高速自動車国道と自動車専用道路の違いとは?速度・料金を比較

📋 この記事でわかること

  • 高速道路は2種類に分かれている
  • 制限速度の違い
  • 身近な例で見る違い:首都高速・阪神高速は「自動車専用道路」
  • 通行できる車両と料金の違い
  • まとめ

高速道路は2種類に分かれている

普段何気なく「高速道路」と呼んでいる道路は、実は「高速自動車国道」と「自動車専用道路」という2つの種類に分けられます。どちらも一般道路に比べて高い速度域で走行できますが、最高速度や料金などにいくつかの違いがあります。

高速自動車国道は都道府県をまたいで全国的に展開する高速道路ネットワークで、道路法第5条では国道と併せて全国的な幹線道路網を構成するものとされています。一方、自動車専用道路は同じ道路法の第48条の2に定義があり、交通集中による渋滞や騒音の影響が大きい市街地やその周辺地域において、自動車のみが通行できるよう供用開始前に指定された道路です。スムーズな地域交通を目的として建設され、距離は比較的短く、国道だけでなく都道府県道にも存在します。どちらも他の道路や鉄道との交差を立体交差にする義務があり(高速自動車国道法第10条・道路法第48条の3)、出入りはインターチェンジを介して行います。

この2つを一括して「高規格幹線道路」と呼び、1987年の第四次全国総合開発計画で位置づけられ、全国の都市・農村地区から1時間程度で利用できるよう約1万4000kmの道路網として整備されています。高規格幹線道路の多くは「〜自動車道」という名称を用いており、「〜高速道路」という名称を使うのは名神・新名神・東名・新東名の4路線のみです。名神は1965年、東名は1969年に全線開通しており、建設当初から馴染みのある呼び名が定着したためといわれています。

制限速度の違い

高速自動車国道の普通乗用車の最高速度は道路交通法施行令第27条により100km/h、最低速度は第27条の3により50km/hですが、これは本線車道・加速車線・減速車線で速度指定のない区間に限った話です。登坂車線は本線車道に含まれないため最高速度は60km/hになり、対面通行区間も同様に60km/hとなります。

一方、自動車専用道路は速度標識がない場合の法定最高速度が一般道路と同じ60km/hですが、標識や標示によって70km/hや80km/hに引き上げている区間もあります。標識による指定は道路交通法第22条により法定速度より優先されます。法定最低速度の規定はないため、故障車を牽引する車や農耕作業車のように50km/h以上出ない車両でも通行できますが、標識で最低速度が指定されている場合はそれに従う必要があります(道路交通法第23条)。どちらも「高速道路」であることに変わりはないため、自動車専用道路でも高速自動車国道と同じ感覚でスピードを出しすぎないよう注意が必要です。

身近な例で見る違い:首都高速・阪神高速は「自動車専用道路」

ここまでの分類を身近な例に当てはめると、東名高速道路や名神高速道路のように都道府県をまたいで全国を結ぶ路線は「高速自動車国道」に分類される一方、首都高速道路や阪神高速道路のような都市高速道路は、実は「自動車専用道路」に分類されます。都市部の渋滞緩和という目的で建設され、建設費も高速自動車国道とは異なる枠組みで負担されているためです。「首都高速」「阪神高速」という名前から、てっきり高速自動車国道の一種だと思い込んでいるドライバーも少なくありませんが、実際には制限速度の基準(標識指定がなければ60km/h)や料金体系が異なる、別カテゴリーの道路だと理解しておくと、走行時の速度感覚のズレを防ぎやすくなります。

通行できる車両と料金の違い

高速自動車国道(高速自動車国道法第4条)・自動車専用道路(道路法第48条の2)いずれも、自動車のみが通行できる道路として定義されており、歩行者・軽車両・原動機付自転車は通行できません。ここでいう原付は道路運送車両法第1条の定義に基づき、2輪は総排気量125cc以下または定格出力1kW以下、2輪以外(ミニカーなど)は総排気量50cc以下または定格出力0.6kW以下の車両を指します。

料金については、高速自動車国道は道路整備特別措置法で定められています。従来は2065年までの有料期間終了後に無料化される予定でしたが、2023年の改正法により最長で2115年まで延長されました。近年は東日本・中日本・西日本の高速道路会社を通さず、国と地方自治体が建設費用を負担する「新直轄方式」を採用し無料になっている区間も増えています。自動車専用道路は高速道路会社が関与していないため、無料区間も多くあります。一方で、歩行者や軽車両も通行できる一般道路の有料道路(橋やトンネルなど)も存在するため、「高速道路イコール有料道路」ではない点にも注意しましょう。

まとめ

高速自動車国道と自動車専用道路は、どちらも高い速度で走行できる点は共通していますが、規模(全国ネットワークか地域交通用か)、制限速度(100km/hか60km/h基準か)、料金の扱いなどに違いがあります。走行する道路がどちらのタイプかを意識しながら、標識に従って安全運転を心がけましょう。

参考: JAF「クルマ何でも質問箱」高速自動車国道と自動車専用道路の違いとは?(出典: NEXCO西日本「よくあるご質問」、国土交通省「Ⅱ.道路の種類」)

アイキャッチ画像: 塩沢石打インターチェンジ(関越自動車道) by Tail furry, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons(新潟県南魚沼市で撮影)

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