秋の長距離ドライブ、燃費を良くする運転のコツ

秋は、過ごしやすい気候で、遠出のドライブを計画する方も多い季節です。この記事では、環境省の「エコドライブ10のすすめ」、JAFのユーザーテスト(走行速度と燃費、2025年1月実施)、JAFのタイヤ空気圧の案内、JAFの出動データをもとに、確認できた数値のあるコツを整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 環境省のエコドライブ10のすすめでは、発進時は最初の5秒で時速20km程度が目安。やさしい発進で、約10%燃費が改善する

✔ タイヤの空気圧が適正値より50kPa不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度、燃費が悪化する。100kgの荷物を載せると、3%程度悪化

✔ JAFのユーザーテスト(2025年1月30日、新東名高速道路)では、燃費が一番よかったのは時速80km/h。時速120km/hと80km/hのガソリン代の差は525円、所要時間の差は30分

✔ 環境省は、冷房時に外気と同じ25℃設定でA/Cスイッチをオンにしたままだと、燃費が12%程度悪化すると案内。暖房のみ必要なときは、A/Cスイッチをオフに

✔ 高速道路では、JAFの出動理由で燃料切れが2位(8.62%)。給油計画も、長距離ドライブの大事な準備

1. エコドライブ10のすすめ:数値で分かる項目

エコドライブの代表的な指針が、エコドライブ普及連絡会(環境省ほか)が策定した「エコドライブ10のすすめ」です。環境省のページに掲載されている内容から、数値が示されている項目を整理しました。効果の数値は、条件によって変わる目安です。

📊 環境省「エコドライブ10のすすめ」(確認日: 2026年9月25日)

項目 環境省の案内 示されている数値
1 ふんわりアクセル「eスタート」 発進するときは、穏やかにアクセルを踏む 最初の5秒で、時速20km程度が目安。約10%の燃費改善
2 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転 走行中は、一定の速度で走ることを心がける 短い車間距離だと、市街地で2%程度、郊外で6%程度燃費が悪化
3 減速時は、早めにアクセルを離そう 停止することが分かったら、早めにアクセルから足を離す エンジンブレーキにより、2%程度の燃費改善
4 エアコンの使用は適切に 暖房のみ必要なときは、エアコンスイッチをオフにする 冷房時に外気と同じ25℃設定で、エアコンスイッチをオンにしたままだと、12%程度の燃費悪化
5 ムダなアイドリングはやめよう 駐停車の際は、アイドリングをやめる 10分間のアイドリング(エアコンオフの場合)で、130cc程度の燃料を消費
6 渋滞を避け、余裕をもって出発しよう 道路交通情報や、地図・カーナビを活用して、ルートを確認する 1時間のドライブで道に迷い、10分余計に走行すると、17%程度の燃料増加
7 タイヤの空気圧から始める点検・整備 タイヤの空気圧チェックを習慣づける 適正値より50kPa不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度の燃費悪化
8 不要な荷物はおろそう 運ぶ必要のない荷物は、車からおろす 100kgの荷物で、3%程度の燃費悪化。使わないスキーキャリアなどの外装品は外す
9 走行の妨げとなる駐車はやめよう 迷惑駐車はやめる (渋滞の原因となり、他車の燃費悪化・事故につながる)
10 自分の燃費を把握しよう 自分の車の燃費を把握する習慣を (燃費計や支援機能で、効果を実感できる)

📌 補足

環境省のページに示された数値は、いずれも「程度」の目安です。車種、道路、交通の状況によって変わります。

2. 長距離の巡航速度:JAFのユーザーテスト

JAFは、2025年1月30日(木)に、新東名高速道路の御殿場ICから新城ICまでを往復し、走行速度による燃費の違いを検証しました。車載の燃費計で、5つの条件を比べています。

📊 JAFユーザーテスト「走行速度で燃費はどう変わる?」(確認日: 2026年9月25日)

