2023年の新車販売は、登録車・軽自動車ともに前年を上回り、車名別の順位にも動きがありました。この記事では、自販連(日本自動車販売協会連合会)と全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が公表した2023年(1~12月)の数字だけを使い、軽乗用車と登録車の上位車種、前年との比較、その後の2024年・2025年の推移を表で整理しました。数字の背景や、消費者の動向・技術の話など、公表資料で確認できないものは載せていません。
📋 この記事の要点
✔ 2023年の登録車は3,034,167台(前年比118.4%)。うち乗用車は2,651,397台(同119.3%)。軽は1,744,919台(同6.5%増)
✔ 軽乗用車の1位は、ホンダ N-BOX(231,385台、前年比114.4%)。2位ダイハツ タント(159,392台)、3位スズキ スペーシア(122,275台)
✔ 登録車の乗用車の1位は、トヨタ ヤリス(194,364台、同115.3%)。2位カローラ(154,870台)、3位シエンタ(132,332台)
✔ 年間10万台を超えたのは、軽が4車種(N-BOX・タント・スペーシア・ムーヴ)、登録車が5車種(ヤリス・カローラ・シエンタ・ノート・ルーミー)の計9車種
✔ 2024年は、登録車ではカローラが、軽ではN-BOXが1位。2023年の順位は、その後も入れ替わっている
📑 目次
1. 2023年の新車販売の全体像
自販連の集計表(車種別登録台数統計)と、全軽自協の速報から、2023年(暦年)の販売台数をまとめました。
📊 2023年の新車販売台数(自販連・全軽自協、確認日: 2026年9月25日)
| 区分 | 2023年の台数 | 前年比・備考 |
|---|---|---|
| 登録車の合計 | 3,034,167台 | 前年比118.4%(前年は2,563,184台) |
| 登録車のうち乗用車 | 2,651,397台 | 同119.3%。内訳は、普通乗用車1,758,169台(同130.6%)、小型乗用車893,228台(同101.8%) |
| 登録車のうち貨物車 | 374,360台 | 同111.9% |
| 軽自動車の合計 | 1,744,919台 | 前年比6.5%増。5年ぶりのプラス(全軽自協) |
| 軽自動車のうち乗用車 | 1,341,330台 | 同9.5%増 |
| 登録車+軽自動車 | 4,778,861台 | 前年比113.7%(自販連・全軽自協調べの集計表。軽自動車の「その他」を除く) |
📌 合計の数字が資料で少し違う理由
登録車3,034,167台と軽1,744,919台を単純に足すと4,779,086台になります。自販連の「登録車+軽自動車」の集計表は4,778,861台で、注記に「軽自動車の『その他』の台数を除く」とあります。資料ごとの集計の範囲の違いによるものと考えられます。
2023年の販売台数は、登録車、軽ともに、前年を上回りました。ただし、この記事は、その理由を公表資料で確認できたものだけを扱っています。次の見出しから、車名別の順位を見ていきましょう。
2. 軽乗用車の車名別ランキング(上位15車種)
全軽自協の「2023年12月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報」にある、2023年1~12月の乗用車ベスト15です。通称名は、メーカーごとに同一車名のものを合算しています(アルト、ワゴンR、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)。
📊 2023年 軽乗用車ベスト15(全軽自協、確認日: 2026年9月25日)
| 順位 | メーカー | 通称名 | 2023年 | 2022年 | 前年比(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ホンダ | N-BOX | 231,385台 | 202,197台 | 114.4 |
| 2 | ダイハツ | タント | 159,392台 | 107,810台 | 147.8 |
| 3 | スズキ | スペーシア | 122,275台 | 100,206台 | 122.0 |
| 4 | ダイハツ | ムーヴ | 104,557台 | 94,837台 | 110.2 |
| 5 | スズキ | ハスラー | 82,720台 | 70,373台 | 117.5 |
| 6 | スズキ | ワゴンR | 72,235台 | 82,213台 | 87.9 |
| 7 | 日産 | ルークス | 70,536台 | 72,600台 | 97.2 |
| 8 | スズキ | アルト | 67,719台 | 67,204台 | 100.8 |
| 9 | ダイハツ | ミラ | 64,080台 | 65,317台 | 98.1 |
| 10 | ダイハツ | タフト | 59,330台 | 56,861台 | 104.3 |
| 11 | 三菱 | デリカミニ/eK | 40,573台 | 27,145台 | 149.5 |
| 12 | スズキ | ジムニー | 39,910台 | 41,405台 | 96.4 |
| 13 | 日産 | デイズ | 38,687台 | 43,864台 | 88.2 |
| 14 | ホンダ | N-WGN | 37,779台 | 42,330台 | 89.2 |
| 15 | 日産 | サクラ | 37,140台 | 21,887台 | 169.7 |
※表は横にスクロールできます
2023年12月の単月では、N-BOXが19,681台、タントが11,792台、スペーシアが11,089台でした(全軽自協の同じ資料)。
