ウインカーはいつ出す?右左折は30m手前・車線変更は3秒前・環状交差点は1つ手前の出口の横を条文と教則で確認【2026年】

※この記事で紹介している動画は、2026年11月10日(火)19:00に公開予定です。公開までは、記事の中の動画は再生できません。公開後に再生できるようになります。

歌いながら話す動画『ウインカーはいつ出す?右左折は30m手前、車線変更は3秒前、環状交差点は1つ手前の出口の横』の解説記事です。動画で話した内容の出どころを、道路交通法・同施行令の現行の条文と警察庁の教則で確認し直し、動画で触れきれなかった補足と、動画とは別の切り口(速度ごとの30メートルと3秒の計算・合図の順番・JAFの調査の読み方・立場別の見方)を加えました。ウインカーは、法令では「方向指示器」と書かれています。ウインカーの点滅の速さ(毎分何回か)は、別の記事で扱っています。

📋 この記事の要点

✔ 左折・右折・転回の合図は、その行為をしようとする地点から30メートル手前の地点に達したとき。交差点で左折・右折をする場合は、その交差点の手前の側端から30メートル手前(転回には、この括弧は書かれていない。道路交通法施行令第21条第1項)。30メートルが何秒にあたるかは、条文に書かれていない。

✔ 進路変更の合図は、その行為をしようとする時の3秒前。警察庁の教則は「約3秒前」と書いている。合図を出しても、変えた後の進路を後ろから来る車の速度や向きを急に変えさせるおそれがあるときは、進路を変えてはならない(道路交通法第26条の2第2項)。

✔ 環状交差点では、出るときに合図。出ようとする地点の直前の出口の側方を通過したとき(入った直後の出口、つまり最初の出口を出る場合は、環状交差点に入ったとき)。方法は、左側の方向指示器か手の合図(施行令第21条第2項)。

✔ 合図は、行為が終わるまで続け、終わったらやめる。曲がらないのに出しっぱなしにすることも禁じられている(第53条第1項・第4項)。合図不履行・合図制限違反は、違反点数1点、反則金は普通車6,000円(2026年10月25日確認)。

✔ 30メートルや3秒が実際に何秒・何メートルかは、車の速度で変わる(この記事の計算表)。30メートル手前の途中に別の道があるときの扱いは、条文にも教則にも書かれていなかった。

▶ YouTubeで見る(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 動画の内容(要約)

動画は、聞き役の『かーぎーくん』と解説役のかけ合いです。冒頭と章の頭、まとめで歌い、本文はリズムに乗せた会話です。歌の歌詞には数字や条件を入れず(『ウインカー いつ出す?』『曲がる前から 知らせよう』『位置と時期を たしかめよう』『ミラーで確認 それからウインカー』など)、数字は語りと画面の表で示しています。各章の開始時刻は、動画の概要欄の目次と同じです。

ウインカーはいつ出す? 右左折・転回は30メートル手前、進路変更は3秒前、環状交差点は出口のひとつ手前の出口の横
図:動画で確かめる3つの場面(自作の図)
章 開始 内容 使った一次情報
イントロ 00:00 歌のフックと、4つのポイント(右左折の位置・進路変更の時期・環状交差点の出口・出したあとの扱い) (各章の出典)
1. 右左折は30m手前 00:40 左折・右折・転回は、その行為をしようとする地点から30メートル手前(左折・右折は、交差点では手前の側端から)。時速ごとの秒数(計算)。合図の前の安全確認。徐行・停止・後退の合図。途中に別の道があるときは確認できなかったこと 道路交通法施行令第21条、教則
2. 進路変更は3秒前 02:15 3秒前。時速ごとの距離(計算)。合図を出してもすぐ移れない理由。JAFの東名高速の調査 施行令第21条、道路交通法第26条の2、教則、JAF Mate
3. 環状交差点は出るとき 03:48 合図が決まっている場面。直前の出口の側方を通過したとき、入った直後の出口は入ったとき 道路交通法第53条第2項・第4条第3項、施行令第21条第2項
4. 出したあとの扱い 04:45 行為が終わるまで続けて、終わったらやめる。出しっぱなしも不可。JAFの調査(最後まで出し続けた車)、点数と反則金、夕日で見えにくいとき 道路交通法第53条、施行令別表第二・第六、教則
まとめ 06:02 4つの確認と、締めの歌 (上記)
動画の歌詞は数字や条件を含まない一般的な内容に限りました。条文の数字と条件は、次の章で原文のまま確認できます。

