いまどきのカーローンを把握する5つのポイント

クルマを購入する時は現金一括払いが圧倒的に多かった新車購入ですが、近年では日本でもローンを利用する人が増えています。
このサイトではカーローンの最新トレンドが分る5つのワードを紹介して行きます。
・残価設定ローン
頭金を少なめにしたプランが利用しやすい
このローンの特徴は新車を3年後や5年後に残価をあらかじめ設定して、その設定した残価を最終支払い分として差し引いた残りをローン支払い分として月々支払っていきます。
いまでは新車販売の現場では主流になっている購入方法。
クルマを購入した顧客がそのまま他メーカーに流れないようにする効果があり、販売店側も積極的に採用を進めている。
設定される金利などの細かな設定は各メーカーごとで異なり、例を上げると、金利は高めでも諸費用まで含んだ頭金なしでのフルローンが可能なものや、金利は低めでも割賦元金は車両代金相当分までしか極めないもの、中にはメンテナンスプランも標準付帯されているものなど種類は多い。
・超低金利
支払い負担軽減だけに注目するのは危ない
前述したように、残価設定ローンは囲い込み的な意味合いが強いこともあり、全般的に設定金利は低めです。
ですが、最近はより一層の定期金利化(超低金利)傾向が強まっている。
例を出すと、2016年6月時点では日産はセレナに、ホンダはフィットに1.9%の特別低金利の残価設定ローンを設定りています。
海外メーカー車では、金利が1%以下や金利0%というものが期間限定で設定されることもよくある。
このまま低金利化進めば、それだけファイナンス会社の手数料収入も減り、販売店へのバックマージンも減ってしまいます。つまりは、低金利ということイコール値引が拡大したと思ってもいいでしょう。
しかし、金利は低ければ低いほどいいと手放しで考えることも早計で、超低金利ローンで新車を購入すると、次の代替えで欲しいクルマのローン金利が4~5%の通常ローンであれば、その金利負担だけでも結構なもの。簡単気軽に代替えをすることもできない事もあります。
傾向としては、今後も超低金利ローンは車種や期間が限定されていくと考えられますが、超低金利ローンを追いかけた新車購入を続ければ、いつも狭い選択肢のなかで代替えを行っていくとこになりかねません。
・多様化する利用者のニーズ
長期間のローンを組んで途中代替えを検討
販売現場で「60回ローンを組んで、2年経過した初回車検が来たぐらいの時に36回分を残債を整理して代替えするケースも少なくないので、ローンの組み方としてはお勧めです。」という話も商談の中で提案されることもあったりする。
残価設定ローンの導入当初は頭金をしっかり入れて36回払いで組み、支払最終回で据え置いた設定残価分について再ローンをを組ことでさらに乗り続けるパターンが多かった。
当時は再ローン金利ががアップするケースがほとんど。再ローンを組むケースが目立ったことで、最初に組んだローン金利(低い)が再ローンでも適用されるようになってきた。
加えて、最終支払い回分=設定した残価が保証される状態なのかを現車確認する時に、代替え促進策として導入している背景もあり、パンバー交換程度までの損傷はノーペナルティとなることもある。
厳密なチェックが出来ないという営業マンもいますが、現金一括払いでは下取り査定で大幅原点になる事態を残価設定ローン利用時なら避けられるということをメリットとしてアプローチする営業マンも多いようです。
最近ではそういった独特な残価設定ローンの特性を購入者側も理解して使いこなす人も増えてきたようです。
また、現金一括払いでも十分可能な人であっても、現金を手元に置いておくというメリットに変えてあえて低金利の残価設定ローンを組むという傾向もある。金利次第では元金そのままに近い形で分割払いできるのであればメリットは大きい。
・完済前に代替えする
設定残価は渋くても途中乗りかえは魅力的
オープンエンド方式というタイプで、走行距離などのあらかじめ設定した条件をクリアしていれば設定残価が保証される。
しかし、実際は市場変化などの状況により、設定した残価を維持できない事が発生することもあります。そうした元本割れした差額はユーザーが支払う必要はなく、元本割れした差額は販売店もしくはファイナンス会社が負担しています。
数年前には一部メーカで、新車販売促進を意識し過ぎて設定残価率が60%程度の車種が多発されたこともあったようですが、結果的にはほとんどの車種で元本割れを起こした。
この時の経験を背景にしたのかはわかりませんが、最近の残価設定はかなり安全圏での設定になっている。
このことは販売店などが守りに入りすぎているということではなく、ある程度支払が終わった段階で下取り査定すると、残債整理してもお釣りがくるぐらいの査定額が提示され、それを頭金として査定新車の代替えが可能となるケースが多い。
つまり、新車へ代替え促進という、残価設定ローンの導入目的をより明確化しているとも考えられます。
海外では決済しないで、支払途中に残債整理して新車へ代替え擦るということは珍しくはない。最近では日本でも完済前に代替えするケースも増えてきています。完済するつもりで購入しているクルマが支払中であっても、条件さえ良ければ代替えする可能性も視野に入れておくとよいかもしれません。
・月々の支払いで交渉する
値引アップに効果的なのは一点集中の交渉
北米市場での新車購入では、月々の支払いベースで交渉するのが一般的。新聞広告やテレビCMでも月々の支払額についての割安感が強調されています。日本市場においても、ローンを組んで新車を購入するのであればこの交渉方法は有効です。
流れとしては「毎月の支払額は2万5000円くらいが希望」と営業マンに交渉すると、最初は頭金や均等払いかボーナス払い併用にするかなどで、月々の支払額を調整してきます。ですが、そのような調整で済むような値引で納得しない事です。
そうなると営業マンは本体値引や用品値引き、下取り査定の上乗せなどで調整せざるをえなくなるのです。ここで気を付けるのは希望額が「毎月2万5000円」であればそれ以外は要求しないことです。そこに焦点を絞れば営業マンも調整しやすいといみたいですね。
クローズエンドとオープンエンド
クローズエンドタイプは、残価設定ローンにおいてのあらかじめ設定する支払い最終回時点での残価について、当該車両が一定条件を維持していれば追加支払い無しで保障されます。
オープンエンドタイプは、支払最終回に市場状況なども見て再審査することにより残価が変動することがある。
日系ブランド車のほとんどはクローズドエンドタイプが採用されていますが、海外メーカー車はオープンエンドタイプを採用。中にはクローズエンドタイプも併設しており、リスクの高いオープンエンドの方が金利設定が低いクルマもあります。
海外メーカーにオープンエンドタイプが多い背景には、ドイツ車を中心にしたリセールバリューが高く、再審査した方が条件がよくなるケースも多いようです。
ボーナス併用払いか均等払いどっちがいいの?
ローンプランで気になるのが、ボーナス払いを利用するかしないかという所がポイントになるかと思います。
ボーナス払い併用の36回払いでも月々均等で30回+ボーナス払い6回と、月々均等で36回+ボーナス払い6回増額になるケースなど様々な支払方法があるのでしっかり確認しましょう。
景気動向が不安定な状態が続く中、ボーナス支給の有無に関係なくてもボーナス月を設定したら増額分を支払えるようにして、できるだけ早く返済する繰り上げも視野に入る方も多い。
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