ウォッシャー液の「−30℃」は、薄めても凍らない温度?原液と希釈後の凍結温度を、JIS K 2398と各社の公式表示で読む【2026年11月】

雪の上に並べた、3つの容器に入ったウォッシャー液

ウォッシャー液の「−30℃」は、薄めた後の温度ではなく原液の凍結温度として書かれている例があります。古河薬品工業の公式表では、原液−30℃の品も、水と1:1に薄めると−11℃です。

冬が近づくと、「−30℃」「−40℃」「オールシーズン」と書かれたウォッシャー液が並びます。ところが、その数字が「原液のとき」なのか「薄めた後」なのかは、書き方が会社と商品で違います。この記事では、JIS K 2398、メーカー各社の公式ページ、トヨタ・日産・ホンダの取扱説明書、JAF、気象庁の平年値を、原文の語句を引用して並べました。どの製品がよい、という順位やおすすめ、価格は書いていません。

📋 先に結論:この記事で分かること

✔ JIS K 2398は、凍結温度を「原液」で測り、合格の基準を「−20以下」としています。容器の表示について、JISは「水との希釈割合及びその凍結温度(最低使用濃度を明示すること。)」を挙げています(転載サイトで読んだ文面。この表示が全商品に義務づけられているかは確認できていません)。

✔ 古河薬品工業(KYK)の公式ページの希釈表では、原液−40℃の品を1:1に薄めると−15℃、原液−35℃の品を原液1に水2にすると−7℃です。数字が変わる前提で読む必要があります。

✔ 「オールシーズン」と書かれた商品の表示は、確認した範囲で、サンテック(オートバックス掲載)の原液−6℃から、ソフト99の−40℃まであります(ソフト99の−40℃は「原液」とは書かれていません)。JISの文面に定義はありません。

✔ トヨタと日産の取扱説明書は、「ウォッシャー液の容器に表示してある凍結温度を参考に」薄める割合を決めると書いています。ホンダの2車種の補給のページは、凍結温度や容器の表示には触れず、「冬期はウォッシャー液の凍結を防ぐため、ウォッシャー液の濃度を上げてください。」と書いています。

✔ 撥水・油膜取り・解氷などのタイプは、他の液と混ぜてよいかが商品ごとに違います。

✔ 気象庁の平年値の「日最低」は、日最低気温の月平均です。その地点の冬のいちばん冷える夜の気温ではありません。

JIS K 2398は、凍結温度をどう決めているか

自動車用ウインドウォッシャ液のJIS K 2398の文面は、規格を転載しているサイト(kikakurui.com)で読みました。JISC・日本規格協会の原典ではありません。

  • 用語:「原液とは,ウォッシャ液の容器から取り出したものをいう。」「最低使用濃度とは,容器に表示されている原液の水による希釈割合のうち,最低濃度のものをいう。」
  • 凍結温度の試験:「試料は,原液とする。」「曲線が横軸に平行になった温度を凍結温度とする。」(冷却曲線が水平になった温度を凍結温度とする、という意味です)
  • 品質の表では、「凍結温度(原液)」の規定が「−20以下」(転載ページの画像で確認)。
  • 表示:「ウォッシャ液の表示は,容器の見やすいところに次の事項を表示又は添付しなければならない。」の項目の一つとして、「水との希釈割合及びその凍結温度(最低使用濃度を明示すること。)」。

つまり、JISの凍結温度の試験は原液で行います。容器の表示は、原文では「水との希釈割合及びその凍結温度(最低使用濃度を明示すること。)」で、最低使用濃度は「容器に表示されている原液の水による希釈割合のうち,最低濃度のもの」のことです。なお、JISの「原液」は「ウォッシャ液の容器から取り出したもの」なので、そのまま使う液も原液にあたる、と読めます(オートバックスの「■凍結温度:-30℃(原液)」を、そのままの液の数字と読むのは、当サイトの読みです)。もう一つ、JISには「低温安定性」の試験があり、「試料50mlを広口共栓瓶に取り,栓をして,あらかじめ−15±2℃に調節した低温槽に入れ,8時間保った後,20±15℃で16時間静置する。」とあって、判定は「結晶性の沈殿物がないこと。」です。この−15℃は、沈殿物が出ないかを見る条件で、凍結温度の表示値とは別のものです。

私が読んだメーカー・販売店のページ(KYKのウインド関連の製品ページ25ページ、ソフト99、カインズ、オートバックス。下の出典欄には主なものだけを載せています)には、「JIS」「規格」の語は見当たりませんでした。それらの商品がJIS K 2398に基づくものかは、確認できていません。

