自動車リサイクル券とは?2026年1月に新規発行停止、紛失した場合の確認方法

車を売る・廃車にするときに「リサイクル券はありますか」と聞かれた経験がある方は多いはずです。この紙のリサイクル券について、2026年1月の自動車リサイクルシステムの大規模改造にあわせて新規発行が停止され、リサイクル料金の預託状況はシステム上で確認する運用に変わりました。ただし、これは「リサイクル料金の制度そのものがなくなった」という意味ではありません。この記事では、公益財団法人自動車リサイクル促進センター(JARC)や環境省の公開情報をもとに、何が変わり、何が変わっていないのか、手放す前に何を確認すればよいかを整理します。

📋 この記事の要点

✔ リサイクル料金の制度は続いている。変わったのは「紙のリサイクル券」の扱いで、預託状況はシステムで確認する運用になった

✔ JARCの資料では、システム大規模改造は「2026年1月」の新システム稼働を目指すとされ、紙のリサイクル券は新規発行が停止される

✔ 運用変更前に配布済みのリサイクル券は、変更後も継続して使用できる(JARC資料)

✔ リサイクル券をなくしても、原則として再発行はできないが、預託状況を印刷すれば代わりになる(自動車リサイクルシステムの案内)

✔ 売却・廃車の前に、車台番号などでリサイクル料金の預託状況を一度確認しておくと安心

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

売却・廃車を予定しているなら、先に買取価格を確認する

この記事のとおり、車を売るときや廃車にするときの手続きが変わりました。手放すこと自体が決まっているなら、廃車にする前にその車へ値段が付くかどうかを確認しておくと選択肢が増えます。年式が古くても部品取りや輸出で値が付くことがあり、処分費用を払うはずが逆に受け取れる場合もあります。

買取価格が付くか複数社で確認する(無料)

ズバット車買取比較(運営:株式会社ウェブクルー)の無料一括査定です。当サイトは本リンク経由の申込により紹介料を受け取ります。査定額を確認してから売却するかどうかを決められます。

1. リサイクル料金とリサイクル券のおさらい

自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)では、車の所有者がリサイクル料金を負担する仕組みが定められています。リサイクル料金は、自動車リサイクルシステムの案内によると、シュレッダーダスト、エアバッグ類のリサイクルと、カーエアコンのフロン類を破壊するために必要な費用です。新車購入時に支払う(預託する)のが原則で、預託が済んでいることを示す書類が、これまで紙で交付されてきた「リサイクル券」でした。

📊 リサイクル料金の基本(車を手放す前に知っておきたい点)

項目 内容(公的機関の案内)
リサイクル料金の対象 フロン類、エアバッグ類、シュレッダーダスト(ASR)の3品目の処理等に充当される(環境省・自動車リサイクルシステムの案内)
支払いのタイミング 新車購入時が原則。購入時に預託されていない場合は、使用済自動車として引取業者に引き渡す時に必要になる(環境省の案内)
所有者が変わる場合 中古車として売却すると、新しい所有者にリサイクル券が引き継がれ、売る側は車両の価値とあわせてリサイクル料金(資金管理料金を除く)相当額を受け取る形になる(環境省の案内)
返金の扱い 自動車リサイクルシステムの案内では、リサイクル料金は返金されないとされている。ただし、車を海外に輸出する場合は、輸出した日から2年間の期間内に申請すると返還の対象になる
リサイクル券の役割 預託済みであることを示す書類。中古車として売却するときや使用済自動車として手放すときに求められる場合がある

📌 補足

本記事で紹介する内容は、車の所有者向けの一般的な情報です。リサイクル料金の預託状況や個別の手続きは、自動車リサイクルシステムの照会画面、または取引する買取店・解体業者などでご確認ください。

2. 2026年1月に何が変わったのか

JARCは2025年9月16日付の事業者向け資料で、自動車リサイクルシステム(JARS)が運用開始から20年近く経過し、老朽化や複雑化といった課題が出ていることから、システム大規模改造を行い、2026年1月の新システム稼働を目指すとしています。この改造の一環として、これまで紙で運用してきたリサイクル券の新規発行が停止されることになりました。新システムの稼働日を「2026年1月4日」とする解説も複数ありますが、JARCの資料上の記載は「2026年1月」です。