2. 動画で触れきれなかった補足

2-1. 条文の原文(道路交通法第53条と施行令第21条)

動画の語りと画面の条文は、聞きやすくするために大意(言い換え)にしています。次が原文の全文です(e-Gov法令検索から取得。表は原文のまま、合図の方法だけ大意)。

📜 道路交通法 第53条(合図)第1項(原文。e-Gov法令検索、施行日2026年7月21日の版)

「車両(自転車以外の軽車両を除く。次項及び第四項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。」

📜 同 第2項・第3項・第4項(原文)

【第2項】「車両の運転者は、環状交差点においては、前項の規定にかかわらず、当該環状交差点を出るとき、又は当該環状交差点において徐行し、停止し、若しくは後退するときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。」
【第3項】「前二項の合図を行う時期及び合図の方法について必要な事項は、政令で定める。」
【第4項】「車両の運転者は、第一項又は第二項に規定する行為を終わつたときは、当該合図をやめなければならないものとし、また、これらの規定に規定する合図に係る行為をしないのにかかわらず、当該合図をしてはならない。」

📊 施行令 第21条 第1項の表(合図を行う時期。原文の表を並べ替えず、方法は大意)

合図を行う場合 合図を行う時期(原文) 合図の方法(大意)
左折するとき 「その行為をしようとする地点(交差点においてその行為をする場合にあつては、当該交差点の手前の側端)から三十メートル手前の地点に達したとき。」 左腕を水平に伸ばす、右腕の肘を垂直に上に曲げる、または左側の方向指示器を操作する
同一方向に進行しながら進路を左方に変えるとき 「その行為をしようとする時の三秒前のとき。」 左折と同じ
右折し、又は転回するとき 「その行為をしようとする地点(交差点において右折する場合にあつては、当該交差点の手前の側端)から三十メートル手前の地点に達したとき。」 右腕を水平に伸ばす、左腕の肘を垂直に上に曲げる、または右側の方向指示器を操作する
同一方向に進行しながら進路を右方に変えるとき 「その行為をしようとする時の三秒前のとき。」 右折と同じ
徐行し、又は停止するとき 「その行為をしようとするとき。」 腕を斜め下に伸ばす、または制動灯(ブレーキ灯)をつける
後退するとき 「その行為をしようとするとき。」 腕を斜め下に伸ばして前後に動かす、または後退灯をつける(後退灯を備える自動車)

表には、高速道路かどうかや、車の種類による区別は書かれていません(表を通して読んで確認しました)。「交差点の手前の側端」の括弧は、左折の行では「交差点においてその行為をする場合」に、右折の行では「交差点において右折する場合」にかかる書き方です。転回は右折と同じ行に書かれていますが、この括弧は右折する場合にかかるもので、転回にはかかりません(転回は、その行為をしようとする地点から30メートル手前)。

📊 施行令 第21条 第2項の表(環状交差点。原文)

合図を行う場合 合図を行う時期(原文) 合図の方法(大意)
環状交差点を出るとき 「その行為をしようとする地点の直前の出口の側方を通過したとき(環状交差点に入つた直後の出口を出る場合にあつては、当該環状交差点に入つたとき)。」 左腕を水平に伸ばす、右腕の肘を垂直に上に曲げる、または左側の方向指示器を操作する
環状交差点において徐行し、又は停止するとき 「その行為をしようとするとき。」 腕を斜め下に伸ばす、または制動灯をつける
環状交差点において後退するとき 「その行為をしようとするとき。」 腕を斜め下に伸ばして前後に動かす、または後退灯をつける

環状交差点の定義は、道路交通法第4条第3項に「車両の通行の用に供する部分が環状の交差点であつて、道路標識等により車両が当該部分を右回りに通行すべきことが指定されているもの」と書かれています。右回りなので、出口は左側に出ます。

