台風の強風で、瓦や看板、木の枝などが飛んできて車に当たると、「保険は使えるのか」「等級はどうなるのか」が気になります。この記事では、三井ダイレクト損保・ソニー損保・SBI損保の公開情報と、JAFの案内をもとに、車両保険の対象になる主なケース、免責金額と全損、等級への影響、被害を受けたときの流れを整理しました。補償の範囲は保険会社や契約で異なるため、最終的にはご自身の契約内容の確認が必要です。
📋 この記事の要点
✔ 台風による車の損害は、自分の車の損害を補償する「車両保険」に加入していることが前提。三井ダイレクト損保は、台風による水没、土砂災害、飛来物の衝突を車両保険の対象例として挙げている
✔ ソニー損保は、台風や豪雨は「一般型」「エコノミー型」のどちらの車両保険でも保険金支払の対象と案内している(会社・契約により異なる場合がある)
✔ 台風などで車両保険を使うと、次年度の等級は1等級下がり、事故有係数が1年間適用される(三井ダイレクト損保・ソニー損保・SBI損保の案内)
✔ 地震・噴火・津波による損害は、車両保険に加入していても補償対象外(三井ダイレクト損保)
✔ 保険を使うかどうかは、修理の見積額、免責金額、翌年以降の保険料を比べて判断する
1. 台風の被害と、車両保険の対応表
対人・対物賠償保険は、他人への賠償を補償するものです。自分の車そのものの損害は、車両保険で補償されます。台風による損害について、保険会社が公開している情報を整理します。
📊 台風の被害と補償の対応(保険会社の公開情報)
| 被害の例 | 公開情報での扱い | 補足(出典) |
|---|---|---|
| 暴風で瓦・看板・木の枝などが飛んできて、車に当たった | 車両保険の対象(三井ダイレクト損保) | 看板や屋根瓦の飛来、駐車場の木の倒壊も例示(ソニー損保)。台風により飛来した物が当たって傷がついた場合も対象(SBI損保) |
| 豪雨・洪水・高潮で駐車場や道路が冠水し、車が水没した | 車両保険の対象(三井ダイレクト損保) | 機械式駐車場ごと水没した例、ガード下の冠水で水没した例も挙げられている(ソニー損保) |
| 台風による土砂災害で、車が損傷した | 車両保険の対象(三井ダイレクト損保) | 土砂崩れに巻き込まれた例も挙げられている(ソニー損保) |
| 強風にあおられて、車が横転した | 車両保険の対象となる例として挙げられている(ソニー損保) | 洪水・高潮による水害、暴風による損傷も車両保険から支払われる(ソニー損保) |
| 台風で、他人の車と衝突して自分の車が損傷した | 車両保険の対象(三井ダイレクト損保) | 他人の車に損害を与えた場合の対物賠償保険は、台風による損害を補償対象外にしていることが一般的と説明(三井ダイレクト損保) |
| 地震・噴火・津波による損害 | 車両保険に加入していても、補償を受けられない(三井ダイレクト損保) | JAFは、地震・台風・洪水・高潮・津波などの自然損害には、対人賠償・対物賠償・無保険車傷害保険が適用されないと説明。一時金を支払う特約を販売している保険会社もある |
| 車のトランクや車内に積んでいた荷物が損傷した | 「車内身の回り品特約」が付いていれば対象(ソニー損保。名称は会社により異なる) | 車両保険とは別の特約 |
| 乗車中の人がケガをした | 人身傷害保険や搭乗者傷害特約が付いていれば対象(ソニー損保) | 車両保険とは別の補償 |
⚠️ 注意
車両保険に加入していない場合、修理費用は原則として自己負担になります。三井ダイレクト損保は、台風などの自然災害で車に被害が出ても、国や自治体からの補償は基本的にないと説明しています。上の表は、各社の一般的な説明です。契約内容や損害の状況によって異なります。
2. 車両保険の種類、免責金額、全損
📊 車両保険の基本
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 一般型・エコノミー型 | 車両保険には、主に「一般型」と「エコノミー型」がある。ソニー損保は、台風や豪雨は、どちらの車両保険でも保険金支払の対象と案内している。三井ダイレクト損保も、どちらのタイプでも対象になるケースが大半としている | ソニー損保、三井ダイレクト損保 |
| 免責金額(自己負担額) | 車の損害額から、免責金額を引いた金額が、車両保険金として支払われる | ソニー損保、三井ダイレクト損保 |
| 全損 | 修理費が保険金額を超えたときは、全損として扱われる。全損の場合は、免責金額は引かれず、保険金額の全額が支払われる。ただし、保険金額以上の保険金は支払われない。水没や土砂に埋もれた場合など、車の損傷が激しいときは、全損となることも少なくない | ソニー損保 |
