高速道路を走っていて、少し休憩したいけれど、SA・PAが遠い。そんなときに使えるのが、ETC2.0搭載車を対象にした「一時退出」の仕組みです。国土交通省の「賢い料金」の社会実験で、指定されたインターチェンジ(IC)でいったん高速道路を降りて道の駅に立ち寄り、一定の時間内に同じICから同じ方向へ再び入ると、降りずに利用した場合と同じ料金になります。この記事では、国土交通省とETC総合情報ポータルサイトの公開情報をもとに、制度の内容、現在の時間制限は2時間である点、利用の条件、使い方の流れ、確認したい注意点を整理します。
📋 この記事の要点
✔ 「一時退出」は、ETC2.0搭載車が、指定のICで高速道路を降りて道の駅に立ち寄り、一定時間内に再び入ると、降りずに利用した場合と同じ料金になる社会実験(国土交通省)
✔ 一時退出の可能時間は、令和2年(2020年)3月27日に1時間から3時間に延長され、令和4年(2022年)7月1日0時から3時間から2時間に変更された
✔ 対象は、休憩施設の間隔が概ね25km以上で、ICから2km以内にある道の駅。ETC総合情報ポータルサイトでは、全国29箇所と案内されている
✔ 同じICから、同じ方向へ再流入することが条件。全行程で同一のETCカードを使う必要がある
✔ 対象のICと道の駅の組み合わせは限られる。利用前に、公式の一覧で確認を
動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)
1. 「一時退出」とは:賢い料金の社会実験
国土交通省の資料によると、この仕組みは、高速道路の休憩施設(SA・PA)の間隔が長い区間で、ドライバーが休憩しやすくするためのものです。ETC総合情報ポータルサイトでは、ETC2.0搭載車が、対象のICで高速道路を降りて道の駅に立ち寄り、2時間以内に同じICから同じ方向へ再流入した場合は、高速道路を降りずに利用した場合と同じ料金が適用されると説明されています。国土交通省の発表では、「ターミナルチャージ」の再徴収はなく、長距離逓減などの割引も継続されるとされています。
📊 「一時退出」の概要
| 項目 | 内容(国土交通省・ETC総合情報ポータルサイト) |
|---|---|
| 名称 | 「賢い料金」社会実験(道の駅の一時退出・再進入) |
| 対象車両 | ETC2.0搭載車。全行程で、同一のETCカードを使用する |
| 一時退出できる時間 | 対象ICで高速道路を降りたあと、2時間以内に、同一のICから再流入する |
| 料金の扱い | 高速道路を降りずに利用したと同じ、高速道路料金が適用される。ターミナルチャージの再徴収はなく、長距離逓減なども継続される(国土交通省の発表) |
| 対象箇所の条件 | 休憩施設の間隔が概ね25km以上で、ICから2km以内にある道の駅 |
| 対象箇所の数 | 全国29箇所(ETC総合情報ポータルサイトの案内) |
| 実施の形 | 社会実験として実施されている。対象箇所や条件は、変更されることがある |
📌 ETC2.0とは
国土交通省の案内では、ETC2.0は、従来のETCを発展させたもので、大容量の双方向の情報通信により、ICの出入りだけでなく経路の情報も把握できます。道路交通情報の提供や運転の支援、物流の効率化、災害時の支援など、さまざまなサービスに使われるとされ、その一つとして、道の駅などへの一時退出を可能にする社会実験が紹介されています。
2. 時間制限は、これまでにどう変わってきたか
一時退出の時間制限は、社会実験の中で見直されてきました。ネット上の解説記事には、3時間と書かれているものが残っていますが、現在の時間は2時間です。
📊 一時退出可能時間の変更の経緯
| 時期 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 令和2年(2020年)3月13日発表、3月27日0時から | 一時退出可能時間を、1時間から3時間に引き上げ。休憩をとる時間を確保したいという、利用者からの意見をふまえたもの。全国23箇所の道の駅が対象 | 国土交通省の報道発表(令和2年3月13日) |
| 令和4年(2022年)4月15日発表、7月1日0時から | 一時退出可能時間を、3時間から2時間に変更。対象は全国29箇所(既存23箇所に、新規6箇所を追加) | 国土交通省の報道発表(令和4年4月15日) |
| 現在 | 2時間以内。ICから2km以内、休憩施設の間隔が概ね25km以上の道の駅が、全国29箇所 | ETC総合情報ポータルサイト(2026年10月に確認) |
⚠️ 古い情報に注意
一時退出の時間は、「1時間→3時間→2時間」と変わってきました。以前の情報のまま3時間を目安に行動すると、時間を超過して、料金が変わってしまう可能性があります。最新の時間は、ETC総合情報ポータルサイトや、国土交通省・NEXCOなどの公式情報でご確認ください。
