政府は「2035年までに新車販売で電動車100%」という目標を掲げていますが、実際の普及はどこまで進んでいるのでしょうか。この記事では、自販連・全国軽自動車協会連合会・次世代自動車振興センターなどの公式統計をもとに、電動車比率の推移を分析しました。(2026年9月時点の情報)
📋 この記事でわかること
- 電動車(HV/PHV/EV/FCV)比率の推移(2020年→2024年)
- ハイブリッド車が牽引し、EVは伸び悩んでいる構造
- 2026年に入って回復基調のEV販売
- 政府の2035年電動車100%目標
⚠️ 「電動車」の統計は発表団体によって定義・集計範囲が異なります。自販連(JADA)の統計は登録車(普通車・小型車)のみで軽自動車を含まず、次世代自動車振興センター(CEV-PC)の「EV等」統計はハイブリッド車(HV)を含みません。この記事では出典ごとに母数の定義を明記しています。
電動車比率は2020年の36.2%から2024年に57.5%へ
日本自動車会議所がJADA(登録車)と全国軽自動車協会連合会(軽自動車)のデータを合算して集計した値によると、電動車(HV・PHV・EV・FCVの合計)比率は2020年に36.2%(登録車38.3%、軽32.1%)でしたが、2024年には57.5%(前年から+7.2pt)まで上昇しています。2024年の電動車販売台数は214万3,746台(前年比+6.7%)でした。
牽引役はハイブリッド車、EVはむしろ減少
2024年の電動車の内訳を見ると、ハイブリッド車(HV)が204万1,181台(前年比+9.2%)と初めて年間200万台を突破した一方、EVは5万9,736台と前年比32.5%減、4年ぶりの前年割れとなりました。「電動車比率が上がっている」というニュースだけを見ると誤解しがちですが、実態はハイブリッド車の伸びがけん引しており、EV単体は苦戦していたというのが2024年の姿です。
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| 年 | BEV(EV)台数 | BEV比率 | PHEV台数 | PHEV比率 | 乗用車全体台数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年 | 14,604台 | 0.38% | 14,741台 | 0.39% | 3,809,981台 |
| 2022年 | 58,813台 | 1.71% | 37,772台 | 1.10% | 3,448,297台 |
| 2023年 | 88,535台 | 2.22% | 52,143台 | 1.31% | 3,992,728台 |
| 2024年 | 59,736台 | 1.60% | 43,132台 | 1.16% | 3,725,198台 |
| 2025年 | 60,677台 | 1.58% | 41,186台 | 1.07% | 3,836,372台 |
出典:EVsmart(JADA・全軽自協・JAIA公表値をもとにした独自集計)。2023年をピークにBEV比率はやや減少していることがわかります。
2026年に入りEVは回復基調
2025年まで伸び悩んでいたEVですが、2026年5月にはEV販売比率3.5%(単月過去最高)、前年同月比2.5倍の9,632台となり、9カ月連続の増加が確認されています。業界メディアの分析では、政府・自治体の補助でハイブリッド車より割安になった車種の存在が押し上げ要因とされています。
軽自動車ではHVが3割超え、ただしEVは減少傾向
軽自動車の電動車(実質HVのみ)比率は2020年時点で32.1%(前年比+6.8pt)に達し、初めて3割を超えました。一方、軽EVの年間販売台数は2023年頃の約44,000台から、2024年約25,000台、2025年約20,000台と減少傾向にあるとみられます(この軽EVの推計値は複数の二次情報の突き合わせによるもので、要確認(二次情報)とさせてください)。
政府目標「2035年までに新車販売で電動車100%」
経済産業省の公式資料によれば、政府目標は「乗用車は2035年までに、新車販売で電動車100%を実現」というものです。ここでいう電動車には、BEV(電気自動車)・FCEV(燃料電池自動車)・PHEV(プラグインハイブリッド)に加えてHEV(ハイブリッド車)も含まれます。商用車(小型)は2030年までに電動車20〜30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料車100%という目標も示されています。
2024年時点の電動車比率57.5%(HV含む)という数字は、この政府目標に対して着実に近づいているようにも見えますが、実態はHVの牽引によるところが大きく、EV単体の普及ペースは目標達成のカギを握る部分として今後の動向が注目されます。
チェックリスト
- 「電動車比率」のニュースを見るとき、HVを含むかEV単体の話かを確認しているか
- 登録車のみのデータか、軽自動車を含む合算データかを確認しているか
- EV購入を検討する場合、最新の補助金制度を確認したか
まとめ
電動車比率は2020年の36.2%から2024年には57.5%まで上昇していますが、その中身はハイブリッド車の牽引が大きく、EV単体は2024年に4年ぶりの前年割れとなりました。2026年に入ってからは補助金効果もありEV販売が回復基調にありますが、政府が掲げる「2035年電動車100%」の目標達成にはEVの普及ペースが今後の焦点になりそうです。
アイキャッチ画像: Car dashboard on highway (Unsplash) by Arkady Lifshits / overdriv3, CC0
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