自動車保険の「等級」とは?1~20等級と事故有係数の仕組みをわかりやすく解説

「自動車保険の等級が下がると保険料が上がる」——なんとなく知っていても、具体的な仕組みまで理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。等級制度の基本的なルールを整理しました。

📋 この記事でわかること

  • 等級制度とは
  • 初めて契約するときの等級
  • 「無事故」と「事故有」の違い
  • 事故の種類と等級の下がり方
  • 等級は保険会社を乗り換えても引き継げる

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

等級制度とは

自動車保険の「ノンフリート等級別料率制度」は、前契約の有無や事故の件数・種類などにより、次の契約に適用する等級(1〜20等級)と割増引率が決まる制度です。等級が上がるほど保険料の割引率が大きくなり、逆に下がるほど割増率が高くなります(20等級が最も割引率が大きく、保険料が安くなります)。

初めて契約するときの等級

新規に自動車保険を契約する場合、通常は6等級からスタートします。ただし、既に等級の高い自動車保険に加入している人が2台目の車を購入する場合などは、「セカンドカー割引」が適用され、7等級からスタートできることがあります。

「無事故」と「事故有」の違い

7等級以上になると、同じ等級でも「無事故」の契約者と「事故有」の契約者とで割引率が分かれています。これは、過去に事故で保険を使った人と使っていない人との間で保険料負担の公平性を保つための仕組みで、事故のない契約者の方がより高い割引率(=安い保険料)が適用されます。

事故の種類と等級の下がり方

事故を起こして保険を使うと、翌年の契約時に等級が下がり、「事故有係数」が一定期間適用されます。事故の種類によって下がり方が異なります。

事故の種類 等級の変動 事故有係数の適用期間
3等級ダウン事故 -3等級 3年間
1等級ダウン事故 -1等級 1年間
ノーカウント事故 変動なし 適用なし

車両保険のみを使う自損事故などは3等級ダウン事故に、人身傷害保険や弁護士費用特約のみを使うケースなどは等級に影響しないノーカウント事故に分類されるのが一般的です。事故の種類ごとの正確な区分は保険会社・契約内容によって異なるため、実際に保険を使う際は契約している保険会社に確認するのが確実です。

等級は保険会社を乗り換えても引き継げる

ノンフリート等級は、契約している保険会社を切り替えても、多くの場合そのまま引き継ぐことができます。せっかく積み上げた等級を無駄にしないためにも、保険の乗り換えを検討する際は等級の引き継ぎ条件を確認しておきましょう。

保険を使うかどうかの考え方

3等級ダウン事故で保険を使った場合、等級が下がるだけでなく事故有係数が3年間適用されるため、その間の保険料は無事故で来た場合よりも高い状態が続きます。仮に1回の保険利用による負担増加の合計額が、修理にかかった実費を上回るケースも珍しくありません。そのため、バンパーの小さな傷など、免責金額(自己負担額)の範囲内に収まりそうな軽微な損害については、あえて保険を使わず自費で修理したほうが、結果的にお得になる場合があります。契約している保険会社に、保険を使った場合の等級・保険料シミュレーションを問い合わせてから判断するのが確実です。

家族間での等級の引き継ぎ

ノンフリート等級は、条件を満たせば家族間でも引き継ぐことができます。たとえば、親が長年無事故で積み上げてきた高い等級を、新たに免許を取得した子どもの契約に引き継ぐといった対応も可能な場合があります。多くの保険会社では、記名被保険者の配偶者、同居の親族(またはその配偶者)であれば等級の引き継ぎ対象になるとされていますが、具体的な条件は保険会社によって異なります。家族で複数台の車を所有している場合や、免許を取ったばかりの子どもの保険料を抑えたい場合は、等級の引き継ぎができないか、加入している保険会社に相談してみる価値があります。

まとめ

自動車保険の等級制度は、1〜20等級の区分と、無事故・事故有の係数によって保険料が決まる仕組みです。事故を起こすと等級が下がり、その影響は1年〜3年続きます。小さな事故で安易に保険を使うと、翌年以降の保険料が結果的に高くつくこともあるため、修理費用と保険料の増加分を比較して判断することが大切です。

出典・免責

本記事の内容は、2026年9月2日確認時点の複数の損害保険会社公式サイトの情報をもとにまとめています。等級区分・事故の分類・割増引率の詳細は保険会社や契約時期によって異なる場合があるため、正確な内容はご加入(または加入予定)の保険会社に直接ご確認ください。

アイキャッチ画像: A car accident in Tokyo by Shuets Udono, CC BY-SA 2.0

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