アクアで「ATMオイル」と呼ばれることのあるオイルは、トヨタの取扱書では「トランスミッション」のオートフルードとして載っています。この記事では、トヨタの取扱書(アクア初代・2代目)、主要諸元表、トヨタ公式FAQ・定期点検・特別保証のページ、国の自動車点検基準、JAFの解説で確認できたことだけを整理しました。トヨタの取扱書・主要諸元表・FAQには、「ATM」という表記は見当たりませんでした。
📋 この記事の要点
✔ 指定銘柄は「トヨタ純正オートフルードWS」。容量(参考値)は、2代目のトランスミッションが2.6L(E-Fourのリヤ側は1.2L)、初代(2020年5月版)が3.3L
✔ 取扱書は、指定銘柄以外のフルードを使うと、振動・異音の発生や故障の原因になるおそれがあるとし、交換が必要なときは販売店に相談するよう案内している
✔ トヨタ公式FAQは、交換時期は車種や使われ方で異なり、メンテナンスノートの点検整備項目で確認するよう案内している。取扱書に、交換距離の数字は確認できなかった
✔ トヨタの12ヶ月・24ヶ月点検には「トランスミッション・トランスファの油量、油もれ」の項目がある
✔ 2代目の主要諸元表では、トランスミッションは「電気式無段変速機」。JAFのATF・CVTFの解説(交換目安5〜10万km程度)は、AT・CVT車一般の説明で、アクアの数字とは言えない
1. アクアのトランスミッションと、指定のフルード
アクアはハイブリッド専用車で、通常のオートマ(ATやCVT)とは仕組みが異なります。2代目の主要諸元表では、トランスミッションは「電気式無段変速機」と記載されています。取扱書の「メンテナンスデータ(指定燃料・オイル量など)」で、指定のフルードを確認できます。
📊 アクアのトランスミッションフルード(トヨタ取扱書P.510・P.475、確認日: 2026年9月25日)
| 項目 | 2代目(2026年7月生産分〜の取扱書) | 初代(2020年5月版の取扱書) |
|---|---|---|
| トランスミッションの指定銘柄 | トヨタ純正オートフルードWS | トヨタ純正オートフルードWS |
| トランスミッションの容量(参考値) | 2.6L | 3.3L |
| リヤディファレンシャル(リヤ電動モーター、4WD車のみ) | トヨタ純正オートフルードWS、1.2L | (初代について、この記事では確認できなかった) |
| 取扱書の注意 | 指定銘柄以外のフルードを使用すると、振動・異音の発生や、故障などの原因になるおそれがある。交換が必要な際は、トヨタ販売店に相談する | 交換が必要な際は、トヨタ販売店に相談する(容量の欄の注記) |
📌 補足
容量は「参考値」で、交換の作業方法や、交換後の量の管理は、販売店・整備工場が判断します。取扱書にも、交換が必要なときは販売店に相談するよう、書かれています。
2. 交換時期はどこで調べるか
📊 交換時期の調べ方(確認日: 2026年9月25日)
| 情報源 | 確認できた内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| トヨタ FAQ「ATF/CVTFはいつ交換したらよいですか?」 | 交換時期は、車種やおクルマの使われ方によって異なる。詳しくは、車に搭載の「メンテナンスノート」で確認する。掲載場所は「2.自動車の点検整備」→「4.点検整備方式」→点検整備項目内の動力伝達装置「オートマチック・トランスミッション・フルード交換」。車種によって、別のページに記載されている場合がある | アクアの数字は、FAQには載っていない |
| トヨタ 取扱書(アクア) | 指定銘柄と容量は載っているが、交換時期の数字は、確認できなかった | 交換は販売店に相談 |
| トヨタ メンテナンスノート(検索ページ) | 車台番号・登録番号で、ご自身の車のメンテナンスノートの内容を確認できる。2020年5月時点に製造されていた車と同型、およびそれ以降に製造された車の情報を掲載。それ以前の車は、車に搭載のメンテナンスノートか、販売店へ | 初代の古い年式は、搭載のメンテナンスノートを確認 |
🧭 交換時期を調べる流れ
車に搭載されているメンテナンスノートを開く
「2.自動車の点検整備」→「4.点検整備方式」の、動力伝達装置の項目を探します(トヨタFAQ)。
見つからないときは、トヨタの「メンテナンスノート」の検索ページで調べる
車台番号・登録番号、または車検証のQRコードから入力します。
ご自身の使い方が、シビアな条件にあたるか確認する
メンテナンスノートに、条件が載っている場合があります。
販売店に、交換の要否・方法・費用を相談する
同じ車種でも、走行距離や使われ方で判断が変わる場合があります。
3. 点検の位置づけと、保証の考え方
フルードの「交換」の周期は車種ごとですが、「点検」は、法令やトヨタの点検メニューに位置づけられています。
📊 点検と保証(確認日: 2026年9月25日)
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| トヨタ 法定12ヶ月・24ヶ月点検(自家用乗用車) | 点検項目に「トランスミッション・トランスファの油量、油もれ」がある | トヨタ 法定12ヶ月点検・24ヶ月点検 |
