厳冬期の車内温度はどこまで下がる?JAF実測データと車中泊の注意点

📋 この記事でわかること

  • 厳冬期、車内の温度はどこまで下がるのか
  • 車中泊で朝まで過ごせるのか、対策別に検証
  • 短時間のエンジン稼働は使えるのか
  • 厳冬期の車内は「緊急避難場所」と割り切る
  • まとめ

厳冬期、車内の温度はどこまで下がるのか

雪山や雪道で車が立ち往生してしまったとき、車内で夜を明かさざるを得ない状況を想像したことはあるでしょうか。JAFは2月の長野県で、夜間(23時から翌朝7時まで)にかけての車内温度の低下状況を実際にテストしています。

テストでは、エアコンで車内を25℃まで暖めたあとエンジンを停止し、外気温マイナス10.2℃の状態から計測を開始しました。エンジン停止から1時間後には車内温度が15℃以上低下し、3時間が経過した時点で氷点下に達しました。そして翌朝7時前、最低気温マイナス13.2℃を記録したテスト終了直前には、車内温度もマイナス7℃まで下がっていました。エンジンを止めると車内温度は急激に低下し、最終的には外気温にほぼ近づいていくことが分かります。

車中泊で朝まで過ごせるのか、対策別に検証

吹雪や豪雪で車が動けなくなり、やむを得ず長時間車内にとどまらなければならないケースもあります。この場合、排出ガスによる一酸化炭素中毒やガス欠の危険を避けるため、エンジンは停止しておくことが大切です。

JAFはエンジンを止めた車内で朝まで過ごせるかを検証するため、①対策なし、②毛布+使い捨てカイロ、③冬山用寝袋、④エマージェンシーシート、という4つの方法をテストしました。①対策なしでは、エンジン停止から30分ほどで寒さが強まり、足先の感覚がなくなるほどで、朝まで過ごすことはできませんでした。②毛布+使い捨てカイロは朝まで過ごせたものの、外気温が5℃を下回った午前1時頃から足と鼻に強い冷えを感じたとのことです。③冬山用寝袋も朝方に寒さを感じつつ、朝まで過ごすことができました。④エマージェンシーシートは開始直後こそ暖かかったものの、シートで覆えない顔や足先が冷え、最初にかいた汗も冷えてきて、結果的に朝まで過ごすことはできませんでした。

短時間のエンジン稼働は使えるのか

「少しの時間だけエンジンをかけて暖房を使えばよいのでは」と考える方もいるかもしれませんが、これは慎重な判断が必要です。特に雪が激しく降り積もっている状況では、マフラーの排気口が雪で塞がれ、排気ガスが車内に逆流して一酸化炭素中毒を引き起こす危険があります。どうしてもエンジンをかけて暖房を使いたい場合は、マフラー周辺の雪を定期的に取り除く、窓を少しだけ開けて換気するといった対策を徹底したうえで、短時間にとどめることが欠かせません。ガソリンの残量にも限りがあるため、救援が来るまでの時間が読めない状況では、エンジンを止めて毛布・カイロ・防寒着で耐えるという選択の方が、結果的に安全に長く持ちこたえられる場合が多いといえます。

厳冬期の車内は「緊急避難場所」と割り切る

このテストから有効とわかったのは②毛布+使い捨てカイロと③冬山用寝袋でしたが、それでも万全とは言えません。厳冬期の車内は、天候の回復や救援を待つための緊急避難場所として使うにとどめるのが賢明です。冬場に雪道や積雪地帯を走行する予定がある場合は、毛布や使い捨てカイロ、防寒着などを車に積んでおくと、いざというときの備えになります。

まとめ

厳冬期にエンジンを止めた車内は、想像以上に急激に温度が下がり、外気温近くまで冷え込みます。もし立ち往生してしまった場合は、一酸化炭素中毒対策としてエンジンを止めたうえで、毛布や使い捨てカイロ、防寒具を活用し、天候の回復や救援を待ちましょう。

参考: JAF「クルマ何でも質問箱」厳冬期の自動車の室内はどのくらい温度が低くなりますか?(JAFユーザーテスト「車内温度/冬」)

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