日産セレナの冷却水(クーラント・LLC)について、日産の取扱説明書・整備メニュー、国土交通省、JAFの公表資料で確認できたことを整理しました。指定される冷却水の種類と量は、取扱説明書のサービスデータに基づいて整理しています。日産の資料で確認できない成分の推奨、交換の走行距離・年数、専用テストキットによる検査、自分での交換手順は、載せていません。
📋 この記事の要点
✔ セレナの冷却水は「日産純正スーパーロングライフクーラント」を使用する(取扱説明書のサービスデータ)。C28型では補充・交換に50%希釈品を使う
✔ 日産の整備メニューの目安は、スーパーロングライフクーラントで「新車購入時から7年(160,000km)、2回目以降4年(80,000km)」。車種で異なるため、取扱説明書・メンテナンスノートで確認する
✔ 市販の水漏れ防止剤などの添加剤は冷却水に添加しない。日産純正ウインドウォッシャー液と色が似ているため、誤注入に注意する(取扱説明書)
✔ オーバーヒート警告が出たら、ただちに安全な場所に停車。蒸気や熱湯が噴き出すおそれがあるため、エンジンが十分に冷えてから冷却水の量と水漏れを点検する
✔ 冷却水の量の点検は日常点検の項目で、ユーザーの義務(道路運送車両法・国土交通省)。冬前は冷却水の濃度点検も案内されている
📑 目次
1. 指定される冷却水の種類と量(取扱説明書)
📊 セレナの冷却水の指定と規定量(確認日: 2026年9月25日)
| 世代(取扱説明書の版) | 指定の冷却水 | 規定量(目安) |
|---|---|---|
| C28型・ガソリン車(2026年2月版) | 日産純正スーパーロングライフクーラント(補充・交換は50%希釈品) | リヤオートエアコン付車:10.4L、リヤクーラー付車:9.1L(いずれもリザーバータンクの容量を含む) |
| C27型 e-POWER(2018年3月版) | 日産純正スーパーロングライフクーラント | エンジン冷却水:リヤクーラー付車7.6L、リヤクーラー無車6.3L(リザーバータンクのMAXレベル容量0.6Lを含む)。インバーター冷却水:4.5L(リザーバー0.5Lを含む) |
| C26型(2010年12月版) | 日産純正スーパーロングライフクーラント | フルオートエアコン+リヤクーラー付車:6.3L、デュアルエアコン付車:8.1L(リザーバータンクのMAXレベル容量0.7Lを含む) |
📊 確認できた内容と、確認できなかった内容(確認日: 2026年9月25日)
| 確認したい点 | 確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 冷却水の種類(成分) | 取扱説明書は、成分ではなく「日産純正スーパーロングライフクーラント」を指定している。エチレングリコール系などの成分名による推奨は、日産の資料で確認できない | 取扱説明書 |
| 交換の目安 | 日産の整備メニューは、ロングライフクーラント「車検ごと」、スーパーロングライフクーラント「新車購入時から7年(160,000km)、2回目以降4年(80,000km)」。「2年または40,000km」「過酷な条件では1年または20,000km」といった周期は確認できない | 日産 |
| 専用テストキットによる検査 | 日産・国土交通省の資料で確認できなかった | – |
| 市販クーラントの選び方 | 取扱説明書は純正品の使用を指定し、市販の添加剤の添加を禁じている | 取扱説明書 |
| 自分での交換手順 | 取扱説明書は、冷却水の点検・補充・交換は日産販売会社に相談するよう案内。安全上、この記事では手順を扱わない | 取扱説明書 |
⚠️ 注意
取扱説明書は、「市販されている水漏れ防止剤などの添加剤は冷却水に添加しない」「日産純正スーパーロングライフクーラントと日産純正ウインドウォッシャー液の色が似ているため、誤注入しない。冷却回路にウォッシャー液が混入すると、内部が腐食したり冷却水が変色したりするおそれがある」と案内しています。
- 日産 セレナ 取扱説明書(2026年2月版・ガソリン車)
- 日産 セレナ 車両取扱説明書PDF(2026年2月版)
- 日産 セレナ e-POWER 取扱説明書PDF(2018年3月版)
