点検整備記録簿とは?車検での扱い・保存期間・電子化のポイント

車検のときによく話題になる「点検整備記録簿」。車検になくても大丈夫なのか、いつまで保存するのか、2025年に認められた電子化とは何か。この記事では、国土交通省の公開資料で確認できた内容を軸に整理し、資料で確認できなかった点は「要確認」と明記しました。

📋 この記事の要点

✔ 点検整備記録簿は、道路運送車両法第49条により、自動車に備えつけるものとされている

✔ 保存期間は、3か月・6か月点検の対象車は1年、1年点検の対象車(マイカー等)は2年(国土交通省)

✔ 国土交通省のユーザー車検の手順には、必要書類の一つとして点検整備記録簿が挙げられている。提示がないと、車検証には「点検整備記録簿記載なし」と記録される

✔ 2025年7月8日に省令が公布され、点検整備記録簿の電子的な保存が可能に。紙での保存も引き続き可

✔ 運輸支局等での検査で提示する場合は、書面を提示するとされている(取扱い通達)

1. 点検整備記録簿とは

国土交通省は、点検整備記録簿を「点検の結果と整備の概要を記録、保存して、自動車の維持管理に役立てるためのもの」と説明しています。過去の点検整備を確認したり、消耗部品の交換時期を判断したりする材料になります。

📊 点検整備記録簿の基本(国土交通省の公開情報)

項目 内容 出典
備えつけ 自動車に備えつけることになっている(道路運送車両法第49条) 国土交通省「点検整備の種類」
保存期間 3か月・6か月点検の対象車は1年、1年点検の対象車は2年 同上
マイカー(自家用乗用車・軽自動車)の定期点検 1年ごとに29項目、2年ごとに60項目(走行距離が規定以下などの条件で、点検を省略できる項目がある) 同上
OBD点検 令和3年10月1日から、車載式故障診断装置の診断結果の点検が新たに義務づけられた 同上
長期の保存 可能な限り長期間保存し、自動車の「生涯記録簿」として活用することが望まれるとされている 同上

2. 車検(継続検査)での扱い

「車検になくても通るのか」は、多くの人が気にする点です。国土交通省の公開資料で確認できた内容を、次の表に整理しました。

📊 国土交通省の資料で確認できた、車検と点検整備記録簿の関係

資料・場面 確認できた内容
自動車検査登録総合ポータル(ユーザー車検の手順) 定期点検整備を実施し、点検整備記録簿に作業内容を記録簿のチェック記号に従って記載するよう案内。整備工場で実施した項目は、その工場で作成してもらう。定期点検整備の時期は、検査の前後を問わない
同(必要な書類) 検査当日に準備する書類の一つとして、点検整備記録簿が挙げられている
同(合格時) 合格時に継続検査の受付窓口へ提出する書類にも、点検整備記録簿が含まれている
国土交通省のリーフレット(車検証への記録) 検査時の点検整備実施状況は、車検の際に提示された記録簿で確認している。提示がなかった等で実施を確認できなかった場合は、車検証に「点検整備記録簿記載なし」と記録される。記録内容の後日訂正は対応しかねるとされている
使用者の義務 定期点検整備の実施は、自動車の使用者に義務づけられている

⚠️ 注意

「記録簿がなくても車検は受けられるか」について、国土交通省の資料が受検の可否そのものを明記しているかは、今回確認できませんでした。提示しない場合は、車検証に「記載なし」と記録されることまでは確認できています。受検する運輸支局・検査場や整備工場に、事前に確認しましょう。

3. 2025年7月に始まった電子化と、その条件

従来は、点検整備記録簿は紙を自動車に備えつけるのが前提でした。国土交通省の取扱いでは、電磁的な作成・保存も認められています。確認できた条件は次のとおりです。

📊 点検整備記録簿の電子的な保存(国土交通省の資料)

項目 内容
省令の公布日 令和7年7月8日
施行日 要確認。業界団体の資料は「公布の日」施行としている。国土交通省の同ページ内に「令和7年10月8日施行」との記載もあるが、どの改正の記載か特定できなかった
保存の方法 スマートフォン等の保存ファイル、SDカード等の外部メディアの保存ファイル、紙の記録簿のスキャンファイル。紙での保存も引き続き可
表示の条件 当局から提示を求められたとき、直ちに、明瞭な状態で表示できること。故障、バッテリー切れ、電波状況、操作に不慣れなどで表示できない場合は、要件を満たさないものとされる
運輸支局等での検査 運輸支局・自動車検査登録事務所・軽自動車検査協会で検査を受けるときに提示する場合は、書面の記録簿を提示すること(取扱い通達の記載)
対象 検査対象外軽自動車と小型特殊自動車を除く自動車

