自動運転レベル4は今どこまで来ている?全国の運行エリアと高速道路トラック実証2026年10月版

「自動運転レベル4」は、限定された地域や条件のもとで、運転者がいない状態でシステムがすべての運転操作を行う自動運転です。日本では、すでにいくつかの地域で、小型の自動運転バス・カートなどが、レベル4で運行されています。一方、高速道路のトラックは、2025年に新東名高速道路で総合走行実証が行われ、2026年度以降の社会実装を目指す段階です。この記事では、経済産業省・国土交通省の「RoAD to the L4」の公式情報などをもとに、現状を整理します。

📋 この記事の要点

✔ レベル4は、限定地域で運転者がいない状態で走行する自動運転。加速・操舵・制動のすべてをシステムが行う(RoAD to the L4)

✔ 国内初のレベル4は、福井県永平寺町。2023年3月に道路運送車両法の認可、同年5月に道路交通法の許可を得て、同年5月21日に運行を開始

✔ RoAD to the L4の公式サイトでは、永平寺町・大田区・上士幌町・塩尻市・日立市・柏市の6地域のレベル4運行が掲載されている

✔ 高速道路のトラックは、2025年に新東名高速道路の新御殿場IC〜岡崎SAで総合走行実証。2026年3月5日に成果報告会が予定されていた

✔ プロジェクトの目標は、2025年度に50か所程度、2027年度に100か所以上の自動運転サービスの実現

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 自動運転のレベルと、レベル4の位置づけ

自動運転は、レベル0〜5の6段階に分けられます。RoAD to the L4の公式サイトでは、レベル4を「限定地域で、運転者がいない状態で走行する自動運転車」で、車の加速・操舵・制動のすべてをシステムが行う状態と説明しています。

📊 自動運転のレベル(一般的な整理。レベル4はRoAD to the L4公式サイトの説明に基づく)

レベル 一般的な整理 運転の主体
レベル0 運転自動化なし 人
レベル1 運転支援(操舵または加減速のどちらか) 人
レベル2 部分的な運転自動化(操舵と加減速) 人(常に監視が必要)
レベル3 条件付きの自動運転。システムが運転し、要請があれば人が対応 システム(条件付き)
レベル4 特定の条件下で、システムがすべての運転操作を行い、運転者を必要としない システム(限定地域・条件内)
レベル5 条件を限定せず、システムがすべての運転操作を行う システム

📊 レベル4に関わる主な制度(確認日 2026年9月25日)

制度 内容 出典
道路運送車両法(車両の認可) 永平寺町では、遠隔監視のみのレベル4の自動運行装置を備えた車両として、走行環境条件の付与が、2023年3月30日に、中部運輸局に認可された RoAD to the L4
道路交通法(特定自動運行の許可) 2023年4月施行の道路交通法の改正で、運転者がいないレベル4の運行(特定自動運行)は、許可制。永平寺町では、2023年5月11日に、福井県公安委員会から許可を得た RoAD to the L4・警察庁の制度創設資料(二次情報経由。要確認)

📌 補足

市販の乗用車で、いま使える自動運転はレベル2〜3までです。レベル3の現状は、当サイトの別記事で整理しています。この記事のレベル4は、決められた地域・条件で、事業者が運行するサービスの話です。

2. レベル4が運行している地域(RoAD to the L4公式サイトより)

RoAD to the L4の「各地の取り組み」ページには、レベル4で運行している地域が掲載されています。いずれも、路線や区間が限られた、小型・中型の車両を使ったサービスです。

📊 レベル4で運行している地域(RoAD to the L4「各地の取り組み」、2026年9月25日確認)

地域 ルート 車両 定員 事業主体
福井県永平寺町 荒谷停留所〜永平寺門前の往復(約2km)。自転車歩行者専用道を走行 ヤマハ発動機 AR-07 7名 まちづくり株式会社ZENコネクト
東京都大田区(羽田) 羽田イノベーションシティ内の、研究開発施設・カンファレンスルーム・公園を結ぶ循環ルート(約800m) NAVYA Mobility ARMA 11名 羽田みらい開発株式会社、BOLDLY株式会社
北海道上士幌町 交通ターミナル〜認定こども園前の片道区間(約600m) NAVYA Mobility ARMA 11名 上士幌タクシー有限会社
長野県塩尻市 塩尻駅〜塩尻市役所(約460m) ティアフォー Minibus 2.0 10名 アルピコ交通株式会社・アルピコタクシー株式会社
茨城県日立市 南部図書館〜河原子の専用道区間(約6.1km) いすゞ自動車 エルガミオ 28名 茨城交通株式会社
千葉県柏市 一号近隣公園停留所〜三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド前停留所(約700m) いすゞ自動車 エルガミオ 27名 東武バスセントラル株式会社

※表は横にスクロールできます

永平寺町の運行は、国内で最初のレベル4の事例です。RoAD to the L4のページによれば、2023年5月21日に本格運行が始まり、7人乗りの電動カート4台を使い、最高速度は12km/h、運行区間は約2kmです。冬季(12月〜3月)は運休となっています。

📌 11か所の実装との報道

2026年6月8日の国土交通省「自動運転社会実現本部」(第3回)に関する報道では、運転者を要しないレベル4のバス等が11か所で実装されている、と紹介されています(道路交通法の特定自動運行の許可は12件)。実装地には、上の6地域のほか、宮城県気仙沼市、三重県多気町、茨城県常陸太田市、愛媛県松山市、大阪府大阪市などが挙げられています。この点は、国土交通省の一次資料を確認できていないため、要確認としています。

⚠️ 注意

運行の日時・ルート・ダイヤ・運休期間は、自治体や事業者によって異なり、変更されることがあります。乗車や見学を予定する場合は、各運行主体の公式情報で、最新の状況を確認してください。