条件 内容 結果(JAF)
(1) 80km/h、ACC使用(ハイブリッド車) 燃費が一番よかった。120km/h(ACCあり)と比べて、7.3km/Lの差
(2) 100km/h、ACC使用(ハイブリッド車) (4)と比べて、1.6km/L良い結果
(3) 120km/h、ACC使用(ハイブリッド車) 御殿場IC〜浜松いなさJCT間のみ120km/h、残りは100km/hで走行
(4) 100km/h、ACCなし(ハイブリッド車) (2)より1.6km/L悪い結果
(5) 100km/h、ACC使用(ガソリン車) (ガソリン車での比較条件。ページに数値の記載は確認できなかった)
  • 120km/hと80km/hのガソリン代の差は、525円。所要時間の差は、30分
  • 燃費が変わる要因として、JAFは、空気抵抗が速度の2乗に比例するため、速度が上がるごとに走行に大きな力が必要になること、速度が上がると前の車に近づく機会が増え、加減速が増えることを挙げている
  • ACCを使ったほうが、使わなかった場合より燃費が良かった。JAFは「今回のテストでは、人間よりもコンピューターによるアクセル・ブレーキ操作に軍配が上がった」と説明

⚠️ 法定速度と、テスト条件に注意

このテストは、ハイブリッド車を中心に、特定の区間で行われたものです。車種、積載、道路状況によって結果は変わります。高速道路では、法定速度・規制速度を守り、周囲の流れと安全を優先してください。燃費のために、極端に低い速度で走ることを勧めるものではありません。

3. エアコン・空気圧・荷物:車の状態を整える

📊 車の状態を整える項目(確認日: 2026年9月25日)

項目 確認できた情報 出典
エアコン(冷房) 外気と同じ25℃設定でも、A/Cスイッチをオンにしたままだと、燃費が12%程度悪化 環境省 エコドライブ10のすすめ
エアコン(暖房) 暖房のみ必要なときは、エアコンスイッチをオフに 環境省 エコドライブ10のすすめ
窓を開けた走行 空気抵抗の影響は速度の2乗に比例する(JAFの説明)。窓を開けた場合の燃費への影響を、公的機関が数値で示した資料は確認できなかった JAF、(確認できず)
タイヤの空気圧 適正値より50kPa不足で、市街地2%程度・郊外4%程度、燃費が悪化。JAFは、少なくとも1カ月に1回程度の点検を案内 環境省、JAF
不要な荷物 100kgの荷物で、3%程度の燃費悪化 環境省 エコドライブ10のすすめ
スキーキャリアなどの外装品 使わないときは、外す 環境省 エコドライブ10のすすめ

⚠️ 空気圧の点検の注意

JAFは、指定空気圧は、運転席のドアを開けた開口部などに表示されていると案内しています。高速道路の長距離走行の直後など、タイヤが温まった状態では、空気圧が高めに表示される場合があります。点検は、走行前の、タイヤが冷えているときが確実です。

💡 高速道路でのタイヤトラブル

JAFの2025年度データでは、高速道路(四輪)の出動理由の1位は、タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足で、26,985件(44.02%)でした。JAFは、空気圧が低下したまま高速で連続走行するとタイヤのたわみが大きくなり、発熱し、最後にはバーストしてしまう「スタンディングウェーブ現象」を説明しています。燃費のためだけでなく、安全のためにも、長距離ドライブ前の空気圧の点検は欠かせません。

4. ルートと時間:渋滞と給油の計画

環境省の「エコドライブ10のすすめ」は、出かける前に、渋滞・交通規制などの道路交通情報や、地図・カーナビなどを活用して、行き先やルートをあらかじめ確認し、時間に余裕をもって出発することを案内しています。道に迷って10分余計に走ると、燃料が17%程度増える、という目安も示されています。

