廃車手続きの流れは?永久抹消・一時抹消の違いと必要書類を解説

車を手放すとき、「廃車手続き」がどんな流れになるのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。廃車には、永久抹消と一時抹消などの種類があり、普通車(登録車)と軽自動車で、窓口も手続きの名前も違います。この記事では、国土交通省・軽自動車検査協会・東京都主税局・環境省などの公式情報をもとに、種類、必要書類、税金・保険のお金の扱いを整理しました。

📋 この記事の要点

✔ 普通車(登録車)は運輸支局等で抹消登録、軽自動車は軽自動車検査協会で「解体返納」や「自動車検査証返納届」の手続きを行う

✔ 永久抹消登録と、一時抹消後の解体届の登録手数料は無料。一時抹消登録は、OSS申請450円、窓口申請500円(令和8年4月1日現在)

✔ 永久抹消登録(解体返納)の申請は、解体の報告の通知(移動報告番号)を受けてからでないとできない

✔ 自動車税は、抹消登録の翌月分以降が還付されるが、軽自動車税には月割の制度がなく、還付されない

✔ 自動車重量税は、解体を理由とする手続きと同時に申請すると、車検の残りの期間に対応する額が還付される(軽自動車検査協会の案内では、車検の残りが1か月以上ある場合)

1. 廃車の種類と、手続きの名前

📊 廃車の種類と、手続きの名前(国土交通省・軽自動車検査協会・運輸支局のページより。2026年9月25日確認)

状況 普通車(登録車) 軽自動車
車を解体して、もう使わない 永久抹消登録(解体後) 解体返納
当面、使用を一時的に中止する 一時抹消登録 自動車検査証返納届(一時使用中止)
一時的に使用を止めたあとで、解体した 一時抹消登録後の解体届(解体届出) 解体届出

普通車(登録車)の窓口は、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等です。軽自動車の窓口は、使用の本拠の位置(ナンバー)を管轄する軽自動車検査協会の事務所・支所・分室です。

📌 補足

一時抹消登録は、登録を受けている自動車の使用を一時中止する場合に必要な手続きです。使用を再開するときの手続きは、運輸支局等でご確認ください。軽自動車の使用を一時中止する場合、軽自動車検査協会は、4月1日現在の自動車検査証の名義の方へ軽自動車税が課税されると案内しています。

2. 必要書類と手数料(普通車と軽自動車)

📊 手続き別の必要書類と手数料(国土交通省・運輸支局・軽自動車検査協会のページより。2026年9月25日確認)

手続き 主な必要書類 手数料
永久抹消登録(普通車) 自動車車検証、所有者の印鑑証明書(発行から3か月以内)、委任状(代理の場合。実印を押印)、ナンバープレート(前後2枚)。申請書に、解体業者からの証明書に記載された移動報告番号の記入が必要 無料
一時抹消登録(普通車) 一時抹消登録申請書(OCR申請書第3号様式の2)、手数料納付書、所有者の印鑑証明書(発行から3か月以内)、自動車検査証、自動車登録番号標(ナンバープレート)、代理の場合は委任状(実印を押印) OSS申請450円、窓口申請500円(令和8年4月1日現在)
一時抹消後の解体届(普通車) 登録識別情報等通知書(一時抹消登録証明書)、申請書、移動報告番号(代理の場合は委任状) 無料
解体返納(軽自動車) 自動車検査証(原本)、移動報告番号(使用済自動車引取証明書に記載のリサイクル券番号)、ナンバープレート、解体届出書(軽第4号様式の3)、所有者以外が手続きする場合は申請依頼書 無料
自動車検査証返納届(軽自動車の一時使用中止) 自動車検査証(原本)、ナンバープレート、自動車検査証返納証明書交付申請書・自動車検査証返納届出書(軽第4号様式)、使用者以外が手続きする場合は申請依頼書 自動車検査証返納証明書の交付を受ける場合は、1件につき450円
解体届出(軽自動車。一時使用中止後に解体した場合) 移動報告番号、解体届出書(軽第4号様式の3)、所有者以外が手続きする場合は申請依頼書 無料

