ラウンドアバウト(環状交差点)とは?正しい通行方法を解説

📋 この記事でわかること

  • ラウンドアバウト(環状交差点)とは
  • 一般的な交差点との違い
  • 正しい通過方法
  • 日本国内での普及状況
  • まとめ

ラウンドアバウト(環状交差点)とは

ヨーロッパ発祥の交差点形式で、現在はアメリカや東南アジアでも普及が進んでいます。日本でも「ロータリー交差点」や「円形交差点」として以前から存在していましたが、2014年9月に施行された改正道路交通法に基づき、「環状交差点」という名称で法的に整備されるようになりました。

ラウンドアバウトの最大の特徴は、進入時に一時停止の必要がなく、合流と分岐を繰り返すことでより安全に進行方向を変えられる点です。ただし、法律施行前から存在するラウンドアバウトの一部には、まだ一時停止規制が適用されている場所もあります。多くのラウンドアバウトは構造上、信号を必要としないため、災害時の停電時でも交通を円滑に維持できるほか、交差点整備のコスト削減や景観維持といったメリットも指摘されています。一方で、交通量の多い交差点には適さないことや、一般的な信号交差点より広い用地が必要になることがデメリットとして挙げられます。

一般的な交差点との違い

一般的な交差点は、基本的に直角に交わる2本の道路の流れを信号で制御します。これに対しラウンドアバウトは、中心に円状の通行不可部分を設け、車がそのまわりを回転通行することで進行方向を変える仕組みです。環状部分には随時進入でき、任意の方向に離脱できるため、信号による停止・発進の指示が不要になります。複数の道路を環状部分に接続でき、それらを円滑に制御できる点も、従来の交差点とは異なる特徴です。

正しい通過方法

日本ではまだ馴染みの薄い交差点形式のため、初めて通行する際は戸惑うかもしれません。道路交通法第35条の2に基づき、進入時は道路の左側に寄って徐行し、右から来る車に注意しながらラウンドアバウトに進入します。第37条の2により、すでに環状部分を通行している車両には優先権があるため、その通行を妨害してはいけません。なお、ラウンドアバウト手前の左側には「環状の交差点における右回り通行」を示す道路標識が設置されることが定められています。

進入後は時計回りでの通行が基本です。自転車や二輪車に注意しながら、できる限り環状交差点の左端に沿って徐行しましょう。目的の道路の手前まで進んできたら、第53条の規定に基づき左側のウインカーを出し、出口付近に設置された横断歩道にいる歩行者などに注意しながら、歩行者がいる場合はその通過を優先させたうえでラウンドアバウトから退出します。

日本国内での普及状況

「日本では珍しい交差点形式」というイメージを持たれがちなラウンドアバウトですが、実際には全国各地で着実に導入が進んでいます。2026年3月末時点で、41都道府県・184箇所にまで拡大しているとされ、都市部だけでなく地方の生活道路や、災害時の停電リスクを考慮した地域などで採用が増えています。積雪地域での導入事例も研究が進められており、信号機が不要という特性が、冬季の視認性低下や停電時の交通混乱を避ける効果としても注目されています。初めて訪れた地域でラウンドアバウトに遭遇しても慌てないよう、「進入時は徐行して環状部分の車を優先」「時計回りで通行」という基本ルールを、普段からドライブする機会の少ない地域でも意識しておくとよいでしょう。

まとめ

ラウンドアバウトは信号がなくても安全に進行方向を変えられる、災害時にも強い交差点形式として日本でも法整備が進んでいます。慣れないうちは戸惑うかもしれませんが、「進入時は徐行して環状部分の車を優先」「時計回りで通行」「退出時はウインカーと歩行者優先」という3つのポイントを押さえておけば、落ち着いて通過できるはずです。

参考: JAF「クルマ何でも質問箱」ラウンドアバウト(環状交差点)とは?(出典: 国土交通省「想定される効果・影響」、長野県「環状交差点の交通方法について」)

アイキャッチ画像: Nishikawata Roundabout by Miyuki Meinaka, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(栃木県宇都宮市で撮影)

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