📊 長距離ドライブの計画

計画すること 確認できた情報 調べる先
渋滞・規制 ルートを確認し、時間に余裕をもって出発する JARTIC、ドラぷらなど
給油 JAFの2025年度データで、高速道路の四輪の出動理由の2位が燃料切れ(5,285件、8.62%) ルート上の給油所を事前に確認
休憩 休憩の推奨間隔などの数値は、この記事では確認していない 高速道路の公式情報など
燃費の把握 自分の車の燃費を把握する習慣を(環境省) 燃費計、給油ごとの記録

🧭 エコドライブの実践手順

1

出発前に、ルートと渋滞情報を確認する

環境省の案内に沿って、余裕をもって出発します。

2

タイヤの空気圧と、荷物を見直す

不要な荷物を降ろし、空気圧を、冷えた状態で確認します。

3

ふんわりアクセルで発進する

最初の5秒で、時速20km程度が目安です。

4

一定の速度で、車間距離をとって走る

加減速を減らします。

5

早めにアクセルを離す

停止が分かったら、早めにアクセルから足を離します。

6

ルート上で、給油する

余裕をもって給油します。

7

燃費を記録する

走行後に燃費を確認し、次回の参考にします。

5. 出発前・走行中のチェックリスト

📝 出発前のチェックリスト

☑️ タイヤの空気圧を、指定空気圧に調整した(冷えた状態で)

☑️ 不要な荷物を、降ろした

☑️ 使わない外装品(スキーキャリアなど)を、外した

☑️ ルート上の渋滞・規制情報を確認した

☑️ ルート上の給油所を確認した

📝 走行中のチェックリスト

☑️ 発進は、ふんわりアクセルで行っている

☑️ 一定の速度で、車間距離にゆとりをもっている

☑️ 停止が分かったら、早めにアクセルを離している

☑️ 冷房・暖房の使い方を、状況に合わせている(暖房のみなら、A/Cオフ)

☑️ 法定速度・規制速度を守っている

✅ 燃費の目安の使い方

環境省の数値は、一つひとつの効果を示す目安であり、複数の項目を合計して「〇%改善」と断言できるものではありません。自分の車の燃費を記録し、変化を確認しながら、無理のない範囲で取り入れましょう。

6. よくある質問

Q. 何km/hで走ると、一番燃費がよいですか?

A. JAFのユーザーテスト(2025年1月30日、新東名高速道路)では、80km/hで燃費が一番よかったという結果でした。ただし、このテストは、ハイブリッド車を中心に、特定の区間で行ったものです。車種や道路状況によって異なります。法定速度と、周囲の流れを守ることが前提です。

Q. エアコンを切ると、燃費は良くなりますか?

A. 環境省は、冷房時に、車内温度を外気と同じ25℃設定にしても、A/Cスイッチをオンにしたままだと、燃費が12%程度悪化すると案内しています。暖房のみが必要なときは、A/Cスイッチをオフにすることを案内しています。曇りを取るための使用などは、安全を優先してください。

Q. 窓を開けて走ると、燃費はよくなりますか?

A. 窓を開けた走行の燃費への影響を、公的機関が数値で示した資料は、確認できませんでした。JAFは、空気抵抗は速度の2乗に比例すると説明しています。速度が高いほど、空気抵抗の影響は大きくなります。

Q. タイヤの空気圧は、燃費にどれくらい影響しますか?

A. 環境省は、適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度、燃費が悪化するとしています。JAFは、少なくとも1カ月に1回程度の点検を案内しています。

まとめ

秋の長距離ドライブの燃費対策は、環境省の「エコドライブ10のすすめ」のとおり、ふんわりアクセル、一定速度、早めのアクセルオフ、タイヤの空気圧の点検、不要な荷物の削減が基本です。JAFのテストでは、80km/hが最も燃費が良く、120km/hとのガソリン代の差は525円、所要時間の差は30分でした。空気圧の点検は、燃費だけでなく、高速道路でのバースト防止にも重要です。数値は目安として、安全と法定速度を最優先に、無理のない範囲で取り入れましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

コメント

タイトルとURLをコピーしました