💡 ポイント

電子で保存している場合でも、検査場に持ち込むときは書面が求められます。車検の前に、紙の記録簿の準備や、整備工場から書面を受け取れるかを確認しておくと安心です。

4. 記録簿を管理するときの手順

🧭 記録簿の管理の手順

1

自分の車の点検周期を確認する

マイカーは1年ごと・2年ごとの定期点検。事業用や大型の自家用車は、周期が異なります。

2

点検・整備のたびに、記録を残す

整備工場に依頼した場合は、その工場で作成してもらいます。自分で点検した項目は、記録簿のチェック記号に従って記載します。

3

保存期間を守る

1年点検の対象車は2年、3か月・6か月点検の対象車は1年。長く保存するほど、車の履歴がわかります。

4

電子で保存する場合は、すぐ表示できる状態にしておく

電池残量や操作方法を確認します。検査場では書面の提示が求められる点にも注意します。

5

紛失した場合は、整備を依頼した店に問い合わせる

国土交通省の資料には、紛失時の手続きは確認できませんでした。履歴が残っているかは、整備を行った店に確認します。

📝 車検前のチェックリスト

☑️ 点検整備記録簿(紙または電子)を用意した

☑️ 前回の点検整備の記録が、記録簿に残っているか確認した

☑️ 自分で点検した項目を、記録簿のチェック記号に従って記載した

☑️ 整備工場で行った項目は、その工場に記録簿を作成してもらった

☑️ 電子で保存している場合、直ちに表示できるか確認した(検査場では書面が必要)

☑️ OBD点検(令和3年10月から義務)を含めて、点検項目を確認した

5. 記録簿が役立つ場面

📊 点検整備記録簿が役立つ場面

場面 役立つ点 確認できた根拠
日々の維持管理 過去の点検整備の記録を確認できる。消耗部品の交換時期を判断する材料になる 国土交通省「点検整備の種類」
車検 点検整備の実施状況の確認に使われる。提示できないと「記載なし」と記録される 国土交通省リーフレット
中古車の購入・売却 整備の履歴を確認する資料になる 一般的な使い方(公的資料での確認はできなかった)

📌 補足

買取店・販売店に直接確認するのが確実です。

6. よくある質問

Q. 点検整備記録簿がないと、車検は受けられませんか?

A. 国土交通省の資料では、記録簿は検査の書類の一つとして挙げられ、提示がない場合は車検証に「点検整備記録簿記載なし」と記録される、と確認できました。受検の可否は、受検先の運輸支局や整備工場に事前にご確認ください。

Q. 保存期間は何年ですか?

A. 国土交通省の説明では、3か月・6か月点検の対象車は1年、1年点検の対象車は2年です。マイカー(自家用乗用車・軽自動車)は1年点検の対象なので、2年になります。

Q. 電子化されたら、紙の記録簿は不要ですか?

A. 電子的な保存が認められましたが、紙での保存も引き続き可能とされています。運輸支局等の検査で提示する場合は書面とされているので、紙の準備が必要になる場面があります。

Q. 記録簿を紛失したらどうすればよいですか?

A. 国土交通省の資料には、紛失時の手続きは確認できませんでした。整備を依頼した店に履歴が残っているか問い合わせ、以後の点検整備の記録を新しい記録簿でつけ直しましょう。

まとめ

点検整備記録簿は、道路運送車両法第49条により自動車に備えつけるもので、保存期間はマイカーなら2年です。国土交通省のユーザー車検の手順には必要書類として挙げられており、提示がない場合は車検証に「記載なし」と記録されます。2025年7月には電子的な保存が可能になりましたが、検査場では書面の提示とされています。受検の可否など、資料で確認できなかった点は、運輸支局や整備工場に事前に確認しましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。法律・制度に関する個別の判断は、警察・運輸支局・検査場などの公的窓口や専門家にご相談ください。基準・手数料・期間は変更されることがあるため、最新の内容は各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

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