2-2. 警察庁の教則が書いていること

項目 教則の記載(第5章 第5節「進路変更など」。PDFの51〜53ページ)
合図の前 「あらかじめバックミラーなどで安全を確かめてから合図をしなければなりません」(進路変更・転回・後退などをしようとするとき。環状交差点でこれらの行為をしようとするときを除く)
進路変更の時期 表に「進路を変えようとする時の約3秒前」(令は「三秒前」、教則は「約」がつく)。右左折・転回は「30メートル手前の地点に達したとき」
合図をやめる 「これらの行為を終わつたときは、速やかに合図をやめなければなりません。また、必要がないのに合図をしてはいけません。」
見えにくいとき 「夕日の反射などによつて方向指示器が見えにくい場合には、方向指示器の操作と併せて、手による合図を行うようにしましよう。」
進路変更そのもの 「進路を変更すると、後から来る車が急ブレーキや急ハンドルで避けなければならないような場合には、進路を変えてはいけません。やむを得ず進路を変更するときは、バックミラーや目視で安全を確認してから変更しましよう。」

なお、この表の前の「あらかじめバックミラーなどで安全を確かめてから合図」の一文は、文面では「進路変更、転回、後退などをしようとするとき」に対するものです。同じ項の合図の表には、左折・右折も載っています(動画の画面にもこの範囲を書きました)。

出典は、警察庁のサイトに掲載されている教則のPDF(ファイル名 20241113kyousoku.pdf、2026年10月25日に取得)です。自転車や特定小型原動機付自転車に乗る人向けの章(第3章)にも、右左折の「手前の側端から30メートル」が別に書かれています。この記事は自動車の章を使っています。

教則の版について:この記事は、2024年11月13日付のPDFを使っています。2026年7月17日の国家公安委員会告示第32号による教則の一部改正(2026年9月1日施行。付表3アの改正だけ公布日施行)がありますが、新旧対照表で確認したところ、改正されるのは第5章第4節・第5章第9節・第7章の冒頭・用語のまとめ・付表3で、この記事が引用した第3章・第5章第5節・第7章第2節(追越し)は対象外でした。2024年11月1日の告示第47号(第4章第1節・第2節、第11章。2025年3月24日・4月1日施行)もこのPDFには反映されていませんが、引用した節とは別の箇所です。ページ番号は、使った2024年11月13日付PDFのものです。改正後の教則の全文は、警察庁のサイトで見つけられませんでした。

2-3. 守らないとどうなるか:罰則・点数・反則金

項目 内容 根拠
罰則 第53条第1項・第2項・第4項に違反した者は、5万円以下の罰金 道路交通法第120条第1項第6号
違反の名前 「合図不履行」=第53条第1項または第2項の違反。「合図制限違反」=第4項の違反 施行令 別表第二 備考二
違反点数 どちらも1点 施行令 別表第二(一点の行)
反則金 どちらも、大型車7,000円・普通車または二輪車6,000円・原付等5,000円 施行令 別表第六(十八の行)

警視庁の違反点数一覧と反則金一覧にも、合図不履行違反・合図制限違反が同じ区分で載っています(点数1、反則金は大型車7千円・普通車6千円・二輪車6千円・原付5千円)。反則金を納めた場合の手続きなどには、この記事は立ち入りません。点数と反則金は改正されることがあるため、公開日の最新の施行令を確認してください。

2-4. 確認できなかったこと・書かないこと

項目 状況
30メートル手前の途中に、別の交差点や路地があるとき、どこで出すか 施行令第21条の表と、教則の合図の項には書かれていなかった(『ここで出す』とは書かない)
30メートルが『車何台分』か 公式の資料で確認できなかった(速度ごとの時間は、この記事の計算表で示す)
自動車の右左折・進路変更で、合図を早めに出す・遅めに出すことの是非 施行令第21条の表と、教則第5章第5節(進路変更など)には、自動車の右左折・進路変更について、早め・遅めの是非を述べた記載は見当たらなかった。このため動画・記事では『早めがよい』『遅めがよい』とは言わない
教則が合図を早めに出すよう書いている場面 教則は、自転車の右左折(第3章第2節、PDF 22ページ「できるだけ早めに合図をしましよう」)、特定小型原動機付自転車の右左折(第3章第1節、20ページ。同じ文)、高速道路での追越し(第7章第2節、73ページ「早目に合図をし」)で、合図を早めに出すよう書いている。自動車の右左折・進路変更の項には、この書き方は見当たらなかった
発進・追越しの合図 この動画・記事では扱っていない(合図を出す時期は、施行令第21条第1項の表にある左折・右折・転回・進路変更・徐行・停止・後退の範囲で整理した)
環状交差点に入るときの合図 条文が合図を求めているのは、出るときと、徐行・停止・後退するとき。入るときについて、これ以上のことは書かない
二輪車・自転車などの合図の細かな方法 第53条第1項は自転車を含む車両が対象(自転車以外の軽車両を除く)。動画・記事は自動車の話に限定

3. 違った観点から整理する

3-1. 30メートルと3秒は、時速何キロでどう違う?