| 自動車点検基準(別表第6、1年ごとの点検) | 動力伝達装置:トランスミッション及びトランスファ、デファレンシャルに「油漏れ及び油量」の項目。この項目には、「走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に行うことで足りる」という注記(※1)が付いている | e-Gov法令検索 |
| トヨタ 特別保証 | 新車登録から5年間または10万kmのいずれか早い方まで。ハイブリッド機構として、ハイブリッドトランスアクスルなどが対象部品の例に挙がっている。保証内容・期間は、車種ごとに異なる場合がある。保証の条件として、メンテナンスノートに示す点検・整備、定期交換部品の指定どおりの交換などが挙げられている | トヨタ 特別保証 |
💡 ポイント
保証の条件には、メンテナンスノートに示された点検・整備の実施が含まれています。フルードの交換の要否は、保証の面でも、メンテナンスノートで確認するのが確実です。
4. JAFのATF・CVTFの解説と、アクアにあてはまること
JAFのATF・CVTFの解説は、ATやCVT車を対象にした一般的な説明です。アクアのようなハイブリッド車のトランスアクスルについては、触れていません。あてはまる部分と、そのまま当てはめられない部分を分けて整理します。
📊 JAFの解説とアクアの対応(JAFは2026年8月現在の記載)
| JAFの説明(AT・CVT車一般) | アクアで確認できること | 判断 |
|---|---|---|
| フルードは、動力伝達・変速制御・潤滑・冷却・清浄などを担う専用オイル | 取扱書は、指定のフルード(オートフルードWS)を案内 | 共通して、指定のものを使うことが大切 |
| ATFとCVTFは基本的に互換性がなく、誤ったオイルを使うと、変速不良や異音といった故障につながるおそれがある | 取扱書は、指定銘柄以外のフルードで、振動・異音の発生や、故障の原因になるおそれがあるとしている | 指定銘柄を使う |
| 交換目安は、一般的に5万〜10万km程度。ただしメーカー推奨や取扱書の指示を最優先にする | アクアの取扱書に、距離の数字は確認できなかった | アクアの数字とは言えない。メンテナンスノートで確認 |
| 交換方式には、下抜き、循環吸引(上抜き)、圧送の3種類がある。交換率が異なり、長期間交換していない車には、不向きな方式もある | アクアで適用できる方式は、確認できなかった | 方式の判断は、整備工場に確認 |
| 劣化すると、変速ショック、燃費の悪化、加速のもたつき、異音・振動などが出ることがある | アクアの取扱書に、フルードの劣化による症状の記載は、確認できなかった | 症状があれば、症状を伝えて点検を依頼 |
⚠️ 注意
取扱書は、修理・車検・整備点検をする場合は、整備モードに切りかえる必要があるため、必ず販売店に相談するよう案内しています。高電圧システムを使用しているため、取り扱いを誤ると、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあるとされています。
5. トランスミッションまわりの音と、相談のしかた
ハイブリッド車には、通常の車と違う音がします。取扱書には、次のような音や振動が「異常ではありません」と書かれています(2代目、P.62〜63)。
📊 ハイブリッド車特有の音(トヨタ取扱書、2代目)
| 場面 | 取扱書が「異常ではない」とする音(トランスミッション付近) |
|---|---|
| ガソリンエンジンの始動・停止時、低速走行時、アイドリング中 | トランスミッション付近から聞こえる音 |
| 急加速時 | エンジン音 |
| ブレーキペダルを踏んだとき、アクセルペダルをゆるめたとき | 回生ブレーキの音 |
📝 販売店に相談するときのチェックリスト
☑️ 車検証の型式(初代NHP10か、2代目MXPK系か)と、走行距離を伝える
☑️ 前回のフルード交換の有無と時期(メンテナンスノートの記録)を伝える
☑️ 音や振動が出る場面(発進、低速、加速、減速)をメモしておく
☑️ 警告灯やメッセージの有無を確認しておく
☑️ 見積もりで、フルードの銘柄(指定銘柄かどうか)と、作業の内訳を確認する
☑️ 4WD(E-Four)は、リヤ側のフルードも対象になるか確認する
✅ チェック
音の原因は、音だけでは判断できません。異常ではない音かどうかは、取扱書の「ハイブリッド車特有の音と振動」で確認し、気になる場合は、点検を受けましょう。
6. よくある質問
まとめ
アクアのトランスミッションの指定フルードは「トヨタ純正オートフルードWS」で、容量は取扱書に(参考値として)載っています。交換時期の数字は、取扱書では確認できず、車に搭載のメンテナンスノートで確認する、とトヨタ公式FAQは案内しています。DIYでの交換は勧められないため、型式・年式・走行距離を伝えて、販売店に相談しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

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