💡 表の読み方
「前年比」は、2022年の台数に対する2023年の台数の割合です。100を超えれば前年より増えたことを、下回れば減ったことを示します。デリカミニ/eKには、eKクロス EVは合算されていません(全軽自協の注記)。
3. 登録車の乗用車ランキング(上位20車種)
自販連の「乗用車ブランド通称名別順位(2023年)」から、2023年1~12月の上位20車種です。軽自動車と海外ブランド車は含まれません。自販連の2024年・2025年分の同じ資料の注記では、「ブランド通称名」は国産メーカーの同一車名を合算したもので、海外生産車を含むとされています。
📊 2023年 登録車(乗用車)ブランド通称名別ランキング上位20車種(自販連、確認日: 2026年9月25日)
| 順位 | 通称名 | ブランド | 2023年 | 前年比(%) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ヤリス | トヨタ | 194,364台 | 115.3 |
| 2 | カローラ | トヨタ | 154,870台 | 117.7 |
| 3 | シエンタ | トヨタ | 132,332台 | 192.0 |
| 4 | ノート | 日産 | 102,508台 | 93.1 |
| 5 | ルーミー | トヨタ | 100,800台 | 92.3 |
| 6 | プリウス | トヨタ | 99,149台 | 303.4 |
| 7 | ノア | トヨタ | 95,181台 | 165.0 |
| 8 | ヴォクシー | トヨタ | 89,080台 | 160.4 |
| 9 | アクア | トヨタ | 80,268台 | 111.4 |
| 10 | フリード | ホンダ | 77,562台 | 97.5 |
| 11 | セレナ | 日産 | 75,673台 | 131.6 |
| 12 | ハリアー | トヨタ | 75,211台 | 220.0 |
| 13 | ライズ | トヨタ | 64,995台 | 77.7 |
| 14 | ヴェゼル | ホンダ | 59,187台 | 116.7 |
| 15 | フィット | ホンダ | 57,033台 | 94.6 |
| 16 | ランドクルーザー | トヨタ | 55,263台 | 156.2 |
| 17 | アルファード | トヨタ | 53,086台 | 88.1 |
| 18 | ソリオ | スズキ | 47,983台 | 115.4 |
| 19 | ステップワゴン | ホンダ | 44,157台 | 116.3 |
| 20 | クラウン | トヨタ | 43,029台 | 242.2 |
※表は横にスクロールできます
2023年12月の単月では、ヤリスが14,255台、カローラが11,411台、シエンタが9,390台でした(自販連の同じ資料)。
✅ 年間10万台を超えた車種
軽乗用車はN-BOX(231,385台)・タント(159,392台)・スペーシア(122,275台)・ムーヴ(104,557台)の4車種、登録車の乗用車はヤリス(194,364台)・カローラ(154,870台)・シエンタ(132,332台)・ノート(102,508台)・ルーミー(100,800台)の5車種で、合わせて9車種です。上の表の数字から確認できます。
4. 前年比が大きい車種と、新型車の発売時期
2023年の前年比が大きかった車種の中には、前年に新型車が発売されたものがあります。次の表は、前年比と、トヨタ公式のニュースリリースで確認できた発売日を並べたものです。時期の対応を示すだけで、販売台数の増減の理由を、公表統計が説明しているわけではありません。
📊 前年比の大きい車種と、新型の発売日(自販連・トヨタ、確認日: 2026年9月25日)
| 車名 | 2023年の前年比 | トヨタ公式で確認できた発売日 |
|---|---|---|
| プリウス | 303.4%(99,149台) | 新型プリウス(HEV)を2023年1月10日に発売。PHEVは同年3月頃の発売予定と案内されていた |
| シエンタ | 192.0%(132,332台) | 新型シエンタを2022年8月23日に発売 |
| ノア | 165.0%(95,181台) | 新型ノア・ヴォクシーを2022年1月13日に発売 |
| ヴォクシー | 160.4%(89,080台) | 同上(ノアと同日) |
📌 2023年12月のダイハツの出荷停止について
国土交通省の公表によると、ダイハツ工業は2023年12月20日に、第三者委員会の調査結果として、現行生産・開発中の全車種で型式指定申請の不正行為があったと報告し、5月から出荷停止している2車種を含め、全ての現行生産車の出荷を自主的に停止しました。全軽自協の速報では、2023年12月の軽自動車の新車販売は130,519台、前年同月比3.5%減で、5か月ぶりのマイナスでした。ただし、ランキングの数字は、この出来事より前の月を含む年間の累計です。
⚠️ 販売台数の理由を、断定しない
公表統計は台数を示すものであり、前年比や順位が変わった理由までは書かれていません。この記事では、確認できた事実(発売日・公表された出来事)と、数字を並べるにとどめ、理由の説明は載せていません。
5. その後の推移: 2023年から2025年へ
2023年の順位は、その後どう変わったのでしょうか。自販連・全軽自協の年間の資料から、各年の上位5車種を並べました。
📊 登録車(乗用車)の上位5車種(自販連の各年ランキング、確認日: 2026年9月25日)
| 順位 | 登録車(乗用車) 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 1 | ヤリス 194,364台 | カローラ 166,956台 | ヤリス 166,533台 |
