N-BOX・スペーシア・タント・ルークスを公式の数字で比較|室内・ドア・回転半径・燃費・安全装備【2026年10月】

※この記事で紹介している動画は、2026年11月13日(金)19:00に公開予定です。公開までは、記事の中の動画は再生できません。公開後に再生できるようになります。

歌いながら話す動画『N-BOX・スペーシア・タント・ルークス、室内・ドア・回転半径・燃費・安全装備を公式の数字で確かめる』の解説記事です。軽スーパーハイトワゴン4車の、各社の公式の主要諸元表・装備表・製品ページ・発表資料を2026年10月25日に取得し直して、動画で話した数字の出どころを確かめました。動画で触れきれなかった補足と、動画とは別の切り口(数字が変わる条件の整理・立場別の確認の順番・ありがちな見方の検証)を加えています。価格は扱いません(価格の違いは、別の記事で扱っています)。順位もつけません。

比較の対象:N-BOX(N-BOX・N-BOX JOY・N-BOX CUSTOM。特別仕様車を含み、スロープ仕様車〈福祉車両〉を除く)、スペーシア(スペーシア・スペーシア カスタム。ギア・ベースは含めない)、タント(タント・タントカスタム。ファンクロス・福祉車両〈フレンドシップシリーズ〉を除く)、ルークス(S・X・ハイウェイスター。AUTECH LINE・福祉車両〈LV〉を除く)。この記事の『全グレード』『全タイプ』『全機種』などの言い方は、この対象の範囲での話です。

📋 この記事の要点

✔ 4車とも、全長3,395mm・全幅1,475mm。軽自動車の規格(長さ3.40m以下・幅1.48m以下・高さ2.00m以下、内燃機関は排気量0.660リットル(660cc)以下。道路運送車両法施行規則 別表第一)の範囲です。全高は、1,755mmから1,815mm(グレード・駆動方式で違う)。

✔ 室内寸法の数字は、項目ごとに大きい車が違う。長さはルークス2,315mm、幅はN-BOXとタントの1,350mm、高さはスペーシアの1,415mm(各社の表の数字)。スペーシアとルークスは「社内測定値」「日産測定値」と注記。ホンダ・ダイハツの諸元表には同じ注記が見当たらず(ホンダの製品ページには「数値はすべてHonda測定値。」の注記がある)、4社の測り方が同じかは確認できなかった。

✔ スライドドアの開口は、公式に数字が見つかった車と、見当たらなかった車がある。スペーシアは開口幅600mm・開口の高さ1,250mm(2023年11月の発売時の発表資料)、ルークスは開口幅650mm(日産測定値)。N-BOXとタントは、今回見た公式の資料に数字が見当たらなかった(ないとは言えない)。タントはピラーを内蔵したミラクルオープンドア。

✔ 最小回転半径と燃費は、グレード・駆動方式・タイヤ・ターボの有無で変わる。14インチタイヤの2WD(FF)は4.4〜4.5m、N-BOXの4WDは4.8m、15インチのグレードは4.6〜4.8m。WLTC燃費は、自然吸気(ターボなし)の2WD(FF)でN-BOX 21.2〜21.6、スペーシア 23.9〜25.1、タント 21.7〜22.6、ルークス 21.0km/L。

✔ 衝突被害軽減ブレーキは、4車とも今回見た装備表で全グレード標準。一方、先行車に合わせて走る機能(ACC)は、車ごと・グレードごとに設定が違う。作動する速度の範囲は、書き方も会社で違う(スズキは自車速度、ダイハツは速度差、日産は車速、ホンダは走行中の速度と自車との速度差の両方)。

▶ YouTubeで見る(YouTube「くるまのかーぎーくん」)

1. 動画の内容(要約)

動画は、聞き役の『かーぎーくん』と解説役のかけ合いです。冒頭と章の頭、まとめで歌い、本文はリズムに乗せた会話です。歌の歌詞には数字や条件を入れず(『ドアも 広さも』『燃費も 安全も』『公式の数字で』『条件 見てから くらべよう』など)、数字は語りと画面の表で示しています。各章の開始時刻は、動画の概要欄の目次と同じです。

