秋の紫外線対策、まだ侮れない秋の日差しとカーフィルム

「紫外線対策は夏まで」と思われがちですが、秋もまだ紫外線は降り注いでいます。この記事では、環境省の紫外線環境保健マニュアル2020、気象庁のつくばのUVインデックスの月平均値、JAFのユーザーテスト(2018年)、国土交通省の保安基準の細目告示(窓ガラス)をもとに、秋の紫外線量と、車内での紫外線、フィルムの法的な制限を整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 気象庁のつくばの観測では、日最大UVインデックスの月平均は、9月が2024年5.9、2025年6.0、10月が3.6、3.4、11月が2.4、2.4。9月は6前後で「強い」水準、10月は「中程度」の水準

✔ 環境省は、紫外線の予防が特に必要となるのは4月から9月頃としつつ、1年間の紫外線の約70〜80%が4〜9月に降り注ぐと説明

✔ JAFのユーザーテスト(2018年4月4日)では、フロントガラスは全車でUVカットの効果が高く、サイド・リヤガラスは、UVカット機能の有無で大きく差が出た

✔ 窓ガラスの保安基準(細目告示第195条)は、前面ガラスと側面ガラスの、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲について、可視光線透過率が70%以上であることを求めている

✔ 法律で見るのは可視光線透過率で、紫外線の透過率とは別の指標。フィルムを貼る場合は、施工後の状態で基準を満たすことが必要

1. 秋の紫外線量:気象庁・環境省のデータ

気象庁は、札幌・つくば・那覇で、紫外線の観測を行っています。東京での観測値は公表されていないため、ここでは、関東内陸にあるつくばの値を参考にします。「日最大UVインデックス」は、1日の時間ごとの観測のうち最大となるUVインデックスを、月ごとに平均した値です。

📊 つくばの日最大UVインデックス(観測値)の月平均値(気象庁。確認日: 2026年9月25日)

月 2024年 2025年
7月 7.4 8.5
8月 7.8 7.7
9月 5.9 6.0
10月 3.6 3.4
11月 2.4 2.4
12月 1.8 1.6

📊 UVインデックスの区分(環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」。WHOの指針に基づく)

UVインデックス 強さの区分(環境省マニュアル)
1〜2 弱い
3〜5 中程度
6〜7 強い
8〜10 非常に強い(環境省は、この強さを「外出をできるだけ控える目安」と説明)
11以上 極端に強い

9月の月平均は6前後で、区分の上では「強い」に近い水準です。10月は3.4〜3.6と「中程度」、11月以降は「弱い」に入ります。環境省のマニュアルは、紫外線の強い時間帯(概ねUVインデックス3以上)を避けて、戸外生活を楽しむことを第一に考えるよう案内しています。また、紫外線は、1年のうちでは春から初秋にかけて強く、4〜9月に1年間のおよそ70〜80%が降り注ぐと説明しています。

📌 補足

環境省のマニュアルは、標高が1000m上昇するごとに、紫外線量が10〜12%増加するとしています。秋の行楽で高原・山間部へ出かける場合は、この点にも注意しましょう。

2. 車内でも、紫外線は入る?JAFのユーザーテスト

JAFは、2018年4月4日(水)に、オープンカー、UVカット機能のないクリアガラス装着車、約90%カットのUVカットガラス装着車、約99%カットのスーパーUVカットガラス装着車の4台で、車内の紫外線を検証しました。この結果は、当時のテスト車によるもので、現在の車種すべてに当てはまるものではありません。

📊 JAFユーザーテスト「クルマに乗っていれば、日焼けしない?」(2018年4月4日実施)

ガラスの種類 UVラベルテスト(運転席、30分間) 紫外線強度の傾向
オープンカー(比較用) 3分30秒で赤変 (比較用)
クリアガラス 16分30秒で赤変 サイド・リヤは、1,000μW/cm2を超える
UVカットガラス(約90%カット) 30分後、わずかに赤変 275μW/cm2以下
スーパーUVカットガラス(約99%カット) 色が変わらない 全箇所で1μW/cm2以下
  • フロントガラスは、オープンカー以外の全車で、紫外線強度が1桁(μW/cm2)以下だった。JAFは、合わせガラスのフィルムが紫外線をカットしていると説明
  • サイド・リヤガラスは、UVカット機能の有無で、大きな差が出た
  • JAFは、紫外線対策グッズ(フィルム・液剤)は、5〜8割の紫外線を減らす効果を確認したと説明