📊 リサイクル券まわりの主な変更点

項目 変更前 変更後(JARC資料による)
リサイクル券(紙) 新車購入時などに、紙のリサイクル券を発行 新規発行を停止。預託状況はシステム(JARS)で確認する運用に変更
預託証明 販売店が、申請書類に預託証明印を押印、または預託証明シールを貼付(車検証閲覧サービス未利用の場合) 預託証明が電子化され、国土交通省・軽自動車検査協会(運輸支局等)のシステム上で確認できるようになる
下取り・買取時の預託状況の確認 主にリサイクル券の券面で確認 一般料金照会画面(車台番号・登録番号を入力)、車検証閲覧アプリ(車検証のICタグを読み取り)、リサイクル料金照会APIのいずれかで確認
廃車引取時のリサイクル料金の支払い 従来の支払い方法 口座振替・払込票に加え、コンビニ決済・ペイジー決済に対応。スマートフォン・タブレットからも預託申請が可能
既に交付済みの紙のリサイクル券 – 運用変更前に既に配布済みのリサイクル券は、運用変更後も継続して使用できる

📌 手数料は変わらない

JARCの同資料では、この見直しに伴い、資金管理料金と預託実務に伴う委託手数料を再算定したが、現行金額から変更はないとされています。なお、これは今回の電子化に関わる手数料の話です。個々の車のリサイクル料金は、車種などによって異なります。

⚠️ 「廃止=リサイクル料金が不要になった」ではありません

今回変わったのは、預託を証明する「紙の券」の扱いです。リサイクル料金の預託そのものは引き続き必要です。「リサイクル券が廃止された」という言葉だけで、料金の負担がなくなったと受け取らないようにしましょう。

3. 車を売る・廃車にするとき、何が変わるのか

一般のユーザーにとって大きいのは、「紙のリサイクル券が手元になくても、預託状況を確認できる」という点です。ただし、確認の窓口や必要な書類は取引先や車の状況で異なる場合があります。以下は、公開資料に基づく一般的な整理です。

📊 場面ごとの整理

場面 従来のイメージ 今後の流れ(公開情報から整理)
新車を購入する 販売店から紙のリサイクル券を受け取り、車検証などと一緒に保管 2026年1月以降は、紙の券の新規発行が停止される。預託状況は、システム上で確認する
中古車として売却する 査定時にリサイクル券を提示 買取店・販売店は、システムや車検証閲覧アプリで預託状況を確認する。券面での確認から切り替わる(JARC資料)
廃車(使用済自動車)として引き渡す 引取業者にリサイクル券を提出 預託済みかどうかをシステムで確認する。預託されていない場合は、引取時にリサイクル料金の支払いが必要(環境省の案内)
海外へ輸出する 輸出した日から2年間の期間内に、返還を申請できる 返還の考え方は、自動車リサイクルシステムの案内どおり。必要書類として、輸出抹消仮登録証明書、輸出許可書、船荷証券などの写しが案内されている

🧭 手放す前の確認手順

1

車検証と車台番号を手元に用意する

車台番号や登録番号は、車検証に記載されています。照会に使います。

2

自動車リサイクルシステムの「リサイクル料金検索」で預託状況を確認する

自動車ユーザー向けの検索機能として案内されています。利用時間の目安は7:00〜24:00です。

3

必要に応じて、画面の内容を印刷または保存しておく

紙の券を紛失している場合は、預託状況を印刷したものが代わりになると案内されています。

4

買取店・引取業者に預託状況を伝える

預託済みか未預託か、査定額や引取時の費用にどう反映されるかを、見積書で確認しましょう。

5

廃車の場合は、使用済自動車引取証明書を必ず受け取る

リサイクル等の状況を確認するときや、永久抹消登録の手続きに必要になります(自動車リサイクルシステムの案内)。

4. 紙のリサイクル券をなくしていた場合・古い車の場合

「リサイクル券が見つからない」という相談は、以前からよくあるものです。自動車リサイクルシステムの案内では、紙のリサイクル券をなくした場合は原則として再発行はできませんが、リサイクル料金の預託状況を印刷すれば、リサイクル券の代わりとして使えるとされています。今回の改造後は、この確認手段がより中心的になります。

📊 状況別の確認の進め方

状況 確認の進め方(一般的な整理) 確認先
紙の券が手元にある 大切に保管し、売却・廃車のときに提示できるようにしておく。既に交付済みの券は、引き続き使える 自宅の車検証入れなど
紙の券をなくした 再発行はできない。リサイクル料金検索で預託状況を確認し、印刷する 自動車リサイクルシステム(リサイクル料金検索)
古い車で、預託されているか不明 まず、リサイクル料金検索で、車台番号・登録番号から確認する。ヒットしない場合や不明点は、買取店や自動車リサイクルシステムの問い合わせ先に相談する 自動車リサイクルシステム、取引先の店
2026年1月以降に新車を購入した 紙の券は交付されない前提で、預託状況はシステムで確認する 購入した販売店、自動車リサイクルシステム

⚠️ 個別の判断は公的窓口・取引先で

車の種類(軽自動車など)や登録の状況によって、確認方法が異なる場合があります。JARC資料でも、軽自動車等で自動連携が行われない場合の扱いに触れています。不明な点は、自動車リサイクルシステムの問い合わせ窓口や取引先にご確認ください。