N-BOX・スペーシア・タント・ルークスを公式の数字で比べる。室内・ドア・回転半径・燃費・安全装備
図:動画で確かめる4車と5つの項目(自作の図)
章 開始 内容 使った一次情報
イントロ 00:00 歌のフックと、軽自動車の規格・4車の外の大きさ(長さと幅は同じ) 道路運送車両法施行規則 別表第一、各社の主要諸元表
1. 室内の広さ 00:55 室内の長さ・幅・高さ。数字の測り方の注記(社内測定値など)。確認する3つのこと 各社の主要諸元表・製品ページ・発表資料
2. ドアと取り回し 02:15 スライドドアの開口(数字のある車と見当たらない車)。ミラクルオープンドア。パワースライドドアのグレード差。最小回転半径(タイヤ・駆動方式で変わる) 各社の製品ページ・装備表・発表資料、保安基準
3. 燃費 03:53 WLTCモード。自然吸気の2WD・ターボ・4WDの幅。スペーシアの表のハイブリッドの項目。装着品で変わる例 各社の主要諸元表
4. 安全装備 05:28 衝突被害軽減ブレーキは全グレード標準。先行車追従(ACC)の設定。ホンダの急アクセル抑制機能。機能の限界 各社の装備表・製品ページ
まとめ 06:21 買う前の確認と、締めの歌 (上記)
動画の歌詞は数字や条件を含まない一般的な内容に限りました。数字と条件は、次の章で出どころとあわせて確認できます。

2. 動画で触れきれなかった補足

2-1. 軽自動車の規格と、4車の外の大きさ

動画では大意だけを話しました。道路運送車両法施行規則の別表第一(第二条関係)の原文は、軽自動車(二輪自動車以外)について次のとおりです(e-Gov法令検索、施行日2026年10月20日の版。表のセルを並べて書きます)。

📜 道路運送車両法施行規則 別表第一(第二条関係)「軽自動車」の行(原文)

大きさ:「三・四〇メートル以下 一・四八メートル以下 二・〇〇メートル以下」(長さ・幅・高さの順)。内燃機関を原動機とする自動車は「その総排気量が〇・六六〇リットル以下のものに限る。」

車 全長 全幅 全高 出典
N-BOX 3,395mm 1,475mm 1,790mm(FF) / 1,815mm(4WD) 主要諸元(2026年9月版)
スペーシア 3,395mm 1,475mm 1,785mm(ルーフアンテナを折り畳んだ数値) 製品ページの諸元
タント 3,395mm 1,475mm 1,755mm(2WD) / 1,775mm(4WD) 主要諸元表(2026年8月)
ルークス 3,395mm 1,475mm 1,785mm(2WD) / 1,805mm(4WD) 主要諸元(2026年5月版)

全長と全幅は4車とも同じ数字です。全高は、規格の上限2.00mより185mm〜245mm低い数字でした。軽自動車の規格の範囲でつくる以上、外の大きさは近くなります。中の数字を見るのが、この比較の中心です。

2-2. 室内寸法の表と、数字の測り方の注記

N-BOX・スペーシア・タント・ルークスの室内の長さ・幅・高さ(ミリ)の表
図:4車の室内寸法(各社の表の数字。金色はその項目で表の数字が大きい車で、順位ではありません。自作の図)
車 室内長 室内幅 室内高 表の測り方の注記
N-BOX 2,125 1,350 1,400 諸元表の項目名は「客室内寸法」。諸元表には測り方の注記が見当たらなかった。一方、製品ページ「装備・室内空間」の注記に「数値はすべてHonda測定値。」とある。スロープ仕様車(福祉車両)は長さ1,830mm(この比較からは除外)
スペーシア 2,170 1,345 1,415 「社内測定値」(諸元表の※3)
タント 2,125 1,350 1,370 諸元表の「室内」。測り方の注記は見当たらなかった
ルークス 2,315 1,335 1,400 諸元表に「社内測定値」、製品ページに「日産測定値」

単位はミリです。表で数字が大きい車は、長さがルークス(2,315)、幅がN-BOXとタント(1,350。ルークスとの差は15ミリ)、高さがスペーシア(1,415)で、項目ごとに違います。スズキは「社内測定値」、日産は「日産測定値」と注記しています。ホンダとダイハツの諸元表には同じ注記が見当たりませんでした。ホンダは、製品ページ「装備・室内空間」の注記に「数値はすべてHonda測定値。」と書いています(ページ末尾の注記で、どの数値に付くかはページ内の文面では特定できませんでした。諸元表には同じ注記は見当たりません)。4社の測り方が同じかどうかは、公式の資料からは確認できませんでした。数字の差が、そのまま座ったときの広さの差とは言えません。

