運転免許の自主返納と運転経歴証明書|手続き・手数料・特典の探し方

運転免許の自主返納は、加齢に伴う身体機能の低下などで運転に不安を感じるようになった方や、免許が不要になった方が、自ら免許を返す(申請による取消し)手続きです。あわせて、返納後の身分証明書になる運転経歴証明書の交付を受けられます。この記事では、警察庁と警視庁の公式ページで確認できた内容から、自主返納と運転経歴証明書の違い、手続きの流れ(東京都の例)、特典の探し方、返納の前に考えたいことを整理しました。受付場所や手数料は都道府県ごとに異なるため、詳細はお住まいの都道府県警察でご確認ください。

📋 この記事の要点

✔ 自主返納は、運転免許が不要になった方や、加齢に伴う身体機能の低下などで運転に不安を感じるようになった方が行える(警察庁)

✔ 運転経歴証明書は、自主返納後5年以内(または免許失効後5年以内)であれば交付を受けられる。平成24年4月1日以降に交付されたものは、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用できる(警察庁)

✔ 東京都(警視庁)の場合、自主返納のみの手数料は無料。運転経歴証明書のみの交付は1,150円(2026年3月10日更新のページ)

✔ 運転経歴証明書では、自動車等を運転することはできない。返納後に再び免許を取るには、適性・学科・技能の試験が必要で、一部免除などの特例はない(警視庁)

✔ 返納後の特典は、自治体や事業者ごとに異なる。東京都の特典一覧では、特典の対象は原則65歳以上と案内

✔ 運転に不安がある場合の選択肢として、「サポートカー限定免許」の制度もある(警視庁)

1. 自主返納と運転経歴証明書の違い

運転免許の自主返納と、運転経歴証明書の交付は、別の手続きです。両方を同時に申請することも、返納だけを先に行い、後から運転経歴証明書を申請することもできます。警察庁と警視庁のページで確認できた内容を、表に整理します。

📊 自主返納と運転経歴証明書の比較(警察庁・警視庁、2026年9月25日確認)

項目 自主返納 運転経歴証明書
どんな手続きか 運転免許を自主的に返す(申請による取消し)手続き 返納後の身分証明書として使える証明書の交付
できる人 運転免許が不要になった方、加齢に伴う身体機能の低下などで運転に不安を感じる方。運転免許の停止・取消しの行政処分中の方や、その基準に該当する方などは、自主返納できない(警察庁) 運転免許を自主返納した方、更新を受けずに失効した方。自主返納後5年以上、または失効後5年以上経過した方、交通違反等で免許取消しとなった方などは交付を受けられない(警察庁)
期限 免許が有効期間内であること(東京都の場合) 自主返納をした日から5年以内であれば、後日でも申請できる(警視庁)
手数料(東京都) 無料(返納のみの場合) 運転経歴証明書のみ1,150円。マイナ経歴証明書のみ900円。両方2枚持ちは1,250円(同時申請のページ)
できること・できないこと 返納後は運転できない。再び免許を取るには、適性試験・学科試験・技能試験の受験が必要で、試験の一部免除などの特例はない(警視庁) 身分証明書として使える。ただし、運転はできない。身分証明書として対応していない機関もある(警視庁)

📌 補足

平成24年4月1日以降に交付された運転経歴証明書は、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用できます(警察庁)。また、令和7年3月24日から、マイナンバーカードと運転経歴証明書を一体化した「マイナ経歴証明書」を申請できるようになっています(警視庁の特典一覧ページ)。

2. 手続きの流れと、必要なもの(東京都の例)

受付場所・時間、必要書類、手数料は、都道府県警察によって異なります。ここでは、警視庁(東京都)の公式ページ(2026年3月10日更新)に記載された内容を例にします。他の道府県にお住まいの方は、お住まいの都道府県警察の運転免許センター等にご確認ください。

🧭 自主返納と運転経歴証明書の申請の流れ(警視庁の例)

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自主返納ができるか確認する

警視庁のページでは、現住所が東京都内にあり、運転免許証が有効期間内の方が対象です。運転免許の停止中の方・停止の基準に該当する方などは自主返納できません(違反者講習を受講した方は申請可能と記載)。

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運転経歴証明書を同時に申請するか決める

返納のみなら手数料は無料です。運転経歴証明書が必要なら、同時に申請するか、返納後5年以内に後日申請します。

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必要なものをそろえる

日本国籍の方(同時申請の場合)は、運転免許証(マイナ免許証もお持ちの方は両方)と、申請用写真1枚が必要です。運転経歴証明書をマイナンバーカードと一体化する場合は、マイナンバーカードなども必要になります。