⚠️ 必要書類は、状況によって変わります

車検証に記載の住所・氏名が、印鑑証明書と異なる場合は、つながりを確認できる書類(住民票・戸籍謄本など)が必要になります。ナンバープレートを紛失した場合は、理由書などが必要です。所有者と使用者が異なる場合(ローン会社が所有者の車など)は、事前に所有者の同意が必要になることがあります。詳細は、窓口にご確認ください。

💡 永久抹消は、解体報告のあとで

運輸支局は、永久抹消登録は、使用済自動車の解体報告の通知を受けてからでないと申請できないと案内しています。軽自動車も、引取業者から解体が完了した旨の連絡があったあとに申請します。

3. 手続きの流れ(解体して、永久抹消する場合)

🧭 廃車(永久抹消)の流れ

1

解体を依頼する先を決める

使用済自動車は、都道府県知事等の登録を受けた「引取業者」(自動車販売店・整備業者などを想定)が引き取り、解体業者(許可制)へ引き渡す仕組みです(環境省)。依頼先が登録・許可を受けているか確認しましょう。

2

リサイクル料金の状況を確認する

リサイクル料金は、原則、新車購入時に負担する制度です。購入時に負担していない場合は、使用済自動車を引取業者に引き渡すときに負担します(環境省)。

3

車を引き渡し、移動報告番号を受け取る

軽自動車の場合、引渡しの際に、引取業者から「使用済自動車引取証明書」が交付され、リサイクル券番号(移動報告番号)が記載されます。

4

解体が完了した連絡を待つ

解体の報告が記録されてから、抹消(解体返納)の手続きに進めます。

5

運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)で、手続きをする

必要書類とナンバープレートを持参します。自動車重量税の還付を受ける場合は、同じときに申請します。

6

自動車税・自賠責保険などの手続きを確認する

次の章のとおり、還付や解約の手続きがあります。

📌 補足

自動車リサイクル法では、使用済自動車が、電子マニフェスト(電子システム)で、引取業者・解体業者などの各工程の間で管理されます(環境省)。

4. お金の扱い:税金・保険の還付は、普通車と軽自動車で違う

📊 お金の扱いの違い(東京都主税局、運輸支局、軽自動車検査協会、日本損害保険協会、環境省、市区町村のページより。2026年9月25日確認)

項目 普通車(登録車) 軽自動車
自動車税(2026年4月1日に「種別割」から名称変更)/軽自動車税 抹消登録(廃車)した場合、抹消登録した月の翌月以降の分が、月割で還付される。還付が発生すると、通知が自動的に届き、別途申請は不要(東京都主税局) 軽自動車税には、月割で課税・還付する制度がなく、4月2日以降に廃車しても、その年度の税額の全額を納める(市区町村の公式ページの案内)
自動車重量税 解体後の永久抹消登録等と同時に還付申請すれば、車検の残りの期間に相当する額が還付される。同時に申請しなかった場合、後日の申請はできない(運輸支局の案内) 解体届出と同時に還付申請すれば、車検残存期間に対応する額が還付される。車検残存期間が1か月以上ある場合に限る(軽自動車検査協会)
自賠責保険 抹消登録を受けた場合に、解約できる(日本損害保険協会) 使用を廃止し、ナンバープレートを軽自動車検査協会に提出した場合に、解約できる(日本損害保険協会)
リサイクル料金 原則、新車購入時に預託済み。未預託の場合は、使用済自動車の引渡し時に負担(環境省) 同左

⚠️ 軽自動車は、自動車税の還付を期待しない

自動車税の月割還付は、普通車(登録車)の話です。軽自動車税には月割の制度がなく、4月1日時点の名義人に年税額の全額が課税されます。廃車のタイミングは、税金の面も考えて決めましょう(自治体の案内をご確認ください)。

