📋 この記事でわかること
- 車両火災はなぜ起こるのか
- 車両火災を防ぐためにできること
- EV(電気自動車)は火災の性質が異なる
- 万が一、車両火災が発生してしまったら
- まとめ
車両火災はなぜ起こるのか
車両火災と聞くと事故に伴うものをイメージしがちですが、実際には日常的なメンテナンス不足や車内の物の置き方が原因で発生することも少なくありません。トヨタ自動車の公表情報などによると、原因は多岐にわたります。
代表的なのは燃料やオイルの漏れ、エンジンルーム内へのウエス(布)の置き忘れ、バッテリーのターミナルが緩むことで生じるショートです。また、駐車場でエンジンをかけたまま仮眠をとっている際、誤ってアクセルを踏み込んでしまい、エンジンが高回転の空ぶかし状態を続けることが火災につながるケースもあります。
意外な原因として、フロントウインドウに貼り付けたアクセサリー用の透明な吸盤や、車内に置いた水入りペットボトルが、レンズのように太陽光を集めて部分的に高温を作り出してしまうことがあります。ダッシュボードなど直射日光の当たる場所にライターを放置するのも危険です。なお、フロントウインドウへの物の貼り付けは、道路運送車両の保安基準第29条の細目告示第195条に則ったものである必要があります。さらに、追突事故などをきっかけに車両火災に発展することもあり、特に高速道路では速度が高い分、事故直後に火災へつながることも珍しくありません。
車両火災を防ぐためにできること
まず、車内には不要なものを持ち込まず、車から離れる際はライターやスプレー缶といった発火の原因になり得るものを放置しないようにしましょう。カーナビやオーディオ、ドライブレコーダーなど、購入後に後付けした電装品は正しく配線されているか、ショートの危険がないかを定期的に確認することも大切です。取り付けには専門知識が必要なため、自信がない場合は専門店に依頼するのが安心です。
また、枯れ草など燃えやすいものの近くでエンジンをかけたまま駐車したり、認可外や破損したマフラーを使い続けたりすることも、排気熱がこもりやすく火災の要因になるため避けましょう。
EV(電気自動車)は火災の性質が異なる
ガソリン車の火災は、燃料が燃え尽きれば自然と鎮火に向かいますが、電気自動車(EV)の火災はこれとは根本的に性質が異なります。リチウムイオン電池内部で「熱暴走」と呼ばれる連鎖的な自己発熱が起こると、電池内部で発生した可燃ガスと酸素が反応してさらに燃え上がり、消火が非常に困難になります。電池は密閉構造でパッキングされているため、水や消火剤が火元に直接届きにくいことも、鎮火を難しくする要因です。海外の事例では、EV1台の火災消火に数万リットル単位の水が必要になったケースも報告されています。強い衝撃・内部ショート・過充電などがきっかけで発火することがあるため、EVオーナーは、事故時の衝撃はもちろん、充電時の異常(異臭・異音・過熱)にも普段以上に注意を払っておくことが大切です。
万が一、車両火災が発生してしまったら
走行中に車両火災に気づいたら、まずハザードランプを点滅させて後続車に緊急事態を知らせます。次に路肩へ安全に停止し、119番へ通報するとともに、自分自身が危険にさらされない範囲で初期消火を試みます。火の勢いによっては、上着などで炎を覆って窒息消火させたり、ペットボトルの水をかけたりすることが役立つ場合もあります。ホームセンターやカー用品店ではスプレー式の小型消火器も販売されているため、車に常備しておくと万一のときに安心です。
まとめ
車両火災は燃料・オイル漏れやバッテリーのショートといった整備面の問題だけでなく、車内に置いたものが原因になることもあります。日頃から車内の整理整頓と電装品の点検を心がけ、万一発生した場合は無理をせず、まず119番通報と安全確保を優先しましょう。
参考: JAF「クルマ何でも質問箱」車両火災の原因は?(出典: 国土交通省「道路運送車両の保安基準」、トヨタ自動車株式会社)
アイキャッチ画像: Fire extinguisher placed inside vehicle trunk by Nenad Stojković, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
コメント