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受付場所へ行く

運転免許試験場や、運転免許更新センター・警察署で受け付けています(受付日時は下の表のとおり)。

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運転経歴証明書を受け取る

運転免許試験場では即日交付できますが、作成に時間がかかると案内されています。更新センター・警察署では、受取までに2週間程度かかると案内されています。

📊 東京都の受付場所と日時の例(警視庁、2026年9月25日確認)

受付場所 受付日時(同時申請のページ) 交付の目安
運転免許試験場(府中・鮫洲・江東) 平日 午前8時30分〜午後4時00分。日曜 午前8時30分〜正午、午後1時00分〜午後4時00分。土曜・祝休日・年末年始(12月29日〜1月3日)は休み 即日交付できるが、作成に時間がかかる。写真は、申請用写真か、免許試験場で撮影したもののいずれかを選べる
運転免許更新センター(神田・新宿)・警察署 平日 午前8時30分〜午後4時30分。土曜・日曜・祝休日・年末年始は休み 持参した申請用写真が使われる。受取・マイナ経歴証明書への書き込みまで2週間程度(島部警察署は4週間程度)

📊 本人・代理人の必要書類(警視庁、2026年9月25日確認)

申請する人 追加で必要なもの(警視庁の記載)
本人 運転免許証又はマイナ免許証(いずれもお持ちの方は両方)。運転経歴証明書も申請する場合は、申請用写真1枚
代理人が申請する場合 上記の必要書類に加えて、委任状と、代理人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの(運転免許証、住民票の写し、マイナンバーカード等)
免許証を紛失した場合 運転免許試験場のみの受付。住所・氏名・生年月日が確認できるもの(住民票の写し、マイナンバーカード等)が必要
免許証の住所が現住所と異なる場合 現住所が分かるもの(住民票の写し、マイナンバーカード、消印付郵便物など)も持参

⚠️ 他の都道府県は、受付や手数料が異なります

警察庁のページは、申請場所や受付時間、申請に必要な書類、要件の詳細を、各都道府県警察の運転免許センター等に問い合わせるよう案内しています。この記事の内容は東京都の例で、他の道府県にそのまま当てはまるとは限りません。

3. 返納後の特典・支援の探し方

運転経歴証明書を提示すると、地域の自治体や企業が提供する特典・支援を受けられることがあります。警察庁のページは、特典について「地域の実情に応じて、自治体や事業者等による様々な支援が行われています」とし、一般社団法人全日本指定自動車教習所協会連合会が運営する「高齢運転者支援サイト」を案内しています。

📊 特典・支援の探し方(2026年9月25日確認)

探し方 内容 確認できたこと
全国の支援情報(高齢運転者支援サイト) 警察庁と連携し、都道府県ごとの支援施策のページへ案内する 都道府県名をクリックすると、各都道府県警察または都道府県のページにつながる。掲載ページの名称は都道府県ごとに異なる
東京都の特典(警視庁) 高齢者運転免許自主返納サポート協議会に加盟する企業・団体の特典を一覧で公開 2026年9月1日更新。特典は予告なく変更・中止される場合があるため、事前に各店舗・事業所へ問い合わせるよう案内
お住まいの市区町村・交通事業者 自治体独自の支援(交通機関の割引など)がある場合がある 内容は自治体ごとに異なるため、この記事では一覧を示していない

東京都の特典一覧(令和8年9月1日現在)から、確認できた例を紹介します。あくまで一部の例で、特典の内容・条件は変更されるため、利用前に事業者へ確認してください。

📊 東京都の特典の例(警視庁「特典一覧」2026年9月1日更新)

分野 一覧に掲載されている例(警視庁のページ)
物流 日本通運株式会社:引越の通常料金の10パーセント割引
銀行 複数の信用金庫:運転経歴証明書所有者向けの定期預金(店頭金利に0.05パーセントなどを上乗せ。1年もの、お一人様10万円以上500万円以下など、金融機関ごとに条件あり)
ホテル 帝国ホテル東京:直営レストラン・バーラウンジで10パーセント割引(一部対象外あり)
デパート・スーパー 三越伊勢丹(日本橋本店):有料催事(文化展・美術展など)が無料(一部除外あり)。高島屋(日本橋店・新宿店・玉川店):自宅への配送が無料(65歳以上・東京都居住者に限る)