環境省のマニュアルは、紫外線には、UV-A(波長315〜400nm)、UV-B(280〜315nm)、UV-C(100〜280nm)があり、UV-Aは、UV-BやUV-Cに比べて影響は小さいが、その多くが地表に届き、長時間あたると肌などに影響があることが懸念されると説明しています。また、薄い雲ではUV-Bの80〜90%が透過するとしています。曇りの日でも、紫外線対策が完全に不要になるわけではありません。

⚠️ 確認できなかったこと

紫外線による内装(ダッシュボードやシート)の色あせ・ひび割れについて、公的機関やメーカーの資料は確認できませんでした。また、車の窓ガラスの紫外線カット性能は、車種・年式・グレードによって異なります。お乗りの車のUVカット仕様は、取扱説明書や、販売店で確認してください。

3. UVカットフィルムと、保安基準(可視光線透過率70%)

窓にフィルムを貼る場合は、国土交通省の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」(第195条、窓ガラス)が関わります。2025年6月17日時点の告示で、確認できた内容は、次のとおりです。

📊 窓ガラスに関する保安基準の細目告示(国土交通省。確認日: 2026年9月25日)

対象 基準の内容 条文
前面ガラス・側面ガラス(ひずみ) 透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないものであること 第195条第3項第1号
前面ガラス・側面ガラス(可視光線透過率) 運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分における、可視光線の透過率が70%以上のものであること 第195条第3項第2号
運転者席より後方の部分 第195条第4項が、「運転者席より後方の部分」を別に定めている(運転者席より後方の座席等の側面ガラスなどを含む) 第195条第4項
窓ガラスへの装着・貼り付け 装着され、貼り付けられ、または塗装された状態において、透明であるもの。運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分では、可視光線透過率が70%以上であることが確保できるもの 第195条第5項第7号

⚠️ 「UVカット」と「可視光線透過率」は別の指標です

告示が定めているのは、可視光線の透過率です。紫外線をどれだけカットするかとは、別の指標です。フィルムを貼る場合は、貼った後の状態で、視野の範囲の可視光線透過率が70%以上であることが必要です。濃すぎるフィルムは、基準を満たさない可能性があります。個別のフィルムが基準に適合するかどうかは、施工店や、運輸支局、整備工場などで確認してください。

🧭 フィルム施工を検討するときの進め方

1

お乗りの車のガラスのUVカット仕様を確認する

すでにUVカットガラスの場合は、フィルムの追加が必要か、検討します。取扱説明書や、販売店で確認できます。

2

施工したい窓と、基準の対象範囲を確認する

前面ガラスと、運転席・助手席の側面ガラスは、視野の範囲で可視光線透過率70%以上が必要です。

3

施工店に、施工後の可視光線透過率を確認する

基準を満たすフィルムか、施工後に測定してもらえるかを確認します。

4

車検・保安基準の面で問題がないか確認する

不安があれば、運輸支局や整備工場に相談します。

📌 補足

この節の法令の内容は、一般的な情報です。個別の判断は、国土交通省・運輸支局などの公的窓口に確認してください。

4. 日常でできる紫外線対策:環境省のマニュアルから

フィルムを貼る以外にも、環境省の紫外線環境保健マニュアルに、日常でできる対策が示されています。車の運転中にも、取り入れやすいものを整理しました。

📊 日常の紫外線対策(環境省。確認日: 2026年9月25日)

