板金塗装の色合わせはなぜ難しい?色が合わない理由

事故やキズの修理で板金塗装を頼んだのに、「なんとなく色が違う」と感じたことはありませんか。同じ車種・同じ色番号で塗っても、完全に一致させることは簡単ではありません。この記事では、補修用塗料メーカー(関西ペイント・兵庫ペイント)や日本塗料工業会、コニカミノルタの色の解説で確認できた内容と、複数の板金塗装業者の解説をもとに、色が合いにくい理由と、依頼するときの確認ポイントを整理しました。「これが最大の理由」と断定できる公的な統計は確認できなかったため、理由の順位づけはしていません。

📋 この記事の要点

✔ 調色(色を合わせる工程)は、作業者の知識や技術で品質にバラつきが出やすい工程と、関西ペイントが説明

✔ 光源が変わると同じ色でも見え方が変わる。コニカミノルタは、昼光(D65)と白熱電球(A)などで色の見え方を比べる考え方を紹介

✔ 色番号(カラーコード)は、車体のプレート(コーションプレート)で確認するのが一般的。車検証の登録事項には挙がっていない

✔ メタリックやマイカ・パールは、塗料に金属片やパール層を使うため、ソリッドより色合わせが難しいとされる(板金塗装業者の解説)

✔ 色の境目を目立たなくするために、隣のパネルまで塗る「ぼかし塗装」が行われることがある

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 色が合いにくい主な理由

色合わせが難しい理由は、1つではなく、いくつかの要因が重なります。公的・専門機関の資料で確認できた内容を、表にまとめます。

📊 色が合いにくい主な要因(2026年9月25日確認)

要因 内容 出典・確認状況
調色の作業者による差 調色は、作業者の知識や技術によって作業時間・品質に大きなバラつきが出やすい工程とされ、関西ペイントは、コンピューター調色の導入で標準化を進めている 関西ペイントの公式ページ
光源による見え方の違い 物体の色の見え方には、光源の色、物体そのものの色、人の目の感度が関係する。光源が変わると、同じ色でも見え方が変わる コニカミノルタ「色色雑学」
経年による色の変化 古い塗装面と、新しく塗った部分で、色の差が出ることがある 補修塗料の解説(試し塗りで確認する考え方)、板金塗装業者の解説(二次情報)
塗装の種類 メタリックやパールは、見る角度で色が変わるため、合わせにくい 自動車メディア・板金塗装業者の解説(二次情報)

📌 補足

光源による見え方の違いは、「屋内では合って見えたのに、屋外では違って見える」といった現象の背景にあります。屋外の日光の下、屋内の照明の下など、複数の環境で確認すると、違和感に気づきやすくなります。

2. カラーコードの確認方法と、よくある誤解

「同じカラーコードで塗れば同じ色になる」と考えがちですが、カラーコードは、あくまで色を特定するための番号です。そのため、この記述を改めました。

📊 カラーコードの確認先

確認先 内容
車体のプレート(コーションプレート) 兵庫ペイントの公式ページでは、トヨタ車の場合、助手席側センターピラー(ドアの内側)に色番号が記載されていることが多い。ただし、年式や車種により位置は異なる
ディーラー・メーカー 位置が分からない場合は、ディーラーやメーカーに問い合わせるよう案内されている
板金塗装業者 車両の状況や、現車の色に合わせて調色するため、色番号だけに頼らない考え方を取る業者もある

⚠️ カラーコードだけでは決まりません

同じカラーコードでも、車体が経年で退色していると、新しい塗料との色の差が出ます。色番号は出発点として使い、実際の色は、業者が現車と見比べて調整します。

3. 塗装の種類による難しさの違い

📊 塗装の種類と色合わせの難しさ

塗装の種類 特徴 色合わせのしやすさ(業者の解説による)
ソリッド 混ぜ物のない塗料で塗る、単色のタイプ 見る角度による変化が少なく、比較的合わせやすい
メタリック 塗料にアルミなどの金属片を混ぜ、光が当たると乱反射して輝く。色を付ける層とクリアの2コートが多い 光の角度や吹き付け方で見え方が変わり、合わせにくい。金属片の粒が粗い色は特に難しいとする解説がある
マイカ・パール マイカ(雲母)などのパール層を、ベースの色とは別に塗り、クリアと合わせて3コートになることが多い 層の構成が複雑で、3コートパールは、特に難しい色として挙げられている