| 計算の例(ソニー損保の例示) | 保険金額200万円・免責金額10万円の場合。修理費が250万円なら、全損扱いで200万円が支払われる。修理費が50万円なら、免責10万円を引いた40万円が支払われる | ソニー損保 |
💡 ポイント
「エコノミー型」など、補償範囲を限定したタイプの扱いは、会社や商品によって異なる場合があります。ご自身の契約が、台風・飛来物・洪水の損害を対象にしているかは、約款や重要事項説明書で確認しましょう。
3. 保険を使うと等級はどうなるか
台風などの自然災害による損害で、車両保険を使った場合の翌年の等級は、保険会社によって、次のように案内されています。
📊 台風による損害で保険を使った場合の等級(各社の案内)
| 保険会社 | 案内されている内容 |
|---|---|
| 三井ダイレクト損保 | 台風による損害を受けて車両保険を使った場合、翌年の自動車保険加入時の等級は1等級下がり、事故有係数適用期間が1年加算され、保険料が上がる |
| ソニー損保 | 台風や豪雨などによる損傷で、「車両保険」と「車内身の回り品特約」のいずれか一方、または双方のみから保険金を支払った場合は「1等級ダウン事故」。次年度の等級は事故1件につき1等級下がり、次年度の1年間のみ事故あり係数が適用される。人身傷害保険や搭乗者傷害特約のみから保険金を支払った場合は「ノーカウント事故」で、事故がなかったときと同様に等級が1つ上がる |
| SBI損保 | 台風などによる損害で自動車保険を使用した場合、等級は1つダウンし、事故有係数適用期間も1年加算となる |
📌 保険料について
等級が下がったときの、具体的な保険料の増え方は、会社・契約条件・年齢・車種などによって異なるため、本記事では試算しません。修理費の見積額と、免責金額、翌年以降の保険料の見積もりを、保険会社に確認して比べるのが確実です。
⚠️ 注意
「1等級ダウン」の取り扱いは、上の3社が案内している内容です。ほかの保険会社や、共済などの取り扱いは、契約先の案内でご確認ください。
4. 被害を受けたときの流れ
🧭 飛来物で車が傷ついたときの流れ
安全を確保し、二次被害を避ける
飛来物や倒木、冠水など、周囲に危険がないかを確認します。冠水した場合は、エンジンをかけず、JAFや販売店に相談してください(国土交通省・JAF)。
被害箇所を撮影する
被害箇所と、周囲の状況を撮影しておくと、保険会社への説明に役立ちます(一般的な進め方)。
契約している保険会社・代理店に連絡する
補償の対象かどうか、使う場合の手続きを確認します。
修理の見積もりを取る
修理費の見積額と、免責金額を比べます。
使う・使わないを判断する
等級ダウンと事故有係数の適用を考えたうえで、保険を使うか、自己負担にするかを決めます。
📝 連絡前に手元にそろえておくもの
☑️ 保険証券、または契約内容が分かるもの(車両保険の有無、免責金額)
☑️ 被害箇所と周囲の写真
☑️ 被害の日時・場所・状況のメモ
☑️ 修理工場の見積もり(取れる場合)
☑️ 車検証
📌 災害救助法が適用された場合
ソニー損保は、災害救助法が適用された地域では、自動車保険の継続契約の手続きや保険料の支払いに、一定期間の猶予を設ける取り扱いがある場合があると案内しています。詳しくは、各保険会社にご確認ください。
- 三井ダイレクト損保「台風(自然災害)による損害」
- ソニー損保「【保険金は支払われる?】台風・豪雨などの自然災害の場合」
- SBI損保「台風、大雨、ゲリラ豪雨による損害」
- JAF「台風・大雨時のクルマに関する注意点」(自動車保険について)
- 国土交通省「浸水・冠水被害を受けた車両のユーザーの方へ」
5. よくある質問
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まとめ
台風の飛来物による車の損傷は、車両保険に加入していれば、対象になるケースが大半と保険会社が案内しています。ただし、補償の範囲は契約によって異なり、地震・噴火・津波は対象外です。保険を使うと、次年度の等級が1等級下がり、事故有係数が1年間適用されます。修理費の見積額、免責金額、翌年以降の保険料を比べて判断しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。補償の範囲、免責、等級の取り扱い、保険料は、保険会社や契約内容、事故の状況によって異なります。個別の判断は、契約している保険会社・代理店にご確認ください(2026年10月時点)。


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