトによれば、協議会はCHAdeMO急速充電プロトコルを軸に集うe-モビリティの協調プラットフォームで、会員は48か国・500団体とされています(2026年10月に公式サイトで確認)。
2. 日本国内の充電:普通充電と急速充電
日本では、自宅や目的地でじっくり充電する「普通充電」と、短時間で充電する「急速充電」で、使われる規格が分かれています。
📊 日本での充電規格の主な使われ方
| 充電の種類 | 主な場所 | 日本での主な規格 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 普通充電(交流) | 自宅、マンション、宿泊施設、商業施設など | J1772(タイプ1)が、国内で販売される多くのEVで使われている | テスラなど、車種によって充電口の形状が異なる場合がある |
| 急速充電(直流) | 高速道路のSA・PA、道の駅、商業施設など | CHAdeMOが中心 | 東京電力エナジーパートナーは、テスラと一部のフィアット/アバルトはアダプターが必要と紹介 |
※表は横にスクロールできます
💡 ポイント
普通充電・急速充電とも、実際に使える出力や対応車種は、充電器ごと・車ごとに異なります。利用前に、充電サービス事業者やメーカーの案内で確認しましょう。
3. NACSをめぐる動きと、日本への影響
NACSはテスラが開発した充電規格で、SAE Internationalが2024年9月30日に、J3400(North American Charging System)としてRecommended Practiceを発行しました。北米では、この規格を採用する自動車メーカーが増えていると報じられています。日本でも、次のような動きがあります。
📊 日本に関わるNACS・充電規格の動き
| 動き | 内容 | 確認した情報源 |
|---|---|---|
| 日産・新型リーフ | 米国仕様はNACSコネクターを採用(テスラのスーパーチャージャーにも対応)。日本仕様はCHAdeMO方式、欧州仕様はCCS方式 | 日産自動車の発表(2025年6月17日) |
| マツダ | 2027年以降に国内で販売するEVの充電ポートにNACSを採用すると、2025年5月9日に発表。アダプターでCHAdeMO等の急速充電器も利用できる見通しとされる | 報道による(マツダ発表の詳細は要確認) |
| 両対応の急速充電器 | DMMが2023年12月12日に、NACSとCHAdeMOの両方に対応したダブルコネクタ型の急速充電器(最大出力90kW)を発表。2024年夏以降の設置開始を目標と公表 | Car Watchの報道 |
| CHAdeMOの次世代規格 | CHAdeMO協議会と中国の団体が共同で、次世代規格「ChaoJi」を開発していると紹介されている | 複数の解説記事(進捗は要確認) |
⚠️ 注意
充電規格の状況は、短期間で変わる分野です。特に、新車の購入を検討する際は、その車の充電口の規格と、自宅・よく行く場所の充電設備との適合を、購入時点の最新情報で確認してください。
4. 海外・輸入車で使うときの確認手順
日本で販売されているCHAdeMO対応のEVを、CCSが主流の国で充電しようとすると、そのままでは充電器の形状が合わないことがあります。逆に、海外仕様のEVを日本で使う場合も同様です。変換アダプターが用意されている場合もありますが、対応状況は車種・地域・充電設備によって異なります。
🧭 規格の違いを確認する手順
車の充電口の規格を確認する
急速充電と普通充電のそれぞれで、どの規格に対応しているかを、取扱説明書やメーカーの案内で確認します。
使う地域・充電サービスの規格を調べる
利用する国・地域で主流の規格と、使いたい充電サービス事業者の対応規格を確認します。
アダプターの要否と、使える条件を確認する
アダプターが必要か、使える車種・出力の条件があるかを、メーカーまたは事業者に確認します。
レンタカーの場合は、事前に充電方法を聞く
借りる車の充電口の規格と、返却時の充電の扱いを確認します。
📝 出発前のチェックリスト
☑️ 車の急速充電・普通充電の規格を確認した
☑️ 行き先の主な充電器の規格を調べた
☑️ アダプターが必要な場合、その対応車種・出力の条件を確認した
☑️ 充電サービスのアプリ・カード・決済方法を準備した
☑️ 充電器が使えない場合に備え、代替の充電場所を調べた
- CHAdeMO協議会 公式サイト
- 日産自動車「新型日産リーフをグローバルに発表」(2025年6月17日)
- 東京電力エナジーパートナー EV DAYS「CHAdeMO(チャデモ)とは?」
- SAE International「SAE J3400」
5. よくある質問
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まとめ
EVの急速充電規格は、日本ではCHAdeMO、欧州ではCCS、北米ではNACS(SAE J3400)と、地域ごとに主流が異なります。日産の新型リーフは地域ごとに規格を使い分け、日本ではNACSに対応する動きや両対応の充電器も出てきていますが、状況は変化の途中です。国内の日常利用では大きな支障は少ない一方、新車の購入や海外での利用の際は、充電口の規格と使う充電設備の対応を必ず確認しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。
アイキャッチ画像: CHAdeMO Charging Plug by Danilo Bargen, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons


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