ここからは、条文の数字をもとにした筆者の計算です(四捨五入。30メートルが何秒にあたるかは、条文に書かれていません。一方、進路変更の合図について、令は「三秒前」と書いています)。

時速30〜100キロで、30メートルを走る時間と、3秒で進む距離を計算した表
図:30メートルを走る時間と3秒で進む距離の計算(自作の図)
時速 秒速(÷3.6) 30メートルを走る時間 3秒で進む距離
30キロ 約8.3メートル 約3.6秒 約25メートル
40キロ 約11.1メートル 約2.7秒 約33メートル
50キロ 約13.9メートル 約2.2秒 約42メートル
60キロ 約16.7メートル 約1.8秒 50メートル
80キロ 約22.2メートル 約1.4秒 約67メートル
100キロ 約27.8メートル 約1.1秒 約83メートル

JAFの記事も、時速100kmで走っていれば1秒間に約27.8m進む、と説明しています(上の表と一致します)。右左折の30メートルは、速度が高いほど短い時間に、進路変更の3秒は、速度が高いほど長い距離になります。条文は、右左折は距離、進路変更は時間で時期を決めている、という違いが、この表でわかります。

3-2. 順番で並べる:安全確認 → 合図 → 確認して変える → やめる

車線変更の流れ:バックミラーで安全確認、合図、ミラーと目視で確認して変える、後ろの車を急に変えさせない、終わったら合図をやめる
図:法令と教則の記載を車線変更の流れに並べた図(自作の図。この記事の整理)

教則は、合図の前に、あらかじめバックミラーなどで安全を確かめることを求め、進路を変える前には、バックミラーや目視で安全を確認することを求めています。道路交通法第26条の2第2項は、進路を変えた後の進路と同じ進路を後ろから進行してくる車両等の速度または方向を急に変えさせるおそれがあるときは、進路を変えてはならない、と定めています(罰則の規定があり、条文の罰則欄には第120条第1項第2号などが挙げられています)。つまり、合図を出したことは、進路を変えてよいことを意味しません。

右左折のときの寄り方と徐行は、道路交通法第34条が定めています(左折は左側端に寄って徐行=第1項、自動車などの右折は中央に寄り、交差点の中心の直近の内側を徐行=第2項、一方通行の道路での右折は右側端に寄って徐行=第4項)。順番の図の『寄って徐行』は、この条文によります。

一方、右左折のために道路の左側端・中央・右側端に寄ろうとして手または方向指示器で合図をした場合は、後ろの車は、速度や方向を急に変えなければならなくなる場合を除き、その進路の変更を妨げてはならない、と道路交通法第34条第6項が定めています(違反は第120条第1項第2号)。教則も、前の車が道路外に出るため寄ろうとして合図をしているときは、その進路の変更を妨げてはいけない(急ブレーキや急ハンドルで避けなければならない場合は別)と書いています。

JAFの記事(弁護士の解説)は、進路変更の合図を3秒前から出すとされているので、ウインカーをつけるのと同時に進路を変更することは違反となる、と説明し、この運転は第26条の2第2項の違反になることもある、としています。

3-3. 環状交差点:どの出口で出るかで、合図の場所が変わる

4方向の環状交差点で、出口1は入ったとき、出口2は出口1の側方を通過したとき、出口3は出口2の側方を通過したとき、出口4は出口3の側方を通過したときに左のウインカー
図:出口ごとの合図を出す場所(自作の模式図。左側通行・右回り。出口の数え方はこの記事の例)
出る出口(入口から右回りに数える) 左側の方向指示器を出すとき(施行令第21条第2項)
出口1(入った直後の出口) 環状交差点に入ったとき
出口2 出口1の側方を通過したとき
出口3 出口2の側方を通過したとき
出口4(入口と同じ道へ戻る出口) 出口3の側方を通過したとき