📊 「最大級」「No.1」の注記の原文

会社・資料 表現と注記(原文)
ホンダ N-BOX(2023年10月の発売時の発表文) 「軽乗用車最大級」の注記:「※1 2023年10月時点。室内三寸法(室内長、室内幅、室内高)に基づく。Honda調べ」
日産 ルークス(製品ページ「室内」) 注記:「*1 2025年9月現在 日産調べ。キャブオーバー型を除く全高1,700mm以上の軽スーパーハイトワゴンでNo.1(他社にも同じ仕様のクルマがあります)。」(*1が付く語句は、取得した本文では特定できなかった)

どちらも、時点と条件の注記がついた自社調べの表現です。今の4車の表の数字(上の表)とは、時点も測り方も同じとは限りません。

2-3. スライドドアの開口と、パワースライドドアの設定

車 開口の数字(公式) 出どころ
スペーシア 開口幅600mm・開口の高さ1,250mm(リヤステップ地上高345mm) スズキ ニュースリリース(2023年11月9日)。現行の快適装備ページには、リヤステップ地上高345mmの記載はあるが、開口幅・高さの数字は見当たらなかった
ルークス 開口幅650mm(開口の高さは見当たらなかった) 日産 製品ページ「室内」。「日産測定値」の注記つき
N-BOX 数字は見当たらなかった 製品ページ・FAQ・発表資料・諸元表を確認。製品ページは「開口幅はミニバン並みに広く」と書く(画像も確認したが数字なし)
タント 数字は見当たらなかった 製品ページ・諸元表・2019年の発表資料を確認。ミラクルオープンドアは主要装備一覧で全グレードに標準

📜 スズキ ニュースリリース(2023年11月9日)の原文

「乗り降りのしやすいリヤステップ地上高(345mm)やスライドドア開口幅(600mm)、開口高(1,250mm)に加え、持ち手部分を拡大した乗降グリップにより、後席の乗降性を高めました。」

📜 日産 ルークス 製品ページ「室内」の注記(原文)

「*5 登録車コンパクトスライド車並みのスライドドア開口幅。*6 650mm。」「※*6の数値は日産測定値。」

📜 ダイハツ タント 製品ページ「快適装備」の原文

「前後のドアにピラー(柱)を内蔵し、大開口を実現した『ミラクルオープンドア』。」(原文の二重の鉤括弧は『』に置き換え)

見当たらなかったのは『今回見た公式の資料の範囲』です。数字がないとは言えません。測った会社も資料の種類(発売時の発表資料・製品ページ)も違うため、開口幅の数字を並べて優劣をつけることはしません。タントはドアにピラーを内蔵した構造です。開口幅の数字は今回見た公式の資料に見当たらなかったため、この記事では開口幅を並べて比べません。

📊 パワースライドドアの設定(装備表・製品ページで確かめた範囲。オプションの金額は扱いません)

車 左側 右側
N-BOX 全タイプ標準(リア左側) 標準のタイプと、メーカーオプションのタイプ。「パワースライドドア(リア右側)は、N-BOX JOY 特別仕様車 BLACK STYLE 全タイプ、N-BOX JOY ターボ、N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル 全タイプ、N-BOX CUSTOM ターボ、N-BOX CUSTOM スロープに標準装備。N-BOX、N-BOX ファッションスタイル、N-BOX JOY、N-BOX CUSTOMにメーカーオプション。」
スペーシア HYBRID X とカスタムの全機種に標準。HYBRID G は設定の表示が見当たらない HYBRID X とカスタム HYBRID XS・XSターボに標準。HYBRID G とカスタム HYBRID GS は表示が見当たらない
タント 「Lを除く全グレードに標準装備 Xターボ、Xは左側のみ。右側はメーカーオプション」(カスタムRS・カスタムXは両側標準。Lは設定が見当たらない) 同左
ルークス S: 助手席側にスライドドアオートクローザー(リモコンオートスライドドアの設定は見当たらない)。X: 助手席側のリモコンオートスライドドアが標準 X: 両側はメーカーオプション。ハイウェイスター各グレード: 両側標準