📌 補足

上の表の「特徴」は自動車情報メディア(WEB CARTOPなど)の解説、「色合わせのしやすさ」は板金塗装業者の解説にもとづく二次情報です。メーカーや車種で構成は異なるため、ご自身の車の塗装の種類は、ディーラーや業者に確認してください。

4. 現場で行われている色合わせの工夫

📊 色合わせの工夫

工夫 内容 出典
コンピューター調色 色の配合を、コンピューターやAI機能を使って支援するシステム。従来の色見本帳中心のやり方から移行が進んでいる 関西ペイント
補修用の色見本帳 日本塗料工業会が発行する「オートペイントカラーズ」は、補修用塗料の色見本帳。2026年版は、国産車9社90色、輸入車14社110色の合計200色を収録 日本塗料工業会(JPMA)
試し塗り 目立たない部分や試験片で、色を確認する考え方 補修塗料の解説(二次情報)
ぼかし塗装 修理した箇所だけでなく、隣接するパネルまで塗り、色の境目を目立たなくする方法 板金塗装業者の解説(二次情報)

💡 ポイント

ぼかし塗装は、塗る範囲が広がるため、費用にも影響することがあります。見積もり時に、修理範囲と、隣接パネルまで含めるかを確認しましょう。金額の相場は、この記事では示していません。

5. 依頼するときの進め方とチェックリスト

🧭 依頼から受け取りまでの流れ

1

修理箇所と塗装の種類を伝える

ソリッド・メタリック・パールなど、車の塗装の種類を確認して業者に伝えます。

2

色合わせの方法を聞く

調色の方法(コンピューター調色の有無)や、試し塗りの有無、ぼかし塗装の範囲を確認します。

3

施工事例や実績を確認する

同じ系統の色(メタリック・パールなど)の施工事例があれば、見せてもらいます。

4

仕上がりは、屋外の光で確認する

屋内の照明だけでなく、屋外の日光の下でも色を確認します。

5

納得できない場合は、その場で相談する

違和感がある場合は、受け取る前に、業者へ伝えます。

📝 業者に確認したいことのチェックリスト

☑️ 色番号(プレートの記載)と、現車の色を見比べて調色するか

☑️ ぼかし塗装の範囲(隣接パネルまで含むか)

☑️ 同系統の色の施工実績・事例があるか

☑️ 仕上がり確認の方法(屋外の光での確認など)

☑️ 色の違和感が出た場合の対応方針

6. よくある質問

Q. 同じカラーコードなのに、色が違って見えるのはなぜですか?

A. 色番号は色を特定する番号ですが、古い塗装面との経年の差や、光源による見え方、メタリック・パールの層構成などが影響します。実際の色は、業者が現車と見比べて調整します。

Q. カラーコードは、どこで確認できますか?

A. 車体のコーションプレートに記載されているのが一般的で、トヨタ車では助手席側センターピラーにあることが多いと、兵庫ペイントのページで案内されています。年式や車種で位置が異なるため、不明な場合はディーラーへ。車検証には記載されていません。

Q. ぼかし塗装とは、何をする作業ですか?

A. 修理した箇所だけでなく、隣のパネルまで塗り、色の境目を目立たなくする方法です。板金塗装業者の解説で紹介されています。

Q. パールやメタリックは、必ず高くなりますか?

A. 色ごとの料金は、この記事では確認していません。見積もり時に、塗装の種類と範囲を伝えて、複数の業者で比較することをおすすめします。

まとめ

板金塗装で色が合いにくいのは、調色の作業者による差、光源による見え方、古い塗装との経年の差、メタリックやパールの層構成など、複数の要因が重なるためです。色番号は車体のプレートで確認でき、車検証には載っていません。ぼかし塗装や試し塗りといった工夫を行う業者を選び、範囲と確認方法を見積もり時に確認しておくと、仕上がりの満足度を高めやすくなります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

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