賃貸のアパートやマンション、月極駐車場を車庫にして車庫証明(保管場所証明)を取るとき、必要になるのが保管場所使用承諾証明書です。「誰に頼めばよいのか」「契約書のコピーで代わりにならないのか」「親の土地なら簡単な書類でよいのか」といった疑問が出やすい手続きです。この記事では、警視庁と警察庁の公式ページをもとに、使用承諾証明書が必要なケース、依頼の流れ、契約書の写しで代えられる場合、費用と期間、親族の土地を使うときを整理しました。「親族の土地なら簡単な書面で足りる」と説明されることもありますが、警視庁の案内では異なるため、その点も確認しています。
📋 この記事の要点
✔ 保管場所として認められるには、道路以外の場所で、使用の本拠の位置から2km以内であり、自動車が出入り・収容でき、使用の権利(使用権原)があることが必要(警視庁)
✔ 他人の土地・建物を使う場合、使用権原を示すものとして、駐車場の賃貸借契約書の写し(使用承諾証明書の要件を満たすもの)、駐車料金の領収書等、公的法人発行の確認証明、使用承諾証明書のいずれかを出す(警視庁)
✔ 使用承諾証明書は、申請者等が作成することはできず、所有者・管理者が作成する(警視庁)
✔ 親名義の土地を子が使う場合は、親からの使用承諾証明書が必須(警視庁)。自認書で足りるのは、自分の土地・建物の場合
✔ 警視庁の窓口申請の手数料は2,400円。申請から3〜7日かかる。証明書は、証明日から概ね1か月以内に運輸支局へ提出する
動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)
📑 目次
1. 使用承諾証明書が必要になるケースの早見表
車庫証明の申請では、保管場所を使う権利(使用権原)を示す書類が必要です。警視庁の案内では、自分の土地・建物か、他人の土地・建物かで、出す書類が変わります。次の表は、警視庁のページに記載されている、ケース別の対応です。
📊 ケース別の使用権原の書類(警視庁「保管場所(車庫)の要件と使用権原書面」)
| ケース | 出す書類(警視庁の案内) | ポイント |
|---|---|---|
| 自分の土地・建物 | 保管場所使用権原疎明書面(自認書) | 夫婦共有名義の場合は、両名が連署する |
| 賃貸アパート付属の駐車場 | 賃貸契約書に駐車場の使用が明記されていれば、その写しで対応できる。または、使用承諾証明書 | 契約書の写しは、使用承諾証明書の要件を満たすものであることが必要 |
| 月極駐車場 | 駐車場の賃貸借契約書の写し(要件を満たすもの)、または、使用承諾証明書。契約書がない場合は、駐車場使用料金の領収書等 | 管理会社・オーナーに確認 |
| 親名義の土地を、子が使う | 親からの使用承諾証明書が必須 | 自認書では足りない。親から作成してもらう |
| 分譲マンションの駐車場 | 管理組合の使用承諾証明書 | 管理組合に依頼 |
| 会社の社宅 | 管理権者からの使用承諾証明書 | 会社の管理部門に依頼 |
⚠️ 親族の土地でも、自認書とは限りません
親族の土地なら簡単な書面で足りる、と説明されることもあります。しかし、警視庁の案内では、親名義の土地を子が使う場合は、親からの使用承諾証明書が必須とされています。地域の運用は警察署ごとに確認してください。
2. 保管場所の要件と、申請の全体像
使用承諾証明書は、車庫証明の申請書類の一部です。全体像を確認しておきましょう。警察庁と警視庁の案内では、次の要件と書類が示されています。
📊 車庫証明の要件と書類(2026年9月25日確認)
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 保管場所の要件 | ①道路上の場所以外の場所(駐車場・車庫・空き地等)、②使用の本拠の位置から2km以内、③自動車が支障なく出入り・収容できる、④保有者が使用権原を持つ | 警視庁、警察庁 |
| 申請者 | 自動車の保有者 | 警察庁 |
| 申請書類 | 申請書(警察署に2通提出。2通目はコピー可)、使用権原を疎明する書面、所在図(使用の本拠の位置と保管場所の位置関係)、配置図(保管場所周辺の建物や道路) | 警察庁 |
| 申請先 | 保管場所の位置を管轄する警察署 | 警察庁、警視庁 |
| 申請のタイミング | 保管場所(車庫)を確保してから申請する | 警視庁 |
| 普通自動車と軽自動車 | 普通自動車は、新規登録・移転登録・変更登録の際に「保管場所証明申請」。軽自動車は、「保管場所届出」のみ(警視庁の案内) | 警視庁 |
📌 使用承諾証明書は、自分では作れません
警視庁のページには、使用承諾証明書は「申請者等が作成することはできません」と明記されています。所有者・管理者(大家・管理会社・管理組合など)が、署名・押印などを行って発行する書類です。
3. 依頼の流れと、頼み方
🧭 使用承諾証明書を取得して申請するまで
契約書の内容を確認する
駐車場の賃貸借契約書に、使用する場所・契約者・期間などが書かれているか確認します。契約書で足りるかを、先に判断します。
管理会社・大家に、使用承諾証明書が必要か相談する
依頼先は、賃貸アパート・マンション付属駐車場なら管理会社または大家、月極駐車場なら管理している不動産会社やオーナーです。
様式を用意する
車庫証明の必要書類は、警察署に備え付けられており、警視庁のページからダウンロードもできます(警視庁)。使用承諾証明書の様式の扱いは、管轄の警察署で確認します。
管理会社・大家に、記入・署名・押印してもらう
所有者・管理者が作成します。自分で書くことはできません。
申請書・所在図・配置図をそろえて、警察署に申請する