動画の『たとえば三つ目の出口で出るなら、二つ目の出口の横を通ったときに、左のウインカー』は、この表の出口3の行です。環状交差点の一般的な通り方(進入の徐行・環状部分の車の優先・反則金)は、ラウンドアバウト(環状交差点)の解説記事で整理しています。

3-4. JAFの東名高速の調査を、どう読むか

項目 JAF Mateの記事に書かれていること(2023年1月30日公開)
調査の時期 記事には書かれていない(記事の公開日は2023年1月30日。調査を実施した時期は不明)
調査の方法 東名高速・東京料金所付近で、上下線それぞれ100台ずつの調査を2回、計400台で集計。橋の上から観察
ウインカーをまったく出さない 3%
3秒前に出していた わずか1.5%。残り98.5%は、ウインカーを点けてから3秒たたずに車線変更を始めた、または、車線変更を始めてからウインカーを点けた
完了するまで出し続けた 4%
3秒前から完了まで続けた 1%

読むときの注意は4つです。(1)調査を実施した時期は記事に書かれていないので、この記事は『2023年1月30日公開の記事』と書き、『2023年1月の調査』とは書きません。(2)1か所(東京料金所付近)・400台の観察で、全国の運転の実態を示す数字ではありません。(3)調査した2回のうち1回目は、前方で工事があり、車線が減る手前だった、と記事に書かれています。(4)1.5%の残りが98.5%なので、ウインカーをまったく出さなかった3%も、その98.5%の中に入る計算です。この記事は、この調査から『だから〜』という理由づけは書きません。記事の中の運転者の気質についての指摘(解説者の見方)も、この記事では使いません。

3-5. 立場別に見る

立場・場面 確認できたこと
免許を取ったばかり・久しぶりの人 数字は2つ(右左折は30メートル、進路変更は3秒)。合図の前にバックミラーなどで安全を確かめる(教則)。慣れないうちは、時速ごとの計算表で、30メートルがどのくらいの時間かをつかむ
高速道路・バイパス 施行令第21条の表に、高速道路の区別は書かれていない。JAFの記事も、進路変更の合図の義務は高速道路でも同じ、と説明している。時速100キロなら3秒で約83メートル(計算)
二輪車・自転車 第53条第1項は、自転車以外の軽車両を除く車両の運転者が対象(自転車は含まれる)。教則は、特定小型原動機付自転車・自転車向けの合図の方法を別の章に書いている(この記事は自動車の章)
75歳以上の運転者 道路交通法第101条の7は、75歳以上の運転者が、認知機能が低下した場合に行われやすいものとして政令で定める行為をしたとき、臨時に認知機能検査を行うと定める。施行令第37条の6の4が挙げる18の行為の1つ(第17号)が「法第五十三条(合図)第一項又は第二項の規定に違反する行為」(合図制限違反=第4項は、この号には書かれていない)。(直近3か月以内に認知機能検査等を受けた場合などは、行われないことがある。条文は、行為をした日の3か月前の日以後に更新時などの認知機能検査等を受けた場合その他内閣府令で定める場合を除く、と書いている。第101条の7第1項)。検査の内容は75歳以上の免許更新と認知機能検査の記事へ

3-6. よくある思い込みを検証する

思い込み 確認できたこと 判定
合図は曲がり始めに出せば間に合う 施行令は、右左折・転回の合図の時期を『地点から30メートル手前の地点に達したとき』と定めている 曲がる前の位置が決まっている
合図を出したら、すぐ進路を変えてよい 第26条の2第2項は、後ろの車の速度や向きを急に変えさせるおそれがあるときは変えてはならない、と定める。教則も、確認してから変える 合図は許可ではない
進路変更の合図は、変えるのと同時でよい 施行令は「三秒前のとき」。JAFの記事(弁護士の解説)は、同時は違反となる、と説明 3秒前が基準
曲がり終わる前に消してよい 第53条第1項は「これらの行為が終わるまで」継続、第4項は終わったらやめる 終わるまで続け、終わったらやめる
出しておけば、曲がらなくても問題ない 第4項は、合図に係る行為をしないのに合図をしてはならない、と定める(合図制限違反。点数1点) 出しっぱなしも不可
環状交差点は、入るときにも出す 第53条第2項が合図を求めているのは、出るときと、徐行・停止・後退するとき 出るときに出す
高速道路では、車線変更の合図は要らない 施行令第21条の表に高速道路の区別はない。JAFの記事も、高速道路でも同じと説明 同じ