2-4. 最小回転半径(タイヤ・駆動方式)

4車の最小回転半径。14インチの2WD(FF)・4WD・15インチのグレード
図:最小回転半径(メートル)。自作の図
車 14インチタイヤ・2WD(FF) 4WD 15インチタイヤ(165/55R15)のグレード
N-BOX 4.5m 4.8m(全タイプ) N-BOX CUSTOM ターボ 4.7m(FF)・4.8m(4WD)
スペーシア 4.4m 4.4m カスタム HYBRID XS・XSターボ 4.6m(2WD・4WD)
タント 4.4m 4.4m カスタムRS 4.7m(2WD・4WD)
ルークス 4.5m 4.5m ハイウェイスターGターボ(プロパイロットエディションも)4.8m(2WD・4WD)

📜 道路運送車両の保安基準 第6条第1項(原文。e-Gov法令検索、施行日2026年10月20日の版)

「自動車の最小回転半径は、最外側のわだちについて十二メートル以下でなければならない。」

最小回転半径は、同じ車でもタイヤの大きさと駆動方式の欄で数字が変わります。N-BOXは4WDで4.8mに増え、スペーシア・タント・ルークスは今回見たグレードで4WDでも2WDと同じ数字でした。15インチタイヤのグレードは4.6mから4.8mでした。数字の差の理由は、諸元表には書かれていません(タイヤの欄が違うことだけが読み取れます)。保安基準が決めているのは12メートル以下で、4車ともはるかに下です。

2-5. WLTCモード燃費の全表と、注記

自然吸気・2WD(FF)のWLTC燃費。N-BOX、スペーシア、タント、ルークスの範囲
図:自然吸気・2WD(FF)のWLTC燃費(km/L。国土交通省審査値)。自作の図
車 自然吸気 2WD(FF) ターボ 2WD(FF) 自然吸気 4WD ターボ 4WD
N-BOX(JOY・CUSTOM含む) 21.2〜21.6 20.0〜20.2 19.1〜19.5 18.1〜18.3
スペーシア(カスタム含む) 23.9〜25.1 21.9 22.4 19.8
タント(カスタム含む) 21.7〜22.6 20.9(Xターボ・カスタムRS) 20.8 19.3
ルークス 21.0 19.3 18.8 17.4

単位はkm/L(WLTCモード、国土交通省審査値)。スロープ仕様車(福祉車両)は除きます。N-BOXの内訳は、FFの自然吸気がN-BOX 21.6、JOY 21.3、CUSTOM 21.3(コーディネートスタイル21.2)、ターボがJOY ターボ 20.2、CUSTOM ターボ 20.0。タントの内訳は、2WDがカスタムRS 20.9、カスタムX 21.7、Xターボ 20.9、XとL 22.6です。

📜 ホンダ N-BOX 主要諸元の注記(原文。スズキ・ダイハツ・日産も同趣旨)

「燃料消費率は定められた試験条件での値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は異なります。」

装着品で変わる例 装着なし 装着あり 出典
スペーシア HYBRID G 2WD(全方位モニター付ナビ・スズキコネクト対応通信機) 25.1 23.9 製品ページの諸元表
N-BOX FF(9インチ Honda CONNECTナビ+ETC2.0車載器。〈 〉内の数字) 21.6 21.5 主要諸元(2026年9月版)

諸元表の「主要燃費向上対策」の欄を並べると、スペーシアの表だけが「ハイブリッドシステム」を含み、モーター(型式WA04C・WA05A、直流同期電動機)と動力用主電池(リチウムイオン電池)の項目があります。N-BOX・タント・ルークスの表には、モーターの項目は見当たりませんでした。ただし、数字の差の理由は諸元表には書かれていないため、この記事では因果を言いません。スズキの発売時の発表資料は、スペーシア HYBRID G 2WD(全方位モニター付ナビ装着車を除く)の数字を「軽ハイトワゴンクラストップ」と書いています(2023年11月現在、スズキ調べ)。