申請書は2通、所在図・配置図も用意します。
交付を受け、期限内に運輸支局へ
証明書は、証明日から概ね1か月以内に運輸支局へ提出します(警視庁)。
📊 依頼のときに伝えること
| 伝える内容 | 例 | 注意 |
|---|---|---|
| 使う目的 | 「車庫証明の申請に、保管場所使用承諾証明書が必要です」 | 目的を最初に伝えると、話が早い |
| 必要な部数・期限 | 「○月○日までに、○通お願いします」 | 警察署への申請と、車の登録の日程から逆算する |
| 駐車場の情報 | 契約者名、駐車場の所在地、区画番号 | 所在図・配置図の作成に使う |
| 費用の確認 | 「発行に、手数料はかかりますか」 | 公的な定めは確認できなかった。管理会社が決めるため、事前に確認 |
4. 契約書の写しで代えられる場合
警視庁の案内では、他人の土地・建物を使う場合、「駐車場の賃貸借契約書の写し(保管場所使用承諾証明書の要件を満たすもの)」を、使用権原の書面として出せます。契約書がない場合は、駐車場使用料金の領収書等でも構わないとされています(警察庁の案内も、賃貸借契約書、領収書、使用承諾証明書のいずれかとしています)。
📊 他人の土地・建物の場合の使用権原の書類
| 書類 | 使えるか | 注意点 |
|---|---|---|
| 駐車場の賃貸借契約書の写し | 使える(使用承諾証明書の要件を満たす場合) | 契約書に、駐車場の使用が明記されている必要がある。アパート付属駐車場では、賃貸契約書に駐車場の使用が明記されていれば、その写しで対応できる(警視庁) |
| 駐車場使用料金の領収書等 | 契約書がない場合に使える | 警視庁の案内による。他に必要な事項は、警察署に確認 |
| 公的法人発行の確認証明 | 使える | 警視庁が挙げている選択肢のひとつ |
| 保管場所使用承諾証明書 | 使える | 所有者・管理者が作成する |
| 自認書 | 自分の土地・建物のみ | 他人の土地・建物では使えない |
💡 契約書で足りるかは、警察署で確認
「使用承諾証明書の要件を満たすもの」とされているため、契約書の記載内容が要件に合うかは、警察署の窓口で確認するのが確実です。要件の細部(契約者名・所在地・期間などが必要か)は、警察署ごとの運用があるため、この記事では、公式の記載を確認できた範囲でのみ記載しています。
5. 費用・期間、つまずきやすい点
📊 費用と期間(2026年9月25日確認)
| 項目 | 内容(警視庁の案内) | 補足 |
|---|---|---|
| 申請手数料 | 窓口で申請する場合は2,400円。オンライン(OSS)は2,300円。再交付は600円 | 手数料は、都道府県の条例により異なる(警察庁の案内)。東京都以外は、管轄の警察に確認 |
| 処理日数 | 申請から3〜7日 | 土日祝は数えない場合があるため、余裕を持つ |
| 窓口の受付 | 午前8時30分から午後4時30分まで(土日祝を除く) | 警察署により異なる場合がある |
| 証明書の有効性 | 証明日から概ね1か月以内に、運輸支局へ提出 | 車の登録の日程から逆算する |
| 使用承諾証明書の発行手数料 | 公的な定めは確認できなかった | 管理会社・大家が決めるため、依頼時に確認。金額の相場は、公式資料で確認できなかったため掲載しない |
📝 申請前のチェックリスト
☑️ 保管場所が、使用の本拠の位置から2km以内であることを確認した
☑️ 駐車場が、自動車を支障なく出入り・収容できる大きさである
☑️ 契約書に駐車場の使用が明記されているか、使用承諾証明書が必要かを確認した
☑️ 使用承諾証明書が必要な場合は、管理会社・大家に依頼し、期日を伝えた
☑️ 親族の土地を使う場合は、所有者(親など)に使用承諾証明書を依頼した
☑️ 申請書(2通)・所在図・配置図を用意した
☑️ 警察署の窓口の受付時間・手数料・処理日数を確認した
☑️ 車の登録の日程から、証明書の期限(概ね1か月以内)を逆算した
⚠️ 確認できなかった点
契約書の写しを使う場合に、必要な記載事項(契約者・駐車場の所在地・期間など)を、警察署がどう運用しているかの細部は、公式ページで確認できた範囲を超えています。使用承諾証明書の様式や、記入方法も、警察署ごとに異なる場合があります。管轄の警察署の案内に従ってください。
6. よくある質問
まとめ
賃貸駐車場で車庫証明を取るときは、使用権原を示す書類が必要です。警視庁の案内では、他人の土地・建物なら、契約書の写し(要件を満たすもの)、料金の領収書等、使用承諾証明書のいずれかを出します。使用承諾証明書は、自分では作れず、所有者・管理者に依頼します。親名義の土地を使う場合も、親からの使用承諾証明書が必須です。窓口の手数料や処理日数は、警察署ごとに確認し、車の登録の日程から逆算して余裕を持って進めましょう。
※本記事は一般的な情報提供で、法的助言ではありません。車庫証明(保管場所証明)の手続き・手数料・必要書類は、都道府県警察によって異なります。ここでは主に、警視庁(東京都)と警察庁の公式ページ(確認日:2026年9月25日)の内容を紹介しています。実際の手続きは、保管場所を管轄する警察署に確認してください。個別の判断は、警察署の窓口・専門家(行政書士等)にご相談ください。
アイキャッチ画像: 月極駐車場 by 運転太郎, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons(神奈川県寒川町で撮影)


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