同じ「−30℃」でも、薄めると数字が変わる:KYKの公式の希釈表

古河薬品工業(KYK)の公式製品ページは、原液と、水で薄めた場合の凍結温度を並べて載せています。数字(℃)を、各ページの表から読み取りました。

製品(品番・容量) 原液 原液1:清水1 原液1:清水2 備考
寒冷地用 ウインドウォッシャー液 ー40℃(14-002・4L) −40 −15 記載なし ページの文:「原液で使用すると-40℃まで凍結しません。」
オールシーズン ウインドウォッシャー液 ー35℃(12-004・2L) −35 −12 −7
撥水ウォッシャー液 パウチタイプ(12-106・2L) −30 −11 記載なし 「2倍まで希釈しても撥水効果は変わりません。」
強力油膜取り スーパーウォッシャー液(17-026・2L) −20 −7 −4 「季節を問わずに使用できるオールシーズン対応!原液凍結温度−20℃」
ウインドウォッシャー液 スタンダード(10-401・400ml) −6(「汚れのひどい時及び冬期は、原液使用(凍結温度:ー6℃)」) 記載なし −1

表記は、たとえば「原液1に対して、清水1(凍結温度:ー15℃)」「原液1に対して、清水2(凍結温度:ー7℃)」のように、原液1に対する水の量で書かれています(「ー」は原文のまま)。ソフト99の−40℃品も、「不凍温度は-40℃まで対応。」「2倍希釈時は-15℃、3倍希釈時は-9℃まで不凍です。」と、希釈後の数字を別の文で書いています。

📊 KYKの公式の希釈表の数字

原液と、水で薄めたときの凍結温度(℃)。バーが長いほど、より低い温度まで凍らない表示です。各製品ページの表から読み取った数字で、「記載なし」の欄は載せていません。

寒冷地用 ウインドウォッシャー液 ー40℃(14-002・4L)

原液−40℃
原液1:水1−15℃

オールシーズン ウインドウォッシャー液 ー35℃(12-004・2L)

原液−35℃
原液1:水1−12℃
原液1:水2−7℃

撥水ウォッシャー液 パウチタイプ(12-106・2L)

原液−30℃
原液1:水1−11℃

強力油膜取り スーパーウォッシャー液(17-026・2L)

原液−20℃
原液1:水1−7℃
原液1:水2−4℃

ウインドウォッシャー液 スタンダード(10-401・400ml)

原液−6℃
原液1:水2−1℃

業務用では、◯倍まで薄められることと、その倍率でも凍らないことは別です。KYKの業務用(冬期・寒冷地用)は「原液使用で−50℃まで凍結しません。5倍まで希釈可能です。」と書き、同じページの表の最後の行は「原液1に対して、清水4(凍結温度:ー5℃)」で、原液1に水4(合計5倍)にあたります。原液は−50℃でも、5倍に薄めた表の数字は−5℃です。スタンダード業務用も「原液使用で−22℃まで凍結しません。3倍まで希釈可能です。」とあり、表は「原液1に対して、清水2(凍結温度:ー5℃)」で、原液1に水2(合計3倍)にあたります。

撥水の効果が変わらないことと、凍らない温度が変わらないことも別の話です。ソフト99の「ガラコウォッシャー パウチパック2L」(−40℃品とは別の商品)のQ&Aは「本品は3倍まで水で希釈しても撥水効果は変化しません。※不凍効果は減少します。」と書いています。

表示の言葉は、会社と商品で違う

確認先 凍結に関する表示(原文) 希釈・原液の書き方
ソフト99 オールシーズンガラコウォッシャー(2L) 「不凍温度は-40℃まで対応。」 希釈後は別の文(「2倍希釈時は-15℃、3倍希釈時は-9℃まで不凍です。」)。この文面に「原液」の語はありません
KYK クリアウォッシャー液(2L) 「凍結温度は-30℃で年間を通して使用できます。」 「本品を水で薄めずに原液のままウォッシャータンクに注入してください。」(希釈表なし)
カインズ オールシーズン対応ウオッシャー液(2L) 「-35℃でも凍らない」 この商品ページには、希釈割合の欄も「原液」の語もありません
オートバックス AQ.(販売店のページ) 「■凍結温度:-30℃(原液)」(オールシーズン使えるウォッシャー液)、「■凍結温度:-22℃(原液)」(撥水ウォッシャー液) 「(原液)」と明記
サンテック(オートバックスが掲載) 「■希釈割合:原液1・水0・凍結温度-6℃、原液1・水1・凍結温度-3℃」 同じページのキャッチは「オールシーズンタイプなので常備しておくと安心!」