2-6. 安全装備の全体と、グレードの設定

車 衝突被害軽減ブレーキ(名前) 標準かどうか(装備表で確認した範囲)
N-BOX Honda SENSING(衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉ほか) 全タイプ標準装備(装備表・ニュースリリース)
スペーシア デュアルセンサーブレーキサポートⅡ(誤発進抑制・後方誤発進抑制・低速時ブレーキサポートも) 全12機種に標準(製品ページの機種別の表)
タント スマートアシスト(衝突回避支援ブレーキ機能、ブレーキ制御付誤発進抑制機能〈前方・後方〉) 全5グレードに標準(主要装備一覧。標識認識機能だけLはオプション)
ルークス インテリジェント エマージェンシーブレーキ(踏み間違い衝突防止アシストも) 全6グレードに標準(主要装備一覧)。交差点サポートは「プロパイロット装着車のみ」

表の注:『全タイプ』『全12機種』『全5グレード』『全6グレード』は、冒頭に書いた比較の対象(スロープ仕様車・スペーシア ギア・ベース・タント ファンクロス・福祉車両・ルークス AUTECH LINE を除く)の範囲での数え方です。

📊 作動する速度の範囲の書き方(原文)

会社 書き方
スズキ(スペーシア) 「自車速度約5km/h~約180km/h(対象が自転車、歩行者の場合は約5km/h~約80km/h)」(自車速度で書いている)
ダイハツ(タント) 「速度差が約30〜約120km/h(対歩行者の場合は、約30〜約80km/h)」(速度差で書いている)
日産(ルークス) 「車速約5km/hから作動します。歩行者・人が乗車している自転車には約10km/h~80km/hの範囲で作動します」
ホンダ(N-BOX) 「衝突軽減ブレーキ(CMBS)は、約5km/h以上で走行中に自車との速度差が約5km/h以上ある車両や歩行者、人が乗車して移動する自転車に対して衝突するおそれがあるとシステムが判断したときに作動し」(走行中の速度と、自車との速度差の両方で書いている。製品ページ「性能」「装備・室内空間」の注記)

基準は、スズキが自車速度、ダイハツが速度差、日産が車速、ホンダが走行中の速度と自車との速度差の両方、と会社ごとに書き方が違います。対象(歩行者・自転車)の書き方も違います。ホンダの注記の文には、作動の上限を示す数字は含まれていませんでした。数字を並べて比べることはしません。

先行車に合わせて走る機能(ACC)の設定。4車のグレードとパッケージ
図:ACCにあたる機能の設定(自作の図)
車 機能の名前 設定
N-BOX 渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)・車線維持支援システム(LKAS) Honda SENSINGの一部。全タイプ標準
スペーシア アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能・停止保持機能付]・車線維持支援機能 「スペーシアHYBRID X セーフティプラスパッケージ装着車、スペーシア カスタム」
タント 全車速追従機能付ACC・LKC(レーンキープコントロール) 「カスタムRS、Xターボに標準装備(スマートクルーズパック)、カスタムX、Xにメーカーオプション(スマートクルーズパック)」。Lは設定が見当たらない
ルークス プロパイロット ハイウェイスターX プロパイロットエディション・ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディションに標準

ホンダの「急アクセル抑制機能」は、装備表の注に「工場出荷時は機能オフの設定です。オンにするには別途販売会社の専用機器によるセッティング作業が必要です。別途セットアップ費用(ディーラーオプション)が必要となります。」とあります(原文は「※3:」で始まる注)。各社の製品ページには、各機能の能力には限界がある旨の注記があります。

2-7. 確認できなかったこと・書かないこと

項目 状況
N-BOX・タントのスライドドア開口の寸法 今回見た公式の製品ページ・FAQ・発表資料・諸元表に見当たらなかった(ないとは言えない)
スペーシアの現行ページの開口寸法 現行ページには見当たらず、2023年11月の発売時の発表資料に数字があった
ルークスの開口の高さ 見当たらなかった
室内寸法の測り方が4社で同じか 確認できなかった。スズキ・日産は注記あり、ホンダ・ダイハツは表に注記が見当たらなかった
日産の「No.1」が何についてか 注記の文面だけでは特定できなかった(*1が付く語句が本文に出ていない)
リコール・不具合情報 調べていません。国土交通省と各社のリコール情報ページで確認してください
価格・納期・補助金 扱っていない