📌 補足

警視庁の特典一覧では、「運転経歴証明書」による特典を受けられるのは、原則として65歳以上の高齢者が対象と案内されています。また、運転免許を失効した高齢者も、運転経歴証明書の提示で特典が受けられます。交通機関の運賃割引やスーパーの割引の内容は、地域・事業者ごとに異なります。特定の割引率や曜日を、全国共通の内容として紹介することはできません。

4. 返納の前に考えたいこと

自主返納は、一度返すと、再び運転するには試験を受け直す必要があります。運転に不安がある場合の選択肢や、返納後の生活を、家族と話し合っておくと安心です。

📊 運転に不安がある場合の選択肢(警視庁のページ等、2026年9月25日確認)

選択肢・確認事項 内容 確認先
自主返納 運転免許を返す。再取得には、適性・学科・技能の試験が必要で、一部免除などの特例はない(警視庁) 警察の運転免許窓口
サポートカー限定免許 安全運転支援装置を備えた「サポートカー」に限定する条件を、普通免許に付与する制度(警視庁)。申請手続は警視庁のページに掲載 警察の運転免許窓口。当サイトの解説記事も参照
免許更新時の講習・検査 警視庁のページには、70歳から74歳の免許更新時の高齢者講習、75歳以上の免許更新時の認知機能検査と高齢者講習などの案内がある 警察の運転免許窓口・教習所
運転適性相談 警視庁のページに、運転適性相談・身体に障害がある方の相談の案内がある 警察の運転適性相談窓口
移動手段の確保 公共交通機関・タクシー・地域の移動サービスなどの利用。自治体の支援も確認 お住まいの市区町村

📝 返納を考えるときのチェックリスト

☑️ 家族と、運転に不安を感じる場面について話し合った

☑️ 返納後の移動手段(通院・買い物など)を、具体的に考えた

☑️ 運転経歴証明書が必要か(身分証明書として使うか)を考えた

☑️ 受付場所・時間・手数料を、お住まいの都道府県警察のページで確認した

☑️ 返納後に再び運転したい場合、試験が必要なことを理解した

☑️ 特典を利用する場合は、事前に事業者へ内容・条件を確認する

5. よくある質問

Q. 自主返納だけなら、手数料はかかりますか?

A. 警視庁(東京都)のページでは、運転免許証等の自主返納のみの申請は無料と記載されています。運転経歴証明書の交付には、別に手数料がかかります(東京都の場合、運転経歴証明書のみ1,150円)。他の都道府県の手数料は、各都道府県警察でご確認ください。

Q. 運転経歴証明書は、いつまで申請できますか?

A. 警察庁のページでは、自主返納後5年以上、または運転免許失効後5年以上が経過した方は、運転経歴証明書の交付を受けられないと案内されています。警視庁のページでも、自主返納をした日から5年以内であれば、後日でも交付申請できると記載されています。

Q. 運転経歴証明書は、運転免許証の代わりになりますか?

A. 運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用できます(平成24年4月1日以降に交付されたもの)。ただし、運転経歴証明書では、自動車等を運転することはできません。身分証明書として対応していない機関もあります(警視庁)。

Q. 家族が代わりに手続きできますか?

A. 警視庁のページには、代理人による申請の場合の必要書類(委任状、代理人の住所・氏名・生年月日が確認できるもの)が記載されています。運転免許証を紛失した場合など、受付が運転免許試験場のみになるケースもあります。受付条件は都道府県で異なるため、事前に確認しましょう。

まとめ

運転免許の自主返納は、運転に不安を感じる方や免許が不要になった方が行える手続きで、返納後は運転経歴証明書を申請することで、公的な本人確認書類を得られます。東京都(警視庁)の場合、返納のみは無料、運転経歴証明書は返納から5年以内に申請でき、手数料は1,150円(運転経歴証明書のみ)です。特典は自治体や事業者ごとに異なるため、高齢運転者支援サイトや警視庁の特典一覧で確認し、利用前に事業者へ内容を問い合わせましょう。運転に不安がある場合は、サポートカー限定免許なども含めて、家族や警察の窓口と相談してください。

※本記事は、警察庁・警視庁などの公表情報にもとづく一般的な情報提供です。手続きの受付場所・時間・手数料・特典は、都道府県や時期によって異なり、変更されることがあります。個別の判断や手続きは、お住まいの都道府県警察の運転免許センターなど公的窓口にご確認ください(2026年9月25日時点の公式ページによる)。

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