📝 手放す前のチェックリスト

☑️ 車検証の記載(車台番号・登録番号)を確認した

☑️ リサイクル料金検索で預託状況を確認した

☑️ 紙のリサイクル券が残っていれば、車検証と一緒にまとめた

☑️ 見積書で、リサイクル料金の扱い(査定額に含むか、別建てか)を確認した

☑️ 廃車の場合は、使用済自動車引取証明書を受け取る段取りを確認した

☑️ 海外輸出を予定している場合は、返還の申請期間(輸出日から2年間)と必要書類を確認した

5. 今後の動き:事業者向けの仕組みと、ユーザーへの影響

システム改造には、リサイクル券の見直し以外にも、事業者向けの機能が含まれています。JARC資料に示された改革コンセプトを、一般ユーザーへの影響の観点で整理します。

📊 システム改造の主な内容と、ユーザーへの影響

項目 内容(JARC資料など) 一般ユーザーへの影響
キャッシュレス決済の導入 リサイクル料金の預託にあたり、多様な決済手段の統合サービスを導入 廃車引取時の預託申請で、コンビニ決済・ペイジー決済などが使える
利用者視点のUI・スマートフォン対応 様々なデバイスからアクセスできるレスポンシブデザインに対応 スマートフォンからも、照会や申請がしやすくなることが期待される
車載用電池(LiB等)の情報提供 車載用電池の装備情報や易解体情報を、解体・破砕業者に提供 直接の手続きの変更はないが、EVなど電動車の適正処理を支える仕組み
ASR削減インセンティブの分配機能 ASRの削減や素材リサイクルの高度化に取り組む事業者に、インセンティブを付与する機能を付加 解体・破砕業者の仕組み。ユーザーの手続きに直接の変更はない

📌 資源回収インセンティブ制度について

資源回収インセンティブ制度は、解体業者や破砕業者などが、シュレッダーダストになる前に樹脂やガラスを回収した場合に、減量分に相当する再資源化費用をインセンティブとして付与する仕組みです。JARCの資料などでは2026年4月の開始が予定されており、業界向けの解説記事では、2026年4月に開始されたと紹介されています。開始後の運用の詳細は、JARCの特設サイトをご確認ください。これは事業者間の仕組みで、ユーザーの負担が変わるという趣旨のものではありません。

6. よくある質問

Q. 自動車リサイクル券は、2026年1月に廃止されたのですか?

A. JARCの資料では、リサイクル券(紙)の新規発行が停止され、預託状況をシステム(JARS)で確認する運用に変わるとされています。リサイクル料金の預託の仕組み自体は続いています。運用変更前に配布済みの券は、変更後も継続して使用できると示されています。

Q. リサイクル券をなくしたら、車を売れませんか?

A. 紙のリサイクル券は原則として再発行されませんが、自動車リサイクルシステムの案内では、預託状況を印刷すればリサイクル券の代わりとして使えるとされています。売却・廃車の前に、預託状況を確認しておくと安心です。

Q. リサイクル料金は、車を売るときに戻ってきますか?

A. 自動車リサイクルシステムの案内では、リサイクル料金は返金されないとされています。一方、環境省の案内では、中古車として売却する場合、売る側は車両の価値とともに、リサイクル料金(資金管理料金を除く)相当額を受け取る形になると説明されています。個別の査定への反映は、見積書でご確認ください。

Q. 車を海外に輸出する場合、リサイクル料金は返還されますか?

A. 自動車リサイクルシステムの案内では、輸出した日から2年間の期間内に申請することで返還の対象になるとされています。必要書類などの詳細は、同システムの案内でご確認ください。

Q. 2026年1月以降に新車を買った場合、リサイクル券は何もありませんか?

A. JARCの資料では、紙のリサイクル券の新規発行が停止されるとされています。預託状況は、自動車リサイクルシステムの照会画面などで確認します。購入時の書類の扱いは、販売店にご確認ください。

まとめ

紙のリサイクル券は、2026年1月の自動車リサイクルシステムの改造にあわせて新規発行が停止され、預託状況はシステムで確認する運用に変わりました。ただし、リサイクル料金の預託そのものは続いており、既に交付済みの券も引き続き使えます。車を売る・廃車にする前には、車台番号などで預託状況を確認し、見積書でリサイクル料金の扱いをチェックしておくと安心です。制度の詳細は変更される場合があるため、最新の内容はJARC・自動車リサイクルシステムの公式サイトでご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

アイキャッチ画像: Auto scrapyard 1 by IFCAR(パブリックドメイン、海外のスクラップヤードの様子)

コメント

タイトルとURLをコピーしました