「リコール」「改善対策」「サービスキャンペーン」の違い

自分の車について「サービスキャンペーンのお知らせ」が届いたとき、「リコール」とは何が違うのか、気になったことはありませんか。メーカーが行う無償の改善措置には、国土交通省の資料で、リコール、改善対策、サービスキャンペーンの3つの区分が示されています。この記事では、3つの違い、自分の車が対象かを調べる方法、リコールと車検の関係を、国土交通省の公開情報で整理しました。

📋 この記事の要点

✔ リコールは、設計・製造過程に問題があり、安全・環境基準に適合していない自動車について、メーカーが国土交通大臣に事前届出をしたうえで、無料で回収・修理を行う制度(国土交通省)

✔ 改善対策は、保安基準に規定はないが、不具合が発生した場合に安全確保・環境保全上看過できない状態で、原因が設計・製作の過程にあるとき、メーカーが行う措置

✔ サービスキャンペーンは、リコール・改善対策に該当しない、安全確保・環境保全とは直接関係のない不具合への改善措置

✔ 対象になるとハガキ等でメーカーから直接通知される。通知がないときは、メーカーや購入店に相談

✔ 2026年4月1日以降、各メーカーのホームページのリコール検索で、車台番号を入力して実施状況を確認できる(国土交通省)

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 3つの制度の違い

国土交通省は、車の不具合に対するメーカーの措置を、リコール、改善対策、サービスキャンペーンに区分して説明しています。違いは、不具合の性質と、保安基準との関係です。

📊 3つの区分の違い(確認日: 2026年9月25日)

区分 内容(国土交通省の説明) 主な特徴
リコール 設計・製造過程に問題があったために、安全・環境基準に適合していない自動車について、メーカーが国土交通大臣に事前届出を行い、無料で回収・修理を行う 事故・トラブルを未然に防ぐ制度。国土交通省が届出内容を調査・指導し、必要に応じて改善指示・勧告・命令を行う
改善対策 道路運送車両の保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に、安全確保および環境保全上看過できない状態であり、かつ原因が設計または製作の過程にあると認められるとき、メーカーが改善のための措置を行う 国土交通省の資料上は「改善対策届出」と呼ばれる
サービスキャンペーン リコール届出や改善対策届出に該当しないような不具合で、安全確保および環境保全とは直接関係のないものについて、必要な改善措置を行う リコール・改善対策に該当しない不具合が対象

📌 補足

3つとも、メーカーが無償で行う措置です。「不具合の性質が、安全確保・環境保全とどう関係するか」によって区分される、と整理できます。

2. 通知と、自分の車が対象かを調べる方法

国土交通省の案内では、リコールの対象になると、ハガキ等により自動車メーカー等から直接通知されます。通知がない場合は、メーカーや購入した店に相談するよう案内されています。

📊 リコール等の対象か調べる方法(確認日: 2026年9月25日)

確認方法 内容 出典
ハガキ等による通知 リコールの対象になると、自動車メーカー等から直接通知される。通知がないときは、メーカーや購入店に相談 国土交通省
国土交通省のリコール情報検索 車名、型式、届出日から、リコール等の内容を検索できる。データは1993年4月15日から2026年7月31日の届出日の中から検索(確認時点)。検索結果の車台番号の範囲は「幅」で示されるため、その車の仕様によって、対象外の場合もある 国土交通省 自動車不具合情報ホットライン
メーカーのホームページ 2026年4月1日以降、各メーカーのホームページ内のリコール検索で、車台番号を入力して実施状況を確認できる。主要メーカーでは、車検証に記載の車台番号で検索できる 国土交通省
メーカー・販売会社への問い合わせ 個々の車が対象かどうかを確実に知る方法は、メーカーへの直接の問い合わせ、とされている。輸入車はシリアル番号で届け出されることもあり、車検証の記載との照合が必要 国土交通省
国土交通省の問い合わせ先(リコール検索) 物流・自動車局 審査・リコール課 フリーダイヤル 0120-744-960 国土交通省 自動車不具合情報ホットライン

3. リコールと車検の関係

国土交通省は、道路運送車両法に基づき、自動車のユーザーには、自分の自動車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務がある、と説明しています。リコールの通知が届いたときは、種類にかかわらず、内容を確認して対応することが大切です。

なお、国土交通省が、リコール未実施の車を「車検で通さない」措置を公表しているのは、タカタ製エアバッグの未改修車両です。すべてのリコール未実施車が車検を通せない、というわけではないため、注意が必要です。