- 日産 セレナ(C26型) 取扱説明書PDF(2010年12月版)
2. 交換の目安と点検(日産・国土交通省・JAF)
📊 点検・交換の目安に関する各資料の記載(確認日: 2026年9月25日)
| 出典 | 内容 |
|---|---|
| 日産(整備メニュー・車種共通) | 冷却水(LLC)の点検・交換の目安:ロングライフクーラントは車検ごと。スーパーロングライフ(長寿命タイプ)クーラントは新車購入時から7年(160,000km)、2回目以降4年(80,000km)。車種で使用するLLCが異なるため、取扱説明書の「サービスデータ」を確認するよう案内 |
| 日産の24か月点検 | 冷却装置:冷却水の漏れ、冷却水の水量(日常点検などの項目)、ファンベルトのゆるみ・損傷 |
| 国土交通省(日常点検) | ラジエーターのそばのリザーバタンクの冷却水量が、上限ラインまで入っていれば合格。下限ラインに近い、またはそれより少ない場合は上限ラインまで補充する。不足するとオーバーヒートの原因になり、漏れによる不足もある |
| JAF | 冷却水(LLC)はエンジン内部を冷やす必要不可欠なもの。不足すると正常に冷却されず、エンジンが異常高温になる。冷却水の点検は法律でユーザーに義務付けられている。漏れやすい箇所は、ラジエーター本体・ラジエーターホース・ヒーターホース・ウォーターポンプなど |
📌 補足
日産の整備メニューの「7年(160,000km)・4年(80,000km)」は、スーパーロングライフクーラント全般の目安です。セレナに実際に適用される時期は、メンテナンスノートの記載や、販売店の点検で確認してください。この記事では、取扱説明書のサービスデータに基づき、セレナの指定が「スーパーロングライフクーラント」であることを確認しています。
📝 冷却水の点検チェックリスト(日常点検・目視)
☑️ エンジンが冷えている状態で点検した(高温部・ラジエーターには触れない)
☑️ リザーバタンクの液量が、上限と下限の間(上限ライン近く)にあるか確認した
☑️ 駐車していた場所の下に、色付きの液だまり(赤・青・緑など)がないか確認した
☑️ 水温計・オーバーヒート警告に異常がないか確認した
☑️ 冬の前に、冷却水の濃度点検を販売店に依頼する予定である
☑️ メンテナンスノートで、交換時期の記載を確認した
- 日産 メンテナンス エンジン回りの消耗品(ベルト類・冷却水)
- 日産 車検 詳しい点検内容(24か月点検)
- 国土交通省 日常点検(私にもできるマイカー点検)
- JAF オーバーヒートの原因:冷却水不足(マイカー点検ノート)
- 冷却水(クーラント/LLC)の交換時期と点検・補充の基本
3. 冬前の濃度点検と補充・交換の注意(取扱説明書)
📊 冬前の点検と補充・交換に関する取扱説明書の記載(確認日: 2026年9月25日)
| 項目 | 取扱説明書(C28型・ガソリン車)の記載 |
|---|---|
| 冬の前の準備 | 冷却水の凍結を防ぐため、冷却水の濃度を点検する。補充・交換は日産純正スーパーロングライフクーラント(50%希釈品)を使う |
| 濃度と凍結温度 | 冷却水の濃度30%で凍結温度は約-15℃、50%で約-35℃ |
| 寒冷地仕様車 | 冷却水は工場出荷時に50%にしてある |
| 点検・補充・交換 | 日産販売会社に相談する |
| エンジンルームの高温部 | ラジエーターなどの高温部には触れない(やけどのおそれ)。ワイパーアームを起こしたままボンネットを開けない |
💡 ポイント
取扱説明書が「補充・交換は日産純正スーパーロングライフクーラントを使う」としているため、別の種類の冷却水や水だけを継ぎ足す場合は、あらかじめ販売店に確認してください。水だけを応急的に補充したときは、早めに日産販売会社で点検を受けるよう案内されています。
4. オーバーヒートしたとき:取扱説明書の処置
アドバンスドドライブアシストディスプレイにオーバーヒート警告が表示されたときや、エンジンルームのすき間から蒸気が出ているときは、オーバーヒートしています。取扱説明書(C28型)の処置を、次の順にまとめました。
🧭 オーバーヒートしたときの処置(取扱説明書に沿った要約)