3. 利用の条件と、対象の道の駅
📊 利用の条件と注意点
| 条件 | 内容と注意点 |
|---|---|
| ETC2.0搭載車であること | 従来のETC車載器のみの車は、対象外。ETC2.0の車載器かどうかは、車載器の表示や、取扱説明書・購入時の情報で確認する |
| 全行程で、同一のETCカードを使うこと | ETC総合情報ポータルサイトの案内。途中でカードを差し替えると、条件を満たさない可能性がある |
| 対象のICから流出し、対象の道の駅に立ち寄ること | ETC総合情報ポータルサイトでは、対象の道の駅への立ち寄りが必須とされている |
| 2時間以内に、同じICから再流入すること | 別のICから入る、時間を超過する場合は、条件を満たさない。再流入は、降りたときと同じ方向(「順方向」)で行う(国土交通省の発表) |
| 対象の組み合わせであること | 対象は、休憩施設の間隔が概ね25km以上で、ICから2km以内の道の駅。ICと道の駅の組み合わせは、決まっている |
対象は全国29箇所で、地域別の内訳は、ETC総合情報ポータルサイトによると次のとおりです。
📊 対象箇所の内訳(合計29箇所)
| 地域 | 対象箇所数(ETC総合情報ポータルサイト) | 例(公式ページで確認できたもの) |
|---|---|---|
| 北海道 | 0箇所 | – |
| 東北 | 4箇所 | 福島県:猪苗代磐梯高原IC/道の駅「猪苗代」 |
| 関東 | 7箇所 | 埼玉県:桶川北本IC/道の駅「べに花の郷おけがわ」。茨城県:五霞IC/道の駅ごか(五霞町の公式ページ) |
| 北陸 | 3箇所 | – |
| 中部 | 1箇所 | – |
| 近畿 | 2箇所 | – |
| 中国 | 5箇所 | – |
| 四国 | 3箇所 | – |
| 九州・沖縄 | 4箇所 | – |
💡 対象の組み合わせを確認する場所
対象のICと道の駅の一覧は、ETC総合情報ポータルサイトに掲載されています。各道の駅の紹介ページには地図があり、事前に確認することが推奨されています。対象箇所は、追加や変更が行われることがあるため、出発前に最新の情報をご覧ください。
4. 使い方の流れと、注意したいポイント
🧭 一時退出の使い方の流れ
出発前に、対象のICと道の駅を確認する
ETC総合情報ポータルサイトなどで、通るルート上に対象箇所があるかを確認します。
車載器がETC2.0か、ETCカードが同一かを確認する
ETC2.0搭載車が対象です。全行程で、同じETCカードを使います。
対象のICで、高速道路から流出する
対象のICの組み合わせで降ります。
対象の道の駅に立ち寄って、休憩する
ICから2km以内の道の駅です。立ち寄りが必須とされています。
2時間以内に、同じICから、同じ方向へ再流入する
時間に余裕を持って戻ります。時間を超えると、条件を満たさなくなります。
📝 利用前のチェックリスト
☑️ ETC2.0の車載器を搭載している
☑️ 出発から到着まで、同じETCカードを使う
☑️ 通るルートに、対象のIC・道の駅がある
☑️ 一時退出できる時間は、現在2時間であることを確認した
☑️ 再流入は、降りたのと同じICから、同じ方向で行う
☑️ 道の駅での休憩・食事の時間を含めて、2時間以内に戻れる計画にした
☑️ 道の駅の駐車場の混雑や、営業時間を確認した
⚠️ 条件から外れた場合の扱いは、公式の案内で確認を
時間の超過や、別のICからの再流入など、条件に当てはまらない場合の料金の扱いは、国土交通省・各道路会社の案内でご確認ください。この記事は、一般的な整理であり、個別の料金を保証するものではありません。
休憩の面では、国土交通省の資料が、休憩施設の間隔が長い区間を課題として挙げています。眠気や疲れを感じたときは、無理をせず、SA・PAや、この制度の対象の道の駅など、安全に停まれる場所で休憩をとりましょう。
5. よくある質問
まとめ
ETC2.0の「一時退出」は、休憩施設の間隔が長い区間で、指定のICから高速道路を降りて道の駅に立ち寄り、2時間以内に同じICから同じ方向へ戻れば、降りずに利用したのと同じ料金になる社会実験です。時間制限は、令和4年7月1日から3時間ではなく2時間に変わっています。対象は全国29箇所で、ETC2.0搭載車・同一のETCカードなどの条件があります。利用前に、ETC総合情報ポータルサイトなどの公式の一覧で、対象箇所と最新の条件を確認しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・基準・製品仕様は変更されることがあるため、最新の内容は、公的機関・メーカー・各公式サイトでご確認ください(2026年10月時点)。
アイキャッチ画像: 道の駅白馬 by くろふね, CC BY 4.0


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