4. よくある質問

Q. ウインカーは、交差点の何メートル手前で出しますか?

A. 左折・右折・転回は、その行為をしようとする地点から30メートル手前の地点に達したときです。左折と右折を交差点でする場合は、その交差点の手前の側端から数えます(転回にはこの定めは書かれていません。道路交通法施行令第21条第1項)。30メートルを走る時間は、時速40キロで約2.7秒、60キロで約1.8秒です(計算)。

Q. 車線変更のウインカーは、何秒前に出しますか?

A. 施行令第21条第1項は、進路を変えるときの合図を、その行為をしようとする時の3秒前と定めています。警察庁の教則の表は「約3秒前」です。出したあとは、ミラーや目視で確かめてから変えます。

Q. 30メートルは車何台分ですか?

A. 公式の資料で、台数での目安は確認できませんでした。この記事では、時速ごとの時間(計算)で示しています。

Q. ウインカーはいつ消しますか?

A. 行為が終わるまで続け、終わったらやめます(第53条第1項・第4項)。曲がらないのに出しっぱなしにすることも決まりに反します。教則も、終わったときは速やかに合図をやめ、必要がないのに合図をしてはいけない、と書いています。

Q. ウインカーを出さないと、どうなりますか?

A. 合図不履行(第53条第1項・第2項の違反)は、違反点数1点、反則金は普通車6,000円です(施行令別表第二・第六。2026年10月25日確認)。法律上の罰則は5万円以下の罰金(第120条第1項第6号)です。

Q. 環状交差点では、入るときにもウインカーを出しますか?

A. 第53条第2項が合図を求めているのは、環状交差点を出るときと、環状交差点で徐行・停止・後退するときです。出るときは、直前の出口の側方を通過したとき(入った直後の出口を出る場合は入ったとき)に、左側の方向指示器を操作します。

5. あわせて読みたい・まとめ・出典

あわせて読みたい

📖 ウインカーは毎分60〜120回で点滅と決まっている?細目告示の条文と、約3万個の部品・ハガキ1枚分のタイヤを確認(点滅の速さの基準と、合図の時期の要約)

📖 ラウンドアバウト(環状交差点)とは?正しい通行方法を解説(環状交差点の通り方と反則金)

📖 信号のない交差点で右折車は先に入っても直進車に譲る?左方優先・優先道路との違いを条文で解説(右折のしかたと合図)

📖 75歳以上の運転免許更新、「認知機能検査」とは?内容と結果後の流れを解説(臨時認知機能検査との関係)

まとめ

ウインカーを出す時期は、左折・右折・転回はその行為をしようとする地点の30メートル手前(左折・右折の交差点では、手前の側端から)、進路変更は3秒前、環状交差点は出口のひとつ手前の出口の横(最初の出口、つまり入った直後の出口なら、入ったとき)と、条文が決めています。合図の前にはバックミラーなどで安全を確かめ、進路変更では合図のあとにも確かめてから変え、行為が終わったらやめます。秒や距離は速度で変わります。最新の条文は、e-Gov法令検索で確認してください。

免責・出典(確認日 2026年10月25日)

この記事は、道路交通法(施行日2026年7月21日の版)・同施行令(2026年9月1日の版)・警察庁の教則・JAFの記事の原文または大意です。法令・点数・反則金は改正されることがあります。『速度ごとの時間・距離』は条文の数字をもとにした計算です。個別の判断は、最新の条文と警察などの公的な案内で確認してください。

・道路交通法(e-Gov法令検索)

・道路交通法施行令(e-Gov法令検索)

・警察庁「交通の方法に関する教則」(PDF)

・JAF Mate「ウインカーを出さない危険な車線変更が横行中!? 日本の大動脈・東名高速で調査!」(2023年1月30日公開)

・JAF Mate「これって違反なの!? 道路交通法クイズ」(進路変更の合図。2024年3月10日)

・長野県警察「右左折時等は正しく合図を出しましょう」(2024年1月30日更新)

・警視庁 違反点数一覧

・警視庁 反則金一覧

図はすべて自作のイラスト・図で、AI生成画像は使っていません。音声はVOICEVOX(四国めたん・玄野武宏)です。

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