ただちに安全な場所に停車する
取扱説明書は、そのまま走行を続けるとエンジン故障の原因となり、火災につながるおそれがあるとしています。
エンジンをかけたままボンネットを開け、風通しをよくして冷やす
冷却ファンが回っていない場合は、ただちにエンジンを停止し、自然冷却させます。
警告が消えたら、エンジンを止めてしばらく待つ
エンジンが十分に冷えてから、冷却水の量とホースなどからの水漏れを点検します。
冷却水が不足していれば補充する
ラジエーターとリザーバータンクに補充し、補充後はしっかりキャップを閉めます。
再度警告が出たら、手順を繰り返し、日産販売会社で点検を受ける
走行中に再び警告が表示されたときは、上の手順を繰り返します。早めの点検が案内されています。
⚠️ 注意
蒸気や熱湯が噴き出し、やけどなどの重大な傷害につながるおそれがあります。取扱説明書は、オーバーヒートしたときは、ただちに安全な場所に車を停めて処置をするよう警告しています。冷却水の量や水漏れの点検は、エンジンが十分に冷えてから行うよう案内されています。
📊 冷却水不足のサイン(JAF)
| JAFが挙げる冷却水不足のサイン | 内容 |
|---|---|
| 水温計の針 | Hマークに至らなくても、H手前の目盛り付近まで上がっていればオーバーヒート気味。この段階で対処し水温が下がれば、深刻な故障を避けられることもある |
| 冷却水の漏れ | 駐車中に、車の下に液だまりができることがある。LLCには赤・青・緑などの色と、特有の臭いがある(エアコンの水と間違えやすい) |
5. 依頼の進め方と、確認したいこと
🧭 点検・交換の依頼の流れ
世代・エンジン・エアコン仕様を確認する
規定量は、リヤクーラーやエアコンの仕様で異なります。車検証・取扱説明書で確認します。
メンテナンスノートで、交換時期を確認する
日産の整備メニューの目安(7年・4年)と、実際の記載を照らし合わせます。
販売店・整備工場に点検を依頼する
冷却水の量・濃度、ホース・ラジエーターからの漏れを確認してもらいます。
見積もりの内訳を確認する
冷却水の種類(純正のスーパーロングライフクーラント)、量、工賃、洗浄の有無を確認します。
📊 症状と最初の対応
| 症状 | 取扱説明書・公的資料の案内 | 対応 |
|---|---|---|
| 水温計が高い・オーバーヒート警告 | 取扱説明書:直ちに安全な場所に停車し、冷やして冷却水の量と水漏れを点検 | 取扱説明書の処置。早めに販売店で点検 |
| リザーバタンクの液量が減った | 国土交通省:減った原因は漏れの可能性もある | 補充だけで済ませず、原因を点検 |
📌 補足
交換費用は、冷却水の量・仕様・依頼先で異なり、日産・JAFの資料でセレナ向けの金額を確認できなかったため、この記事では載せていません。
6. よくある質問
まとめ
セレナの冷却水は、取扱説明書のサービスデータで日産純正スーパーロングライフクーラントが指定されており、市販の添加剤の添加や、ウォッシャー液との誤注入に注意が必要です。日産の整備メニューの交換の目安は、スーパーロングライフクーラントで新車購入時から7年(160,000km)・2回目以降4年(80,000km)で、セレナ個別の時期はメンテナンスノートで確認します。オーバーヒート警告が出たら、ただちに停車して冷やし、冷えてから冷却水の量と水漏れを点検し、早めに販売店で点検を受けましょう。「2年・40,000km」といった周期や、成分名による推奨は、日産の資料では確認できませんでした。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。車の仕様・基準は世代・グレード・年式で異なり、変更されることがあります。最新の内容は、日産販売会社・メーカー・国土交通省・JAFなどの公式資料でご確認ください。冷却水の点検・補充・交換は、販売店・整備工場にご相談ください(2026年10月時点)。
Nissan Serena HighwaySTAR V (FC28) by Tokumeigakarinoaoshima, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons


コメント