秋から冬にかけては太陽の位置が低くなり、夕方の西日が眩しく感じられる時間が長くなります。眩しさは、ドライバーの視界にも、ドライブレコーダーの映像にも影響します。この記事では、国立天文台・JAF・国土交通省・警察庁の公開情報と、ドライブレコーダーメーカーの解説をもとに、この時期に確認しておきたい点をまとめました。
📋 この記事の要点
✔ 太陽の南中高度は、北緯35度付近で秋分に約55度、冬至に約32度(国立天文台の計算式による)。秋冬は太陽が低く、西日が長く続く
✔ JAFのテストでは、西日が直接差し込むと、ヘッドライトを点灯した対向車以外は確認しにくかった
✔ 国土交通省は、ドライブレコーダーのSDカードには寿命があるため、映像を定期的に確認するよう案内している
✔ 取付位置は保安基準で定められており、フロントガラス上部から20%以内の範囲などとされている(国土交通省)
✔ 事故のときは、安全な場所に移動してから記録停止スイッチを押すか電源を抜き、映像が上書きされるのを防ぐ(国土交通省)
📑 目次
1. なぜ秋冬は西日・逆光が増えるのか
太陽が真南に来て最も高くなる高さを南中高度といいます。国立天文台は、日本の大部分の地域で使える計算式を示しています。夏至は「90 – 北緯 + 23.4」、冬至は「90 – 北緯 – 23.4」で、それ以外の日は太陽の視赤緯を使います。この式を北緯35度に当てはめると、季節による違いが分かります。
📊 太陽の南中高度の目安(国立天文台の計算式を北緯35度に当てはめた計算例)
| 時期 | 南中高度の目安(北緯35度) | 計算の考え方 |
|---|---|---|
| 夏至 | 約78度 | 90 – 35 + 23.4 |
| 春分・秋分 | 約55度 | 90 – 35(視赤緯はほぼ0度) |
| 冬至 | 約32度 | 90 – 35 – 23.4 |
秋分を過ぎると、南中高度は冬至に向けて下がっていきます。太陽が低い位置にあるほど、夕方だけでなく日中でも、進行方向に近い低い角度から光が差し込む場面が増えます。JAFも、特に秋・冬の時期は太陽の位置が低く、西日が眩しく感じる時間が長くなると説明しています。
📊 薄暮時間帯の交通事故(警察庁の公表から整理)
| 警察庁が示す夕暮れ時(薄暮時間帯)の特徴 | 内容 |
|---|---|
| 薄暮時間帯とは | 日の入り時刻の前後1時間 |
| 事故が多い時間帯 | 令和3〜7年の5年間の分析で、日の入り時刻と重なる17時台から19時台に交通死亡事故が多く発生 |
| 事故の形 | 自動車と歩行者が衝突する事故が最も多く、事故類型別では横断中が約8割。横断場所は、横断歩道以外での発生が約7割 |
| 運転者へ | 前照灯の早め点灯。速度を落とし、周囲の交通状況に一層注意して慎重に運転する |
2. ドライブレコーダー本体の点検項目
眩しい状況で映像が見づらくなることはありますが、そもそも肝心なときに録画できていなければ意味がありません。国土交通省は、記録できていないトラブルは本体よりもSDカードが原因で起こっていると案内しています。
📊 ドライブレコーダーの点検項目
| 点検項目 | 確認すること | 根拠・区分 |
|---|---|---|
| SDカード | SDカードには寿命がある。事故時に映像を記録できないこともあるため、メーカーに問い合わせるとともに、映像を定期的に確認する | 国土交通省 |
| 映像の確認 | 実際に録画された映像を再生し、日時・画角・逆光時の見え方を見る | 国土交通省が「映像を定期的に確認」を案内。逆光時の確認は当サイトの提案 |
| 取付位置 | 運転者の視界を妨げないよう、保安基準で定められた位置(フロントガラス上部から20%以内の範囲など)に取り付ける | 国土交通省 |
| レンズ・ガラスの汚れ | 汚れやホコリがあると、逆光時に映像が見づらくなることが考えられる。柔らかい布で拭く | 当サイトの一般的な提案 |
| 固定・角度 | 固定のゆるみや角度のずれで、必要な範囲が映らないことがある。季節の変わり目に一度映り方を確認する | 当サイトの一般的な提案 |
⚠️ ドライブレコーダーの故障は気づきにくい
ドライブレコーダーは、動いているように見えても録画できていないことがあります。国土交通省が案内しているとおり、SDカードを含めて、映像を定期的に再生して確認する習慣をつけましょう。SDカードの交換時期は、メーカーの取扱説明書に従ってください。
3. 逆光に強い機能を確認する
買い替えや機種選びの際には、次のような機能が映像にどう関わるかを確認しておくと安心です。以下はドライブレコーダーメーカー(JVCケンウッド)の解説を参考に整理した内容です。製品によって仕様は異なるため、購入前に各製品の仕様表で確認してください。
