2025年3月24日に始まった「マイナ免許証」(マイナンバーカードと運転免許証の一体化)は、免許証の持ち方を3つのパターンから選べる制度です。警察庁が公表した2026年7月末時点の保有者数は378万700人でした。この記事では、警察庁・警視庁の公表資料をもとに、3つの保有パターンの違い、メリット、そして見落としやすい注意点(有効期限が券面に表示されないこと、暗証番号など)を整理します。
📋 この記事の要点
✔ 保有形態は「マイナ免許証のみ」「マイナ免許証と従来の免許証の2枚持ち」「従来の免許証のみ」の3つ
✔ 2026年7月末時点の保有者は378万700人。内訳は、マイナ免許証のみが105万1927人、2枚持ちが272万8773人(Car Watch報道。警察庁発表)
✔ オンライン更新時講習は、優良運転者講習・一般運転者講習が対象。70歳以上の高齢者講習などは対象外
✔ 免許情報はカードの券面に記載されず、有効期間は読み取りアプリまたはマイナポータルで確認する
✔ 運転時は、マイナ免許証か従来の免許証の、どちらか1枚を携帯していればよい(2枚持ちでも同様)
動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)
1. 3つの保有パターンの違い
警察庁のFAQでは、免許を受けようとする方や免許証を保有する方は、希望により、住所地の運転免許センター・運転免許試験場や、一部の警察署等でマイナンバーカードに免許情報を記録できるとされています。免許証の持ち方は、次の3つから選べます。
📊 保有パターン別の整理(警察庁FAQをもとに作成)
| 保有パターン | 内容 | 運転時の携帯 | ワンストップサービス |
|---|---|---|---|
| 従来の免許証のみ | 一体化せず、これまでどおりの方法 | 従来の免許証 | 対象外 |
| マイナ免許証のみ | 免許情報をマイナンバーカードに記録し、従来の免許証は持たない | マイナ免許証 | 対象(住所・氏名などの変更を市区町村への届出で反映) |
| 2枚持ち | マイナ免許証と従来の免許証の両方を持つ | どちらか1枚でよい(2枚とも携帯する必要はない) | 対象外(マイナ免許証のみの方が対象) |
※表は横にスクロールできます
📊 保有者数の内訳(2026年7月末時点)
| 項目 | 数値 | 出典・補足 |
|---|---|---|
| 保有者数(2026年7月末) | 378万700人 | Car Watchが報じた警察庁の発表(2026年8月19日発表) |
| マイナ免許証のみ | 105万1927人 | 同上。全体の約27.8%(計算値) |
| 2枚持ち | 272万8773人 | 同上。全体の約72.2%(計算値) |
| 運転免許保有者数 | 8151万369人 | 同上。これに対する保有者の割合は約4.6%(Car Watchの記載) |
💡 ポイント
保有者のおよそ7割が、従来の免許証も残す「2枚持ち」を選んでいます。急いで一本化する必要があるかどうかは、後述の「どのパターンを選ぶか」で整理します。
2. マイナ免許証のメリット
📊 マイナ免許証の主なメリット
| メリット | 内容 | 条件・注意 |
|---|---|---|
| オンライン更新時講習 | 更新時講習を、自宅などでスマートフォンやパソコンから受けられる。講習手数料は、対面の優良500円・一般800円に対し、オンラインは200円(警察庁FAQ) | 対象は優良運転者講習・一般運転者講習。違反運転者講習・初回運転者講習・高齢者講習は対象外。事前にマイナポータル連携が必要。視力検査や写真撮影のため、窓口へは行く |
| 住所・氏名変更のワンストップ化 | 市区町村に届け出れば、警察への届出が不要になる。市区町村での変更から原則2日後に、免許情報が自動変更される | マイナ免許証のみを保有する方が対象。利用開始の手続が必要で、署名用電子証明書が必要。同意の有効期間は10年 |
| 更新手数料が安い | 道路交通法施行令の標準額の例:免許証のみ2,850円、マイナ免許証のみ2,100円、両方所有2,950円 | 実際の金額は都道府県警察ごとに異なる |
| 経由地更新の迅速化 | 住所地以外の公安委員会の窓口での更新(経由地更新)が迅速化され、申請できる期間が延長される | 優良運転者・一般運転者が対象。条件付きの方などは対象外 |
