自分の車がリコールの対象になっているか、意外と知らないまま乗っている人は少なくありません。特に中古車では、前の所有者宛てにお知らせが届いたままで、現在の所有者に情報が伝わらないこともあります。この記事では、国土交通省の公表情報をもとに、リコールの仕組み、確認する方法、検索の注意点、登録情報の変更手続きを整理します。
📋 この記事の要点
✔ リコールの対象になると、ハガキ等により自動車メーカー等から直接通知される。通知がない場合や心配な場合は、メーカーか購入した販売店に相談する(国土交通省)
✔ 国土交通省の「リコール情報検索」は、車名(メーカー名)や型式で検索できるが、車台番号での検索はできない。対象を車台番号の幅で示すため、対象とならない車両も含まれる場合がある
✔ 主要メーカーには、車検証に記載の車台番号を入力してリコール情報を検索できるシステムがある。個別の車両の確認は、各メーカーへ
✔ 売買で所有者が変わったとき、結婚などで氏名が変わったとき、引越で住所が変わったときは、自動車登録情報の変更・移転手続きが必要(通知を確実に受け取るため)
✔ リコール届出は、令和5年度349件、令和6年度337件、令和7年度358件(国土交通省)
動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)
1. リコール・改善対策・サービスキャンペーンの違い
国土交通省は、自動車のリコール等を、次の3種類に分けて説明しています。
📊 リコール等の3種類
| 種類 | 内容(国土交通省の説明) |
|---|---|
| リコール | 同一の型式で一定範囲の自動車等またはタイヤ、チャイルドシートについて、道路運送車両の保安基準に適合していない、または適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計または製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うこと |
| 改善対策 | リコールの届出と異なり、保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に、安全の確保および環境の保全上看過できない状態で、その原因が設計または製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が必要な改善措置を行うこと |
| サービスキャンペーン | リコール届出や改善対策届出に該当しないような不具合で、商品性・品質の改善措置を行うこと |
📊 近年のリコール届出件数と対象台数(国土交通省)
| 年度 | リコール届出件数 | 対象台数 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 349件 | 8,104,217台 |
| 令和6年度 | 337件 | 7,564,968台 |
| 令和7年度 | 358件 | 4,014,432台 |
💡 ポイント
国土交通省は、リコール・改善対策の際には、安全確保の観点などから、修理を必ず受けるようにしましょうと呼びかけています。また、道路運送車両法では、自動車ユーザーにも、自分の自動車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務があります。
2. リコールに該当するか確認する方法
🧭 リコールを確認する4つのステップ
通知(ハガキ等)を確認する
国土交通省によると、リコールの対象となると、ハガキ等により自動車メーカー等から直接通知されます。
メーカーの車台番号検索を使う
主要メーカーは、車検証に記載されている車台番号を入力して、対象となるリコール情報を検索できるシステムを用意しています。
国土交通省の「リコール情報検索」で調べる
車名(メーカー名)や型式で調べられます。車台番号での検索はできません。
不安な場合は、メーカーか販売店へ相談する
通知がない場合や心配な場合は、自動車メーカーや、自動車を購入した販売店に相談します。
📊 リコールの確認方法の比較
| 確認方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| ハガキ等の通知 | メーカー等から、所有者に直接届く | 登録情報が古いと届かない場合がある |
| メーカーの車台番号検索 | 車検証の車台番号を入力して、その車が対象かを調べられる(主要メーカー) | 検索の可否や画面はメーカーごとに異なる |
| 国土交通省「リコール情報検索」 | 車名(メーカー名)や型式などで、リコール・改善対策の届出内容を調べられる | 車台番号での検索はできない。車台番号の幅で示すため、対象外の車両も含まれる場合がある。個別の確認はメーカーへ |
| メーカー・販売店への問い合わせ | 個別の車両について、確認できる | 車検証を手元に用意する |
⚠️ 検索結果に出ても、自分の車が対象とは限りません
国土交通省は、リコール情報検索では対象を車台番号の幅で示しているため、生産工場やグレードの違いなどによって、対象とならない車両も含まれる場合があるとしています。個別の車両の確認は、各メーカーへ問い合わせてください。
3. 国土交通省の検索ページで気をつけたいこと