3. 高速道路のトラック:新東名での実証と、社会実装の目標

物流の分野で特に期待されているのが、高速道路を走る大型トラックのレベル4です。RoAD to the L4のテーマ3として、豊田通商・先進モビリティ・日本工営・みずほリサーチ&テクノロジーズの4社と、いすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそうトラック・バス・UDトラックスの商用車メーカー4社が、実用化に向けた技術開発を進めています。

📊 高速道路の自動運転トラックの総合走行実証(確認日 2026年9月25日)

項目 内容 出典
実証の位置づけ テーマ3事業の最終年度としての総合走行実証 豊田通商のプレスリリース
場所・区間 新東名高速道路の新御殿場IC〜岡崎SA(前年度は、駿河湾沼津SA〜浜松SA間) 豊田通商のプレスリリース
期間 2025年12月まで(予定) 豊田通商のプレスリリース
検証内容 自動運転サービス支援道での自動走行(レベル4想定)、その他区間でのレベル2走行。SAでの自動発着・合流支援。路側機器の情報による自動車線変更・自動速度調整。異常時対応を含む運行監視機能 豊田通商のプレスリリース
成果のまとめ 「高速道路でのレベル4自動運転トラック導入の手引き」(インフラ整備者・自動運転車両提供者向け)、「自動運転トラック活用ガイドブック」(物流・運送事業者向け)を取りまとめる予定 RoAD to the L4・各社のリリース
成果報告会 2026年3月5日に、「RoAD to the L4 成果報告会」を開催予定(2026年2月15日付のお知らせ) RoAD to the L4
社会実装の目標 2026年度以降の、幹線道路における自動運転トラックの社会実装を目指す 豊田通商のプレスリリース

📊 RoAD to the L4の数値目標

プロジェクトの目標(RoAD to the L4) 内容
2025年度 自動運転サービスを、50か所程度で実現
2027年度 自動運転サービスを、100か所以上で実現

📌 補足

具体的な導入台数や、全国での普及時期は、この記事の確認時点では、公式資料で確認できていません。国土交通省などの公式発表が出た段階で、更新する予定です。

4. これからの動きを、どう見るか

レベル4は、まだ全国どこでも当たり前に走っているわけではありません。現状は、(1)決められた区間での小型・中型バスなどの運行、(2)高速道路トラックの実証と、社会実装に向けた準備、の2本立てです。

🧭 情報の追い方

1

国の目標と、実績を比べる

RoAD to the L4は、2025年度に50か所程度、2027年度に100か所以上を目標にしています。運行地域の数は、国の公式資料で確認しましょう。

2

自分の地域の動きを確認する

自治体や交通事業者が、自動運転の実証・運行を発表していないか、公式サイトで確認します。

3

乗る前に、運行条件を確認する

運行日時、ルート、乗車方法、天候による運休などを、運行主体の情報で確認します。

4

物流の分野は、成果報告と手引きに注目する

「導入の手引き」「活用ガイドブック」が公開されたら、内容を確認します。

📝 ニュースを読むときのチェックリスト

☑️ そのサービスは、運転者がいない「レベル4」か、運転者や保安要員が乗る「レベル2・3」の実証か

☑️ 走行する場所は、専用道・公道のどちらか。区間の長さはどれくらいか

☑️ 運行日・時間帯・季節による運休はあるか

☑️ 対象は、一般の利用者か、関係者限定の実証か

☑️ 数字(台数・か所数)は、公式資料に基づいているか、日付はいつか

5. よくある質問

Q. 日本で、レベル4はすでに走っているのですか?

A. RoAD to the L4の公式サイトによれば、福井県永平寺町、東京都大田区、北海道上士幌町、長野県塩尻市、茨城県日立市、千葉県柏市で、レベル4の運行が掲載されています。いずれも、区間が限られた小型・中型の車両を使ったサービスです。

Q. 永平寺町のレベル4は、いつから運行していますか?

A. RoAD to the L4のページによれば、2023年3月30日に道路運送車両法の認可、5月11日に道路交通法の許可を得て、5月21日に本格運行を始めました。冬季(12月〜3月)は運休です。

Q. 高速道路で、レベル4のトラックはもう走っていますか?

A. 2025年に、新東名高速道路の新御殿場IC〜岡崎SAで、総合走行実証(2025年12月まで予定)が行われました。2026年度以降の社会実装を目指す段階で、導入台数や普及時期の確定した公式数値は、確認できていません。

Q. 自分の車で、レベル4を使えますか?

A. 市販の乗用車で使える自動運転は、レベル2〜3までです。この記事のレベル4は、決められた地域で、事業者が運行するサービスの話です。レベル3の現状は、当サイトの別記事で整理しています。

まとめ

日本では、福井県永平寺町をはじめ、複数の地域で、区間を限ったレベル4の運行が行われています。高速道路のトラックは、2025年に新東名で総合走行実証が行われ、2026年度以降の社会実装を目指す段階です。「どこで・どんな車両で・どの区間で」という条件を確かめながら、公式情報で最新の状況を追っていくことが大切です。

※本記事は、RoAD to the L4(経済産業省・国土交通省)の公式サイト、豊田通商のプレスリリース等の公開情報に基づく一般的な情報提供です。運行エリア・実証の状況は、今後変更・拡大される可能性があります。最新の情報は、各プロジェクトの公式発表でご確認ください(2026年9月25日確認)。

アイキャッチ画像: Navya Arma – CeBIT 2017 by Frank Schwichtenberg, CC BY-SA 4.0(レベル4自動運転で使われる車両の一例。写真はドイツでの展示時のもの)




🔧 運転の記録を残しておきたい場合

自動運転が普及途上の現在、事故時の状況を残す手段として使われています。

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