| 本籍のオンライン変更 | 市区町村での本籍変更の届出後、マイナポータルから手続できる | マイナ免許証のみを保有する方が対象。マイナポータル連携が必要 |
⚠️ 70歳以上の方は、更新の手間は変わりません
オンライン講習は、70歳以上で高齢者講習を受ける必要がある方は受けられません。また、免許の効力が停止中の場合も受講できません。高齢者講習については、当サイトの別記事もご覧ください。
3. 見落としやすい注意点(有効期限・暗証番号・海外・紛失)
マイナ免許証で、もっとも見落としやすいのが有効期間の確認方法です。警察庁のFAQでは、免許情報はマイナンバーカードの券面には記載されず、ICチップに記録されるとされています。マイナンバーカード自体の有効期限とは別に、免許の有効期間があることに注意が必要です。
📊 有効期間の確認と、関連する扱い
| 確認したいこと | 方法・扱い(警察庁FAQ) |
|---|---|
| 免許の有効期間の確認 | 「マイナ免許証読み取りアプリ」または、マイナポータル(事前の連携が必要)で確認する |
| 読み取りアプリ | App Store・Google Play・Microsoft Storeから無料でインストール。有効期間の末日が近づくと通知する機能があり、通知は2か月前・4か月前・6か月前から複数選べる |
| 更新の知らせ | 従来の免許証と同様に、更新期間の前に更新連絡はがきが送付される |
| 電子証明書の期限切れ | 利用者証明用・署名用の電子証明書の有効期間が切れても、マイナ免許証の免許情報の有効性には影響しない |
| 違反情報 | 違反情報はマイナンバーカードには記録されない |
📊 2種類の暗証番号
| 暗証番号 | 内容 | ロックの条件・対応 |
|---|---|---|
| 免許情報の暗証番号(数字4桁) | 免許情報を記録するとき、自分で設定する。読み取りアプリでの確認に必要 | 10回連続で誤るとロック。解除は運転免許センターなどでの手続が必要。忘れた場合も窓口で確認 |
| 署名用電子証明書の暗証番号(6〜16桁の英数字) | ワンストップサービスの利用開始や、マイナポータル連携で必要 | 5回連続で誤るとロック。警察では確認・解除できず、住民票のある自治体窓口やコンビニのキオスク端末などで再設定する |
📊 場面別の注意点
| 場面 | 注意点 |
|---|---|
| スマートフォンに入れたい | 免許情報を保存したスマホだけでは運転できない。スマホ搭載のマイナンバーカードにも免許情報は搭載されない。運転時は、マイナ免許証か従来の免許証を携帯する |
| 海外で運転する | マイナ免許証のみを持つ状態で、日本国外で運転することは控え、各国の規制を踏まえた方法で運転するよう案内されている |
| カードを紛失した | 市区町村でマイナンバーカードの再交付を受け、警察で免許情報を再度記録してもらう。警視庁は、別途手数料1,500円が必要としている。すぐに運転したい場合は、窓口で従来の免許証の交付を受ける方法がある |
| マイナンバーカードを更新する | 令和7年9月1日から、マイナ免許証を持つ方がカードを更新すると、免許情報が自動的に引き継がれる運用が始まっている。カードのオンライン申請時に「マイナ免許証等継続利用」の手続が必要 |
| 本人確認書類として使いたい | 読み取りアプリやマイナポータルで確認・保存した免許情報は、運転免許証の携帯義務を果たしたことにならず、犯罪収益移転防止法上の本人確認書類にも該当しない |
| レンタカー・カーシェア | マイナ免許証を使えるかは、各事業者に確認する |
⚠️ 有効期間は、自分で確認する習慣を
券面に有効期限が出ないため、更新を忘れて失効するリスクがあります。読み取りアプリの通知機能や、更新連絡はがきを活用し、定期的に有効期間を確認しましょう。
4. 手続の流れと手数料
一体化の手続は、住所地の運転免許センター・運転免許試験場や、運転免許関係手続を行っている一部の警察署等で行います。更新のタイミングに限らず、いつでも手続できます。手続の流れは、次の3つの類型で異なります。
🧭 一体化の進め方
類型を確認する
新規免許取得時/更新時(従来の免許証のみから、マイナ免許証のみまたは2枚持ちへ)/更新を伴わない一体化、の3つがあります。
場所・予約方法を確認する
手続を行っている場所、開庁時間、予約方法は都道府県警察ごとに異なります。警視庁は、更新手続と同時に行う場合は運転免許手続予約サイトでの予約が必要で、70歳以上の方や自主返納の場合は予約不要と案内しています。