📊 「リコール情報検索」の注意事項
| 項目 | 内容(国土交通省の検索ページ) |
|---|---|
| 検索できる情報 | 検索条件を入力して、自動車・チャイルドシート・タイヤのリコール・改善対策の届出内容を調べられる |
| 型式での検索 | 検索結果として表示されるのは、排ガス記号(型式のハイフンから前の部分。DBA、DAAなど)、ハイフンを含めて完全一致したもののみ |
| 車台番号での検索 | できない |
| 収録されている期間 | 1993年4月15日から2026年7月31日の届出日の中から検索する(2026年9月25日確認時点)。これ以前の届出は、国土交通省本省、最寄りの運輸局・運輸支局等、または自動車メーカー・販売会社に問い合わせる |
| 輸入車 | 車台番号ではなく、シリアル番号で届け出がされている場合がある。車検証の車台番号と書式が異なる場合は、車体などに取り付けられているプレートのシリアル番号と照合する |
| データ更新の時間 | 18時から翌日8時頃の間は、データ更新のため、検索が繋がりにくい場合がある |
📌 リコール実施済みの識別について
国土交通省によると、国産車メーカー各社では、リコール・改善対策の実施の有無をペイント等で識別していましたが、令和8年4月1日以降は、各メーカーのホームページのリコール等対象検索で車台番号を入力して検索することで、実施していることが識別できるようになります。届出時に記載されている識別方法と異なる場合があります。詳しくは、各メーカーのホームページで確認してください。
4. 通知を確実に受け取るための登録情報の変更
📊 リコールの通知を受け取るための手続き
| タイミング | 必要な手続き(国土交通省) |
|---|---|
| 売買により、自動車の所有者が変わったとき | 自動車登録情報の変更・移転手続きを確実に行う |
| 結婚などにより、名前が変わったとき | 自動車登録情報の変更手続きを確実に行う |
| 引越により、住所が変わったとき | 自動車登録情報の変更手続きを確実に行う |
📝 中古車を購入したときのチェックリスト
☑️ 名義変更(移転登録)の手続きを済ませた
☑️ 購入時の販売店に、未対応のリコールの有無を確認した
☑️ 車検証の車台番号で、メーカーのリコール検索を調べた
☑️ 引越や結婚で、住所や氏名が変わったときの変更手続きを行った
☑️ 通知が届いていない場合は、メーカーか販売店に問い合わせた
💡 費用について
国土交通省は、リコール制度を、自動車メーカーが不具合のある車の回収・修理を無料で行う仕組みとして説明しています。実際の内容や手順は、通知やメーカーの案内でご確認ください。
5. 長期化するリコール:エアバッグと「車検で通さない措置」
国土交通省の連ラクダ(自動車不具合情報ホットライン)のサイトでは、「タカタ製エアバッグに関するお知らせ」が2026年8月5日にも更新されています。エアバッグのリコールでは、異常破裂する危険性が高い未改修の車両を、車検で通さない措置が取られています。
📊 「車検で通さない措置」の状況
| 項目 | 内容(国土交通省) |
|---|---|
| 措置の開始 | 平成30年5月から、異常破裂する危険性が高い未改修車両を車検で通さない措置を導入 |
| その後の追加 | 令和2年5月1日から、平成30年4月以前にリコール届出されているものの一定の未改修車を対象に追加。令和3年11月29日付で、令和2年1月以降に届出があったリコールの対象車両も追加 |
| 対象台数 | 令和8年6月末現在で、計4.3万台 |
| 車検で通さなかった件数 | 令和8年6月の件数は12件(概算値)。平成30年5月からの総件数は68,900件(概算値) |
| 効果 | 施行前の平成30年4月末は74万台だったのに対し、施行1年後の平成31年4月末は23万台 |
💡 ポイント
措置の対象になっている車は、ディーラー等で改修を行い、交付される改善措置済証を運輸支局等に提出して車検を受けることになります(国土交通省)。年式の古い車や、長年乗り続けている車は、こうした長期化しているリコールに該当していないかもあわせて確認しましょう。
6. よくある質問
まとめ
リコールの対象になると、ハガキ等でメーカーから直接通知されますが、中古車の名義変更漏れなどで届かないことがあります。国土交通省の「リコール情報検索」は車名や型式で調べられますが、車台番号では検索できず、対象外の車両も含まれる場合があります。個別の確認は、メーカーの車台番号検索や、メーカー・販売店への問い合わせで行いましょう。引越や売買のときは、自動車登録情報の変更手続きも忘れずに行ってください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の車両がリコール対象かどうかの最終確認は、必ず自動車メーカーまたは販売店にお問い合わせください。内容は国土交通省の公表による(2026年9月25日確認)。
アイキャッチ画像: Mechanic works on car engine by Shixart1985, CC BY 2.0


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