3. 違った観点から整理する

3-1. 『同じ車でも数字が変わる条件』の一覧

動画の全体の流れは『項目ごとの比べ方』でした。ここでは見方を変えて、車ごとに『どの条件で数字が変わるか』を一覧にします(今回の諸元表・装備表で確かめた範囲)。

車 室内寸法 最小回転半径 WLTC燃費 安全装備・ドア
N-BOX 数字は全タイプ共通(スロープ仕様車は長さが別) FF 4.5 / 4WD 4.8 / CUSTOM ターボ(FF)4.7 グレード・ターボ・駆動方式・ナビ装着で変わる(FF NA 21.2〜21.6、ナビ装着で0.1低い例) Honda SENSINGは全タイプ標準。右側パワースライドドアはタイプで標準かオプション
スペーシア 数字は全機種共通 14インチ 4.4 / 15インチ(XS・XSターボ)4.6 グレード(G 25.1)・ターボ・駆動方式・ナビ装着(G 23.9)で変わる ブレーキ系は全機種標準。ACCはXのセーフティプラスパッケージ装着車とカスタムのみ。HYBRID Gはパワースライドドアの表示なし
タント 数字は全グレード共通 14インチ 4.4 / カスタムRS(15インチ)4.7 グレード・ターボ・駆動方式で変わる(2WD NA 21.7〜22.6) ブレーキ系は全グレード標準。ACCはカスタムRS・Xターボが標準、カスタムX・Xはオプション、Lは見当たらない。Lは両側パワースライドの設定が見当たらない
ルークス 数字は全グレード共通 14インチ 4.5 / Gターボ(15インチ)4.8 ターボ・駆動方式で変わる(NA 2WD 21.0、ターボ 19.3) ブレーキ系は全グレード標準。プロパイロットはプロパイロットエディションのみ。両側パワースライドはハイウェイスターが標準、Sは助手席側のオートクローザー

3-2. 立場別:どこから確認するか

次は、数字ではなく確認の順番の整理です(公式の資料から言えることではなく、この記事の見方の提案です)。

こんな場合 先に確認したい欄 理由(公式の資料に書かれていること)
子どもの乗せ降ろしが多い パワースライドドアの設定(左右)・ドアの構造・開口の数字の有無 設定がグレードで違う(2-3)。開口の数字が出ている車と見当たらない車がある
狭い駐車場・細い道が多い 自分のグレードの最小回転半径とタイヤの欄 14インチ・15インチ・4WDで数字が変わる(2-4)
高速道路をよく走る ACCにあたる機能の設定(グレード・パッケージ)・WLTCの高速道路モードの欄 ACC等の設定が車・グレードごとに違う(2-6)。モード別の数字は諸元表にある
車内で荷物や人を乗せ換える 室内長・幅・高の数字に加えて、座って確かめる 測り方の注記が会社で違い、同じ測り方かは確認できなかった(2-2)
維持費を抑えたい WLTC燃費を、自分のグレード・駆動方式の欄で見る ターボ・4WD・装着品で数字が変わる(2-5)

3-3. ありがちな見方の検証

ありがちな見方(この記事で検証した仮定) 今回の確認 根拠
4車は大きさが違うから、室内の広さも大きく違う 全長と全幅は4車とも同じ数字。室内寸法の差は、項目ごとに15〜190mm(長さ2,125〜2,315、幅1,335〜1,350、高さ1,370〜1,415) 各社の諸元表(2-1・2-2)
数字が大きい車が、そのまま広い 4社の測り方が同じかは確認できなかった。スズキ・日産は「社内測定値」「日産測定値」と注記 各社の表・製品ページの注記(2-2)
スライドドアの開口幅は、公式の数字で比べられる 公式に数字が見つかった車と見当たらなかった車がある。タントはドアにピラーを内蔵した構造です。開口幅の数字は今回見た公式の資料に見当たらなかったため、この記事では開口幅を並べて比べません。 2-3
最小回転半径は、車種で決まる 同じ車でもタイヤ・駆動方式で変わる(N-BOXは4WDで4.8m) 2-4
カタログ燃費は、そのまま実際の燃費 各社の注記が「お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は異なります」と書く 2-5
安全装備は、どのグレードも同じ 衝突被害軽減ブレーキは全グレード標準だったが、ACCにあたる機能は設定が違う。ホンダの急アクセル抑制機能は出荷時オフ 2-6