「オールシーズン」という言葉の幅も、商品で違います。

  • KYK 強力油膜取り:「季節を問わずに使用できるオールシーズン対応!原液凍結温度−20℃」
  • KYK 撥水パウチ:「冬期や寒冷地も安心!オールシーズン対応。」(表の原液は−30℃)
  • カインズ 撥水:「凍結温度が-30℃までなので、季節を問わずに使用できるオールシーズン対応型」(同じページの希釈割合の欄は「原液1:清水0:凍結温度-30℃、原液1:清水1:凍結温度-11℃」)
  • サンテック(オートバックス掲載):キャッチは「オールシーズンタイプ」、仕様は原液で−6℃

JIS K 2398の転載ページで「オールシーズン」を検索しても、該当はありませんでした。この言葉に決まった定義は、確認できた範囲にありません。

成分と法令:メタノールの割合で扱いが変わる

ウォッシャー液の成分欄に、メタノールの含有率を書いている商品があります(確認した範囲)。

  • ソフト99 オールシーズン(−40℃品):「非イオン系界面活性剤、シリコーン、メタノール(40%)、精製水(純水)」
  • カインズ オールシーズン(−35℃品):「メタノール(34~36wt%)」
  • カインズ 一般洗浄型:「成分/メタノール(9~11wt%)、陰イオン系界面活性剤、防錆剤」(原液の凍結温度は−6℃の表示)
  • サンテック(オートバックス掲載):「■成分・含有量:メタノール13vol%、界面活性剤」

並べると、メタノールが約10〜13%の商品は原液−6℃、約35%は「-35℃でも凍らない」、40%は「不凍温度は-40℃まで対応。」となっています。ただし、これは別の商品・別の会社の表示を並べただけです。濃度から凍結温度が決まる、と言える根拠の資料(JISや公的な資料)は取っていません。単位もwt%とvol%が混ざっています。

法令では、消防法の別表第一の備考に「アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコール(変性アルコールを含む。)をいい、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。」とあり、危険物の規制に関する規則では「一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコールの含有量が六十パーセント未満の水溶液」が除かれています。毒物及び劇物取締法の別表第二(劇物)の83番に「メタノール」があります。個々のウォッシャー液が危険物や劇物にあたるかは、含有量などの条件で決まり、その結果は製品の安全データシート(SDS)に書かれます。参考に、あるメーカー(ジョイフル)の1製品のSDSには「メタノール(法83)は劇物であるが、含有量の関係で製品は毒劇法に該当しない。」とありますが、これは1社1製品の記載で、一般論ではありません。同じSDSには、メタノール30vol%と書かれ、消防法は「非該当」、GHSの分類は引火性液体の区分3とあります。消防法の危険物にあたらないことと、火気に注意が要らないこととは別です。

⚠️ 注意

吸入・飲用の注意もあります。JISの表示の警告文には「吸入飲用不可」が含まれ、ソフト99(−40℃品)のページにも「吸入飲用不可:人体に害があるので吸入、飲用しない。」とあります。

⚠️ 注意

火気・高温部への注意も、各社が書いています。トヨタ(MIRAI)の取扱説明書は「ウォッシャー液にはアルコール成分が含まれているため、FCシステムなどにかかると出火するおそれがあり危険です。」(燃料電池車の記述)、日産(DAYZ)は「ウォッシャー液を補給するときは、液を高温部にかけない。出火するおそれがあります。」、カインズの−35℃品のページには「引火性があるので、火気に近付けないこと」とあります。

車の取扱説明書は、何と書いているか

自動車メーカー(確認した版) 原文
トヨタ(MIRAI 2024年11月版。bZ4X 2024年12月版も同文) 「必要に応じて水でうすめてください。水とウォッシャー液の割合は、ウォッシャー液の容器に表示してある凍結温度を参考にしてください。」「ウォッシャー液のかわりに、せっけん水や不凍液などを入れないでください。塗装にしみが付くことや、ポンプが故障してウォッシャー液が出なくなるおそれがあります。」
日産(DAYZ 2024年7月版) 「ウォッシャー液は、必要に応じ水で薄めてください。希釈割合はウォッシャー液の容器に表示してある凍結温度を参考にします。」「ウォッシャー液の凍結を防ぐため、ウォッシャー液の容器に記載してある凍結温度を参考に外気温に応じた希釈割合(濃度)にしてください。」警告:「寒冷時は、ウォッシャー液を噴射する前に、ヒーターでガラスを温める。また、ウォッシャー液は外気温に合わせた希釈割合にする。」(警告の理由として、同じ警告に「寒冷時は、ガラスに吹きつけられたウォッシャー液が凍結し、視界を妨げ、思わぬ事故につながるおそれがあります。」とあります)
ホンダ(N-BOX 2024年版。VEZEL e:HEV 2025年版も同文) 「ウォッシャー液は必要に応じて水(軟水)で薄めてください。」「冬期はウォッシャー液の凍結を防ぐため、ウォッシャー液の濃度を上げてください。」