📊 タカタ製エアバッグのリコール未改修車両を車検で通さない措置(確認日: 2026年9月25日)

項目 内容(国土交通省)
対象 異常破裂する危険性が高い未改修車。製造管理が不適切だったもの、および、国内で異常破裂があった車と同型で、生産から9年以上経過した車両
開始時期 2018年(平成30年)5月1日。その後、2020年(令和2年)5月1日以降、順次拡大。2021年(令和3年)11月29日に、令和2年1月以降の届出分も追加
車検を受ける方法 改修を完了すると、ディーラー等から「改善措置済証」が交付される。これを運輸支局等に提出することで、車検を受けられる
実施状況 2026年(令和8年)6月末現在、対象台数は4.3万台。2018年5月からの車検停止件数は約68,900件(概算値)

💡 ポイント

中古車を購入するときは、リコールの対応状況を、販売店に確認しておくと安心です。整備記録簿と合わせて確認します。

4. 案内が届いたときの対応の流れ

🧭 リコール等の案内が届いたときの流れ

1

案内の種類を確認する

リコール、改善対策、サービスキャンペーンのどれかを、通知の文面で確認します。

2

対象の車か、確認する

通知の内容と、車検証の車台番号を照らし合わせます。輸入車は、シリアル番号での届出もあります。

3

販売店・ディーラーに連絡する

修理の予約や、必要な手続きを確認します。修理は、メーカーが無償で行う措置です。

4

修理後の書類を保管する

対応済みであることを、記録簿や修理の控えで確認できるようにしておきます。

5

通知がない場合は、自分から確認する

心配なときは、メーカーのホームページや販売店で確認します。

📝 リコール・改善対策の確認チェックリスト

☑️ 車検証の車台番号を控えた

☑️ メーカーのホームページのリコール検索で、車台番号を入力して確認した

☑️ 国土交通省のリコール情報検索(車名・型式・届出日)で、該当の届出がないか確認した

☑️ 中古車購入時に、リコールの対応状況を販売店に確認した

☑️ 中古車は、前の所有者のもとでのリコール対応の履歴を、販売店に確認した

☑️ 案内が届いたら、種類にかかわらず、販売店に連絡すると決めた

⚠️ 注意

リコールの対象や内容は、車台番号や仕様によって異なります。「対象外だから安心」「対象だから使えない」と決めつけず、メーカーや販売店で確認してください。

5. よくある質問

Q. リコールとサービスキャンペーンは、何が違いますか?

A. 国土交通省の説明では、リコールは、安全・環境基準に適合していない自動車について、メーカーが国土交通大臣に届出を行い、無料で回収・修理する制度です。サービスキャンペーンは、リコールや改善対策に該当しない、安全確保・環境保全とは直接関係のない不具合への改善措置です。

Q. 案内が来ないと、対象ではありませんか?

A. そうとは限りません。国土交通省の案内では、対象になるとハガキ等でメーカーから通知されますが、通知がないときは、メーカーや購入店に相談するよう案内されています。メーカーのホームページのリコール検索でも確認できます。

Q. リコールの未実施車は、車検を通せませんか?

A. 国土交通省が「車検で通さない」措置を公表しているのは、タカタ製エアバッグの未改修車両です。すべてのリコール未実施車に当てはまるわけではありません。

Q. 自分の車が対象かどうかは、どうやって調べますか?

A. 国土交通省のリコール情報検索(車名・型式・届出日)のほか、2026年4月1日以降は、各メーカーのホームページで、車台番号を入力して実施状況を確認できます。確実な確認は、メーカーや販売会社への問い合わせです。

まとめ

リコール、改善対策、サービスキャンペーンは、いずれもメーカーが無償で行う措置ですが、不具合の性質と、安全・環境との関係で区分されています。案内が届いたら、種類にかかわらず内容を確認しましょう。自分の車が対象かは、国土交通省の検索、メーカーのホームページ(2026年4月1日以降は車台番号で確認)、販売店への問い合わせで確かめられます。

※本記事は、国土交通省の公開情報をもとにした一般的な情報です。制度や検索方法は変更されることがあります。個々の車の対象・対応は、メーカー・販売会社にご確認ください(2026年10月時点)。

アイキャッチ画像: Toyota TOYOPET Japan Car dealership Saitama by S-8500, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

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