3-4. いつの資料か:時点の確認

車 今回の資料の版・時点 メモ
N-BOX 主要諸元 2026年9月7日更新、主要装備 2026年7月16日更新 2026年7月17日にマイナーモデルチェンジ(ホンダ ニュースリリース)
スペーシア 製品ページ(2026年10月25日取得)。注記は2026年5月現在 2023年11月に新型を発売。2026年の改良の公式告知は確認できなかった
タント 主要諸元表・主要装備一覧 2026年8月31日更新 2019年7月発売の世代。2026年8月に一部改良。次の全面改良の公式発表は確認できなかった
ルークス 主要諸元・主要装備一覧 2026年5月版 製品ページの注記は2025年9月現在
確認日:2026年10月25日時点の公式資料です。以後の改良・モデルチェンジで変わる可能性があります。リコールの有無は調べていません。

4. よくある質問

Q. 室内がいちばん広い車はどれ?

A. 順位はつけていません。表の数字は項目ごとに違い、長さはルークス(2,315mm)、幅はN-BOXとタント(1,350mm)、高さはスペーシア(1,415mm)の数字が大きいです。ただし、スズキ・日産は「社内測定値」「日産測定値」と注記しており、4社の測り方が同じかどうかは確認できませんでした。座って確かめるのが確実です。

Q. スライドドアの開口幅は何ミリ?

A. 公式の資料で数字が見つかったのは、スペーシア(開口幅600mm・開口の高さ1,250mm。2023年11月の発売時の発表資料)とルークス(開口幅650mm。日産測定値)です。N-BOXとタントは、今回見た公式の資料に数字が見当たりませんでした。タントは、前後のドアにピラーを内蔵したミラクルオープンドアです。

Q. 最小回転半径は、グレードで変わる?

A. 変わります。14インチタイヤの2WD(FF)は4.4〜4.5m、N-BOXの4WDは4.8m、15インチタイヤのグレードは4.6〜4.8mでした。自分のグレードの欄を、諸元表で確かめてください。

Q. スペーシアの燃費が高いのは、ハイブリッドだから?

A. 諸元表には、スペーシアだけ「ハイブリッドシステム」とモーターの項目があり、ほかの3車の表には見当たりませんでした。ただし、数字の差の理由は表に書かれていないため、因果は言えません。なお、同じグレードでも、全方位モニター付ナビ装着車は数字が低くなる例があります(HYBRID G 2WDは25.1から23.9)。

Q. 衝突被害軽減ブレーキは、グレードによって付かないことがある?

A. 今回見た4車の装備表・製品ページでは、全グレードの標準装備でした(N-BOXは全タイプ、スペーシアは全12機種、タントは全5グレード、ルークスは全6グレード)。先行車に合わせて走るACCにあたる機能は、グレード・パッケージごとに設定が違います。

Q. 価格はどう違う?

A. この記事と動画では価格を扱っていません。軽自動車とコンパクトカーの価格差は、別の記事で、各社の公式の資料から整理しています(下の『あわせて読みたい』)。価格は販売会社が独自に定めるため、見積りで確かめてください。

5. あわせて読みたい・まとめ・出典

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まとめ

軽スーパーハイトワゴン4車は、全長と全幅が同じ数字で、室内寸法の差は項目ごとに15〜190mmでした。数字を比べるときは、(1)どの項目の数字か、(2)測り方の注記、(3)いつの資料か、(4)自分のグレード・駆動方式・タイヤの欄、(5)ACCなどのグレード設定、を確かめます。最後は、座って、乗り降りして、狭い場所で曲がって確かめるのが確実です。

免責・出典

この記事は、2026年10月25日に取得した各社の公式資料に基づく一般的な情報です。仕様・装備・グレード・数字は改良やモデルチェンジで変わります。購入の判断は、販売会社の最新の資料と実車で確かめてください。価格・納期・補助金・リコールは扱っていません。数字は各社の表の数字をそのまま写したもので、測り方・時点・グレードが同じとは限りません。

確認日:2026年10月25日時点の公式資料。以後の改良・モデルチェンジで変わる可能性があります。

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