  • 自動車重量税の還付は、最終所有者が受けられる(運輸支局の案内)
  • 重量税の還付には、振込口座や、個人番号(マイナンバー)などの記載が必要
  • 自賠責保険の解約日は、契約者が保険会社の窓口に書類を提出して申し出た日で、抹消登録を行った日ではない(日本損害保険協会)
  • 自賠責保険の解約は、代理店では行えず、保険会社の窓口に問い合わせる(日本損害保険協会)

5. 自分で手続きするか、業者に任せるか

📊 手続きの進め方の比較

方法 特徴 確認すること
自分で運輸支局・軽自動車検査協会に行く 書類を自分で用意して手続きする。窓口の受付時間内に行く必要がある。永久抹消の登録手数料は無料 必要書類、印鑑証明書の期限(3か月以内)、解体報告の通知の時期
解体業者・買取業者などに依頼する 手続きの代行を依頼できる場合がある(委任状などが必要) 業者が、引取業者の登録や解体業者の許可を受けているか。費用や手続きの範囲(レッカー移動、還付の受け取り先など)を、書面で確認

⚠️ 費用の相場は、この記事では示しません

永久抹消の登録手数料は無料ですが、解体やレッカー移動の費用、代行の手数料は、依頼先によって異なります。必ず見積もりで確認しましょう。

📝 廃車の前に、確認しておきたいこと

☑️ 普通車か軽自動車かを確認した(窓口と手続きが異なる)

☑️ 所有者と使用者が異なる場合は、所有者の同意・書類の準備を確認した

☑️ ローンが残っている場合の、所有者(ローン会社)への連絡を済ませた

☑️ 解体・引取を依頼する業者の登録・許可を確認した

☑️ 自動車重量税の還付を受けるため、車検の残り期間を確認した

☑️ 自賠責保険の解約の方法を確認した

☑️ 車内の私物、ETCカード、ドライブレコーダーのSDカードなどを取り出した

6. よくある質問

Q. 永久抹消と一時抹消は、どう違いますか?

A. 永久抹消は、解体して使わなくなる場合の手続きです。一時抹消は、登録を受けている自動車の使用を一時中止する場合の手続きです。軽自動車は、それぞれ「解体返納」と「自動車検査証返納届(一時使用中止)」という名前になります。

Q. 廃車にすると、自動車税は戻ってきますか?

A. 普通車(登録車)は、抹消登録した月の翌月以降の分が還付されます。軽自動車税には月割の制度がなく、還付されません。

Q. 自動車重量税は、いつでも還付を受けられますか?

A. 解体を理由とする手続きと同時に申請する必要があります。運輸支局は、登録車の場合、永久抹消登録の申請と同時に行わなかった場合は、後日の申請はできないと案内しています。軽自動車検査協会は、車検の残りが1か月以上ある場合に限ると案内しています。

Q. 手続きの手数料は、いくらですか?

A. 永久抹消登録と、一時抹消後の解体届は無料、一時抹消登録はOSS申請450円・窓口申請500円です(令和8年4月1日現在)。軽自動車の自動車検査証返納証明書の交付は450円、解体返納・解体届出は無料です。

まとめ

廃車は、普通車(登録車)と軽自動車で、窓口も手続きの名前も違います。永久抹消(軽自動車は解体返納)は、解体報告の通知を受けてから申請し、登録手数料は無料です。自動車税は普通車のみ月割で還付され、軽自動車税には還付がありません。自動車重量税は、解体を理由とする手続きと同時に申請することが必要です。費用は、業者の見積もりで確認して進めましょう。

※本記事は、国土交通省・軽自動車検査協会・東京都主税局・環境省・日本損害保険協会などの公開情報(2026年9月25日確認)をもとにした一般的な情報です。手続き・書類・手数料は、個別の状況や制度改正によって変わることがあります。正確な内容は、管轄の運輸支局・軽自動車検査協会・自治体の税務窓口にご確認ください。

アイキャッチ画像: Auto scrapyard(米国メリーランド州で撮影) by IFCAR, パブリックドメイン

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