対策 環境省マニュアルの案内 運転中の考え方
紫外線の強い時間帯を避ける 概ねUVインデックス3以上の時間帯を避けて、戸外生活を楽しむことを第一に考える 長時間の運転や、屋外での休憩の時間帯に注意
日陰を利用する 日陰でも、散乱光・反射光を浴びていることは忘れない 駐車場所の選び方の参考に
帽子をかぶる 帽子の着用で、眼の紫外線ばく露は20%程度減少 休憩時、屋外に出るとき
サングラスをかける 紫外線防止効果のあるサングラスや眼鏡を適切に使うと、眼の紫外線ばく露を最大で90%カットできる。防止効果がはっきり示されたものを選ぶ 色の濃いサングラスで、紫外線カットが不十分だと、瞳孔が開いて、かえってたくさんの紫外線が入る場合があると注意している
日焼け止めを上手に使う 衣類などで覆えないところに使う 窓側の顔・腕・首など
衣類で覆う 袖が長い襟付きのシャツなど、体を覆う部分の多い衣服のほうが、紫外線から守ってくれる 長時間の運転で、窓側の腕をカバー

⚠️ 運転中のサングラスなど

環境省のマニュアルは、紫外線防止効果がはっきり示されたサングラスを選ぶよう案内しています。運転中の視界に支障がない色・明るさかどうかは、環境省の資料では扱われていません。運転に適したものかどうかは、眼鏡店などの専門家に確認してください。

5. 秋の紫外線対策のチェックリスト

📝 確認したいこと

☑️ 9月は「強い」に近い水準であること、10月は「中程度」であることを知っている

☑️ お乗りの車のガラスのUVカット仕様を、取扱説明書や販売店で確認した

☑️ フィルムを貼る場合は、施工後の可視光線透過率が70%以上(視野の範囲)か、施工店に確認した

☑️ サンシェードや日陰への駐車など、日常の対策を取り入れている

☑️ 長時間の運転では、日焼け止め・長袖などを使っている

☑️ 高原・山間部へ出かけるときは、標高による紫外線の増加も考えている

☑️ 屋外で休憩するとき、帽子を活用している

📊 月別の対策の目安(この記事の整理)

月 気象庁つくば(2025年)の値 対策の考え方
9月 6.0 夏に近い水準。窓側の日差しに注意
10月 3.4 中程度。日中の長時間の運転や屋外に注意
11月 2.4 弱い区分。ただし、日中の長時間の屋外は、必要に応じて対策を

6. よくある質問

Q. 秋でも、紫外線対策は必要ですか?

A. 気象庁のつくばの観測では、日最大UVインデックスの月平均は、2025年9月が6.0、10月が3.4でした。環境省のマニュアルは、紫外線の予防が特に必要となるのは、紫外線が強い4月から9月頃としています。9月はまだ、対策を意識したい水準です。

Q. 車の中にいれば、日焼けしませんか?

A. JAFの2018年のテストでは、クリアガラスでは、運転席のUVラベルが16分30秒で赤変しました。UVカットガラスでは30分後にわずかに赤変、スーパーUVカットガラスでは変化しませんでした。フロントガラスは全車で紫外線カットの効果が高く、サイド・リヤガラスは、UVカット機能の有無で大きく差が出ました。

Q. 曇りの日も、紫外線対策は必要ですか?

A. 環境省のマニュアルは、薄い雲ではUV-Bの80〜90%が透過するとしています。曇りの日でも、紫外線は届きます。

Q. UVカットフィルムを貼ると、車検に通りませんか?

A. 窓ガラスの保安基準(細目告示第195条)は、前面ガラスと側面ガラスの、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲について、可視光線透過率70%以上を求めています。貼った後の状態で基準を満たすことが必要です。個別のフィルムが適合するかは、施工店や運輸支局、整備工場で確認してください。

まとめ

秋も紫外線は、まだ無視できません。気象庁のつくばの観測では、9月の日最大UVインデックスの月平均は6前後、10月は3〜4でした。JAFのテストでは、フロントガラスは紫外線カットの効果が高い一方、サイド・リヤガラスはUVカット機能の有無で大きく差が出ました。フィルムを貼る場合は、保安基準(視野の範囲の可視光線透過率70%以上)を満たすことが必要です。日陰の利用や、帽子・サングラス・日焼け止めなど、日常の対策と組み合わせて、無理のない範囲で取り入れましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。

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