トヨタと日産は、確認したページでは、容器の凍結温度を参考に、という書き方で、地域別の温度の目安は書いていません。トヨタ(MIRAI)の「冬を迎える前の準備について」には、「ウォッシャー液は外気温に適したものをお使いください。」ともあります。版は、各ページのURLの版番号(2411・2412・2407など)から付けています。確認したホンダの2車種のページには、凍結温度という語も、容器の表示を参考にするという趣旨の文もありませんでした。

日産DAYZの取扱説明書は、ワイパーゴムの凍り付きについて「凍結などでワイパーゴムがガラスに張り付いているときは、ワイパーを作動させないでください。」と、ウォッシャー液の凍結とは別の項目で書いています。

混ぜてよいか:タイプごとに書き方が違う

  • JIS K 2398:「2種は他のウォッシャ液と混合しないこと。」(2種は撥水タイプ)
  • ソフト99(−40℃撥水品):「容器に添付の“まぜないで”シールをタンクに貼り、他のウォッシャー液との混用を避けてください。」
  • カインズ 撥水:「ウォッシャー液の変質のおそれがあるため、他のウォッシャー液との混合使用はしないでください。」
  • カインズ 油膜取り:「ウォッシャー液の変質のおそれがあるため、撥水型ウォッシャー液との混合使用はしないでください。」
  • KYK 撥水:「他のウォッシャー液がタンク内に残っている場合は、必ず全てを噴射し空にしてから水洗いをしてください。(ノズル詰まり、液の変質の原因となります。)」
  • KYK 解氷クリアウォッシャー液(−60℃):「本品はクリアウォッシャー液と混ぜても使用できますが、解氷効果を十分発揮させるには、タンク内の液を使い切ってからご使用ください。」

撥水コーティング剤(超ガラコ)を使うときについて、ソフト99のQ&Aは「水または撥水型ウインドウォッシャー液をご利用ください。油膜除去タイプは使用しないでください。」と書いています。

塗装への注意も、会社で書き方が違います。ソフト99の−40℃撥水品は、「雨の日以外の使用で飛散した液がボディに付着し、シミが落ちにくい場合はカーシャンプーを使用して落とす。」に続けて、「※塗装面の状態によっては落とせない場合があるので再塗装車及び塗装が劣化した車には本品を使用しない。」と書いています(飛散した液のシミの話として読めます。同じページの商品説明には「使用後ボディにシミが付きにくく」ともあります)。KYKは、ゴムや塗装への影響がないという趣旨を、複数の製品ページに書いており(文言は製品によって違うものと同じものがあります)、たとえばクリアウォッシャー液は「ゴムや塗装面を傷めない品質なので安心して使用できます。」です。どちらも、同じページに試験条件は書かれていません。

資料にある目安:JAF・NEXCO・気象庁の平年値

JAFは、雪道の準備として「通常のウォッシャー液では凍結する場合があるため、寒冷地用のウォッシャー液に入れ換える。」と書いています。別のページでは、「水道水でも一時的に代用可能ですが冬季は凍結してしまう可能性がありますので、洗浄効果も考えると専用のウォッシャー液を入れておいたほうが良いでしょう。」とあります。JAFの確認した4ページには、「◯℃以下の地域では」という形の具体的な温度の目安は見当たりませんでした。NEXCO3社の冬装備の案内(PDF、2018年11月付)にも、「ラジエーター&ウォッシャー液」の項に「不凍性のものを選択。ウォッシャー液の補給も忘れずに。」とあります。「不凍性のもの」が冷却水とウォッシャー液のどちらを指すかは、文面からは分かりません。温度の目安は書かれていません。

気象庁の平年値(統計期間1991〜2020年)で、1月・2月の「日最低」の欄は次のとおりです。

地点 1月・日最低(月平均) 2月・日最低(月平均)
旭川 −11.7℃ −11.8℃
札幌 −6.4℃ −6.2℃
青森 −3.5℃ −3.3℃
長野 −3.9℃ −3.7℃
東京 1.2℃ 2.1℃