| 2 | カローラ 154,870台 | ヤリス 166,162台 | カローラ 138,829台 |
| 3 | シエンタ 132,332台 | シエンタ 111,090台 | シエンタ 106,558台 |
| 4 | ノート 102,508台 | ノート 101,766台 | ライズ 100,851台 |
| 5 | ルーミー 100,800台 | フリード 85,368台 | ルーミー 95,221台 |
※表は横にスクロールできます
📊 軽乗用車の上位5車種(全軽自協の各年12月確報、確認日: 2026年9月25日)
| 順位 | 軽乗用車 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 1 | N-BOX 231,385台 | N-BOX 206,272台 | N-BOX 201,354台 |
| 2 | タント 159,392台 | スペーシア 165,679台 | スペーシア 165,589台 |
| 3 | スペーシア 122,275台 | タント 93,759台 | タント 124,619台 |
| 4 | ムーヴ 104,557台 | ハスラー 92,818台 | ムーヴ 122,349台 |
| 5 | ハスラー 82,720台 | ワゴンR 79,718台 | ハスラー 87,972台 |
※表は横にスクロールできます
📊 登録車+軽自動車の年間販売台数(自販連・全軽自協調べ、確認日: 2026年9月25日)
| 年 | 登録車+軽自動車の合計 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2022年 | 4,201,262台 | 94.4% |
| 2023年 | 4,778,861台 | 113.7% |
| 2024年 | 4,421,234台 | 92.5% |
| 2025年 | 4,565,503台 | 103.3% |
📌 暦年と年度の違い
同じ自販連の資料では、年度(4月~翌年3月)の合計も別に示されています。たとえば2023年度は4,528,382台(前年度比103.3%)で、暦年の2023年(4,778,861台)とは数字が異なります。ランキングや合計を引用するときは、暦年か年度かを確認しましょう。
6. ランキングの数字を、自分で確かめる手順
🧭 ランキングを確認する手順
自販連で登録車の順位を見る
自販連の「ブランド通称名別ランキング」のページに、各年・各月のPDFがあります。「軽自動車および海外ブランド車を除く」と書かれているか確認します。
全軽自協で軽の順位を見る
全軽自協の「軽四輪車通称名別新車販売確報」に、月ごとのページがあります。12月のページに、1~12月の乗用車ベスト15が載っています。
暦年か年度かを確認する
「2023年」は1~12月、「2023年度」は2023年4月~2024年3月です。混ぜて比べないようにします。
通称名の合算の範囲を確認する
通称名は同一車名の合算です。派生車種や教習車の扱いは、資料の注記で確認します。
前年比を、元の台数で計算し直す
前年比が資料と合っているか、2022年と2023年の台数から確かめます。たとえばN-BOXは231,385÷202,197で約114.4%です。
📝 記事やSNSでランキングを見たときのチェックリスト
☑️ 自販連・全軽自協など、元の資料が示されている
☑️ 暦年か年度か、月単位かが書かれている
☑️ 「登録車」「軽」「合算」のどれかが書かれている
☑️ 台数の数字が、元の資料と一致する
☑️ 理由や背景の説明に、出典がある
出典(いずれも 確認日: 2026年9月25日 に確認)は、次のとおりです。
- 自販連「乗用車ブランド通称名別順位(2023年)」(軽自動車および海外ブランド車を除く)
- 自販連「ブランド通称名別ランキング」
- 自販連「車種別登録台数統計(2023年1月~12月)」
- 自販連「登録車+軽自動車販売台数」
- 全軽自協「2023年12月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報」
- 全軽自協「2024年12月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報」
- 全軽自協「2025年12月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報」
- 全軽自協「令和5年12月 軽自動車新車販売速報」(令和6年1月5日)
- 国土交通省「ダイハツ工業の型式指定申請における不正行為について」
- トヨタ「新型プリウス(HEV)を発売」(2023年1月10日)
- トヨタ「新型シエンタを発売」(2022年8月23日)
- トヨタ「新型ノア・ヴォクシーを発売」(2022年1月13日)
7. よくある質問
まとめ
2023年の新車販売は、登録車が3,034,167台(前年比118.4%)、軽が1,744,919台(同6.5%増)でした。軽乗用車はN-BOX、登録車の乗用車はヤリスが1位で、年間10万台を超えた車種は9車種です。その後の2024年・2025年は、上位の顔ぶれと順位が入れ替わっています。ランキングは、暦年か年度か、軽か登録車かを確かめ、元の資料で確認して使いましょう。出典は、次のとおりです。
※本記事は、自販連・全軽自協・トヨタ・国土交通省の公開資料(2026年9月25日に確認)に基づく情報提供です。数字は公表後に更新される場合があるため、最新の内容は各団体の公式サイトでご確認ください。


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