📊 逆光・明暗差に関わる機能(JVCケンウッドの解説から整理)
| 機能・用語 | 内容(メーカーの解説) | 確認するポイント |
|---|---|---|
| WDR・HDR | どちらも、カメラが写せる明るさの幅(ダイナミックレンジ)を広げるソフトウェア技術。明るい部分と暗い部分が同時にある場面(トンネルの出口など)で、映像が真っ白・真っ黒になるのを抑える | 製品の仕様に、WDRまたはHDRの記載があるか |
| LED信号への対応 | LED信号機は高速で点滅しており、機種によっては録画した映像で信号の色が分からないことがある。信号機の点滅は東日本で1秒間に100回、西日本で120回とされる | 仕様に「LED信号対応」と明記されているか。フレームレート(fps)も仕様表で確認 |
| 解像度 | 事故時に映像を拡大して見る可能性を考えると、解像度が高い方が安心。フルハイビジョン以上かを確認する | 仕様表の解像度 |
📌 補足
WDRとHDRは、ドライブレコーダーの分野では、どちらも明暗差に対応する技術として使われます(JVCケンウッドの説明)。方式の細かな違いは製品ごとに異なる場合があるため、特定の機能名だけで判断せず、実際の映像サンプルや仕様を確認してください。
4. 事故のときの扱いと、ドライバー自身の西日対策
🧭 事故のときのドライブレコーダーの扱い(国土交通省の案内をもとに整理)
安全な場所に移動する
事故が起きたときは、まず安全を確保します。
記録停止スイッチを押す、または電源を抜く
国土交通省によると、ドライブレコーダーは電源が入っていると映像を撮り続け、肝心の事故映像が上書きされるおそれがあります。安全な場所へ移動後に記録停止スイッチを押すか、電源を抜きます。
警察や保険会社に連絡し、映像の保存を相談する
映像の提出方法などは、警察・保険会社・販売店の案内に従います。
📊 西日の眩しさへの対策
| 対策 | JAFユーザーテスト(2022年8月実施)の結果 |
|---|---|
| サンバイザーを使う | 物理的に西日を遮る方法として有効。サンバイザーを使うと視認性は向上したが、上方の信号機は見えなかった。標識や信号機を見落とす危険がある |
| 濃い色のサングラス | 可視光線透過率が低い(色が濃い)ほど、眩惑を抑える効果があった。ただし日陰やトンネル内では見えにくくなり、危険を見落とす可能性がある |
| 前照灯の点灯 | ヘッドライトを点灯している対向車は、西日の中でも確認できた。前照灯の早め点灯は、自分の存在を周囲に知らせる助けになる |
💡 ポイント
右左折する先の道路で、西日による眩惑から事故に発展する可能性もあるとJAFは指摘しています。西日の時間帯に走る予定があるときは、サンバイザーや、状況に合った遮光を事前に用意しておきましょう。
5. 秋のドライブレコーダー総点検チェックリスト
📝 点検チェックリスト
☑️ SDカードを取り出し、実際の映像を再生して確認した
☑️ 日付・時刻が正しく記録されている
☑️ レンズ(ドライブレコーダー側とフロントガラス側)の汚れを拭いた
☑️ 取付位置が、保安基準で定められた範囲(フロントガラス上部から20%以内の範囲など)に収まっている
☑️ 固定のゆるみや角度のずれがない
☑️ 逆光や西日のとき、対象が映っているか映像で確認した
☑️ 買い替えの場合は、WDR・HDR・LED信号対応・解像度を仕様表で確認する
☑️ 事故時に記録を止める方法(停止スイッチ・電源)を把握している
☑️ 自分の車の西日対策(サンバイザー・遮光)を用意した
📌 補足
取付位置や、保安基準への適合については、車種や貼付するガラスの形状によって扱いが異なる場合があります。判断に迷うときは、整備工場や販売店、国土交通省の資料を確認してください。
- 国土交通省「ドライブレコーダーは真実を語る目撃者です!」
- 国立天文台「太陽の南中高度はどうやって計算する?」
- JAFユーザーテスト「ドライバーを眩惑する、強烈な日差しを遮る方法は?」
- 警察庁「薄暮時間帯における交通事故防止」
6. よくある質問
まとめ
秋冬は太陽が低く、西日や逆光の場面が増えます。ドライブレコーダーは、SDカードを含めて映像を定期的に確認し、取付位置が保安基準の範囲に収まっているかを見直しておくことが大切です。逆光に強い機能は製品ごとに仕様を確認し、ドライバー自身も、サンバイザーや前照灯の早め点灯などで、西日の時間帯に備えましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。
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