この数字は、「日最低」の列で、日々の最低気温の月ごとの平均にあたる値を、統計期間の1991〜2020年で平均したものです(気象庁の「平年値」の解説による)。その地点で冬にいちばん冷える夜の気温ではありません。たとえば旭川の1月は−11.7℃ですが、これは−11.7℃まで耐えればよいという意味ではありません(日々の最低は、それより低い日があります)。ソフト99のニュースは、2017年に、気象庁の観測史上の記録に言及して、−40℃品を「日本全国オールシーズン対応可能」と書いています。これはメーカーの主張で、気象庁側の原典は確認できていません。

📊 気象庁の平年値:1月の「日最低」(月平均)

1991〜2020年の平年値。毎日の最低気温の月平均で、冬にいちばん冷える夜の気温ではありません。

地点別

旭川−11.7℃
札幌−6.4℃
青森−3.5℃
長野−3.9℃
東京1.2℃

読み違えやすい点:資料の文面との対応

よくある受け取り方 資料が書いていること
−30℃対応と書いてあれば、そのまま入れても−30℃まで凍らない KYKの表では、原液−30℃の品も、1:1に薄めると−11℃。「原液」と書いていない表示(ソフト99の−40℃品、カインズの−35℃品の例)もあるので、どの状態の数字かをページで探す
◯倍まで薄めて使える、なら、その倍率でも凍らない KYK業務用は「5倍まで希釈可能」でも、表は清水4で−5℃。ソフト99(ガラコウォッシャー)のQ&Aは「※不凍効果は減少します。」
「オールシーズン」なら、どの地域でも一年中大丈夫 原液−20℃の「オールシーズン」(KYK)もあれば、キャッチが「オールシーズン」で仕様が原液−6℃のページ(サンテック、オートバックス掲載)もある。定義はJISの文面にない
車の取扱説明書に、地域別の温度の目安がある ウォッシャー液について、トヨタ・日産は、確認したページで容器の凍結温度を参考にと書き、ホンダの2車種の補給のページは、凍結温度や容器の表示には触れず、冬期は濃度を上げると書く。温度の目安は書いていない
水道水やせっけん水、不凍液でも代わりになる JAFは「冬季は凍結してしまう可能性」。トヨタの取扱説明書は、せっけん水や不凍液を入れないよう書いている
ウォッシャー液の凍結=ワイパーの凍り付き 日産の取扱説明書は、ワイパーゴムの張り付きを別の項目で書き、作動させないよう注意している
平年値の最低気温まで耐えればよい 気象庁の「日最低」は月平均。冬にいちばん冷える夜の気温ではない

今回、確認できなかったこと

  • JIS K 2398の原典(JISC・日本規格協会)での確認。転載サイトの文面(K 2398:2001の本体と、2009年の追補1)と、AFNORの掲載で追補1が現行とされている点までです。JIS適合を表示する商品だけにJISの表示項目が適用されるのか、全商品に適用されるのかも、読み取れていません。
  • 凍結温度の表示を、法律で義務づける条文。確認していません。
  • 業界の自主表示基準(JISの参考に「業界の自主表示規準がある」とあります)の原文。
  • 主要メーカー(ソフト99、KYK)の商品のSDS。毒劇法で、含有量により該当しないとされる根拠の条文も、確認していません。
  • KURE、プロスタッフ、ホルツ、シュアラスター、サンテックの公式のウォッシャー液ページと、トヨタ・日産・ホンダの純正ウォッシャー液の製品ページ(「ない」という意味ではなく、到達できなかったものです)。
  • 気象庁の「観測史上の全国歴代ランキング」の原典。
  • 商品パッケージの表示。洗浄・撥水の機能の表示が、JISの試験か自社の試験かは、販売ページ・メーカーページの範囲では書かれていませんでした。
  • 国民生活センター・国土交通省の、ウォッシャー液の凍結に関する公表資料(検索では見つかりませんでした)。
  • ヘッドライトウォッシャー・リアウォッシャーが同じ液か別タンクかは、確認できていません(日産DAYZの取扱説明書に「フロントワイパーとリヤワイパーのウォッシャータンクは兼用です。」とある、までです)。

出典(確認日: 2026年11月7日)

この記事は、規格・法令と公式の表示の整理です。広告・アフィリエイトのリンクは含まれません。
アイキャッチ画像: “Freezing winter windshield fluid.jpg” by Staselnik (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0。今回取り上げた製品とは関係のない、雪の上に置いたウォッシャー液のイメージ写真です)

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