新車の納車時走行距離、なぜゼロではないのか

新車を納車されたとき、メーターの走行距離が「0km」ではなく、すでに数km〜数十km走っていることに驚いた経験はありませんか。これは不良品や事故車というわけではなく、新車が持つ構造上、当然の現象です。

📋 この記事でわかること

  • 工場から手元に届くまでに何度も自走している
  • 国産車と輸入車で目安が異なる
  • 展示車・試乗車として使われていた場合はさらに伸びる
  • どのくらいの走行距離までなら問題ないのか
  • まとめ

動画でも解説しています。(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

工場から手元に届くまでに何度も自走している

新車は、工場で完成したらすぐに輸送用トラックへ積み込まれるわけではありません。完成後の点検や、工場内での移動、物流センターでのディーラーオプション装着、モータープールでの駐車・入れ替え、そしてディーラーから顧客宅への配送など、複数の段階で実際にエンジンをかけて自走する場面があります。こうした移動のたびに、走行距離は少しずつ加算されていきます。

国産車と輸入車で目安が異なる

納車時の走行距離の目安は、国産車と輸入車で差があります。

  • 国産車:おおむね数km〜10km程度が目安とされています。
  • 輸入車:現地工場での検査走行、日本到着後の港湾施設での各種検査・洗浄・保安基準適合確認など、より多くの工程を経るため、30km〜40km程度、車種によってはそれ以上になることもあります。

また、ディーラーや納車場所が人口密集地から離れている場合は、輸送・自走の距離が長くなり、走行距離も伸びやすくなります。

展示車・試乗車として使われていた場合はさらに伸びる

通常の移動・検査による走行距離とは別に、購入した個体が一定期間ディーラーの店頭で展示車や試乗車として使われていた場合は、走行距離がさらに伸びていることがあります。試乗車は実際に顧客を乗せて公道を走るため、数百km〜それ以上の距離が積算されているケースも珍しくありません。こうした未使用試乗車を「新古車」として通常より安く購入できる場合もあるため、走行距離の多さは必ずしもデメリットとは限りません。契約前に、その車が展示・試乗歴のある個体かどうかを販売店に確認しておくと、走行距離の数字に納得感を持って購入できます。

どのくらいの走行距離までなら問題ないのか

明確な基準があるわけではありませんが、上記の目安を大きく超えるような走行距離(たとえば国産車で数十km以上、あるいは説明のつかない使用感がある場合)は、念のため販売店に経緯を確認してみるとよいでしょう。多くの場合は正当な移動・検査によるものですが、疑問や不満がある場合は遠慮なく相談する価値があります。

まとめ

新車の納車時走行距離がゼロにならないのは、工場からオーナーの手元に届くまでに、点検や輸送のための自走が複数回発生するためです。国産車で数km〜10km程度、輸入車ではさらに多くなることも珍しくありません。走行距離の数字だけを見て過度に心配する必要はありませんが、明らかに多いと感じた場合は販売店に確認してみましょう。

出典・免責

本記事は、複数の自動車専門メディアの情報をもとに、一般的な内容を整理したものです。実際の走行距離は車種・輸送経路・販売店の立地によって異なります。

アイキャッチ画像: 2020 Toyota Land Cruiser V8 Speedometer by Kskhh, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(サウジアラビアで撮影)

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