マイナンバーカードの期限を確認する
有効期間の満了日まで3か月未満の場合は、マイナンバーカードの更新後に、免許情報の記録を行うよう案内されています。
免許情報を記録し、暗証番号(4桁)を設定する
窓口で、自分で暗証番号を設定します。忘れないよう控えておきましょう。
必要に応じて、追加の手続をする
ワンストップサービスの利用開始や、マイナポータル連携(オンライン講習に必要)は、任意です。
📊 手数料と、手続後の扱い
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 警視庁は、手続の内容により1,500円〜2,700円と案内。正確な金額は、手続内容と都道府県警察で異なる |
| 更新時の標準額の例 | 免許証のみ2,850円/マイナ免許証のみ2,100円/どちらも所有2,950円(警察庁FAQ。都道府県により異なる) |
| 更新後の交付 | マイナ免許証の更新では、新しいカードは交付されず、ICチップの免許情報が書き換えられる |
| 従来の免許証に戻す/2枚にする | マイナ免許証のみの方が、従来の免許証も持ちたい場合は、いつでも手続できる。2枚持ちの方は、従来の免許証の返納や免許情報の抹消も手続できる |
5. どのパターンを選ぶか(判断の目安)
📊 状況別の目安
| あなたの状況 | 考え方の目安 |
|---|---|
| 優良・一般運転者で、更新の手間を減らしたい | オンライン更新時講習が使える。事前のマイナポータル連携と、視力検査などのための窓口来訪は必要 |
| 70歳以上、または高齢者講習・違反運転者講習・初回運転者講習の対象 | オンライン講習の対象外のため、講習面での差は小さい |
| 引っ越しや氏名変更が多い | マイナ免許証のみなら、市区町村の届出だけで反映されるワンストップサービスが使える |
| 海外での運転の予定がある | マイナ免許証のみでの国外運転は控えるよう案内されている。従来の免許証をどうするかを、事前に警察などで確認する |
| スマホやアプリの操作が不安 | 有効期間の確認に読み取りアプリかマイナポータルが必要。従来の免許証のみ、または2枚持ちも選択肢 |
📝 切り替え前のチェックリスト
☑️ マイナンバーカードの有効期間の満了日を確認した
☑️ 免許情報用の暗証番号(4桁)を、忘れない方法で控えた
☑️ 有効期間を確認する方法(読み取りアプリまたはマイナポータル)を決めた
☑️ 講習区分(優良・一般など)と、オンライン講習の対象かを確認した
☑️ 手続場所・予約方法・手数料を、都道府県警察のサイトで確認した
📌 補足
同じ制度でも、手続場所や手数料は都道府県警察ごとに異なります。個別の判断は、住所地の運転免許センターや警察署にご確認ください。
6. 公式情報の確認先
本記事は、2026年9月25日に次の資料で確認しました。保有者数はCar Watch(報道)の記載です。
- 警察庁「マイナンバーカードと運転免許証の一体化」FAQ(PDF)
- 警視庁「マイナンバーカードと運転免許証の一体化について」
- 警視庁「マイナ免許証について」(よくある質問)
- Car Watch「マイナ免許証」保有者数378万700人に(警察庁の発表を報じた記事・報道)
7. よくある質問
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まとめ
マイナ免許証は、「マイナ免許証のみ」「2枚持ち」「従来の免許証のみ」から選べる制度で、保有者のおよそ7割は2枚持ちを選んでいます。オンライン更新時講習や、住所・氏名変更のワンストップサービスなどの利点がある一方、免許の有効期間が券面に表示されない点と、暗証番号の管理には注意が必要です。急いで切り替える必要はなく、自分の講習区分や生活に合うかを確認して選びましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・数値・金額は変更されることがあります。個別の判断は、警察・国土交通省・資源エネルギー庁など公的機関の窓口でご確認ください(2026年9月25日確認)。
アイキャッチ画像: マイナンバーカードみほん(デジタル庁、日本国政府標準利用規約2.0版)


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